ゲーム系 連載/特集

クロノトリガー リメイクは本当に来る?30周年と最新噂・公式情報まとめ【2025年12月版】

クロノトリガー リメイクはまだ「未発表」:2025年12月時点でわかっている公式情報

クロノトリガーの主要キャラ集合イラスト。クロノ、マール、ルッカ、ロボ、エイラ、カエルが並ぶ公式風アートで作品の世界観が伝わる画像

1995年にスーパーファミコン向けに発売されたRPG「クロノ・トリガー」は、2025年でついに30周年を迎えました。ドラゴンクエストの堀井雄二、ファイナルファンタジーの坂口博信、そして鳥山明が関わった”夢のタッグ作品”ということもあり、今なお「歴代最高クラスのJRPG」として語り継がれています。

一方で、ファンの間で長年期待されている「クロノトリガー リメイク」について、2025年12月時点でスクウェア・エニックスから正式な発表は出ていません。現状、公式に告知されているのは、30周年を記念したオーケストラコンサートや音楽関連施策、キャンペーンなどであり、リメイク版や新作ゲームへの直接的な言及は行われていない状況です。

それでもここまで「リメイクの噂」が尽きないのは、2025年に入ってからクロノ・トリガー関連の公式企画が一気に増えたこと、そしてYouTube番組「ゆう坊とマシリトKosoKoso放送局」で、堀井雄二氏がリメイクについて質問された際に「言えない」「聞いたらダメ」「怒られちゃう」と笑いながら濁したことが大きな理由です。同席していた鳥嶋和彦氏が「あるね!」と冗談めかして返したこともあり、国内外のゲームメディアやSNSで再び「クロノトリガー リメイクあるのでは?」と話題が加速している、というのが現在地だと言えます。

この記事では、そうした期待と噂を一度フラットに整理するために、
・30周年で公式に発表されている事実
・ナポリ・コミコン騒動など「誤訳」と公式に否定された情報
・最新の「言えない」発言がどこまで踏み込んだものなのか
を切り分けて解説しつつ、最後に「現時点で何がわかっていて、何がまだ分からないのか」をまとめていきます。

クロノトリガー30周年で公式に発表されていること

まず押さえておきたいのは、「今のところ公式がはっきり出しているのは“記念企画”までで、リメイクそのものではない」という点です。

2025年はクロノ・トリガー発売から30周年という節目の年で、スクウェア・エニックスは

  • 2026年1月17日・18日に東京国際フォーラム ホールAで開催される
    「CHRONO TRIGGER Orchestra Concert 時を超える旋律」
  • 公式YouTubeでのサウンドトラック楽曲ライブ配信(長時間配信)
  • ベスト版楽曲企画やアレンジアルバム、アートパネルプレゼントキャンペーンなどの30周年施策

といった「音楽・イベント・キャンペーン」中心のプロジェクトを次々に打ち出しています。

特にオーケストラコンサートは、

  • “時を超える旋律”というサブタイトル
  • ゲームの名場面とフルオーケストラ演奏をシンクロさせる演出
  • 30周年記念としての公式サイト・専用ページの開設

など、本格的な周年イベントとして告知されており、これが“30周年プロジェクトの柱”になっている形です。

一方で、これらの公式リリースには

  • 「リメイク」
  • 「リマスター」
  • 「新作ゲーム」

といったゲームそのものに関する新プロジェクトは、一切明記されていません。
英語圏のニュースサイトやコミュニティでも、「オーケストラコンサートなどイベント中心の1年になる」と紹介されており、「リメイクは依然として未発表」という整理で統一されています。

つまり現時点で確実に言えるのは、

  • クロノ・トリガー30周年を祝う公式企画は多数進行中
  • しかし、その中に「リメイクの正式発表」は含まれていない

というところまで、というのがこの項目の結論になります。

誤報として片付いた「ナポリ・コミコンのうっかりリーク騒動」

クロノトリガーの未来編で、クロノが時の機械エポックに乗り込むシーン。メカに囲まれた工場空間が印象的なイベントシーン

2025年春、イタリアで開催されたイベント「COMICON Napoli 2025」に、ドラゴンクエストやクロノ・トリガーに関わった堀井雄二さんがゲストとして登場しました。イベント直後、SNSやReddit、一部海外メディアで「堀井さんがクロノ・トリガーのリメイクが進行中だと口を滑らせた」という話が一気に広がり、「ナポリでリメイクが正式にバレた」という噂になりました。

噂の内容は、「パネルの中で堀井さんがリメイクについて触れ、通訳が“クロノ・トリガーのリメイクが作られている”と訳してしまい、その後『今のは聞かなかったことに』と場を収めた」というもの。これをもとに、海外のゲームメディアが「Chrono Trigger Remakeがうっかり確定した」とする記事を出したことで、世界中のファンの間で期待が一気に高まりました。

ところがその後、パネル全体の映像が公開され、内容を改めて確認したメディア(Gematsu など)の検証では、「堀井雄二さん本人はクロノ・トリガーやリメイクについて具体的な発言をしていない」「話題を持ち出していたのは通訳側で、観客のざわめきもあり誤解が広がった可能性が高い」と報じられました。GamesRadar も「最初に報じた『リメイク発言』は、実際には通訳側の言葉を起点にした誤解だった」とする訂正記事を掲載しています。

決定的だったのは、その後スクウェア・エニックスがメディア経由で出した公式コメントです。My Nintendo News や Nintenderos などが伝えたところによると、スクエニは「『クロノ・トリガー』のリメイク版があるという話は誤訳であり、堀井氏はそのような発言を一切していない」と明確に否定。あわせて「クロノ・トリガー リメイクが開発中であるという事実もない」としています。

この流れを踏まえると、「ナポリ・コミコンでクロノ・トリガーのリメイクが正式に発表された」「堀井さんが本当の計画をうっかり漏らした」といった言い方は、一次ソースと公式コメントの両方に反することになります。現時点では、ナポリ発の一連の騒動は「通訳の言い回しや噂が先行した結果、リメイク確定のように誤解された出来事」であり、公式には誤報として整理されている、と見るのが妥当です。

クロノ・トリガー アルティマニア

『クロノ・トリガー』のストーリー攻略、マップ、ボスデータ、隠し要素などを 網羅した公式攻略本アルティマニア。イラストや設定資料、開発コメントも収録されており、 当時プレイしたファンはもちろん、今から遊ぶ人のバイブルとしても役立つ一冊です。

価格・在庫・特典内容は変動します。購入の際は各ショップの最新情報をご確認ください。


YouTube番組での「言えない」「怒られちゃう」発言とは?

クロノトリガーの魔王城で、クロノ・カエル・ロボが魔王と対峙する名シーン。魔法陣が輝くボス戦の象徴的カット

ナポリ・コミコン騒動とは別に、2025年末にもうひとつ大きな話題を呼んだのが、YouTube番組「ゆう坊とマシリトKosoKoso放送局」での発言です。2025年11月30日に配信された回に、ドラゴンクエストシリーズの生みの親として知られる堀井雄二さんが出演し、そこでクロノ・トリガーのリメイクに関する質問が投げかけられました。

番組中、司会側から「最近のクロノ・トリガー推しはリメイクの匂わせなのか?」といった趣旨の質問が出ます。これは、2025年に入ってからスクウェア・エニックスが公式に行っている、楽曲ライブ配信やベスト企画、オーケストラコンサートなど、クロノ・トリガー関連の情報量が急に増えたことを受けての質問でした。

この問いかけに対して、堀井雄二さんは笑いながら
「言えない」
「訊いたらダメ」
「怒られちゃう」
と返答し、はっきりとした「ある/ない」を示すことを避けました。

同じ場にいた編集者の鳥嶋和彦さんが、冗談交じりに「あるね!」と合いの手を入れる場面もあり、スタジオ全体が笑いに包まれる流れになります。このやりとりを報じたゲーム系ニュースサイトでも、「堀井氏は『言えない、聞かないで、怒られる』と笑いながらコメントし、肯定も否定もしなかった」と整理されており、あくまで“におわせとも取れる受け答え”にとどまっていることが強調されています。

一部の考察系ブログやまとめサイトは、この発言を「水面下では何かが動いているサインではないか」と解釈し、2026年1月のオーケストラコンサート前後のサプライズ発表を予想する記事も出しています。ただし、これらはあくまで発言内容をもとにした“推測・予想”であり、この番組内で「クロノ・トリガーのリメイクが開発中だ」と明言されたわけではありません。

要するに、この場面で重要なのは

  • 「リメイクはありません」とはっきり否定しなかった
  • かといって「作っています」とも言っていない
  • その“言えない”というニュアンスが、ファンの期待と想像を一気に広げた

という点です。公式のアナウンスがない現状では、
この発言は「リメイク確定発表」ではなく、あくまで“解釈の余地が大きいコメント”として受け止めておくのが現実的だと言えます。

HD-2Dリメイク候補として語られ続けるクロノ・トリガー

クロノトリガーの古代編で、クロノが赤いメカの上から魔神器周辺へ向かう場面。崩壊直前の緊迫感あるドット絵背景が特徴

近年のスクウェア・エニックスは、ドット絵と3D表現を組み合わせた“HD-2D”スタイルの作品を継続的に展開している。オクトパストラベラーやトライアングルストラテジーに加え、「ライブ・ア・ライブ」のHD-2Dリメイク、そして「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」のHD-2Dリメイクも発表され、スーパーファミコン世代のRPGを現代向けに蘇らせる流れがはっきり見えるようになった。

この文脈の中で、クロノ・トリガーは“次のHD-2Dリメイク候補”として、海外メディアやファンコミュニティで必ず名前が挙がるタイトルになっている。スーファミ期の代表的RPGであること、ドラクエとFF、そして鳥山明という“夢のタッグ作品”であること、そしてリメイクがもし実現すれば世界的に大きな話題になるであろうポテンシャルを考えれば、その存在感は群を抜いていると言っていい。

さらに2025年は、クロノ・トリガーの30周年イヤーだ。ちょうど同じスーファミRPGであるドラクエIIIのHD-2Dリメイクが控えていることもあり、「この流れでクロノ・トリガーも続いてほしい」という期待が高まりやすいタイミングでもある。実際、海外の特集記事やランキングでは「HD-2Dで復活してほしい旧作」としてクロノ・トリガーが上位に並ぶことが多く、ファンの願望が可視化されている。

一方で、現時点でスクウェア・エニックスが「クロノ・トリガーをHD-2Dでリメイクする」と公式に発表した事実はない。インタビューやプレスリリースでも、特定のタイトル名を挙げて「次はこれをやります」と明言したことは確認されていない。あくまで、HD-2D路線が続く中で「クロノ・トリガーも来てほしい」という声が自然に集まり、その期待が“噂”という形で膨らんでいる、というのが現状だと言えるだろう。

なぜここまでクロノトリガー リメイクが望まれるのか

クロノ・トリガーが発売されたのは、1995年3月11日。スーパーファミコン末期のタイトルでありながら、いまなお「JRPGを語るなら外せない一本」として名前が挙がり続けている。ストーリーの完成度、当時としては驚異的だったテンポの良さ、鳥山明デザインのキャラクター、光田康典による音楽──いずれも評価が高く、「総合力の高さ」が長く支持されている理由だ。

物語は「時代を超える旅」を軸にしており、原始時代・中世・未来・滅びの瞬間など、複数の時代を行き来しながら世界の行く末を変えていく。タイムトラベルものにありがちな複雑さよりも、「わかりやすい感情の動き」と「プレイヤー自身の選択」が前に出る構成になっていて、RPGに不慣れなプレイヤーでも感情移入しやすい。エンディングが複数用意されていることや、周回プレイ前提の「ニューゲーム+」システムも当時としては斬新で、今遊んでも古さを感じにくい部分だ。

戦闘システムも、クロノ・トリガーを語るうえで外せないポイントだろう。アクティブタイムバトルをベースにしつつ、キャラクター同士の位置関係や「連携技」を活かしたバトルは、演出面・ゲーム性の両方で強い印象を残した。2人・3人のキャラが力を合わせて放つ合体技は、見た目の派手さだけでなく「このメンバーを一緒に連れて行きたい」と思わせる説得力があり、キャラクター同士の関係性も含めてファンの記憶に残り続けている。

その後、クロノ・トリガーはプレイステーション、ニンテンドーDS、Steam、スマートフォンなど、さまざまなプラットフォームに移植されてきた。遊べる環境自体は途切れていないものの、「現行機の大画面で、今の基準に合わせた操作性・UI・ビジュアルで遊びたい」という声は根強い。スーファミ原作のドット絵の魅力を残しつつ、HD画質やサウンド面を現代向けにブラッシュアップした“決定版”を望むファンが多いのは、この歴史の長さと作品への思い入れの深さゆえだ。

もうひとつ大きいのは、「クロノ・トリガーは一度きちんとリメイクされていない」という点だ。これまでの展開はあくまで移植・追加要素付きの完全版であり、グラフィック・演出・システムを一から組み直した“フルリメイク”は行われていない。ドラクエやFFのナンバリング作品がたびたびリメイクされてきた流れを見ているからこそ、「クロノにもいつか本格リメイクが来るはずだ」という期待が、長い時間をかけて積み重なっている。

こうした背景がすべて重なって、「リメイクはまだか」「もしやるならどんな形が理想か」といった議論が、2025年になった今も途切れない。単なる懐古ではなく、「今の時代のプレイヤーにも届く形で、この物語をもう一度体験したい」という願いそのものが、クロノ・トリガー リメイク待望論の根っこにあると言っていい。

国産RPGクロニクル ゲームはどう物語を描いてきたのか?

『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』をはじめとする 国産RPGの歴史を、「物語の描き方」に焦点を当ててたどる一冊。 システムや表現技法の進化とともに、ゲームがどのようにドラマや感情を紡いできたのかを 具体的な作品例とともに解説する、ゲーム好き・クリエイター志望に必携の内容です。

価格・在庫・特典内容は変動します。購入の際は各ショップの最新情報をご確認ください。

クロノトリガー リメイクが実現するとしたら、どんな形が理想なのか

クロノ・トリガーのリメイクを望む声が多い一方で、「どこまで変えるべきか」「何を残すべきか」については、ファンのあいだでも意見が分かれている。大きく分けると、いくつかの“理想像”が語られている。

ひとつは、「原作ドット絵の雰囲気を尊重したHDリマスター寄りのリメイク」だ。マップやキャラクターのテイストはそのままに、解像度の向上やUIの最適化、読み込みの短縮など、遊びやすさを現代基準に合わせる方向性。すでにSteam版やスマートフォン版でUI改善や追加要素を盛り込んだ完全版が出ているとはいえ、家庭用ゲーム機向けに“最適化された決定版”を求める声は根強い。

もうひとつは、近年のスクウェア・エニックス作品でもおなじみになってきた“HD-2Dスタイル”でのリメイク案だ。オリジナルのドット表現を立体的に見せることで、懐かしさと新しさを両立させるアプローチは、「ライブ・ア・ライブ」などで一定の成功を収めている。同じく時代をまたぐ群像劇であることを踏まえ、「クロノ・トリガーとも相性が良さそうだ」と考えるファンは多い。

一方で、「フル3Dでの全面リメイク」を望む声もゼロではない。ムービーシーンを現在の技術で描き直し、バトル演出を大幅に強化した形で「時を超える物語」を描き直してほしい、という期待だ。ただしこの場合、「別物になってしまうのでは」「テンポの良さや想像の余地が失われるのでは」といった懸念もセットで語られることが多い。原作のテンポ感や軽快さをどこまで保てるかが、大きなハードルになりそうだ。

システム面では、「難易度オプション」や「遊び方の幅」を求める声も目立つ。初見のプレイヤーが物語をじっくり楽しめるように、ストーリーモード寄りの難易度を用意しつつ、やり込み派向けには高難度ボスや追加チャレンジを用意してほしい、といったアイデアだ。また、オリジナル版の評価が高いだけに、「安易なシナリオ追加やキャラ改変はしてほしくない」「もし追加するなら、エンディング後に遊べる小さなエピソード程度にしてほしい」という慎重な声も多い。

共通しているのは、「今の技術で豪華にしてほしい」というよりも、「当時の良さを壊さない形で、今の環境でも遊びやすくしてほしい」という願いだ。どのプラットフォームであれ、クロノ・トリガーの“時間旅行の感覚”や“テンポの良さ”が損なわれないこと──それこそが、多くのファンがリメイクに求めている一番大きなポイントだろう。

まとめ:いま語れる“事実”と、消えない期待

2025年12月の時点で、クロノ・トリガーのリメイクは公式には一切発表されていない。30周年に合わせて行われているのは、オーケストラコンサートや音楽配信などの記念企画で、ゲームそのものの新プロジェクトには触れられていない。

ナポリ・コミコンで話題になった「リメイクのうっかりリーク」は、後の映像検証とスクウェア・エニックスのコメントにより、誤訳・誤解として整理された。堀井雄二さん本人がリメイクを明言した事実はない。

それでも期待が膨らむのは、堀井さんがYouTube番組で「言えない」「怒られちゃう」と含みを持たせたコメントをしたこと、そしてHD-2D作品の展開や30周年という節目が重なったことが大きい。

現状で言えるのは、「確定情報はまだないが、作品の存在感と節目のタイミングから、ファンの期待が高まり続けている」ということだ。リメイクの真偽を焦って断定するよりも、30周年の盛り上がりとともに“続報が来るかもしれないワクワク”を楽しむのが、今のいちばん健全な向き合い方だろう。

-ゲーム系, 連載/特集
-, , , ,