- スパイシーガーリックは何者?史上初のKOC敗者復活を勝ち抜いた2人
- スパイシーガーリックは何者?人力舎所属のコントコンビ
- キングオブコント2026敗者復活戦|どうやって決勝へ進んだ?
- 片山智勝とジョンのプロフィール|年齢・出身地・経歴
- コンビ結成秘話|芸人を辞めようとしていたジョンを片山が引き止めた
- コントの特徴は身体表現|2022年に見つけた2人の強み
- 2022年は『あらびき団』『NHK新人お笑い大賞』で優勝
- 2026年2月には第8回ビートたけし杯でも優勝
- キングオブコント2026決勝は5位|「ゾンビ」で636点を獲得
- 単独ライブ「Zero to Hero」から「チャイルドライク」へ|ネタ作りの広がり
- 2027年には第4回単独公演も決定|現在の活動状況
- まとめ|スパイシーガーリックは史上初の敗者復活で実力を示した2人
スパイシーガーリックは何者?史上初のKOC敗者復活を勝ち抜いた2人

2026年10月17日、『キングオブコント2026』で大会史上初めて実施された敗者復活戦。その勝者となったのが、お笑いコンビ「スパイシーガーリック」です。
芸人審査員60人による採点で279点を獲得して1位。さらに、視聴者による国民投票でも1万2721票を集め、初めてキングオブコントの決勝に進出しました。
その日の決勝では、得意の身体表現を生かしたコントで636点を獲得。11組中5位となり、敗者復活枠からの出場ながら上位に食い込みました。
スパイシーガーリックは、プロダクション人力舎に所属する片山智勝さんとジョンさんの2人組。結成は2020年10月7日です。
2026年のキングオブコントで初めて名前を知った人もいるかもしれませんが、実は2022年に『NHK新人お笑い大賞』で優勝し、2026年2月には『ビートたけし杯』も制しています。
しかも、現在ジョンという名前で活動している相方は、結成前に一度芸人を辞めようとしていました。それを引き止めたのが片山さんです。
なぜこの2人がコンビを組み、身体を使ったコントを得意とするようになったのか。そして、史上初の敗者復活戦をどのように勝ち抜いたのでしょうか。
今回は所属事務所や大会の公式記録、結成当時からの本人インタビューをもとに、2人のプロフィール、結成秘話、代表ネタ、2026年の決勝結果まで詳しく振り返ります。
スパイシーガーリックは何者?人力舎所属のコントコンビ
スパイシーガーリックは、片山智勝さんとジョンさんによるお笑いコンビです。所属事務所はプロダクション人力舎で、2人とも同事務所のお笑い養成所「スクールJCA」の25期生です。
現在のコンビの結成日は2020年10月7日。以前はそれぞれ別のグループで活動しており、片山さんは「ピッポ」、ジョンさんは「あまからひやし」などを経て、現在の2人組となりました。
芸風はコントが中心。特に、顔の表情や体の動き、パントマイムを使った表現を得意としています。
代表的なネタには「ゾンビ」「公園デート」「ロウリュ」などがあり、長い台詞に頼らず、視覚的な動きで笑いを生むことが大きな特徴です。
2022年には『あらびき団』の特別企画と『NHK新人お笑い大賞』で優勝。2026年2月には第8回ビートたけし杯でも優勝しており、キングオブコント決勝以前から複数の大会で実績を残していました。
ただし、キングオブコントの決勝進出は2026年が初めてです。2022年には準決勝まで進んでいましたが、決勝の舞台には届いていませんでした。
キングオブコント2026敗者復活戦|どうやって決勝へ進んだ?
キングオブコント2026の大きな変更点が、大会史上初となる敗者復活戦の新設です。
それまでのキングオブコントでは、準決勝を突破できなかった組に、決勝当日にもう一度ネタを披露して勝ち上がる機会はありませんでした。
ところが2026年は、準決勝で敗退した25組のうち成績上位の10組が、決勝への最後の1枠を争うことになりました。
この10組の中に入っていたのが、スパイシーガーリックです。
敗者復活戦は芸人審査と国民投票の2段階方式
2026年10月17日の敗者復活戦は、午後2時からTBS系列で生放送されました。
審査は一度で勝者を決める方式ではありません。まず、10組のコントを芸人審査員60人が採点し、上位3組を選びます。
1人の審査員が各組に1〜5点をつけるため、満点は300点です。
その後、上位3組を対象とした国民投票を実施。TBS IDを使って視聴者が最も面白かったと思う1組に投票し、最多票を獲得した組が決勝に進む仕組みでした。
つまり、芸人審査で1位になっただけでは、まだ敗者復活は確定しません。最後は視聴者投票も勝ち抜く必要がありました。
芸人審査は279点で1位|60人中42人が5点
スパイシーガーリックは10組中5番目に登場し、コント「ビデオ判定」を披露しました。
結果は300点満点中279点。出場10組で最高得点を記録しています。
特に注目したいのが、60人の審査員の採点内訳です。
| 評価 | 人数 | 得点合計 |
|---|---|---|
| 5点 | 42人 | 210点 |
| 4点 | 15人 | 60点 |
| 3点 | 3人 | 9点 |
| 合計 | 60人 | 279点 |
全審査員の7割にあたる42人が、最高評価の5点をつけています。さらに4点が15人、3点が3人で、1点と2点をつけた審査員はいませんでした。
ほかの出場組との結果を比較すると、スパイシーガーリックが279点、そいつどいつが275点、喫茶ムーンが264点。上位3組が国民投票へ進みました。
| 順位 | 組名 | 得点 |
|---|---|---|
| 1位 | スパイシーガーリック | 279点 |
| 2位 | そいつどいつ | 275点 |
| 3位 | 喫茶ムーン | 264点 |
| 4位 | cacao | 260点 |
| 5位 | 江戸川ジャンクジャンク | 256点 |
| 6位 | ネルソンズ | 251点 |
| 7位 | 生姜猫 | 250点 |
| 8位 | 破壊ありがとう | 242点 |
| 9位 | しずる | 232点 |
| 10位 | オフローズ | 204点 |
そいつどいつとの差はわずか4点でしたが、首位を守り、次の国民投票へ進みました。
国民投票も1万2721票で1位|そいつどいつに1938票差
芸人審査の上位3組を対象に行われた国民投票でも、スパイシーガーリックが1位となりました。
| 順位 | 組名 | 得票数 |
|---|---|---|
| 1位 | スパイシーガーリック | 12,721票 |
| 2位 | そいつどいつ | 10,783票 |
| 3位 | 喫茶ムーン | 9,478票 |
2位のそいつどいつに1938票差をつけ、史上初の敗者復活枠を獲得しました。
これは単なる人気投票だけで決まった結果ではありません。最初の芸人審査で1位になり、上位3組を対象とした視聴者投票でも最多票を獲得したのです。
2人は決勝進出が決まると大喜びし、すでに決勝進出を決めている10組に勝つ意気込みを示しました。
なお「史上初」というのは、キングオブコントに初めて敗者復活戦が導入されたという意味です。キングオブコント全体の優勝を果たしたわけではありません。
公式動画|敗者復活戦で披露した「ビデオ判定」
スパイシーガーリックは、敗者復活戦で披露した「ビデオ判定」を自身の公式YouTubeチャンネルで公開しています。
2026年10月17日には、所属事務所のプロダクション人力舎も公式SNSで動画公開を告知しました。
60人の芸人審査員から279点を獲得したコントです。大会結果の数字だけでは分かりにくい、2人の表情や身体の動きを使った笑いを確認できます。
片山智勝とジョンのプロフィール|年齢・出身地・経歴
ここからは、スパイシーガーリックの2人がどのような経歴を持つ芸人なのかを見ていきます。
基本情報はプロダクション人力舎の公式プロフィールと、M-1グランプリの公式登録に基づいています。
| 項目 | 片山智勝 | ジョン |
|---|---|---|
| 生年月日 | 1990年10月28日 | 1996年4月18日 |
| 年齢 | 35歳 | 30歳 |
| 出身地 | 静岡県菊川市 | 東京都西多摩郡日の出町 |
| 身長 | 170cm | 169cm |
| 血液型 | A型 | AB型 |
| 旧活動 | ねじまきシアター、ピッポなど | あまからひやし |
| 趣味 | 映画・ドラマ鑑賞、ダンス | レゴブロック、銭湯巡り、貯金、ドライブ |
| 特技 | 物件探しのアドバイス、送りバント、タイ語など | 高速貧乏ゆすり |
年齢は2026年10月26日時点です。片山さんは同年10月28日に36歳になります。
なお、過去のM-1グランプリ公式プロフィールでは、ジョンさんが「村木侑平」と記載されています。これは改名前の名前であり、現在とはメンバーが異なるわけではありません。
片山智勝|不動産会社で営業を経験してから芸人に
片山智勝さんは静岡県菊川市出身。子どものころから志村けんさんが好きで、芸人になりたいという思いを持っていました。
ただし、大学卒業後すぐにお笑いの世界へ進んだわけではありません。
両親の希望もあって一度就職し、不動産会社の営業職として約3年間働いています。
2022年10月の本人インタビューによると、就職する段階から3年後に芸人を目指すつもりだったそうです。
しかも、ただ時間が過ぎるのを待っていたわけではありません。営業成績を残してから退職することを目標に働き、タイで勤務した経験もあります。
その後、スクールJCAに入学し、お笑い芸人としての活動を開始しました。
現在の人力舎公式プロフィールには「物件探しのアドバイス」が特技として掲載されていますが、これは以前の仕事とつながる経歴です。
ネタ作りにも中心的に関わっており、2026年2月のビートたけし杯優勝後には、ジョンさんから相方がよいネタを書いてくれたという趣旨の言葉もありました。
ジョン|元「あまからひやし」、本名・旧芸名は村木侑平
ジョンさんは東京都西多摩郡日の出町出身。1996年4月18日生まれで、現在30歳です。
高校3年生のころから芸人を志し、人力舎の養成所へ入りました。
芸人を目指すきっかけについて、2022年のインタビューでは、学生時代に人を笑わせることが好きだったことや、『はねるのトびら』『笑う犬』『リチャードホール』などのコント番組を見ていたことを明かしています。
スパイシーガーリック結成以前は、「あまからひやし」というトリオで約4年間活動していました。
その後、2020年4月にトリオを解散。新型コロナウイルスの流行でライブ活動も難しくなる中、芸人を辞めることを考えるようになりました。
しかし、片山さんに強く引き止められ、2020年10月に新しいコンビを結成します。
身体を使ったコントでは、片山さんと息の合った動きを見せています。公式プロフィールに掲載されている特技は、15秒間で100回できるという高速貧乏ゆすりです。
なぜ「ジョン」に改名した?名付け親は日本一おもしろい大崎
2022年のNHK新人お笑い大賞を振り返ると、現在の「ジョン」ではなく「村木侑平」という名前が記録されています。
これは2023年1月26日に芸名を変更したためです。
所属事務所が当時説明したところによると、それまでの「片山」「村木」という名前では、周囲の芸人になかなか覚えてもらえず、どちらがどちらなのか分かりにくいと言われることがあったそうです。
そのため、より覚えやすい名前への改名を検討するようになりました。
そこで、ちゃんぴおんずの日本一おもしろい大崎さんが提案した名前が「ジョン」でした。
ジョンさんの豊かな表情や、外国のコメディアンのような顔立ちの印象から、海外でも親しみやすい名前として考えられたといいます。
2023年1月26日放送の文化放送『大竹まこと ゴールデンラジオ!』が、改名後初めての仕事となりました。
ちなみに、片山さんにも大崎さんから「梅太郎」という名前が提案されましたが、こちらは採用されていません。
したがって、2022年までの「片山智勝・村木侑平」と、現在の「片山智勝・ジョン」は同じ2人です。メンバー交代ではなく、芸名の変更による表記の違いです。
コンビ結成秘話|芸人を辞めようとしていたジョンを片山が引き止めた
スパイシーガーリックの結成には、意外な経緯があります。
片山さんとジョンさんは、スクールJCAの同期として知り合いました。
片山さんは養成所に入った初日から、ジョンさんの顔や表情が非常に面白いと感じていたそうです。しかし、その時点ですぐにコンビを組んだわけではありません。
ジョンさんは別の芸人たちと「あまからひやし」を結成し、片山さんも別のコンビで活動することになります。
2020年、リモート飲み会で聞いた引退の話
転機となったのは2020年です。
ジョンさんが所属していた「あまからひやし」は、同年4月に解散しました。ちょうど新型コロナウイルスの流行によって、芸人がライブに出演することも難しくなっていた時期でした。
そのころ、養成所の同期が集まるリモート飲み会で、ジョンさんが芸人を辞めようと考えていることを話します。
それを聞いた片山さんは、強く引き止めました。
片山さんは2022年のインタビューで、ジョンさんほどコントに向いている表情を持った人物と組める機会は、もう二度とないかもしれないと感じていたことを明かしています。
また、ジョンさんが会社員になれば生活できるだろうと考えていることにも反応。不動産営業の経験がある片山さんは、会社員として働くことも決して簡単ではないと説得しました。
このときジョンさんは、芸人を辞めるかどうか半々くらいの気持ちだったそうです。
片山さんの強い思いを受け、もう一度お笑いを続けることを考えるようになりました。
片山は前コンビを解散してジョンを誘った
片山さんも当時は「ピッポ」という別のコンビで活動していました。
しかし、ジョンさんと組みたいという思いが強く、前のコンビを解散する決断をします。
2022年の本人インタビューでは、その解散が円満なものではなかったことや、以前の相方に申し訳ないという思いも語っています。
それでも、ジョンさんと組む機会を逃したくなかったのです。
そして2020年10月7日、現在のスパイシーガーリックが正式に結成されました。
片山さんは、自分が引き止めた以上、半端な気持ちで活動することはできないという責任感も持っていたそうです。
2026年のキングオブコント決勝進出までを振り返ると、芸人を辞めようとしていた相方と、前コンビを解散してでも一緒に活動したかった相方が、約6年後に全国放送の大舞台へ立ったことになります。
コントの特徴は身体表現|2022年に見つけた2人の強み
スパイシーガーリックのコントで印象に残るのは、顔の表情や体の動き、実際には存在しない物を表現するパントマイムです。
ただし、結成した2020年から最初の2年間、常にこのスタイルだけで活動していたわけではありません。
2021年にはキングオブコントで1回戦敗退。ライブでネタを披露していても、何が観客に受けているのか、自分たちでははっきり分からない時期があったそうです。
そんな2人に助言したのが、元エレファントジョンの森枝天平さんでした。
先輩の助言で「動き」を中心にしたネタへ方向転換
2022年10月の本人インタビューで、片山さんは森枝さんからの助言が転機になったと話しています。
それまでにも動きの面白いコントを披露していましたが、自分たちでは、その動きこそが強みだと十分に理解できていませんでした。
そのため、動きを使ったネタが受けた後に、座って会話するだけのコントを作ることもあったそうです。
森枝さんから身体表現を生かしたネタをもっと作った方がよいと助言され、2人は方向性を見直します。
きっかけとなった作品の一つが「公園デート」でした。
このネタは森枝さんから動きの面白さを評価され、ネタ見せの場でも大きな反応を得たといいます。
その後、身体表現を中心にしたコントを増やし、2022年には事務所ライブや賞レースで結果を残し始めました。
代表ネタ「ゾンビ」|エスカレーターをマイムで再現
スパイシーガーリックを代表するコントが「ゾンビ」です。
ゾンビに噛まれた男が老人の家に入り、そこになぜかエスカレーターがあるという奇妙な設定から展開していきます。
特に印象的なのは、実際には存在しないエスカレーターを、2人の身体の動きだけで表現する場面です。
足元の動きや体の位置を合わせることで、舞台上に本物のエスカレーターがあるかのように見せています。
このマイムは、片山さんが子どものころから遊びでやっていた動きを、コントに取り入れたものです。
ジョンさんにも何度も練習してもらい、最終的には片山さんより滑らかにエスカレーターを下りられるようになったと、2022年のインタビューで2人が振り返っています。
つまり、舞台に特別な装置を置いているわけではありません。観客の想像力と、2人の動きを合わせることで成立しているコントです。
「ゾンビ」は2022年のキングオブコント準決勝でも披露され、同年のNHK新人お笑い大賞の本選でも高く評価されました。
2026年のキングオブコント決勝でも、ゾンビとエスカレーターを使ったネタが登場しています。ただし、2022年の台本と2026年の台本が完全に同一だったかどうかまでは、確認できた資料だけでは断定できません。
表情と動きで笑わせる一方、ネタの幅も広げてきた
片山さんとジョンさんは、2022年のインタビューで、長い台詞やシリアスな芝居よりも、変わった顔や動きを使う方が自分たちの強みを生かせると語っています。
ただ、同じネタだけで活動することへの不安もありました。
2023年3月のインタビューで、ジョンさんは「ゾンビ」が大きな反応を得るようになった一方、その作品に頼り続けてしまうことを心配していました。
片山さんも、ほかのネタを披露したときに同じような反応が得られるのか、悩んでいたそうです。
そのため、スパイシーガーリックは「ゾンビ」だけを繰り返すのではなく、単独公演やライブを通じて異なるコントも制作してきました。
身体表現が代表的な武器であることと、ネタの種類を増やしたいと考えていることは、両立する話です。得意な表現を生かしながら、別の人物や場面でも笑いを作ろうとしてきたことが、これまでの活動から分かります。
2022年は『あらびき団』『NHK新人お笑い大賞』で優勝
2026年の敗者復活戦が初めての大きな結果だったわけではありません。
スパイシーガーリックにとって、最初の大きな飛躍があったのは2022年でした。
2022年8月『あらびき団』の特別企画で優勝
2022年8月2日放送の『あらびき団 2夜連続!真夏の最強パフォーマー決定戦』第1夜で、スパイシーガーリックは優勝しました。
ここで披露したのも、身体表現を生かした「ゾンビ」のコントです。
事務所ライブで評価されたネタが、テレビ番組でも結果を残したことになります。
この年、2人はキングオブコントでも準決勝に進出。決勝までは届かなかったものの、お笑いファンやほかの芸人から名前を知られる機会が増えていきました。
2022年10月30日『NHK新人お笑い大賞』で優勝
さらに2022年10月30日、スパイシーガーリックは『令和4年度NHK新人お笑い大賞』で優勝しました。
この年は東京159組、大阪126組の計285組が予選に参加。本選には8組が進出しました。
スパイシーガーリックはAブロックに登場し、最初のネタとして「ゾンビ」を披露。審査員7人のうち4票を獲得し、最終決戦へ進みます。
そしてBブロック代表の隣人との最終決戦では、別のコント「幽霊」を披露しました。
内容は、幽霊が出るから見に来てほしいと友人を自宅へ呼び出しながら、実際には引っ越したばかりの家を自慢していくというものです。
この2本目では、審査員7人全員の票を獲得。満票で優勝しています。
つまり、NHK新人お笑い大賞は「ゾンビ」だけで優勝したわけではありません。
1本目の「ゾンビ」でブロックを突破し、2本目の「幽霊」で満票優勝を果たしたというのが正確な経緯です。
大会後の取材で片山さんは、それまでのアルバイト生活や芸人としての活動が、ようやく結果につながったことへの喜びを語りました。
また、当時はまだジョンではなく村木侑平という名前で活動していたため、大会の公式記録や当時の報道には旧名が掲載されています。
優勝後はテレビや地方営業の仕事が増えた
2023年3月のインタビューでは、NHK新人お笑い大賞優勝後の変化についても語っています。
片山さんによると、それまでオーディションを受けても出演できなかったネタ番組から声がかかるようになり、地方営業の仕事も増えたそうです。
ジョンさんも、以前は出演料を得られないライブや、参加費を払って出演するライブが多かったのに対し、徐々にギャラを受け取れる機会が増えたと話しています。
片山さんは、この変化によってようやく自分の職業を芸人と言えるようになったという思いを明かしていました。
2026年のキングオブコントで初めて注目されたのではなく、2022年の優勝をきっかけに、活動の環境が少しずつ変わっていたのです。
2026年2月には第8回ビートたけし杯でも優勝
2026年のキングオブコント決勝に先立ち、スパイシーガーリックはもう一つ大きな賞を獲得しています。
2026年2月12日、東京・浅草の東洋館で開催された第8回「たけしが認めた若手芸人 ビートたけし杯『お笑い日本一』」で優勝しました。
この大会は、ビートたけしさんが名誉顧問を務める「江戸まち たいとう芸楽祭」の一環として開催されているお笑いコンクールです。
2026年大会には予選を勝ち抜いた8組が出場し、ビートたけしさん、ナイツらが審査を担当しました。
スパイシーガーリックは優勝し、賞金30万円を獲得。たけしさんからも、リズムのよさや、観客が期待する笑いを生む構成を評価されています。
また、表彰後にはコンビ名が長いという理由で改名を勧められる一幕もありましたが、2人はスパイシーガーリックという名前で活動を続ける意思を示しています。
2022年のNHK新人お笑い大賞、2026年のビートたけし杯、そして同年10月のキングオブコント敗者復活戦。
それぞれ審査方法も大会の目的も異なりますが、スパイシーガーリックが複数の場で結果を残してきたことは、芸歴を考えるうえで重要です。
キングオブコント2026決勝は5位|「ゾンビ」で636点を獲得
敗者復活戦を勝ち抜いたスパイシーガーリックは、2026年10月17日のキングオブコント決勝で11組中3番目に登場しました。
披露したのは、ゾンビとエスカレーターのパントマイムを使ったコントです。
スパイシーガーリックが2022年から磨いてきた代表的な表現が、ついにキングオブコント決勝の舞台に登場したことになります。
2026年大会では決勝審査員が従来の5人から7人に増員され、満点も500点から700点へ変更されました。
スパイシーガーリックの得点は636点。ファーストステージ5位となりました。
決勝での審査員別得点
| 審査員 | 得点 |
|---|---|
| 飯塚悟志(東京03) | 93点 |
| 小峠英二(バイきんぐ) | 92点 |
| 秋山竜次(ロバート) | 91点 |
| 山内健司(かまいたち) | 90点 |
| じろう(シソンヌ) | 92点 |
| 堂前透(ロングコートダディ) | 86点 |
| 秋山寛貴(ハナコ) | 92点 |
| 合計 | 636点 |
最も高く評価したのは東京03の飯塚悟志さんで93点。堂前透さんは86点をつけており、審査員によって評価に差がありました。
飯塚さんは、エスカレーターの表現を使って緊張と緩和を生み出す構成を評価しています。
ただし、審査員のコメントは今回披露したコントに対する評価です。1人の審査員の点数だけを理由に、コンビ全体の実力を判断することはできません。
3位ヤッホイとは17点差、6位ダウ90000とは1点差
上位3組だけが進出するファイナルステージのラインは、ヤッホイの653点でした。
スパイシーガーリックはそこから17点差の636点。4位の相性はいいよねには7点届かず、6位のダウ90000にはわずか1点差で上回りました。
| 1st順位 | 組名 | 得点 |
|---|---|---|
| 3位 | ヤッホイ | 653点 |
| 4位 | 相性はいいよね | 643点 |
| 5位 | スパイシーガーリック | 636点 |
| 6位 | ダウ90000 | 635点 |
| 7位 | や団 | 632点 |
大会全体の優勝はジェラードンで、2本合計1342点。準優勝は蛙亭、3位はヤッホイという結果でした。
スパイシーガーリックはファーストステージで敗退したため、2本目のネタは披露していません。
ただ、敗者復活戦と決勝を同じ日に経験し、初めての決勝で5位に入ったことは、2026年の大きな実績です。
キングオブコント2026の全11組の順位や採点結果、敗者復活戦の詳しい記録については、つぶログのキングオブコント2026結果・決勝得点一覧でも整理しています。
公式動画|代表コント「ゾンビ」
スパイシーガーリックの公式YouTubeチャンネルでは、「ゾンビ」のコントも公開されています。
以下は2022年のNHK新人お笑い大賞のネタとして公開された公式動画です。2026年決勝でも同じ題材のコントが披露されていますが、当日の決勝放送映像として紹介するものではありません。
エスカレーターのマイムに注目すると、2人が身体表現を武器にしてきた理由が分かりやすいでしょう。
なお、今回掲載した「ビデオ判定」と「ゾンビ」は、いずれも所属事務所が公式に案内している本人たちのYouTube動画です。
単独ライブ「Zero to Hero」から「チャイルドライク」へ|ネタ作りの広がり
スパイシーガーリックは賞レースに挑む一方、単独ライブでも新しいコントを制作してきました。
2023年4月8日には、東京・新宿シアターモリエールで初の単独公演「Zero to Hero」を開催しています。
当時の本人インタビューで片山さんは、このタイトルには何もないところからヒーローになるという思いを込めたと説明しました。
さらに、単にその場で笑えるだけではなく、観客の気持ちが動くようなコントを作りたいとも語っています。
本人によると、その背景には東京03やザ・マミィの単独ライブから受けた影響もありました。
身体の動きだけでも大きな笑いを生める一方、人物の感情や物語によって心に残るコントにも挑戦したい。そうした思いを持って初単独を制作していたのです。
第2回は2025年「生動」、第3回は2026年「チャイルドライク」
その後も単独公演を継続しています。
| 開催日 | 公演名 | 会場 |
|---|---|---|
| 2023年4月8日 | 第1回「Zero to Hero」 | 新宿シアターモリエール |
| 2025年7月21日 | 第2回「生動」 | 渋谷ユーロライブ |
| 2026年4月19日 | 第3回「チャイルドライク」 | 渋谷ユーロライブ |
2026年の「チャイルドライク」はアーカイブ配信も行われましたが、販売・視聴期間は同年5月に終了しています。現在も購入できる公演映像として案内することはできません。
こうした単独公演の活動も、キングオブコントの結果だけでは分からない2人の取り組みです。
2022年に見つけた「動きを使ったコント」という強みを大切にしながら、別の題材や表現にも挑戦してきました。
2027年には第4回単独公演も決定|現在の活動状況
2026年10月17日、プロダクション人力舎はスパイシーガーリックの第4回単独公演の開催を発表しました。
発表されている開催日は2027年4月10日(土)。東京・下北沢の北沢タウンホールで、1日2公演を予定しています。
2026年10月26日時点では、チケットの発売時期や価格などの詳細は未発表です。
今後の公演情報は、プロダクション人力舎の第4回単独公演公式案内で確認できます。
2026年はビートたけし杯で優勝し、キングオブコントでは敗者復活から初決勝5位という結果を残しました。
ただし、これによって次のキングオブコントへの出場や、将来の優勝が決まったわけではありません。
今後も身体表現を生かしたコントを磨いていくのか、それとも新しい題材や演じ方に挑戦していくのか。単独ライブは、その変化を確認できる重要な場になりそうです。
まとめ|スパイシーガーリックは史上初の敗者復活で実力を示した2人
スパイシーガーリックは、片山智勝さんとジョンさんによるプロダクション人力舎所属のお笑いコンビです。
2020年10月7日に結成。ジョンさんは以前「あまからひやし」というトリオで活動しており、2020年の解散後には芸人を辞めることも考えていました。
そのジョンさんを引き止めたのが片山さんです。自分の前コンビを解散してまで一緒に活動したいと考え、新しいコンビを結成しました。
当初はなかなか結果が出ませんでしたが、2022年には先輩芸人からの助言を受けて、身体の動きを生かすコントへと方向性を定めます。
その年、『あらびき団』の特別企画と『NHK新人お笑い大賞』で優勝。後者では1本目の「ゾンビ」でブロックを突破し、2本目の「幽霊」で審査員全員の票を獲得しました。
その後も単独公演などでネタを制作し、2026年2月には第8回ビートたけし杯で優勝。そして同年10月17日、キングオブコント史上初の敗者復活戦に挑みました。
敗者復活戦では芸人審査279点、国民投票1万2721票でともに1位。11組目の決勝進出者となり、決勝では636点で5位に入りました。
この結果は、突然現れた無名の新人による一度きりの快進撃ではありません。
芸人を辞めようとしていた相方との結成、2022年の芸風の転機、複数の賞レースでの受賞、そして単独ライブでのネタ作り。その積み重ねの先に、2026年の敗者復活劇がありました。
なかでも、子どものころからの遊びをコントに取り入れたエスカレーターのマイムが、長年にわたって2人の武器になっていることは印象的です。
史上初の敗者復活戦を制したことは、スパイシーガーリックの経歴に新しい実績を加えました。2027年4月には第4回単独公演も予定されており、次にどのようなコントを見せるのかが注目されます。
※プロフィール、大会記録、単独公演の情報は2026年10月26日時点で確認できる公表資料に基づきます。2022年と2026年の「ゾンビ」は同じ題材のコントですが、台本の完全な同一性は断定していません。敗者復活戦と決勝は採点方法が異なるため、得点を単純比較することもできません。