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住民票の除票とは?どこで取る?転出後の旧住所を証明したいときの使い方

目次
  1. 住民票の除票とは?どこで取る?旧住所の証明・150年保存・死亡者の請求も解説
  2. 住民票の除票とは?普通の住民票と何が違う?
  3. 引っ越しで転出すると住民票はどうなる?
  4. 住民票の除票には何が載る?昔の住所はどこまで証明できる?
  5. 住民票の除票と戸籍の附票・改製原住民票の違い
  6. 住民票の除票は150年保存?昔の除票が取れない理由
  7. 住民票の除票はどこの役所で取る?
  8. 住民票の除票を請求できる人は?本人・家族・代理人の違い
  9. 死亡した家族の住民票の除票は取れる?
  10. コンビニやオンラインで住民票の除票は取れる?
  11. 車・不動産登記・相続では住民票の除票が必要?
  12. 結局どの書類を取ればいい?ケース別早見表
  13. 住民票の除票の手数料・有効期限は?
  14. 2026年現在の制度変更で注意したいこと
  15. 住民票の除票についてよくある質問
  16. まとめ|必要な住所の範囲を確認してから除票を請求しよう

住民票の除票とは?どこで取る?旧住所の証明・150年保存・死亡者の請求も解説

住民票の除票とは?旧住所から現住所への引っ越しと、過去の住所証明・取得先を示したイラスト

引っ越し前の住所を証明するよう求められ、「住民票の除票(じょひょう)」という書類を初めて知った人もいるのではないでしょうか。

住民票の除票とは、転出や死亡などによって消除された住民票、または改製される前の住民票の記録です。以前住んでいた住所を証明するときや、相続などの手続きで使われることがあります。

たとえばA市からB市へ引っ越した場合、A市の住民票は消除され、除票として保存されます。後からA市での住所を証明する必要が生じたときは、基本的にA市へ請求することになります。

ただし住民票の除票は、過去に住んだ住所がすべて載っている証明書ではありません。また、保存期間は現在150年ですが、昔の除票が必ず残っているわけでもありません。

最初に押さえておきたいポイント

  • 転出前の住所を証明したい場合は、原則として当時の住所地自治体へ請求する
  • 複数回引っ越している場合、除票1通では必要な住所履歴がつながらないことがある
  • 現在の住民票や戸籍の附票で証明できる場合もある
  • 死亡した家族の除票は、親族というだけで自由に取得できるわけではない
  • 保存期間150年でも、制度改正前に廃棄された記録は取得できない
  • 提出先が必要書類を指定している場合は、その指定を優先する

この記事では、2026年10月時点の住民基本台帳法や自治体の公式案内をもとに、普通の住民票との違い、取得できる場所、請求資格、戸籍の附票との使い分けまで整理します。

住民票の除票とは?普通の住民票と何が違う?

住民票は、住所地の市区町村が住民の住所や氏名、生年月日などを記録するために作成するものです。

その住民票が転出や死亡などによって消除されると、消除後の記録は「除票」として保存されます。

さらに、住民基本台帳法第15条の2では、住民票を改製した場合の「改製前の住民票」も、消除された住民票と合わせて除票と定義しています。

つまり、除票になる理由は転出や死亡だけではありません。

  • 転出による除票:別の市区町村へ住所を移したため、旧住所地の住民票が消除されたもの
  • 死亡による除票:死亡に伴って住民票が消除されたもの
  • 改製前の住民票:システム変更や様式変更などによって住民票が作り直される前の記録
  • その他の消除による除票:法令に基づく職権消除などで過去の記録となったもの

市区町村の窓口などで交付される正式な証明書は、一般に「住民票の除票の写し」と呼ばれます。

ここでいう「写し」は家庭でコピーした紙という意味ではありません。市区町村が保存している記録に基づき、正式に交付する証明書です。

現在の住民票と除票を比較

普通の住民票と除票の違いは、次のとおりです。

※表は横にスクロールできます。

項目現在の住民票住民票の除票
記録の状態現在の住民登録に関する記録消除済み・改製前の記録
主な用途現在の住所や居住関係の証明過去の住民登録や住所の証明
管理する自治体現在の住所地その除票を保存している自治体
過去の住所従前住所などを確認できる場合がある当時の住所や転出先などを確認できる場合がある
保存期間現在管理されている住民票消除・改製から原則150年
広域交付条件を満たせば利用可能対象外
コンビニ交付対応自治体で利用可能通常のコンビニ交付では取得不可
オンライン申請自治体による自治体・請求対象者による

最も大きな違いは、現在の住民票が今の居住関係を示すのに対し、除票は過去の住民登録や改製前の記録を確認するために使われることです。

なお、「住民票の写し」と「住民票記載事項証明書」も別の証明書です。両者の違いは住民票の写しと住民票記載事項証明書は何が違う?で詳しく整理しています。

引っ越しで転出すると住民票はどうなる?

たとえば、A市からB市へ引っ越した場合を考えてみます。

B市へ転入すると、B市では新しい住民票が作成されます。一方、A市の住民票は転出によって消除され、A市側に除票として保存されます。

このとき、A市の除票には、A市に住んでいた当時の住所や転出先の住所などが記録されます。

後から「以前A市に住んでいたことを証明してください」と求められた場合は、A市の除票が証明書の候補になります。

ただし、A市からB市へ転出した事実が分かっても、その後B市からC市へ引っ越していれば、A市の除票だけでC市の現在住所までつながるとは限りません。

除票の転出年月日は実際に引っ越した日?

転出に関する年月日については、少し注意が必要です。

住民基本台帳法第15条の3では、転出届に基づいて住民票を消除した場合、「転出の予定年月日」を記録することが定められています。

また、転入先の自治体から転入に関する通知を受けた場合には、転出した旨を記載する仕組みになっています。

そのため、除票に記録された転出関係の年月日が、必ずしも実際に引っ越した日と一致するわけではありません。

特定の日付にその住所へ住んでいたことまで証明する必要がある場合は、除票にどの年月日が表示されるのか、請求先へ確認してください。

同じ市区町村内で引っ越した場合は?

同じ市区町村内で住所を移す「転居」と、別の市区町村へ住所を移す「転出」は異なります。

同じ市内で何度か引っ越した場合、その履歴を現在の住民票の写しで証明できることがあります。

たとえば大阪市では、住民票の個人票を指定して必要な異動履歴の記載を申し出ることで、現在の住民票に残っている転居履歴を確認できる場合があります。

一方、システム改製前の住所履歴は、改製原住民票を取得しなければ分からない場合があります。

つまり、同じ市内の古い住所を証明するために、必ず除票が必要というわけではありません。現在の住民票で確認できる範囲と、改製前の記録が必要になる範囲は、自治体ごとに確認する必要があります。

住民票の除票には何が載る?昔の住所はどこまで証明できる?

住民票の除票には、元の住民票に記録されていた事項に加え、消除された理由や、その年月日などが記録されます。

主な記載事項には、次のようなものがあります。

  • 氏名・生年月日・性別
  • 当時の住所、住所を定めた年月日
  • 従前の住所など、元の住民票に記録されていた住所情報
  • 転出による除票の場合は転出先住所など
  • 消除の理由・年月日、改製した旨・年月日など
  • 世帯主・続柄、本籍・筆頭者など
  • 対象者に応じた外国人住民に関する事項
  • 法令上の記載事項であるマイナンバー・住民票コードなど

ただし、住民票の内部記録にある情報が、交付される除票の写しへすべて表示されるとは限りません。

本籍・筆頭者、世帯主・続柄などは、請求時に記載の有無を確認する必要があります。マイナンバーや住民票コードには特に厳しい交付制限があり、誰でも自由に記載を求められるものではありません。

また、死亡者の除票にはマイナンバーを記載できません。

除票1通で生まれてからの住所が全部分かるわけではない

住民票の除票を「昔の住所履歴をすべてまとめた証明書」と考えると、必要な書類を取り違えるおそれがあります。

たとえば、次のように引っ越していたとします。

A市 → B市 → C市(現在)

A市の除票からB市への転出は確認できても、B市からC市への転出は、基本的にB市側の記録で確認することになります。

車検証や登記簿に記載されたA市の住所から、現在のC市の住所までつなぐ必要があれば、A市とB市の除票、C市の住民票など、複数の書類が必要になる場合があります。

ただし、これは書類を必ず3通取得しなければならないという意味ではありません。戸籍の附票などで住所の変遷をまとめて確認できる場合もあります。

請求する前に、「どこの住所から、どこの住所まで証明する必要があるか」を整理しておくと、書類の取り直しを防ぎやすくなります。

住民票の除票と戸籍の附票・改製原住民票の違い

古い住所を証明するとき、住民票の除票とともによく登場するのが「戸籍の附票」です。

どちらも過去の住所を確認できる場合がありますが、管理の仕組みが異なります。

住民票の除票は、住所地の市区町村が保存している過去の住民登録記録です。

一方、戸籍の附票は、本籍地の市区町村が戸籍を単位として作成する住所の記録です。その戸籍に在籍していた期間の住所の変遷が記録されます。

※表は横にスクロールできます。

比較項目住民票の除票戸籍の附票
管理する自治体以前の住所地など本籍地
記録の基準住民登録戸籍
確認できる内容その住民票に残っている過去の住所などその戸籍に在籍した期間の住所履歴
向いている用途特定の旧住所・旧自治体の記録の確認複数回の住所移転のつながりの確認
注意点一生分の住所履歴が載るとは限らない婚姻・転籍・改製で履歴が分かれる場合がある

以前A市に住んでいたことだけを証明したいなら、A市の除票が候補になります。

一方、A市からB市、さらにC市へ何度も引っ越していて、その間ずっと同じ戸籍に在籍していた場合は、戸籍の附票1通で住所のつながりを確認できることがあります。

ただし、戸籍の附票にも一生分の住所が必ず載るわけではありません。婚姻や転籍、戸籍・附票の改製によって、それ以前の履歴が別の附票に分かれることがあります。

両者の詳しい使い分けは、戸籍の附票と住民票は何が違う?過去の住所履歴を証明するならどっち?で整理しています。

改製原住民票も法令上は除票に含まれる

もう一つ知っておきたいのが「改製原住民票」です。

自治体が住民記録システムや住民票の様式を変更した場合、それまでの住民票を改製し、新しい住民票を作成することがあります。

このときの改製前の住民票が、一般に改製原住民票と呼ばれます。

住民基本台帳法第15条の2では、改製前の住民票も「除票」に含めています。つまり、改製原住民票は住民票の除票と無関係な別制度ではありません。

ただし、転出や死亡で消除された除票とは、過去の記録になった理由が異なります。

2026年のシステム変更で昔の住所履歴が分かれた自治体もある

具体例として、大阪市では2026年1月5日、住民基本台帳システムを標準準拠システムへ移行しました。

これに伴い、2026年1月4日以前の住民票は改製原住民票となりました。

大阪市は、改製前に変更した住所や氏名の履歴が、改製後の住民票には記載されないと案内しています。

そのため、改製前の住所履歴が必要な場合は、改製原住民票の写しを請求することになります。

ただし、全国すべての自治体が2026年1月5日に改製したわけではありません。改製時期や証明書の様式は自治体によって異なります。

請求するときは、単に「改製原住民票をください」と伝えるだけでなく、「○年ごろの住所履歴が必要です」と具体的に伝えると、必要な証明書を判断してもらいやすくなります。

なお、「戸籍の附票の除票」「改製原附票」は、住民票の除票や改製原住民票とは別の記録です。名前が似ているため、提出先から「除票」と指定された場合は、どの証明書を指しているのか確認してください。

住民票の除票は150年保存?昔の除票が取れない理由

現在、住民票の除票の保存期間は150年です。

住民基本台帳法施行令第34条では、住民票の除票と戸籍の附票の除票について、消除または改製した日から150年間保存することが定められています。

この保存期間は、2019年6月20日の制度改正によって、それまでの5年間から150年間へ延長されました。

ただし、保存期間150年とは「150年前の住民票まで必ず取得できる」という意味ではありません。

2019年より前に廃棄された記録は復活しない

制度改正前の保存期間は5年間だったため、古い除票はすでに廃棄されている場合があります。

たとえば東京都青梅市では、2014年6月20日以降に消除・改製された除票を150年保存の対象とし、それ以前の記録については交付できないと案内しています。

一方、大阪市では、2014年3月31日以前に除票となったものについて、保存期間を経過して廃棄済みのため交付できないと案内しています。

このように、実際にどの時期の記録まで取得できるかは、自治体の保存状況によって異なります。

制度改正前にすでに廃棄されていた除票は、150年保存への延長によって復活しません。

古い除票が残っていない場合はどうする?

必要な除票が廃棄されていた場合は、ほかの証明書で住所のつながりを確認できないか検討します。

候補になるのは、戸籍の附票、戸籍の附票の除票、改製原附票、別の自治体に残る住民票の除票などです。

ただし、これらの書類も保存状況によっては取得できない場合があります。

どうしても必要な住所のつながりを証明できない場合は、提出先へ相談してください。

手続きによっては、ほかの資料や申立書などで対応できる場合があります。また、廃棄済みであることを示す資料が必要になる場合は、自治体が該当する証明書を発行できるか確認する方法もあります。

ただし、代替資料として何が認められるかは提出先の判断です。「除票がなければ必ず戸籍の附票で代用できる」というわけではありません。

住民票の除票はどこの役所で取る?

転出前の住所を証明したい場合、住民票の除票は原則としてその記録を保存している旧住所地の市区町村へ請求します。

A市からB市へ引っ越した人が、A市での住所を証明したいなら、基本的にA市へ請求します。

現在住んでいるB市が、A市の除票を引き継いで管理しているわけではありません。

また、本籍地が別の自治体にある場合でも、住民票の除票の請求先は原則として旧住所地です。本籍地へ請求する戸籍の附票とは区別してください。

住民票の広域交付では除票を取れない

通常の住民票には、現在住んでいる自治体以外の市区町村窓口で住民票の写しを取得できる「広域交付」という制度があります。

しかし、住民票の除票は広域交付の対象外です。

そのため、最寄りの市区町村窓口へ行けば、全国各地に残っている自分の除票を取得できるわけではありません。

なお、戸籍謄本などの広域交付とも別の制度です。混同しないよう注意してください。

旧住所地が遠い場合は郵送で請求できる

以前住んでいた自治体が遠くても、必ずしも役所へ直接行く必要はありません。

住民票の除票は、多くの自治体で郵送請求に対応しています。

一般的には、次のような書類を用意します。

  • 住民票の除票の交付請求書
  • 請求者の本人確認書類の写し
  • 交付手数料(自治体が指定する支払方法によるもの)
  • 返信用封筒と返信用切手
  • 代理人の場合は委任状や代理権を示す資料
  • 第三者請求や死亡者の除票の場合は、請求理由を示す資料など

必要書類や支払方法は自治体によって異なります。郵送前に、請求先の公式サイトで最新の案内を確認してください。

また、郵送請求では受理・審査・返送に日数がかかります。提出期限が近い場合は、事前に自治体へ確認した方が安心です。

住民票の除票を請求できる人は?本人・家族・代理人の違い

住民票の除票は、誰でも自由に取得できる証明書ではありません。

住民基本台帳法第15条の4では、本人による請求、国や地方公共団体の機関による請求、正当な理由のある第三者による請求などについて定めています。

本人は自分の除票を請求できる

転出などによって除票となった自分自身の住民票については、本人が交付を請求できます。

たとえば、以前住んでいた自治体へ本人確認書類などを用意して請求できます。ただし、必要な記録が保存されていなければ交付は受けられません。

以前同じ世帯だった家族は取得できる?

ここは通常の住民票と混同しやすいところです。

現在の住民票の写しでは、本人や同一世帯員が請求できる場合があります。しかし、除票では以前同じ世帯だったという理由だけで当然に取得できるわけではありません。

たとえば大阪市や品川区では、転出後の除票を本人以外が請求する場合、元同一世帯員でも本人からの委任状が必要になると案内しています。

夫婦や親子であっても、「家族だから委任状なしで取れる」とは考えないようにしましょう。

代理人や第三者が取得する場合

本人から委任を受けた代理人は、委任状など必要書類を提出して除票を請求できます。法定代理人の場合は、その権限を示す書類が必要になることがあります。

また、本人から委任されていない第三者でも、法律上認められる理由がある場合には請求できます。

主な例としては、自分の権利を行使するため、義務を履行するため、国や地方公共団体の機関へ提出するためなどです。

ただし、請求理由が法律上の要件に該当するか確認されるため、契約関係や相続関係を示す資料などを求められる場合があります。

また、改製原住民票の請求についても自治体の具体的な案内を確認してください。本人の委任状を求める自治体がある一方、改製時からの世帯関係など一定の条件を満たす同一世帯員による請求を認める自治体もあります。

家族関係や過去の同一世帯という事実だけで、除票の交付を受けられるとは限りません。

死亡した家族の住民票の除票は取れる?

亡くなった親や配偶者の住民票の除票が必要になることもあります。

死亡に伴って住民票が消除された場合、その記録は除票となります。死亡年月日などが記載され、相続や保険金請求などで使われることがあります。

ただし、死亡者の除票は、家族という理由だけで無条件に取得できるわけではありません。

死亡した人の除票を請求する場合は、原則として第三者請求として扱われ、権利行使・義務履行などの正当な理由が必要です。

相続人や配偶者が請求する場合

相続人が不動産の相続登記を行うために、亡くなった人の最後の住所を確認する必要がある場合などは、除票を取得できることがあります。

ただし、単に親子や配偶者であることだけでなく、その手続きに必要な立場であることを確認できる資料が求められる場合があります。

たとえば大阪市では、死亡者の除票を保険金の受取人が請求する場合、受取人であることが分かる保険証書などを資料例として挙げています。

また、未支給年金の請求では、請求者が受け取る権利を持つことが分かる書類などが必要になる場合があります。

具体的な必要書類は、請求先自治体と請求目的によって変わります。

死亡者の除票を代理人に請求してもらうことはできる?

正当な請求権限を持つ相続人などが、自分の代わりに代理人へ請求を委任することは可能です。

この場合に必要になるのは、亡くなった本人の委任状ではありません。請求権限を持つ人から代理人への委任状などです。

また、死亡者の除票にはマイナンバーを記載できません。提出先から個人番号に関係する情報を求められた場合は、別の確認方法が必要になります。

コンビニやオンラインで住民票の除票は取れる?

通常のコンビニ交付では除票を取得できない

マイナンバーカードを使えば、対応自治体の現在の住民票の写しをコンビニで取得できます。

しかし、住民票の除票は通常のコンビニ交付の対象外です。

過去に住んでいた自治体の除票を、コンビニのマルチコピー機から自由に取得できるわけではありません。

旧住所地が遠い場合は、郵送請求や、その自治体が対応しているオンライン申請を確認してください。

通常の住民票のコンビニ取得については、住民票はコンビニで取れる?マイナンバー・本籍・世帯主は載せられる?で詳しく説明しています。

オンライン申請に対応している自治体もある

住民票の除票は、自治体によってはオンライン申請できる場合があります。

たとえば横浜市のオンライン申請案内では、住民票の除票の写しについて、請求対象者本人のみ申請できるとされています。

ただし、オンラインサービスを利用できる人の条件も別途設けられているため、以前その自治体に住んでいた人なら全員が利用できるという意味ではありません。

オンライン申請では、マイナンバーカードの署名用電子証明書、対応機器、電子決済などが必要になる場合があります。また、申請をオンラインで完了しても、証明書は紙で郵送される方式があります。

自治体によっては、本人の除票だけを対象とし、死亡者の除票や代理人による請求などを対象外としている場合もあります。

「マイナンバーカードがあれば全国どこでもオンラインで除票を取得できる」とは考えず、旧住所地の公式案内を確認してください。

車・不動産登記・相続では住民票の除票が必要?

住民票の除票が使われる代表的な場面として、車の登録、不動産登記、相続関係の手続きがあります。

ただし、いずれも必ず除票を提出するわけではありません。どの住所からどの住所まで証明する必要があるかによって、適切な書類は変わります。

車検証の住所変更で使う場合

車検証に記載された住所と現在住所が異なる場合、そのつながりを確認するために住民票などが必要になることがあります。

一度の引っ越しであれば、現在の住民票にある従前住所で確認できる場合があります。

しかし、何度も引っ越していると、現在の住民票だけでは車検証に記載された住所までさかのぼれないことがあります。

このような場合、住民票の除票や戸籍の附票などが必要になることがあります。

大切なのは、車検証上の住所から現在住所まで、必要な変更の経緯を確認できることです。証明書の種類や発行後の期間については、手続きを行う運輸支局などの案内に従ってください。

不動産の住所変更登記で使う場合

不動産の登記簿に記載されている所有者の住所と現在住所が異なる場合も、住民票の除票や戸籍の附票などが使われることがあります。

ただし、2026年現在は登記制度の変更にも注意が必要です。

2026年4月1日から、不動産所有者の住所・氏名等の変更登記が義務化されました。原則として変更日から2年以内の登記が必要です。

2026年4月1日より前に住所などを変更し、まだ変更登記をしていない場合も対象で、原則として2028年3月31日までに対応する経過措置があります。

また、住所・氏名の変更登記の負担を軽減する「スマート変更登記」も2026年4月1日に始まりました。

これは、検索用情報を申し出ることで、法務局が住民基本台帳ネットワークなどを利用して住所等の変更を確認し、一定の手続きを経て職権で変更登記を行う仕組みです。

ただし、個人について実際にスマート変更登記が行われるのは2026年12月中旬以降です。2026年度の対象となるのは、同年3月31日までに対象不動産の検索用情報の登録が完了した場合で、事前の意思確認も必要です。

そのため、「住所変更登記には必ず住民票の除票が必要」とも、「検索用情報を申し出ればその場で自動的に登記が変わる」とも言えません。

必要な対応は手続きの状況によって異なるため、法務省の住所等変更登記の義務化案内を確認してください。

相続手続きで使う場合

相続関係の手続きでは、亡くなった人の最後の住所を確認するために、住民票の除票が必要になることがあります。

たとえば、登記簿上の住所と死亡時の住所が異なる場合、登記簿に記載された所有者と亡くなった人が同一人物であることを確認するため、除票や戸籍の附票などを使う場合があります。

ただし、相続手続き全般で必ず死亡者の除票が必要という意味ではありません。

手続き内容やほかに提出する資料によって必要書類は異なるため、提出先へ確認してください。

結局どの書類を取ればいい?ケース別早見表

住民票の除票、現在の住民票、戸籍の附票、改製原住民票のどれを取ればよいか迷ったら、まず次の表を参考にしてください。

※表は横にスクロールできます。

証明したい内容まず検討する書類注意点
現在の住所現在の住民票提出先の指定を優先
直前の旧住所現在の住民票・旧住所地の除票現在の住民票で足りる場合あり
特定の昔の自治体での住所その自治体の住民票の除票保存状況を確認
複数回の転居履歴戸籍の附票など婚姻・転籍で履歴が分かれる場合あり
同じ市内での過去の転居歴現在の住民票・改製原住民票必要な時期と改製状況を確認
車検証上の旧住所から現在住所住民票・除票・戸籍の附票など住所のつながりが必要
登記簿上の住所から現在住所登記方法に応じた資料2026年の制度変更にも注意
死亡者の最後の住所死亡者の住民票の除票正当な請求理由が必要
古い除票が廃棄済み戸籍の附票・改製原附票など提出先へ代替資料を確認

ここで挙げたのは、最初に検討する書類です。実際に取得する証明書は、必要な住所の範囲と提出先の条件によって変わります。

提出先から「住民票の除票」「戸籍の附票」「本籍記載あり」など具体的に指定されている場合は、その条件を優先してください。

住民票の除票の手数料・有効期限は?

交付手数料は全国一律ではない

住民票の除票の交付手数料は、市区町村によって異なります。

窓口・郵送・オンライン申請で料金や支払方法が異なる場合もあります。

そのため、「全国一律300円」などと考えず、実際に請求する自治体の最新情報を確認してください。

発行から3か月で使えなくなる?

住民票の除票そのものについて、「発行から3か月で全国一律に失効する」といった法定有効期限はありません。

ただし、提出先の手続きで「発行後3か月以内」「発行後6か月以内」といった条件が設けられている場合はあります。

以前取得した除票が手元に残っていても、そのまま提出できるとは限りません。新しく取得する前に、提出先が求める発行時期を確認してください。

2026年現在の制度変更で注意したいこと

住民票の除票については、2019年の保存期間延長に加え、近年の自治体システム標準化が実際の住所履歴の証明に影響する場合があります。

2025年から2026年にかけても、各自治体で住民記録システムの標準準拠システムへの移行が進められています。

ただし、移行時期は全国一律ではありません。改製によって住所履歴が改製前の住民票に分かれている自治体もあるため、古い住所の証明が必要な場合は、改製前の記録を含めて確認する必要があります。

また、2025年5月26日から始まった氏名の振り仮名制度に伴い、住民票への振り仮名の記載も進められています。ただし、過去に消除・改製された除票へ新しい情報が一律に追加されるわけではありません。古い除票の記載事項については、保存されている記録と自治体の取扱いを確認してください。

住民票の除票についてよくある質問

住民票の除票は何年前まで取れますか?

現在の保存期間は消除・改製から150年ですが、150年前まで必ず取得できるわけではありません。2019年の制度改正前にすでに廃棄されていた記録は取得できないため、必要な時期の除票が残っているか旧住所地自治体へ確認してください。

今住んでいる市役所で昔の除票を取れますか?

基本的には取れません。住民票の除票は広域交付の対象外です。以前住んでいた自治体へ直接請求してください。遠方であれば郵送請求などを利用できます。

住民票の除票には過去の住所が全部載っていますか?

全部載っているとは限りません。複数の自治体へ転居した場合や、住民票が改製された場合は、別の除票や改製原住民票、戸籍の附票などが必要になることがあります。

転出先住所は除票に記載されますか?

転出によって消除された住民票の除票には、転出先住所などが記録されます。ただし、その後さらに引っ越している場合は、最初の除票だけで現在住所まで分かるとは限りません。

マイナンバーカードがあればコンビニで除票を取得できますか?

通常のコンビニ交付では取得できません。旧住所地自治体の窓口や郵送、対応している場合はオンライン申請を利用することになります。

亡くなった親の除票は子どもが取れますか?

相続などの正当な理由があれば取得できる場合があります。ただし、親子関係があるだけで自由に取得できるわけではありません。請求理由を示す資料などが必要になる場合があります。

住民票の除票と改製原住民票は同じものですか?

法令上は改製前の住民票も除票に含まれます。ただし、転出・死亡などで消除されたものと、改製によって過去の記録となったものでは理由が異なります。

古い除票が廃棄されていたら、住所を証明する方法はありませんか?

ほかの方法で証明できる可能性があります。戸籍の附票や改製原附票、別自治体の除票などを確認し、それでも住所のつながりを証明できない場合は、提出先へ代替資料について相談してください。

まとめ|必要な住所の範囲を確認してから除票を請求しよう

住民票の除票は、転出や死亡などによって消除された住民票、または改製前の住民票の記録です。

以前住んでいた住所を証明する際に使われますが、1通で過去すべての住所が分かるわけではありません。

証明書を取得する前に確認したいのは、次の3点です。

  • どの住所からどの住所まで証明する必要があるのか
  • 提出先が指定している証明書や記載事項は何か
  • その住所の記録がどの自治体に保存されているのか

特定の旧住所を証明するなら、その自治体の除票が有力です。一方、何度も転居している場合は、現在の住民票や戸籍の附票などを組み合わせた方がよいこともあります。

また、保存期間150年でも昔の除票が必ず残っているわけではありません。死亡した人の除票を請求する場合も、正当な理由や請求資格の確認が必要です。

「とりあえず除票を1通取る」のではなく、必要な住所の始点と終点を確認し、その範囲を役所へ伝えてから請求する。それが、証明書の取り直しを防ぐために重要です。

※本記事は2026年10月時点の住民基本台帳法、同施行令、国・自治体の公式情報をもとに整理しています。住民票の除票の保存状況、改製時期、手数料、請求時の必要書類、オンライン申請への対応状況などは自治体によって異なります。実際に請求する際は、請求先自治体および提出先の最新案内をご確認ください。

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