転出届はオンラインでできる?マイナポータルの引越し手続・転入届との違い- 最初に結論|転出届はオンライン、転入届・転居届は窓口
- 引越し手続オンラインサービスとは?
- なぜ転入届はオンラインで出せない?
- 「転入予約」は窓口の時間予約ではない
- 全国どこの自治体でも使える?
- 誰が利用できる?
- 家族分もまとめてオンライン手続できる?
- 転出届はいつから出せる?基本は引越し前
- オンライン転出届を出した直後に転入先へ行かない
- 転入届は実際に引っ越してから14日以内
- 予定していた来庁日に行けなくなったら?
- 同じ市区町村内の引越しは「転居届」
- 国外への転出はこのサービスの対象外
- 転出予定日になると署名用電子証明書が失効する
- スマホ用電子証明書を使っていてもカードの住所変更は必要
- オンライン転出届を出した後に引越しを中止したら?
- 国保・年金なども全部自動で変わるわけではない
- デジタル庁の公式動画で仕組みを確認
- よくある疑問
- まとめ|オンラインで済むのは転出届、転入先では窓口手続が必要
転出届はオンラインでできる?マイナポータルの引越し手続・転入届との違い

マイナポータルを使えば、引越しの転出届をオンラインで提出できます。
ただし、引越しに必要な行政手続がすべてオンラインだけで完結するわけではありません。
別の市区町村へ引っ越す場合、今住んでいる市区町村へ出す「転出届」はオンラインで提出できますが、新住所の市区町村へ出す「転入届」は現在も窓口での手続が必要です。
同じ市区町村内で引っ越す場合の「転居届」もオンライン提出はできません。
また、マイナポータルで行う「転入予約」は、窓口の時間枠を確保して待ち時間をなくす予約ではなく、転入先へ来庁予定などを事前に知らせるための連絡です。
この記事では、マイナポータルの「引越し手続オンラインサービス」で何ができるのか、なぜ転入届は窓口なのか、全国で使えるのか、家族分の手続、転入期限、処理完了を待つ理由、マイナンバーカードや電子証明書への影響まで整理します。
※この記事は2026年10月3日時点のデジタル庁・マイナポータルの公式情報を基準にしています。国民健康保険などの関連手続、必要書類、受付窓口などは自治体や本人の状況によって異なる場合があります。
最初に結論|転出届はオンライン、転入届・転居届は窓口
マイナポータルの引越し手続で、オンラインだけでできることと窓口へ行く必要があることを先に整理します。
| 手続 | マイナポータル | 窓口 |
|---|---|---|
| 別の市区町村へ引っ越すときの転出届 | オンライン提出できる | 転出届のための来庁は原則不要 |
| 転入先への来庁予定の連絡 | オンラインでできる | 実際の転入届は窓口 |
| 転入届 | オンライン提出できない | 必要 |
| 同じ市区町村内の転居届 | オンライン提出できない | 必要 |
つまり、「転出元の役所へ行かずに転出届を出せる」ことと、「引越し手続がオンライン完結する」ことは別です。
オンラインで転出届を提出したあとも、実際に新住所へ引っ越したら、転入先の市区町村窓口で転入届を提出します。
引越し手続オンラインサービスとは?
デジタル庁の「引越し手続オンラインサービス」は、マイナポータルを通じて転出届をオンライン提出し、転入先の市区町村へ来庁予定を事前に知らせられる仕組みです。
2023年2月6日から、全国すべての市区町村でオンラインによる転出届の提出と来庁予定の連絡ができるようになりました。
基本的な流れは次のとおりです。
- マイナポータルから転出届と来庁予定の連絡を送信する
- 転出元の市区町村が転出届を処理する
- 転出元から転入先へ転出証明書情報が事前通知される
- マイナポータルで転出手続の処理状況を確認する
- 実際に引っ越したあと、転入先の窓口で転入届を提出する
この仕組みを利用すると、転出元の市区町村への来庁は原則不要になります。
また、転出証明書の情報が自治体間で事前に通知されるため、従来のように紙の転出証明書を転出元で受け取り、それを転入先へ持参する流れも原則不要です。
最新の制度案内は、デジタル庁「引越し手続オンラインサービス」で確認できます。
なぜ転入届はオンラインで出せない?
「マイナンバーカードで本人確認できるのに、なぜ転出届だけオンラインで、転入届は窓口なのか」と疑問に思うところです。
デジタル庁は、転入届が受理されることで住民基本台帳へ記載され、その情報を基礎にさまざまな行政事務が行われるため、届出者の実在性・本人性を厳格に確認する必要があると説明しています。
そのため、現在の制度では転入届は対面での手続が必要です。
同じ市区町村内で住所を変更する転居届についても、マイナポータルからオンライン提出することはできません。
マイナポータルで行えるのは、転入届・転居届を出すための来庁予定の連絡までです。
「転入予約」は窓口の時間予約ではない
マイナポータルやデジタル庁では「来庁予定の連絡(転入予約)」という表現が使われています。
ただし、病院や店舗の時間予約とは意味が違います。
転入先へ、「この日に窓口へ行く予定です」と事前に知らせる仕組みです。
来庁予定を送っていても、
- 指定した時刻に必ず呼ばれる
- 待ち時間がなくなる
- 転入届の内容確認が不要になる
というものではありません。
転入届の受理には内容の確認が必要で、繁忙期などには受付順を待つ場合もあります。
全国どこの自治体でも使える?
転出届のオンライン提出と来庁予定の連絡は、全国すべての市区町村が対象です。
ただし、これは引越しに関係する行政手続が全国一律ですべてオンライン化されている、という意味ではありません。
国民健康保険、介護保険、各種手当など、住所変更に伴って別の手続が必要になる場合があります。
こうした関連手続の内容や方法は自治体や本人の状況によって異なるため、マイナポータルに表示される案内と、転出元・転入先自治体の最新情報も確認してください。
誰が利用できる?
デジタル庁は、引越し手続オンラインサービスを利用できる人について、主に次の条件を案内しています。
- 日本国内で引っ越す人
- 電子証明書が有効なマイナンバーカード、iPhoneのマイナンバーカード、またはスマホ用電子証明書を利用できる人
国外への転出は、このサービスの対象外です。
また、マイナンバーカード本体が有効でも、必要な電子証明書が失効している場合などはオンライン手続を利用できないことがあります。
電子証明書の有効期限については、マイナンバーカードは10年なのに電子証明書はなぜ5年?期限切れで何が使えなくなる?で詳しく整理しています。
家族分もまとめてオンライン手続できる?
住民票上の同一世帯員であれば、条件を満たすことでまとめて手続できます。
対象になるのは、たとえば次のケースです。
- 自分と同一世帯の家族が一緒に引っ越す
- 自分は引っ越さず、同一世帯員だけが引っ越す
一方、住民票上で別世帯の家族や知人について、委任状を使う一般的な代理人としてマイナポータルから転出届を出すことはできません。
「家族なら誰でも代理申請できる」のではなく、住民票上で同一世帯かどうかがポイントです。
子どもだけ引っ越す場合は?
たとえば進学で子どもだけが引っ越す場合でも、現在親子が住民票上の同一世帯であれば、親が自分のマイナンバーカードを使ってオンライン手続を行えます。
ただし、転入先での手続では、引っ越す人のうち少なくとも1人のマイナンバーカードが必要です。
子どもだけが引っ越すケースなら、転入先では子ども本人のマイナンバーカードが必要になります。
さらに転入時にはカードの住所変更・継続利用手続もあるため、実物のマイナンバーカードを持参してください。
親のカードだけで、オンライン申請から転入先の窓口手続まで完結するわけではありません。
転出届はいつから出せる?基本は引越し前
デジタル庁は、法令上、転出届はあらかじめ行うこととされているため、基本的には引越し前に提出するよう案内しています。
一方、マイナポータルのシステムには「引越す日」として選べる範囲があります。
現在の公式資料では、選択できる範囲は届出日の10日前から30日後までです。
| 状況 | 日付条件上の扱い |
|---|---|
| 引越し予定日が申請日から30日以内 | 範囲内 |
| すでに引っ越してから10日以内 | システム上は日付を選択できる |
| すでに引っ越して11日以上経過 | このオンラインサービスでは扱えない |
| 引越し予定日が31日以上先 | このオンラインサービスでは扱えない |
ただし、「引っ越してから10日以内なら後回しにしてよい」という意味ではありません。
原則は、引越し前に余裕を持って転出届を提出することです。
オンライン転出届を出した直後に転入先へ行かない
実際に利用するときに特に注意したいポイントです。
マイナポータルから転出届を送信できても、その瞬間に転出元自治体の処理まで終わるわけではありません。
オンラインでの申請操作は夜間や休日にもできますが、自治体側の処理は開庁時間に合わせて行われ、完了まで一定の時間がかかります。
そのため、転出届をオンライン提出した当日など、転出元での処理が終わる前に転入先へ行くと、転入届をその場で受理できない場合があります。
「やること」で申請状況が「完了」になったか確認
転入先へ行く前に、マイナポータルの「やること」から該当する引越し手続を開き、転出手続の申請状況を確認します。
「完了」になっていれば転出届の処理が完了しており、転入先で転入届の手続へ進めます。
基本的な流れは、
転出届を送信 → 転出元の処理が「完了」 → 実際に引越し → 転入先窓口で転入届
と覚えておくと分かりやすいでしょう。
転入届は実際に引っ越してから14日以内
新住所の市区町村へ出す転入届には期限があります。
実際に新しい住所へ住み始めた日から14日以内に、転入先の市区町村窓口へ提出します。
引越し前に窓口へ行き、将来の日付で転入届を提出することはできません。
また、マイナポータルの引越し関連手続案内では、引越した日から14日以内に転入届を提出しないと、マイナンバーカードが失効すると案内されています。
オンラインで転出届を済ませたからといって、転入手続を後回しにしないよう注意してください。
転入届を出したらカードの継続利用手続も確認
転入届を提出した後は、マイナンバーカードの住所変更・継続利用手続も必要です。
マイナポータルの引越し関連手続案内では、転入届を提出した日から90日以内にマイナンバーカードの継続利用手続を行うよう案内しています。
通常は転入届とあわせて手続できますが、カードの手続を後日にした場合は期限を忘れないよう注意してください。
必要に応じて、新しい住所に対応した署名用電子証明書の発行も行います。
予定していた来庁日に行けなくなったら?
来庁予定日だけが変わった場合は、引越し手続の取消しや自治体への事前連絡は不要です。
申請時に選んだ日とは違っても、実際の引越し後、法定期限内の開庁日に転入手続を行えます。
一方、「来庁予定日」とマイナポータルへ入力した「引越す日」は同じものではありません。
「引越す日」は、転出元自治体が異動予定日として処理する日付です。
実際に引っ越す日が申請後に変わった場合、マイナポータルFAQでは状況によって扱いが分かれています。
- 変更後の引越し日が申請日より前になる場合は、転出元自治体へ相談する
- 変更後の引越し日が申請日以降の場合は、変更だけを理由とした取消しや事前連絡は不要で、実際の引越し後14日以内に手続する
ただし、マイナポータル上で申請済みの「引越す日」が自動的に書き換わるわけではありません。
新しい住所や引っ越す人まで変わった場合は、別途取消しなどの手続が必要になります。
同じ市区町村内の引越しは「転居届」
同じ市区町村内で住所を変更する場合は、転出届・転入届ではなく転居届です。
マイナポータルから転居届そのものをオンライン提出することはできません。
来庁予定の連絡をしたうえで、実際に引っ越した日から14日以内に市区町村窓口で転居届を提出します。
政令指定都市内では、区をまたぐかどうかによって「転入届」「転居届」の扱いが異なる場合があります。
マイナポータルには政令指定都市向けの案内もあるため、該当する場合は自治体の説明とあわせて確認してください。
国外への転出はこのサービスの対象外
引越し手続オンラインサービスの対象は、日本国内での引越しです。
日本から国外へ引っ越す場合、このサービスを使ってオンラインで転出届を出すことはできません。
現在は一定の条件を満たす日本国籍の人について国外転出後もマイナンバーカードを継続利用できる制度がありますが、それと「引越し手続オンラインサービスで国外転出届を出せるか」は別の話です。
国外転出の場合は、現在住んでいる市区町村の案内に従ってください。
転出予定日になると署名用電子証明書が失効する
マイナンバーカードを使う人にとって重要なのが、署名用電子証明書への影響です。
オンラインで出した転出届が受理されると、申請時に入力した「引越す日(転出予定日)」にマイナンバーカードの署名用電子証明書が失効します。
署名用電子証明書には住所などの情報が含まれるため、住所が変わった後も旧住所の電子証明書をそのまま使い続けることはできません。
そのため、転入先で必要な更新・発行手続を行うまで、e-Taxなど電子署名を必要とするオンライン手続を利用できない期間が生じる場合があります。
転入先ではマイナンバーカードの住所変更・継続利用手続を行い、必要に応じて新しい署名用電子証明書を発行します。
スマホ用電子証明書を使っていてもカードの住所変更は必要
スマホ用電子証明書やiPhoneのマイナンバーカードを使ってオンライン転出届を提出した場合も、転入先でのカード手続が不要になるわけではありません。
転入時にはマイナンバーカードの住所変更・継続利用手続があるため、実物のマイナンバーカードも持参してください。
また、スマホ用署名用電子証明書を引き続き利用する場合には、カード側の更新後に再度利用申請が必要になる場合があります。
「スマホに入っているから実物カードの住所変更は不要」と考えないよう注意してください。
オンライン転出届を出した後に引越しを中止したら?
引越し自体が中止になった場合にも期限があります。
マイナポータルで入力した転出予定日の前日までであれば、マイナポータルから転出届の取消しを申し出ることができます。
一方、転出予定日以降は署名用電子証明書が失効するため、マイナポータルからオンラインで取消しを申し出ることができません。
その場合は転出元の市区町村へ相談します。
また、すでに転入届を提出した後に、元の転出届を取り消すことはできません。
| 引越しを中止した時点 | 対応 |
|---|---|
| 転出予定日の前日まで | マイナポータルから取消しの申出が可能 |
| 転出予定日以降 | 転出元市区町村へ相談 |
| 転入届提出後 | 転出届の取消しはできない |
国保・年金なども全部自動で変わるわけではない
「引越し手続オンラインサービス」という名称から、住所変更に伴う行政手続がすべて自動で処理されるように感じるかもしれません。
しかし、転出届をオンラインで提出しただけで、引越しに関係するすべての手続が完了するわけではありません。
デジタル庁は、国民健康保険、国民年金、介護保険などについて、本人の状況により別途手続が必要な場合があると案内しています。
たとえば国民年金については、日本年金機構にマイナンバーが収録されている人なら原則として住所変更手続が不要な場合もあり、「引越した人全員が別途手続する」という意味でもありません。
マイナポータルでは、入力内容に応じて必要な関連手続や持ち物を確認できます。
転入先へ行く前に、マイナポータルの案内と自治体ホームページを確認しておくと、窓口での手続漏れを防ぎやすくなります。
デジタル庁の公式動画で仕組みを確認
デジタル庁の公式動画では、引越し手続オンラインサービスの概要を短く確認できます。
「転出届はオンラインで提出し、転入先には来庁予定を連絡する」という、このサービスの基本的な役割を理解するのに向いています。
よくある疑問
マイナポータルで転出届を出したら、役所へ一度も行かなくていい?
転出元への来庁は原則不要になりますが、転入先では転入届を出すために窓口へ行く必要があります。
また、転出届の不備や別の関連手続によっては、転出元での手続が必要になる場合もあります。
転入届もオンラインで出せますか?
できません。
マイナポータルでできるのは、転入先へ来庁予定を連絡するところまでです。
転入予約をすれば待たなくていい?
待ち時間がなくなることを保証する予約ではありません。
自治体へ来庁予定を知らせる仕組みで、届出内容の確認や窓口の混雑によって待ち時間が生じます。
オンライン転出届を出した当日に転入届も出せる?
転出元の処理が完了していなければ、その場で転入届を受理できない場合があります。
転入先へ行く前に、マイナポータルの申請状況が「完了」になっていることを確認してください。
転入届は何日以内?
実際に新住所へ住み始めた日から14日以内です。
引越し前に将来の日付で転入届を提出することはできません。
転入届を出した後、マイナンバーカードにも期限がありますか?
あります。
転入届の提出後、90日以内にマイナンバーカードの継続利用手続を行う必要があります。
通常は転入届とあわせて手続します。
全国どの市区町村でも使える?
転出届のオンライン提出と来庁予定の連絡は、全国すべての市区町村が対象です。
ただし、国民健康保険など個別の関連手続まで全国一律にオンライン対応しているという意味ではありません。
家族の引越しを代わりに手続できますか?
住民票上の同一世帯員であれば利用できます。
一方、委任状を使う一般的な代理人としてマイナポータルから申請することはできません。
海外への転出にも使える?
使えません。
引越し手続オンラインサービスは日本国内での引越しが対象です。
転出届を出した後も署名用電子証明書は使えますか?
転出届が受理された場合でも転出予定日前までは利用できますが、転出予定日になると署名用電子証明書は失効します。
e-Taxなど電子署名が必要な手続を予定している場合は、引越し日との前後関係に注意してください。
まとめ|オンラインで済むのは転出届、転入先では窓口手続が必要
マイナポータルの引越し手続オンラインサービスを利用すれば、別の市区町村へ引っ越す際の転出届をオンラインで提出できます。
全国すべての市区町村が対象で、転出届のためだけに現在住んでいる市区町村の窓口へ出向く負担を減らせます。
一方、転入届と転居届はオンライン提出できません。
特に忘れたくないのは、次の点です。
- 転出届は原則として引越し前にオンライン提出する
- 転入先へ行く前に、マイナポータルで転出手続が「完了」したことを確認する
- 転入届は実際に新住所へ住み始めてから14日以内に提出する
- 転入時は実物のマイナンバーカードを持参する
- 転入届提出後は90日以内にカードの継続利用手続を済ませる
- 転出予定日になると署名用電子証明書が失効する
- 国保など、別途必要になる関連手続がないか確認する
「マイナポータルで引越し手続をした=役所へ一度も行かなくていい」という仕組みではありません。
転出元での手続をオンライン化し、転入先で必要な窓口手続を事前に準備しやすくするサービスと考えると、現在の仕組みを理解しやすくなります。