ダウ90000はなぜ8人?10人からの変遷と劇団を名乗らない理由

ダウ90000(ダウきゅうまん)は、蓮見翔を中心に活動する男女8人組のユニット。コントライブと演劇公演を両方手がけ、2026年にはキングオブコントの決勝にも初めて進出しました。
8人という人数は、お笑いのグループとしてはかなり珍しいものです。しかも、現在のメンバーが最初から8人で集まったわけではありません。
ダウ90000は結成当初10人で活動しており、2021年の演劇公演を前に2人が脱退。そこで現在につながる8人体制になりました。
さらに歴史をさかのぼると、前身となった大学時代の演劇団体も、最初は男性8人で始まっています。前身の8人、旗揚げ当初の10人、現在の8人は、それぞれ異なる時期の人数なのです。
では、なぜそれほど多くのメンバーが集まったのでしょうか。そして、演劇を続けながら「劇団」という肩書にこだわらないのはなぜなのか。
蓮見翔やメンバーのインタビュー、結成当時の記録をたどると、ダウ90000ならではの活動スタイルが生まれた経緯が見えてきます。
ダウ90000とは?現在のメンバーは男女8人
ダウ90000は2020年9月に旗揚げされた、演劇とコントの両方を手がけるユニットです。日本大学芸術学部のサークルを母体としており、2026年10月現在はオフィスカニバブルに所属しています。
蓮見翔が主宰を務め、脚本・演出を担当。ほかのメンバーも演劇やコントの舞台に出演するだけでなく、俳優、テレビ、ラジオなど、それぞれの分野で活動しています。
所属先のオフィスカニバブル公式プロフィールで確認できるメンバーは、次の8人です。
| 名前 | 読み方 | 区分 |
|---|---|---|
| 蓮見翔 | はすみ しょう | 男性・主宰 |
| 園田祥太 | そのだ しょうた | 男性 |
| 飯原僚也 | いはら りょうや | 男性 |
| 上原佑太 | うえはら ゆうた | 男性 |
| 道上珠妃 | みちがみ たまき | 女性 |
| 忽那文香 | くつな あやか | 女性 |
| 中島百依子 | なかしま もえこ | 女性 |
| 吉原怜那 | よしはら れな | 女性 |
男性4人、女性4人という構成も特徴の一つです。
ただし、8人全員が日本大学芸術学部を卒業したという意味ではありません。同学部のサークルから活動が始まり、そこに関わったメンバーたちを中心に現在のグループが形成されました。
また、8人全員が常に同じ舞台へ出演するとは限りません。少人数のコント、全員が登場するコント、長編の演劇公演など、作品によって出演する人数も構成も変わります。
ダウ90000はなぜ8人になった?結成当初は10人だった
現在の8人体制が成立した直接のきっかけは、2021年9月の第2回本公演『旅館じゃないんだからさ』を前に起きた、メンバー2人の脱退でした。
この出来事について、蓮見翔は2023年1月26日公開のテレビ朝日「logirl」のインタビューで具体的に振り返っています。
『旅館じゃないんだからさ』の約3週間前に2人が脱退
当時のダウ90000は10人体制。ところが、第2回本公演の約3週間前に2人がグループを離れることになりました。
蓮見によれば、1人については以前から脱退の意思を聞いていたものの、もう1人は公演に出演する予定で、すでに脚本も完成していました。
公演が目前に迫った時点で出演者が変われば、単に出番を減らすだけでは済みません。人物同士の会話、場面のつながり、物語の展開を調整する必要があります。
メンバーたちは話し合いを重ね、残る8人で舞台を作り上げることを決めました。蓮見は短期間で脚本を書き直し、公演の準備を進めます。
こうして2021年9月24日、第2回本公演『旅館じゃないんだからさ』が東京・ユーロライブで開幕。9月27日まで上演されました。
公演には、現在のメンバー8人が出演しています。
8人で作り直した作品が岸田國士戯曲賞の最終候補に
この公演は、後に第66回岸田國士戯曲賞の最終候補に選ばれました。
蓮見は当時を振り返り、脚本を集中的に書き直した結果、作品そのものもよくなったと語っています。メンバーたちも、脱退をきっかけに集まって話し合い、それぞれの活動への思いを確認したそうです。
10人から8人への変化は、単なる名簿上の人数変更ではありませんでした。すでに準備していた公演を作り直すという大きな出来事を経て、8人体制での活動が始まったのです。
当時の事情については、テレビ朝日「logirl」のメンバーインタビューで、蓮見だけでなく中島百依子や道上珠妃らも振り返っています。
最初から8人を目標にしていたわけではない
ここで区別しておきたいのは、「なぜ8人になったのか」と「なぜ大人数のグループを作ったのか」という二つの疑問です。
前者は、2021年の脱退によって説明できます。
一方、後者には大学時代の活動や、蓮見が思い描いていたグループの運営方針が関係しています。
現在のダウ90000は8人ですが、最初からその人数に合わせてメンバーを選抜したわけではありません。活動を続けたい仲間が集まり、そこから人数や作品の形式が変わっていったグループなのです。
前身は大学の演劇団体「はりねずみのパジャマ」
ダウ90000の歴史は、2020年の旗揚げより前から始まっています。
前身となったのは、日本大学芸術学部で活動していた演劇企画団体「はりねずみのパジャマ」です。
2017年3月、最初は男性8人で初公演
蓮見は2023年1月25日の「logirl」のインタビューで、前身団体の初公演が2017年3月だったことを明かしています。
このときの出演メンバーは男性8人。現在の男女4人ずつという構成とは異なっていました。
蓮見は大学で出会ったもう一人の主宰に誘われ、演劇を始めたと語っています。園田祥太も、もともと演技に強い関心があったわけではなく、声をかけられたことが参加のきっかけでした。
活動を続けるうちに後輩が加わり、団体は少しずつ大きくなっていきます。飯原僚也や上原佑太らも、この時期の活動を通じて参加しました。
公演ごとに出演者が変わる大学の演劇活動から、現在のような固定メンバーによるユニットへ移っていったことが、ダウ90000の成り立ちを理解するうえで重要です。
当時の様子は、「logirl」のインタビュー前編でメンバー自身が詳しく語っています。
2020年9月、就職せず活動を続ける仲間で新団体を結成
蓮見は2020年3月に大学を卒業しました。
その後、前身団体の活動を続けることが難しくなり、同年9月にダウ90000を旗揚げします。
このときのメンバーの集め方について、蓮見は複数のインタビューで説明しています。
大学卒業を機に、就職する予定のないメンバーに活動を続けるよう呼びかけ、集まった仲間と新しい団体を作ったというものでした。
2022年のForbes JAPANのインタビューでは、蓮見が演劇とコントの両方を続けたいと考えていた一方、ほかのメンバーには俳優志望者が多かったことも語られています。
そこで蓮見は、演劇公演を定期的に行いながら、コントも発表する活動計画をメンバーに説明しました。
俳優として舞台に立つ機会を残しながら、コントを通じてグループの知名度を高める。ダウ90000は、結成時から二つの活動を並行させる構想を持っていたのです。
参考:Forbes JAPAN「演劇とお笑いの狭間で」蓮見翔インタビュー
前身団体の活動休止はコロナだけが理由ではなかった
2020年は新型コロナウイルスの流行によって、舞台公演やライブの開催が難しくなった時期でもあります。
ダウ90000も活動初期にその影響を受けましたが、前身の「はりねずみのパジャマ」から新団体へ移行した事情を、感染症の流行だけで説明することはできません。
蓮見は2020年10月3日、自身のnoteに「はりねずみのパジャマ活動休止とダウ90000」という文章を公開しています。
そこでは、前身団体のもう一人の主宰との活動継続が難しくなったこと、新団体ではほぼ同じメンバーで活動を続けることが説明されています。
つまりダウ90000は、大学の演劇団体が単純に名前を変えただけのグループではありません。前身団体の活動休止と、新たな運営方針による再出発が重なって生まれました。
なお、この2020年の新団体結成と、2021年に起きたメンバー2人の脱退は別の出来事です。
ダウ90000はなぜ「劇団」を名乗らないのか?
ダウ90000を初めて知ったとき、疑問に感じやすいのが活動のジャンルです。
演劇公演を行っているのに、一般的な劇団として紹介されるとは限らない。一方、お笑いの賞レースにも出場し、芸人たちと同じ舞台でコントを披露しています。
この独特の立ち位置は、偶然そうなったものではありません。
「劇団」と名乗るとコントの見られ方が変わる
2022年2月7日公開のbizSPA!のインタビューで、蓮見は「劇団」を名乗らない理由について説明しています。
蓮見は子どものころからお笑いが好きで、もともとは芸人になりたいと考えていました。しかし、自分には芸人としての人間的な面白さが足りないと感じた時期があり、その道を一度諦めたそうです。
それでもコントを書くことへの興味は失われず、大学では演劇を通じて創作を続けました。
一方で、グループが明確に「劇団」を名乗ると、同じコントを披露しても演劇作品という枠組みで受け取られる可能性があります。
蓮見はその区分を固定せず、コントを見た人にはコントをする集団、演劇を見た人には演劇をする集団として認識される形を選びました。
ジャンルを一つに決めてしまわないことで、活動の幅を狭めないという考え方です。
参考:bizSPA!「劇団」を名乗らないからコントも演劇もできる
演劇公演とコントライブは何が違う?
ダウ90000の活動を理解するには、二つの公演形式を区別すると分かりやすくなります。
コントライブでは、比較的短い作品を複数披露します。日常会話の違和感、登場人物の認識のずれ、意外な返答などを笑いにつなげる形式が中心です。
一方、演劇公演では、長い物語の中で人物同士の関係や感情の変化を描きます。笑いを取り入れながらも、コントのように場面ごとのオチだけを目的とするわけではありません。
両者に共通しているのは、人物の言葉や関係性を通じて物語を展開することです。
ダウ90000の場合、短いコントで積み重ねた会話の表現が演劇にもつながり、演劇で培った複数の登場人物を動かす技術がコントにも生かされています。
現在のダウ90000は芸人なのか?
「劇団でも芸人でもない」と紹介されることがありますが、2026年現在の活動を考えると、単純に芸人ではないと決めつけるのも適切ではありません。
実際にM-1グランプリの公式プロフィールでは、出場メンバーの職業が「芸人」と登録されています。
ダウ90000の特徴は、芸人という肩書を拒否することよりも、お笑いと演劇のどちらか一方に活動を限定しないことにあります。
現在はコントの賞レース、演劇公演、テレビ、ラジオ、個人での俳優活動など、さまざまな形でその方針が表れています。
10人で演じた『フロント』が大人数コントの転機に
ダウ90000の8人という人数は、グループの特徴であると同時に、コントの表現にも大きく関わっています。
ただし、現在の大人数コントの原型は、8人体制になる前に生まれたものでした。
最初から10人でコントをするつもりではなかった
2026年1月16日に公開された、小林賢太郎と蓮見翔の対談では、大人数コントが生まれた意外な経緯が語られています。
ダウ90000が旗揚げされた2020年は、感染症対策によって舞台上の人数に制限が設けられることがありました。
蓮見によれば、当時出演していた小規模な劇場では、舞台に立てる人数が5人に制限されていたそうです。
そのため、10人のメンバーがいても全員出演のコントを作ることは難しく、2人や3人など、少人数のネタを数多く制作していました。
やがて制限が解除され、全員が一度に舞台へ立てるようになります。
そこで蓮見は、10人全員が出演するコントを試してみることにしました。
大人数コントという特別な表現を最初から研究していたわけではなく、活動を続ける中で、その可能性に気づいたという経緯でした。
10人が次々と会話する『フロント』
転機となった作品が、コント『フロント』です。
月例コントライブ『あの子の自転車』で披露された作品で、当時の10人が出演。複数の人物が次々としゃべり、その流れに蓮見がツッコミを入れるという構造を持っています。
2023年の「logirl」のインタビューで、蓮見はこのコントを披露したとき、これまでとは違う独特の反応が客席から返ってきたと振り返っています。
普段のコントではあまり見られない人数の多さそのものが、笑いを生み出す要素になる。その発見が、後のダウ90000の作風へとつながりました。
『フロント』は公式YouTubeチャンネルで公開されており、現在でも当時の10人体制によるコントを見ることができます。
動画:ダウ90000公式YouTube「フロント」(2020年12月2日公開)
『顔合わせ』『AED』『まちがいさがし』にもつながった
蓮見は『フロント』について、『顔合わせ』『AED』『まちがいさがし』などのコントにつながる原型だったと説明しています。
この系統のコントでは、大勢が同じ場所にいることが単なる背景設定にとどまりません。
誰か一人が話し始めたと思えば別の人物が割り込み、予想外のところから発言が飛び出す。一つの話題をめぐって、複数の人物が異なる反応を示すこともできます。
会話に参加する人数が増えるほど、発言の組み合わせは複雑になります。そこを整理し、観客が流れを見失わない範囲で次々と展開させることが、大人数コントならではの面白さにつながります。
一方で、登場人物が多いほど、誰の発言を聞かせるのか、どの人物に視線を集めるのかという難しさも生まれます。
全員に均等な出番を与えればよいわけではありません。10人、あるいは8人が同じ場にいる意味を、コントそのものの仕組みに変えられるかが重要になります。
ダウ90000は、この人数の多さを作品の特徴として生かす一方、少人数のコントも作り続けています。全員出演の作品だけにこだわっていないことも、活動の幅を保つ理由の一つでしょう。
参考:ル・コント公式note「小林賢太郎×蓮見翔 特別対談」
ダウ90000という名前の意味・由来は?
グループ名の「ダウ90000」も、一度聞いたら気になる独特の名前です。
「ダウ」は経済ニュースで耳にするダウ平均株価を意味しているのか、数字の90000には何か特別な意味があるのか、と考える人もいるかもしれません。
しかし、名前の由来はそれほど複雑ではありません。
2024年3月13日放送の文化放送『くにまる食堂』で、蓮見はグループ名を決めた際の経緯を語っています。
数字の「9」は女性メンバーの意見から
名前を決める際、蓮見はグループ名に「劇団」という言葉を付けたくなかったと説明しています。
数字が付いたグループ名はいくつもありますが、5桁の数字を使う名前は珍しいと考えたそうです。
そこで、女性メンバーから数字の「9」がかわいいという意見が出たことをきっかけに、「90000」という数字が選ばれました。
「ダウ」は語呂のよさで決めた
前半の「ダウ」について、蓮見は語呂のよさで決めたと説明しています。
名前に深い意味を持たせると、かえって劇団らしくなってしまう。そのため、あまり意味を込めすぎないことを意識していたようです。
「ダウ90000」という名前には、株価や経済指標に由来する特別な設定があるわけではなく、響きと数字の印象を重視した命名の経緯がありました。
参考:文化放送『くにまる食堂』2024年3月13日放送レポート
ダウ90000の結成から2026年までの主な歴史
ここまでの経緯を時系列で並べると、大学の演劇活動から始まったグループが、コントと演劇の両方で実績を積んできたことが分かります。
| 時期 | 主な出来事 |
|---|---|
| 2017年3月 | 前身「はりねずみのパジャマ」が初公演。最初は男性8人で活動 |
| 2020年3月 | 蓮見翔が日本大学芸術学部を卒業 |
| 2020年9月 | ダウ90000旗揚げ。初期には10人が在籍 |
| 2020年10月 | 蓮見が前身団体の活動休止と新団体について説明 |
| 2020年 | コント『フロント』などを制作。大人数コントの形が生まれる |
| 2021年1月 | 第1回本公演『フローリングならでは』を上演 |
| 2021年9月 | 第2回本公演『旅館じゃないんだからさ』。8人体制で上演 |
| 2021年 | M-1グランプリにメンバー5人で出場し、準々決勝進出 |
| 2022年 | 『旅館じゃないんだからさ』が第66回岸田國士戯曲賞の最終候補に |
| 2023年 | 『また点滅に戻るだけ』を上演。後に第68回岸田國士戯曲賞の最終候補となる |
| 2024年9月 | オフィスカニバブルへ所属 |
| 2025年 | 第7回演劇公演『ロマンス』を東京・大阪・金沢・福岡で上演 |
| 2026年2月 | 蓮見翔『ロマンス』が第70回岸田國士戯曲賞を受賞 |
| 2026年7月~ | 単独コント公演『40000』の全国公演を展開 |
| 2026年10月 | キングオブコント2026で初の決勝進出。ファーストステージ6位 |
初期の活動で注目したいのは、公演と動画公開を組み合わせていたことです。
コントライブで短いネタを発表し、YouTubeを通じて新しい観客に知ってもらう。そして演劇公演では、長い物語をじっくり楽しんでもらう。
蓮見は結成当初から、こうした活動の組み合わせを計画していました。
コントと演劇の二本立ては、知名度が上がった後から始めたものではなく、ダウ90000の出発点から続いている活動方針です。
2026年には演劇とお笑いの両方で大きな実績
2026年は、ダウ90000の二つの活動がそれぞれ大きな結果につながった年になりました。
蓮見翔『ロマンス』が岸田國士戯曲賞を受賞
2026年2月16日、蓮見翔が脚本・演出を担当した『ロマンス』が、第70回岸田國士戯曲賞を受賞しました。
『ロマンス』は2025年に上演されたダウ90000の第7回演劇公演です。
蓮見はそれ以前にも、『旅館じゃないんだからさ』『また点滅に戻るだけ』で同賞の最終候補に選ばれていました。
3度目の最終候補入りで初の受賞となったことは、長く続けてきた演劇制作の大きな節目といえます。
なお、正式な受賞者は蓮見翔、受賞作品は『ロマンス』です。グループの演劇公演が評価された出来事ですが、賞の受賞名義は蓮見個人となっています。
キングオブコント2026で初の決勝進出
同じ2026年、ダウ90000はキングオブコントでも初めて決勝へ進出しました。
10月17日の決勝ではファーストステージで635点を獲得し、出場11組中6位。上位3組によるファイナルステージへの進出は逃しました。
しかし、8人組という珍しい編成のまま、国内有数のコント賞レースで決勝へ到達したことは、グループの活動歴に残る実績です。
キングオブコント2026の全順位・得点・敗者復活戦については、つぶログのキングオブコント2026決勝結果まとめで詳しく整理しています。
大学で始まった演劇活動から、長編の戯曲が賞を受けるまで。そして少人数のコントを作っていた時期から、8人でキングオブコントの決勝に進むまで。
2026年の二つの実績は、ダウ90000が結成時から続けてきた活動方針をよく表しています。
ダウ90000についてよくある疑問
ダウ90000は最初から8人だった?
いいえ。前身の「はりねずみのパジャマ」は2017年の初公演時に男性8人で活動していましたが、2020年に旗揚げしたダウ90000には当初10人のメンバーがいました。
2021年9月の『旅館じゃないんだからさ』上演前に2人が脱退し、現在につながる8人体制になっています。
ダウ90000はなぜM-1に5人で出場した?
2021年のM-1グランプリには、8人全員ではなく5人編成で出場しました。
M-1グランプリ公式プロフィールには、吉原怜那、中島百依子、道上珠妃、忽那文香、そして「蓮見水族館」という登録名の5人が記載されています。
この5人は2021年大会で準々決勝まで進出しました。
5人で出場したことは、グループ全体が5人に減ったという意味ではありません。ダウ90000としての8人体制と、M-1に出場した編成は別のものです。
なお、M-1公式ページの「結成年2021年8月15日」は、その出場編成の登録情報です。ダウ90000自体の旗揚げは2020年9月になります。
メンバー8人全員が毎回コントに出演する?
毎回全員が出演するわけではありません。
ダウ90000は複数人が出演する大人数コントで知られていますが、2人や3人など少人数による作品も制作しています。
大人数ならではの会話劇と、少人数だからこそ成立する掛け合いの両方を使い分けています。
ダウ90000の作品はどこで見られる?
公式YouTubeチャンネル「ダウ九萬」では、『フロント』をはじめとするコント動画や、メンバーによるラジオ、企画動画などが公開されています。
演劇公演やコントライブの全作品が無料で視聴できるわけではありませんが、どのような会話や笑いを得意としているグループなのかを知る入口としては、公式コント動画が分かりやすいでしょう。
最初に見る作品として『フロント』を選べば、現在の8人体制より前に、大人数コントの原型がどのように作られたのかも知ることができます。
まとめ|8人という人数には、グループの歴史がある
ダウ90000が現在8人で活動しているのは、最初から8人組を目指して結成したからではありません。
2017年に始まった前身の演劇団体を経て、2020年9月に10人でダウ90000を旗揚げ。2021年の公演前に2人が脱退し、現在につながる8人体制が成立しました。
一方、グループの特徴である大人数コントは、まだ10人だったころに生まれた『フロント』から発展したものです。人数が減った後も、その表現方法は受け継がれていきました。
また、劇団という肩書に活動を限定しなかったのは、演劇とコントの両方に取り組むためです。
2026年には蓮見翔の『ロマンス』が岸田國士戯曲賞を受賞し、キングオブコントでも初の決勝進出を果たしました。
大学時代の仲間から始まり、メンバーの変化や公演の危機を経験しながら、独自の活動形態を築いてきたダウ90000。その歴史を知ると、8人が同じ舞台に立つこと自体にも、また違った面白さが感じられます。