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天才ピアニストの結成秘話と経歴|元看護師・元理科講師がTHE W女王になるまで

目次
  1. 天才ピアニストの経歴と結成秘話|メンバー・芸風・THE W優勝まで
  2. 天才ピアニストとは?竹内知咲とますみのプロフィール
  3. ますみはなぜ看護師から芸人になった?27歳でNSCへ
  4. 竹内知咲はなぜ理科講師から芸人になった?
  5. 天才ピアニストの結成秘話|2人で計7回のコンビ解散を経験していた
  6. 「天才ピアニスト」というコンビ名の由来は?
  7. ますみの上沼恵美子ものまねは公認?注目されたきっかけ
  8. 天才ピアニストの芸風は?漫才とコントを両立するネタ作り
  9. THE W優勝までの道のり|2020年のリザーブから2022年の女王へ
  10. 天才ピアニストの受賞歴|THE W以外でも数々のタイトルを獲得
  11. M-1グランプリの成績は?2026年も準々決勝へ
  12. キングオブコントでも2023年に準決勝進出
  13. 結成10周年の2026年|天才ピアニストの現在の活動
  14. 天才ピアニストについてよくある疑問
  15. まとめ|ものまねの人気から漫才・コントの実力派へ

天才ピアニストの経歴と結成秘話|メンバー・芸風・THE W優勝まで

元看護師と元高校理科講師。まったく異なる仕事を経験した2人がコンビを組み、数々のお笑い賞レースで優勝するまでになった。それが、吉本興業所属の女性お笑いコンビ「天才ピアニスト」です。

竹内知咲とますみは、NSC大阪38期の同期として出会い、2016年5月25日にコンビを結成しました。2022年には『女芸人No.1決定戦 THE W』で優勝。さらにNHK上方漫才コンテストやNHK新人お笑い大賞などでも結果を残しています。

ただ、2人が最初から順調だったわけではありません。結成前にはそれぞれ何度もコンビ解散を経験し、劇場でも苦戦した時期がありました。ますみの上沼恵美子ものまねが先に注目された一方で、竹内は黙々と新しいネタを書き続けていました。

なぜ看護師と理科講師から芸人になったのか。どのように出会い、なぜ互いを相方に選んだのか。そして、ものまねで知られたコンビが、漫才とコントの両方で評価されるようになった理由は何だったのでしょうか。

2人の経歴から結成秘話、ネタ作りの工夫、THE W優勝までの歩み、2026年現在の活動まで詳しく紹介します。

天才ピアニストとは?竹内知咲とますみのプロフィール

天才ピアニストは、2016年5月に結成された吉本興業所属のお笑いコンビです。2人ともNSC大阪38期出身で、漫才とコントの両方を披露しています。

立ち位置は向かって左が竹内知咲、右がますみ。基本的には竹内がツッコミとネタ作り、ますみがボケを担当します。

まずは2人の基本情報を確認しておきましょう。

項目竹内知咲ますみ
読み方たけうち ちさきますみ
生年月日1992年1月28日1987年4月28日
年齢34歳39歳
出身地京都府京都市奈良県大和高田市
身長158cm158cm
前職高校理科非常勤講師看護師
資格高校理科教員免許看護師国家資格
主な役割ツッコミ・ネタ作りボケ・ものまね

年齢は2026年11月4日時点です。竹内よりもますみの方が約5歳年上ですが、芸歴は同じNSC38期の同期にあたります。

竹内知咲はネタ作りを担う元理科講師

竹内知咲は京都府京都市出身。高校の理科教員免許を持ち、芸人になる前には高校で生物を教える非常勤講師として働いていました。

現在の天才ピアニストでは、漫才・コントの台本作りを中心になって担当しています。日常のささいな違和感や、人間関係の中にあるおかしさを拾い上げ、登場人物の会話へと組み立てる役割です。

趣味は読書やMr.Children、バチェラージャパンなど。お笑いではブラックマヨネーズや陣内智則に親しみ、特に陣内のDVD『NETA JIN』を繰り返し視聴していたことを本人が明かしています。

本人は、現在のツッコミや間の取り方にも陣内の影響があるのではないかと語っており、お笑いを見ることが好きだった経験が、後のネタ作りにつながっていることがうかがえます。

ますみは約10年の病院勤務経験を持つ元看護師

ますみは奈良県大和高田市出身。看護師国家資格を持ち、病院で約10年間働いた経験があります。

特技にはものまね、歌、採血を挙げており、医療現場での経験を生かした「看護師あるある」でも知られています。上沼恵美子のものまねで、初めて存在を知った人も多いのではないでしょうか。

一方、天才ピアニストのコントでは、おばちゃん、母親、看護師など、さまざまな人物を演じ分けます。大きな声や表情だけに頼るのではなく、相手への言い方、ちょっとした間、人物特有の考え方まで表現するところが特徴です。

実は本人は人見知りする面もあると語っており、舞台上での堂々とした役柄とは違う一面を持っています。

ますみはなぜ看護師から芸人になった?27歳でNSCへ

ますみは中学生の頃からお笑いが好きで、芸人になりたいという思いを持っていました。しかし、看護師になることも同じくらい大きな夢だったといいます。

高校卒業後は看護師の専門学校へ進み、奈良県内の病院に就職。約6年間、正社員として勤務しました。

芸人になることを考えてはいたものの、両親にその夢を打ち明ける勇気がなく、看護師の仕事にもやりがいを感じていました。すぐに転職を決断できる状況ではなかったのです。

解剖学の勉強中に突然NSCへの入学を決意

転機が訪れたのは27歳のときでした。

自宅で解剖学の勉強をしていた際、ふとNSCの入学費用が気になり、そのまま資料を請求。長年心の中にあった芸人への思いを、実際の行動に移しました。

驚くことに、最初は家族にも勤務先にも相談せずにNSCの面接を受けたそうです。合格してから看護師長に事情を説明し、退職したいと伝えました。

ところが、勤務先からは仕事を続けてほしいと引き留められました。すぐに芸人として生活できるとは限らないため、働ける時間だけでも勤務してはどうかと提案されたのです。

こうして、ますみは勤務形態を変え、看護師の仕事とNSCでの活動を両立することになりました。

「看護師を辞めて芸人になった」と紹介されることもありますが、実際には芸人を目指してからもしばらく病院との関係が続いていました。約10年という看護師経験には、芸人として活動を始めた後の期間も含まれています。

竹内知咲はなぜ理科講師から芸人になった?

竹内の芸人への道のりも、単純な転職ではありません。

大学時代には自分で事業を始めることを考え、コンサルティング会社でのインターンや、農家・八百屋でのアルバイトなどを経験しました。

その後はMCの養成学校で学び、結婚式の二次会で司会を担当するアルバイトも経験。同時に、母校の高校で生物を教える非常勤講師としても働いていました。

いずれも人前で話す機会のある仕事でしたが、竹内には次第に物足りなさが生まれます。司会にも授業にも、話すべき内容や時間の制約があったからです。

生徒に話を聞いてもらう難しさがきっかけになった

高校で授業をしていた頃、竹内は生徒に話を聞いてもらうことの難しさを感じていました。

生徒たちが特別に素行の悪い集団だったわけではありません。それでも授業に集中してもらうのは難しく、自分の話し方をもっと磨けないかと考えるようになったそうです。

そこで思い浮かんだのがNSCでした。

当初は芸人として生きていくと決めていたわけではなく、話術を学び、卒業後には再び教職へ戻ることも考えていました。

しかし、NSCに入ってお笑いを学ぶうちに、その楽しさに引き込まれていきます。自分の考えたことを自由に話し、人を笑わせる仕事に魅力を感じ、芸人として活動する道を選びました。

看護師として働きながら長年の夢に踏み出したますみと、話す仕事を追い求めた末にお笑いへたどり着いた竹内。芸人になるまでの動機は違いましたが、2人とも社会人経験を経てNSCへ入学しています。

天才ピアニストの結成秘話|2人で計7回のコンビ解散を経験していた

竹内とますみが出会ったのは、NSC大阪38期の同期として学んでいた頃です。

ただし、入学してすぐに天才ピアニストを結成したわけではありません。2人はそれぞれ別の相方とコンビを組み、解散を経験していました。

2022年の本人インタビューによると、天才ピアニスト結成前の解散回数は、竹内が4回、ますみが3回。合わせて7回になります。

天才ピアニスト自体が7回解散したという意味ではなく、あくまで2人が別々のコンビで経験した回数です。

以前の相方とはお笑いへの熱量が合わなかった

解散を繰り返した背景には、ネタ作りに対する考え方の違いがありました。

竹内は、自分で書いたネタを舞台で披露したいという気持ちが強く、相方がその内容を十分に理解してくれないことに悩んでいたといいます。

ますみも、ネタ合わせを何より優先したいタイプでした。しかし、以前の相方とは練習への熱量が合わず、遊びを優先する姿勢に不満を感じることがあったそうです。

そんな2人は家が近かったこともあり、一緒に食事や飲みに行くようになりました。

当時はどちらもツッコミで、自分でネタを書く側だったため、コンビ活動で抱える悩みも理解し合えました。最初から役割がきれいに分かれていたわけではなく、むしろ似た立場だったことが親しくなるきっかけになったのです。

コンビ結成を持ちかけたのは竹内知咲

最終的に、コンビを組もうと声をかけたのは竹内でした。

竹内はますみの表現力に魅力を感じ、自分が書いたネタを演じてもらいたいと考えるようになりました。まずはユニットとして一緒にネタを試すことを提案したそうです。

実はますみの方も、以前から竹内と組みたいという気持ちを持っていました。竹内のネタ作りの実力を認めていたからです。

こうして2016年5月25日、天才ピアニストが結成されました。

2人が互いに求めていたのは、単に仲良く活動できる相方ではありません。自分と同じくらい真剣にお笑いへ向き合い、それぞれの強みを生かせる相手だったのでしょう。

ますみはもともとツッコミだった

現在の天才ピアニストでは、竹内がツッコミ、ますみがボケを担当します。しかし、ますみはNSC時代にはツッコミを務めていました。

竹内は以前から、ますみの演技や人物表現を見て、ツッコミよりもボケに向いていると感じていたそうです。

ますみ自身も、竹内と組むのであれば自分がボケを担当するのが自然だと考えていました。そのため、現在の役割分担は比較的すんなり決まりました。

竹内が人物や会話の展開を考え、ますみがその人物になりきる。そこへ竹内のツッコミが入るという、現在のスタイルにつながる組み合わせが、この時点で生まれたことになります。

「天才ピアニスト」というコンビ名の由来は?

天才ピアニストという名前を聞いて、音楽やピアノと何か関係があるのかと思った人もいるかもしれません。

ところが、2020年11月に掲載された本人アンケートによれば、2人は楽器を演奏できないと回答しています。

コンビ名を考える際に重視したのは、覚えてもらいやすいことでした。誰もが知っている単語を組み合わせ、さまざまな候補を出していったそうです。

最後まで残ったのは「天才ピアニスト」と「年上パイロット」の2つ。さらに、ますみの父親は「天才アルマジロ」という名前を推していたといいます。

どれも一度聞いたら忘れにくい名前ですが、最終的に選ばれたのが「天才ピアニスト」でした。

名前があまりに音楽家らしいため、実際にピアノを演奏するものだと思われることもあったそうです。

ちなみに本人たちは、ピアニストの清塚信也からもコンビ名をいじられたエピソードを明かしています。名前自体が話のきっかけになるという点では、覚えてもらいやすいコンビ名を選んだ狙いがうまく働いたのかもしれません。

ますみの上沼恵美子ものまねは公認?注目されたきっかけ

天才ピアニストの知名度が広がるきっかけの一つになったのが、ますみによる上沼恵美子のものまねです。

2018年には『オールザッツ漫才2018』や『細かすぎて伝わらないモノマネ』関連の番組で注目を集め、テレビで姿を見る機会が増えていきました。

上沼の特徴的な話し方や表情、堂々とした振る舞いを取り入れたものまねは、外見だけでなく、会話の勢いも再現するところに面白さがあります。

ハイヒール・リンゴの紹介で上沼本人に会っていた

上沼恵美子のものまねについては、本人の許可を得ていたことも明らかになっています。

ますみは全国ネットの番組で本格的に披露する前に、ハイヒール・リンゴの紹介で上沼本人へあいさつし、ものまねの許可を得たと語っています。

2020年には『上沼・高田のクギズケ!』で共演したことも報じられました。

そのため、上沼本人から許可を得たものまねと紹介できます。ただし、上沼がすべてのネタを監修しているという意味ではありません。

ものまねで売れても、コンビのネタを作り続けた

ますみのものまねが注目される一方、竹内は相方ほど名前を知られていない時期もありました。

しかし、竹内はその状況を悲観するのではなく、ますみがものまねで活動している間に、自分はコンビのネタを作り続けようと考えていたそうです。

ますみも、ものまねだけで芸人活動を続けるつもりではなく、いずれ天才ピアニストのネタそのものが評価されると信じていました。

この考え方は、2人のその後を理解するうえで大切です。

ものまねは天才ピアニストを知ってもらう入口になりましたが、コンビとして本当に力を入れていたのは、漫才やコントを作り、劇場で披露することでした。

天才ピアニストの芸風は?漫才とコントを両立するネタ作り

天才ピアニストの特徴は、身近にいそうな人物を題材にしながら、その言動を少しずつ予想外の方向へ広げていくところです。

ますみが演じる人物は、おばちゃんや母親、医療関係者など、日常の中で出会いそうな人が中心。見た目や声だけではなく、話し方や相手への距離感まで作り込まれています。

そこに竹内のツッコミが入り、人物の奇妙な行動を観客へ伝えていきます。ただし、竹内が最後まで冷静なツッコミ役に徹するとは限りません。ネタの展開によっては、竹内自身も相手のペースに巻き込まれていきます。

最初から現在の芸風だったわけではない

大阪市の「咲くやこの花賞」受賞者インタビューでは、竹内が初期のネタ作りについて振り返っています。

結成当初はシュールなネタや極端なキャラクターにも挑戦していました。しかし、舞台で試していくうちに、自然な人物描写を生かした王道の構成が自分たちに合っていると気づいたそうです。

ますみの演技力を生かせる人物を設定し、竹内がその行動や会話を組み立てる。現在の芸風は、何度もネタを試した結果として形になっていきました。

毎月6本以上の新ネタを作る理由

2人の活動で特に目を引くのが、新ネタ制作の本数です。

2023年の本人インタビューでは、竹内が月に最低6本、年間80本以上の新ネタを作っていると説明しています。漫才とコントの割合は、おおむね半々だったそうです。

2026年10月の取材でも、月6本の新ネタ制作を続けていることが紹介されています。

もちろん、毎月何本もネタを作れば必ず面白くなるというわけではありません。それでも、さまざまな設定や人物を試し、観客の反応を受けて改善できることには大きな意味があります。

天才ピアニストは、その試行錯誤を単独ライブという形で継続してきました。ネタを覚えるますみにとっても負担は大きいはずですが、竹内が作った内容を舞台で成立させることが、自分の重要な役割になっています。

看護師経験を生かした「看護師あるある」も人気

ますみの看護師経験は、天才ピアニストの活動にも生かされています。

医療従事者の日常を題材にした「看護師あるある」は、現場で働いていた人だからこそ気づく細かな出来事や、仕事中の会話を笑いへ変える企画です。

本人インタビューによると、当初はますみ自身の体験をネタにしていましたが、その後は医療従事者から寄せられたコメントも参考にするようになりました。

2026年の結成10周年イベントでも、病棟を題材としたライブが企画されています。

元看護師という経歴は単なるプロフィール上の話ではなく、芸人になってからもネタの題材として活用されているのです。

THE W優勝までの道のり|2020年のリザーブから2022年の女王へ

天才ピアニストが全国的な実績を確立した大会として欠かせないのが、『女芸人No.1決定戦 THE W』です。

2022年の優勝は大きな転機でしたが、その前には悔しい経験と、ネタ作りへの取り組み方を変えた時期がありました。

2020年は決勝リザーブで本選出場ならず

2020年のTHE Wでは、決勝出場者に欠員が出た場合に出演できるリザーブ枠に選ばれました。

決勝の舞台に近づいたものの、実際にネタを披露する機会はありませんでした。そのため、2020年の成績を決勝進出と表記するのは正確ではありません。

ただ、この経験によって、2人は大会優勝をより現実的な目標として意識するようになります。

2021年春頃からは毎月の単独ライブを開催し、1回につき5〜6本の新ネタを用意するようになりました。大会直前だけネタを磨くのではなく、普段から大量のネタを作る体制を整えたのです。

2021年はTHE W準優勝で全国的な知名度が上昇

2021年には初めてTHE Wの決勝に進出し、最終決戦まで勝ち上がりました。

優勝したのはオダウエダ。天才ピアニストは準優勝となりましたが、大会後にはテレビ出演が増え、仕事の状況が大きく変わったと本人たちは語っています。

2022年春からはABCテレビ『newsおかえり』にも出演するようになり、劇場だけでなく、テレビでも2人の姿を見る機会が増えていきました。

一方、劇場での活動も続けています。2022年4月には、よしもと漫才劇場の若手芸人が競う「Kakeru翔GP」で初めて1位を獲得しました。

かつては観客からほとんど票が入らないこともあったという2人にとって、地道に舞台へ立ち続けた成果を感じられる出来事だったのではないでしょうか。

2022年12月10日、THE Wで悲願の優勝

2022年12月10日、天才ピアニストは『女芸人No.1決定戦 THE W 2022』の決勝へ進出しました。

この年は過去最多となる735組がエントリーし、12組が決勝に進出。天才ピアニストはBブロックを勝ち抜き、ヨネダ2000、紅しょうがとともに最終決戦へ進みました。

最終投票の結果は次のとおりです。

コンビ得票数結果
天才ピアニスト4票優勝
ヨネダ20002票準優勝
紅しょうが1票最終決戦進出

審査員6人と視聴者投票1票を合わせた7票のうち、天才ピアニストが4票を獲得。第6代女王に輝き、優勝賞金1000万円を手にしました。

前年の準優勝から1年。大会に向けて新ネタを作り続けたことが、ついに結果へとつながりました。

優勝を決めたネタは「VRで家族の問題を描くコント」

2022年THE W決勝で天才ピアニストが披露した2本は、どちらも人物の言動を中心に笑いを生み出すコントでした。

最初のブロックでは、他人のけんかを酒の肴にするおばちゃんを題材にしたコントを披露。ますみのおばちゃん役が強烈な印象を残しました。

そして最終決戦で披露したのが、VRを通じて理想の家族団らんを体験しようとする母娘のコントです。

現実の家族関係に不満を抱く人物が、仮想空間で理想の家族を求めるという設定。現代的な道具を取り入れながら、描いているのは身近な家庭の問題です。

ますみが演じる人物の感情が大きく動き、竹内のツッコミによって、その状況のおかしさが次々に明らかになります。さらに、やり取りが進むにつれて竹内側の立場にも変化が生まれていきます。

身近な人物のリアリティと、意外性のある設定を組み合わせる。このネタには、天才ピアニストが舞台で磨いてきた芸風がよく表れています。

なお、ここで紹介したネタの呼び方は内容を説明するものであり、正式な作品タイトルを示すものではありません。

最終決戦で争ったヨネダ2000も、独特なリズムと身体表現を持つコンビです。両組の歩みを比較すると、同じTHE Wでもまったく異なる笑いの作り方があることが分かります。詳しくはヨネダ2000の結成秘話と芸風・M-1の軌跡でも紹介しています。

天才ピアニストの受賞歴|THE W以外でも数々のタイトルを獲得

天才ピアニストの実績は、2022年のTHE W優勝だけではありません。

漫才の大会でも高く評価され、NHK上方漫才コンテスト、NHK新人お笑い大賞、上方漫才協会大賞など、複数のタイトルを獲得しています。

吉本興業の公式プロフィールに掲載されている主な受賞歴は次のとおりです。

年・年度大会・賞成績
2021年女芸人No.1決定戦 THE W準優勝
2022年第52回NHK上方漫才コンテスト優勝
2022年女芸人No.1決定戦 THE W優勝
2023年第8回上方漫才協会大賞大賞
2023年第12回関西演芸しゃべくり話芸大賞優勝
2023年令和5年度NHK新人お笑い大賞優勝
2024年第59回上方漫才大賞新人賞
令和6年度咲くやこの花賞・大衆芸能部門受賞

2022年にはNHK上方漫才コンテストとTHE Wを制し、翌2023年にも大きな賞を獲得。短期間に実績を積み重ねています。

なお、「NHK上方漫才コンテスト」と「NHK新人お笑い大賞」は異なる大会です。天才ピアニストは2022年と2023年に、それぞれの大会で優勝しています。

2023年のNHK新人お笑い大賞でもコントで優勝

2023年11月12日に開催された令和5年度NHK新人お笑い大賞でも、天才ピアニストは優勝しました。

この大会では、子どもにカンニングをさせようとする母親と教師を題材にしたコントなどを披露。決勝では、ショールームで普段の生活を再現しようとする客と店員のコントでジョックロックと対戦しました。

THE W決勝のVRコントとは違う設定ですが、身近にいる人物を少し極端に描き、その行動によって笑いを生むという共通点があります。

同じコンビの芸風を保ちながら、登場人物や舞台設定を変えて新しいネタを作れることが、天才ピアニストの強みの一つなのでしょう。

令和6年度咲くやこの花賞も受賞

2024年12月には、大阪市が若手芸術家などを顕彰する「令和6年度咲くやこの花賞」の大衆芸能部門を受賞することが発表されました。贈呈式は2025年2月26日に行われています。

吉本興業の公式プロフィールでは2025年の受賞歴として掲載されていますが、賞の正式名称は令和6年度咲くやこの花賞です。

大阪市の受賞理由では、これまでの実績だけでなく、毎月新ネタを作るなど、舞台で芸を磨き続けている姿勢も評価されています。

一度の賞レース優勝で終わらず、新しい笑いに挑戦し続ける活動が、地域の文化賞という形でも認められたことになります。

M-1グランプリの成績は?2026年も準々決勝へ

天才ピアニストは漫才の日本一を決めるM-1グランプリにも挑戦しています。

2026年11月4日時点で、M-1決勝への進出実績はありません。しかし、過去には複数回準々決勝まで勝ち上がっており、漫才への挑戦を継続しています。

確認できている主な年度別成績は次のとおりです。

年度成績
2019年準々決勝敗退
2022年準々決勝敗退
2023年準々決勝敗退
2024年準々決勝敗退
2025年準々決勝敗退
2026年準々決勝進出決定

2019年と2022〜2025年の計5回、準々決勝で敗退したことが取材報道から確認できます。その他の年度の細かな敗退ラウンドは、この表には含めていません。

M-1グランプリ2026は大阪3回戦を突破

2026年10月29日・30日に行われたM-1グランプリ大阪3回戦では、天才ピアニストが準々決勝進出を決めました。

10月31日に大阪会場から進出する34組が発表され、天才ピアニストもその中に含まれています。

大阪準々決勝は、2026年11月18日に大阪・なんばグランド花月で開催予定です。

現段階では準決勝進出や決勝進出が決まったわけではありません。今後の成績は、大会の進行に合わせて確定します。

大阪3回戦の通過者や全国の大会日程については、M-1グランプリ2026の準々決勝進出者と最新日程で詳しくまとめています。

キングオブコントでも2023年に準決勝進出

天才ピアニストは、コント日本一を決めるキングオブコントにも出場しています。

2023年には初めて準決勝に進出しました。THE W優勝の翌年も、コントの大会で結果を残したことになります。

M-1では漫才、キングオブコントではコントと、大会によって求められる表現は異なります。

天才ピアニストは、人物描写や会話の展開を軸にしながら、それぞれの形式に合わせたネタを作っています。

ただし、2023年のキングオブコントでは決勝進出に至っていません。THE W優勝とキングオブコント準決勝進出は、別の実績として区別する必要があります。

さらに2026年3月1日の第15回ytv漫才新人賞決定戦にも出場するなど、コンビ結成10周年を迎えても賞レースへの挑戦を続けています。

結成10周年の2026年|天才ピアニストの現在の活動

2016年5月25日の結成から10年。天才ピアニストは2026年も劇場を中心に、テレビ、ラジオ、ライブツアーなど幅広く活動しています。

特に大きな節目となったのが、結成10周年を記念して開催された『天才ピアニストWEEK!! かなり最高。』です。

5月10〜17日に結成10周年記念イベントを開催

2026年5月10日から17日にかけて、なんばグランド花月、よしもと漫才劇場、よしもと道頓堀シアターなど、大阪の複数会場で記念イベントが開催されました。

企画には単独ライブのほか、ますみの看護師経験を生かした医療ネタライブ『入り明け休み〜ドタバタ病棟24時〜』なども含まれていました。

5月17日には、よしもと漫才劇場で長時間にわたる公演企画を実施。1日で6公演を行うなど、天才ピアニストらしい内容となりました。

10周年を迎えたからといって、過去の代表ネタだけに頼るのではなく、新しい企画や舞台にも積極的に取り組んでいることが分かります。

ヨネダ2000とのツーマンライブツアーも展開

2026年には、ヨネダ2000とのツーマンライブツアー「あっちこっちカンパニー」も展開しています。

2022年のTHE Wでは優勝を争った2組ですが、その後はともに公演を行う関係になりました。

2026年9月に報じられたツアー予定には、11月28日の名古屋・御園座、2027年1月31日の仙台・電力ホール、3月29日の東京・なかのZERO大ホールが含まれています。

大会でのライバル関係とは異なる形で、2組の個性を楽しめる企画といえるでしょう。

テレビ・ラジオでも活動を継続

吉本興業の公式プロフィールには、ABCテレビ『newsおかえり』、読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』、関西テレビ『よ~いドン!』などが出演実績として掲載されています。

ラジオでは、ABCラジオ『天才ピアニストのむぎゅっとぷくっと!』や、NHKラジオ第1『天才ピアニストの今夜もグッジョブ』などの番組にも出演しています。

また、2023年には読売テレビで冠特番『天才ピアニストの100万円コント』が制作されました。100万円を使って大掛かりなコント作りに挑戦する企画で、ハイヒール・リンゴも出演しています。

こうした活動を見ると、賞レースで結果を残した後も、舞台を中心にしながら、映像や放送の世界へ活動の幅を広げていることが分かります。

なお、東京への本格的な活動拠点の移転については、2026年11月4日時点で正式な決定を確認できていません。今後の可能性と、実際に決定した予定は分けて考える必要があります。

天才ピアニストについてよくある疑問

天才ピアニストは何年に結成された?

2016年5月25日に結成されました。吉本興業所属で、2人ともNSC大阪38期出身です。2026年に結成10周年を迎えました。

どちらが年上?

ますみの方が年上です。ますみは1987年4月28日生まれ、竹内知咲は1992年1月28日生まれ。2026年11月4日時点では、ますみが39歳、竹内が34歳です。

ネタを書いているのはどちら?

主に竹内知咲が担当しています。竹内が漫才やコントの台本を考え、ますみが役になりきって舞台で表現する形が基本です。2023年には年間80本以上の新ネタを作っていると語っていました。

ますみは今も看護師をしている?

ますみは約10年間の病院勤務経験を持ち、NSC入学後もしばらく看護師として働いていました。過去のインタビューでは病院に籍を残しながら、芸人としての仕事が増えたため休業状態になっていると語ったこともあります。

ただし、2026年現在も病院で勤務しているという情報は確認できていません。現在は芸人としての活動が中心です。

天才ピアニストは本当にピアノが弾ける?

2020年の本人アンケートでは、2人とも楽器を演奏できないと回答しています。コンビ名は音楽活動に由来したものではなく、覚えてもらいやすい単語の組み合わせから生まれました。

THE Wでは何年に優勝した?

2022年12月10日に優勝しました。2021年には準優勝しており、翌年に第6代女王となっています。2022年の最終決戦では、ヨネダ2000、紅しょうがを相手に最多の4票を獲得しました。

M-1の決勝に進出したことはある?

2026年11月4日時点で、M-1グランプリ決勝への進出実績はありません。2019年や2022〜2025年に準々決勝まで進み、2026年も大阪3回戦を突破して準々決勝進出を決めています。

2人は仲が良い?

2人は結成前から一緒に食事や飲みに行く仲でした。ただし、仕事では仲の良さだけを重視しているわけではありません。

本人たちは、言いたいことを伝え合い、ネタへの取り組み方に温度差がないことを大切にしていると語っています。互いの実力と仕事への姿勢を信頼している関係といえるでしょう。

まとめ|ものまねの人気から漫才・コントの実力派へ

天才ピアニストは、元看護師のますみと、元高校理科非常勤講師の竹内知咲によるお笑いコンビです。

2人とも社会人経験を経てNSCへ入学し、結成前にはそれぞれ何度もコンビ解散を経験しました。その中で、互いのお笑いへの熱量と能力を認め合い、2016年にコンビを結成しています。

ますみの上沼恵美子ものまねが注目された後も、竹内は新ネタを書き続け、2人は毎月の単独ライブで漫才とコントを磨いてきました。

2021年のTHE W準優勝、2022年のNHK上方漫才コンテスト優勝、そして同年12月のTHE W優勝。さらに2023年以降も複数の賞を獲得し、実力派としての評価を確かなものにしています。

2026年には結成10周年を迎え、記念イベントや全国各地でのライブ活動を展開。M-1への挑戦も続いています。

天才ピアニストの強さは、竹内のネタ作りとますみの演技力がかみ合い、それを何年にもわたって舞台で磨き続けてきたことにあります。

元看護師と元理科講師という異色の経歴は、2人を知るきっかけの一つです。しかし、その先にある結成までの苦労や、積み重ねてきたネタの数を知ると、今の天才ピアニストの笑いがまた違って見えてくるのではないでしょうか。

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