デジタル文化

マイナンバーカードは10年なのに電子証明書はなぜ5年?期限切れで何が使えなくなる?

目次
  1. マイナンバーカードの電子証明書はなぜ5年?期限切れで何が使えなくなる?
  2. 結論|マイナンバーカードには「10年」と「5年」の2つの期限がある
  3. 電子証明書だけ切れたら、カードそのものも使えなくなる?
  4. そもそも電子証明書とは何なのか
  5. e-Taxではどちらの電子証明書を使う?
  6. なぜカードは10年なのに、電子証明書は5年なのか
  7. 電子証明書が期限切れになると何が使えなくなる?
  8. マイナ保険証は電子証明書が切れた当日から使えなくなる?
  9. 3か月を過ぎても更新しなかったら病院に行けない?
  10. 期限切れ後に更新したら、マイナ保険証の登録をやり直す?
  11. スマートフォンのマイナ保険証も3か月使える?
  12. カード本体まで期限切れになったらどうなる?
  13. 自分のカードの期限はどこを見れば分かる?
  14. 有効期限通知書をなくしたら更新できない?
  15. 更新できるのはいつから?
  16. 更新料はかかる?
  17. 電子証明書の期限が切れてしまった後でも更新できる?
  18. 暗証番号を忘れていても更新できる?
  19. 本人が行けない場合、代理人でも電子証明書を更新できる?
  20. 引っ越しや結婚でも電子証明書が失効することがある
  21. 5年ごとの電子証明書更新は、カードを作り直す手続ではない
  22. まとめ|「どちらの期限が切れたのか」を最初に確認する

マイナンバーカードの電子証明書はなぜ5年?期限切れで何が使えなくなる?

マイナンバーカード本体は原則10年、電子証明書は5年と有効期限が異なり、5年で更新が必要になる理由を示すアイキャッチ画像

マイナンバーカードを作ってから数年たつと、「電子証明書の有効期限が近づいています」という案内が届くことがあります。

そこで戸惑いやすいのが、カードの表面にはまだ先の日付が書かれていることです。

「マイナンバーカードは10年使えるはずなのに、なぜ5年でもう更新?」
「電子証明書だけ切れたら、このカードは身分証としても使えなくなる?」
「マイナ保険証は病院で急に使えなくなる?」

結論からいうと、マイナンバーカードには「カード本体」と「ICチップ内の電子証明書」という別々の有効期限があります。

カード発行時に18歳以上なら、カード本体は原則として発行から10回目の誕生日まで。一方、電子証明書は年齢を問わず発行から5回目の誕生日までです。

そして、電子証明書だけが期限切れになっても、カード本体の期限が残っていれば、マイナンバーカードそのものまで直ちに無効になるわけではありません。 顔写真付き本人確認書類としての利用は続けられます。

ただし、マイナポータルへのログイン、コンビニ交付、電子証明書を使うオンライン手続などには影響します。マイナ保険証については、実物カードには期限切れ後の経過措置があります。

※この記事は2026年9月10日時点の制度を基準にしています。マイナ保険証やスマートフォンのマイナンバーカードは制度変更が比較的多いため、将来読む場合は最新の公式案内もあわせて確認してください。

結論|マイナンバーカードには「10年」と「5年」の2つの期限がある

マイナンバーカード本体と電子証明書に別々の有効期限があり、カード本体は原則10回目または5回目の誕生日まで、電子証明書は5回目の誕生日までであることを示す図解

まず、自分がどの期限を見ているのかを分ける必要があります。

対象原則の有効期限
カード発行時に18歳以上カード発行から10回目の誕生日まで
カード発行時に18歳未満カード発行から5回目の誕生日まで
電子証明書年齢に関係なく、電子証明書発行から5回目の誕生日まで

ここで「10年間」「5年間」と単純に覚えるより、「何回目の誕生日まで」と覚えた方が正確です。発行日からちょうど10年後、5年後の日付が期限になるわけではありません。

また、成年年齢が20歳から18歳へ引き下げられた影響で例外があります。

2022年3月31日までに交付申請した人のうち、申請時に20歳未満だった人のカードは、現在の「18歳以上なら10回目」という基準ではなく、発行から5回目の誕生日までです。古いカードを持っている場合は、現在の年齢だけで判断せず、カード表面に印字された期限を確認するのが確実です。

つまり、よく言われる

「マイナンバーカードは10年、電子証明書は5年」

は成人のカードを説明するには分かりやすいものの、全員にそのまま当てはまる表現ではありません。

電子証明書だけ切れたら、カードそのものも使えなくなる?

ここが最も重要です。

電子証明書だけが期限切れになり、カード本体の有効期限がまだ残っている場合、カード本体まで無効になるわけではありません。

たとえばカードを店頭や窓口で提示し、顔写真や氏名、生年月日などを見て本人確認をする使い方はできます。

カード裏面のマイナンバーも、法令などで番号確認が必要な手続では、カード本体が有効である限りマイナンバーを証明するために利用できます。デジタル庁も、マイナンバーカードを顔写真付き本人確認書類、マイナンバーを証明する書類として位置付けています。

問題になるのは、ICチップ内の電子証明書を使う機能です。

大まかに分けると、こうなります。

状態顔写真付き本人確認マイナポータルコンビニ交付e-Tax実物のマイナ保険証
カード・電子証明書とも有効○※○※○※
電子証明書だけ期限切れ原則××電子証明書を使う機能に影響経過措置あり
カード本体も期限切れ××××通常のカード機能とは別に医療資格確認の扱いを確認

※各サービスの利用登録、自治体の対応状況など別の条件があります。

「電子証明書が切れた=カードが全部使えない」ではありません。

反対に、「カードの期限があと5年あるから何も更新しなくていい」でもありません。対面で見せるカードと、電子的に本人確認する機能を分けて考えるのがポイントです。

そもそも電子証明書とは何なのか

電子証明書は、カードの中にもう1枚の小さな身分証が入っているようなものではありません。

デジタル庁は、電子証明書を「信頼できる第三者である認証局が、間違いなく本人であることを電子的に証明するもの」と説明しています。

インターネット上では、窓口の職員が顔写真と本人の顔を見比べることができません。

そこでICチップ内の電子証明書と暗証番号などを使い、

「この手続きをしているのは確かに本人か」
「この電子文書は本人が作成・送信したものか」

を確認します。

しかも、マイナンバーカードの電子証明書は1種類ではありません。

署名用電子証明書

署名用電子証明書は、電子文書を作成・送信したのが本人であることや、途中で内容が改ざんされていないことを確認するために使われます。

代表的なのがe-Taxや各種電子申請です。

署名用電子証明書には、氏名、住所、生年月日、性別という基本4情報が記録されます。

暗証番号は英数字6~16文字です。

なお、15歳未満には原則として署名用電子証明書は発行されません。

利用者証明用電子証明書

利用者証明用電子証明書は、「サービスへログインしている人が本人である」という認証に使うものです。

マイナポータルへのログイン、コンビニでの住民票などの証明書交付、マイナ保険証などで利用されます。

こちらの暗証番号は数字4桁です。氏名や住所などの基本4情報は電子証明書には記録されません。

この違いは、引っ越しや結婚をしたときにも重要になります。

e-Taxではどちらの電子証明書を使う?

「署名用=e-Tax」と説明されることが多いのですが、現在のe-Taxはもう少し複雑です。

マイナンバーカード方式でe-Taxへログインするときには、数字4桁の利用者証明用電子証明書を利用します。

一方、電子署名や本人確認に関わる場面では署名用電子証明書が使われます。国税庁は現在、署名用電子証明書による本人確認を済ませることで、一部のe-Taxソフトから送信する際の電子署名を省略できる仕組みも案内しています。

そのため、

「電子証明書が切れたらe-Taxというサービスそのものが完全に使えなくなる」

とまで一括りにはできません。

マイナンバーカード方式によるログインや電子証明書を使う本人確認・電子署名に影響が出る、と考えるのが正確です。手続によっては利用者識別番号や他の電子証明書、税理士による代理送信など別の方法があります。

なぜカードは10年なのに、電子証明書は5年なのか

では、そもそもなぜ期限を一緒にしなかったのでしょうか。

理由は単純な「プラスチックだから10年、デジタルだから5年」ではありません。

デジタル庁は、それぞれ別の安全性上の理由を説明しています。

カード本体については、長い年月が経てば顔写真と実際の容貌が変わることがあります。

また、カード券面の偽造・変造を防ぐ技術も進歩します。古いカードを無期限に使い続けるのではなく、一定期間で新しい顔写真、新しい安全対策を施したカードへ切り替えるため、成人では10年という有効期限が設けられています。

未成年は容貌の変化がより大きいため、カード本体も5年です。

電子証明書は理由が違います。

コンピューターの処理能力は年々向上し、暗号や暗証番号を取り巻く技術環境も変わっていきます。

長期間ずっと同じ電子証明書を使い続ければ、将来の技術進歩によって暗号の安全性が低下する可能性があります。

そのため、電子証明書はカード本体より短い5年で更新し、電子的な本人確認の安全性を維持する仕組みになっています。

つまり、10年と5年は「なぜか期限をずらした」のではなく、現物を使う本人確認と、暗号を使う電子本人確認では更新が必要になる理由が違うためです。

電子証明書が期限切れになると何が使えなくなる?

電子証明書だけが切れた場合でも、影響はかなり広く及びます。

分かりやすいのはマイナポータルです。

マイナポータルへの本人ログインには利用者証明用電子証明書を使うため、有効期限が切れると通常のカードによるログインはできなくなります。

コンビニ交付も同様で、住民票の写しや印鑑登録証明書などをマルチコピー機で取得する際の本人認証に電子証明書を使います。自治体がコンビニ交付そのものに対応していることも前提ですが、電子証明書が失効していれば利用できません。

オンライン行政申請も、その手続で署名用・利用者証明用電子証明書を要求するものは利用できなくなります。

銀行口座や証券口座のオンライン開設、ローン申請などでも、公的個人認証サービス(JPKI)を本人確認方法として使っている場合は影響します。

ただし民間サービスについては、事業者が別の本人確認方法を用意している場合があります。

そのため、

「電子証明書が切れたら銀行口座を作れない」
「証券口座の開設が完全に不可能」

という意味ではありません。

マイナンバーカードの電子証明書を使う本人確認方法が利用できなくなるということです。

マイナ保険証は電子証明書が切れた当日から使えなくなる?

ここには例外があります。

2026年9月時点では、実物のマイナンバーカードをマイナ保険証として使っている場合、電子証明書の期限が切れても、すぐに保険資格の確認ができなくなるわけではありません。

厚生労働省とデジタル庁は、電子証明書の有効期限満了日が属する月の末日から3か月間、引き続きマイナ保険証として資格確認できる経過措置を設けています。

たとえば、電子証明書の期限が9月10日なら、基準となるのは単純な「12月10日まで」ではありません。

9月の月末を基準に、その3か月後の月末、つまり12月31日までが経過措置の対象になります。

ここは「期限切れから90日」ではないので注意が必要です。

3か月間、以前とまったく同じように使えるわけではない

もう一つ重要なのが、使える情報の範囲です。

電子証明書が期限切れになった後の経過措置中、医療機関・薬局で確認できるのは保険資格情報です。

診療情報や薬剤情報などを、通常のマイナ保険証と同じように提供することはできません。

したがって、

「電子証明書が切れた瞬間から病院で使えない」

も、

「3か月間は何も変わらず全部使える」

も、どちらも正確ではありません。

期限切れ後の一定期間は保険資格の確認には使えるものの、情報連携機能は制限される、というのが実態です。

3か月を過ぎても更新しなかったら病院に行けない?

医療保険の資格そのものが、電子証明書の期限切れでなくなるわけではありません。

厚生労働省も、電子証明書の期限と医療保険資格は別であることを明記しています。

経過措置を過ぎると、期限切れの電子証明書を使った通常のマイナ保険証受付はできなくなります。

ただし、電子証明書の有効期限が切れた人などには、現在、資格確認書が申請によらず交付される対象があります。

資格確認書を使えば、マイナ保険証を使わなくても加入している医療保険の資格を確認して、通常の自己負担割合で受診できます。

2026年9月現在、従来型の健康保険証へ戻るという話ではありません。

従来の健康保険証は2025年12月1日で有効期限が終了しており、期限切れ保険証を例外的に受け付ける対応も2026年7月31日で終了しています。現在は基本的にマイナ保険証か資格確認書で資格確認する仕組みです。

期限切れ後に更新したら、マイナ保険証の登録をやり直す?

電子証明書の期限が切れてしまっても、一定期間内に更新すれば、マイナ保険証の利用登録を一からやり直す必要はありません。

デジタル庁は、有効期限満了月の3か月後の末日までに電子証明書を更新した場合、再度のマイナ保険証利用登録は不要としています。

ただし、更新や新規の利用申込をした直後に、医療機関のシステムへ必ず即時反映されるとは限りません。

健康保険証利用の申込自体は原則即時可能ですが、医療機関などで実際に利用できる状態になるまで時間がかかる場合があります。

スマートフォンのマイナ保険証も3か月使える?

ここは、実物カードと同じ扱いだと思わない方が安全です。

厚生労働省のスマートフォンのマイナ保険証に関する専用FAQでは、元となるマイナンバーカードや電子証明書が失効・期限切れになると、スマートフォンのマイナンバーカードも連動して失効し、スマートフォンのマイナ保険証は利用できないと案内されています。

デジタル庁も、スマホ用電子証明書の期限は利用申請に使ったカード用電子証明書と同一で、カード用電子証明書が失効すればスマホ用も連動して失効すると説明しています。更新後はマイナポータルからスマートフォン側の更新・再発行手続が必要です。

なお、厚生労働省の同じFAQ内には、別の設問の注記で「スマートフォンのマイナ保険証は実物カードの有効期限まで利用可能」と読める記載もあり、文章だけを見ると整合しにくい箇所があります。

このため本記事では、まさに「カードや電子証明書が期限切れの場合、スマートフォンのマイナ保険証を利用できるか」を質問しているQ22と、デジタル庁の連動失効に関する説明を基準にしています。

2026年9月時点では、実物カードに用意された3か月の経過措置を、スマートフォン版にもそのまま適用すると考えない方が確実です。

カード本体まで期限切れになったらどうなる?

電子証明書だけの期限切れとは、ここが大きく違います。

カード本体の有効期限まで過ぎると、マイナンバーカードを顔写真付き本人確認書類として使えなくなります。

カードに搭載されている電子証明書も利用できません。

つまり、

電子証明書だけ期限切れ
→ 現物のカードはまだ有効

カード本体も期限切れ
→ 現物の本人確認書類としても有効期限切れ

という違いです。

マイナンバーカード総合サイトでは、カード本体の期限切れ後も、マイナ保険証や一部自治体サービスについては一定期間利用できる場合があると案内しています。ただし通常のカード機能が有効なまま延長されるわけではありません。新しいカードを受け取るまで旧カードは大切に保管し、必要な資格確認方法については医療保険者や自治体の案内を確認するのが確実です。

自分のカードの期限はどこを見れば分かる?

カード本体の期限は簡単です。

マイナンバーカード表面に有効期限が印字されています。

一方、電子証明書の期限には少し注意が必要です。

カード表面には「電子証明書の有効期限」という記入欄がありますが、この日付はカード製造時に機械印字されているわけではありません。カード受取時に市区町村で記入してもらうか、自分で記入する欄なので、空白になっているカードもあります。

空欄ならマイナポータルで確認できます。

有効な電子証明書でマイナポータルへログインし、トップページの「マイナンバーカード」から電子証明書の有効期間満了日を確認できます。

期限が近づくと、J-LISから有効期限通知書も届きます。

目安は期限の2~3か月前です。

有効期限通知書をなくしたら更新できない?

通知書がなくても大丈夫です。

マイナンバーカード総合サイトは、有効期限通知書が手元になくても電子証明書の更新手続は可能と明記しています。

通知書は期限を知らせ、手続をしやすくするためのものです。

「封筒をなくしたから5年間使えなくなる」ということではありません。

ただし、市区町村によって窓口の予約が必要な場合があります。受付場所や時間、本人確認書類など細かな運用は住民登録のある自治体で確認した方が確実です。

更新できるのはいつから?

カード本体と電子証明書のどちらも、通常は有効期間の満了まで3か月未満となった日から更新できます。

ただし、手続の中身はまったく違います。

カード本体の更新は「新しいカードを作る」

カード本体の期限が来る場合は、顔写真を含めて新しいマイナンバーカードを発行します。

スマートフォン、パソコン、対応証明写真機、郵送などで更新申請し、その後、市区町村から交付通知書が届いたら窓口で新しいカードを受け取ります。

デジタル庁によると、申請から交付通知書が届くまでの目安は約1か月ですが、申請状況や市区町村によって異なります。

オンラインでできるのは新カードの申請であって、すべてが自宅だけで完了するわけではありません。

電子証明書の更新は「今のカードのICチップを書き換える」

電子証明書だけの更新なら、カード本体は作り直しません。

現在使っているマイナンバーカードを持って、住民登録している市区町村の窓口で電子証明書を更新します。

電子証明書の更新そのものはオンラインではできません。

デジタル庁は、電子証明書がオンラインで本人確認するための仕組みである以上、その発行では対面による本人確認を経る必要があるためと説明しています。

更新料はかかる?

有効期限を迎えたことによる通常の更新なら、マイナンバーカード本体も電子証明書も無料です。

紛失など別の理由による再交付は手数料が発生する場合があり、期限更新とは扱いが異なります。

電子証明書の期限が切れてしまった後でも更新できる?

できます。

マイナンバーカード総合サイトは、電子証明書について有効期限を過ぎた後でも更新・再発行が可能と案内しています。

つまり、

「5年目の誕生日を過ぎてしまった」
「封筒を放置して半年たっていた」

という場合でも、カード本体まで有効期限切れになっていなければ、市区町村窓口で電子証明書の再発行手続を行えます。

期限を過ぎたことで電子証明書を使うサービスはいったん止まりますが、「もう二度と電子証明書を付けられない」ということではありません。

暗証番号を忘れていても更新できる?

電子証明書の更新時には、設定している暗証番号を確認する場面があります。

署名用電子証明書は英数字6~16文字、利用者証明用電子証明書は数字4桁です。

忘れてしまった場合は、窓口で暗証番号の再設定手続ができます。

条件を満たせば、署名用または利用者証明用暗証番号についてコンビニ等のキオスク端末を使った初期化・再設定が利用できる場合もあります。

ただし両方を忘れているケースなどでは窓口手続が必要になるため、更新前に住民登録のある自治体の案内を確認するとスムーズです。

本人が行けない場合、代理人でも電子証明書を更新できる?

代理人手続も用意されています。

ただし、本人がカードだけを家族へ渡せば終わる仕組みではありません。

有効期限通知書に同封される「照会書兼回答書」に本人が必要事項と暗証番号を記入し、封筒に入れて封かんしたうえで、代理人が本人のカードや自身の顔写真付き本人確認書類などとともに窓口へ持参する方法があります。

必要書類や予約方法などは市区町村によって運用が異なる場合があるので、代理人手続では特に事前確認をおすすめします。

引っ越しや結婚でも電子証明書が失効することがある

電子証明書が使えなくなるのは、5年の期限を迎えたときだけではありません。

特に注意したいのが署名用電子証明書です。

署名用には氏名・住所・生年月日・性別が記録されています。

そのため、引っ越しで住所が変わったり、結婚などで氏名が変わったりすると、証明書に記録された情報と住民票が一致しなくなるため、署名用電子証明書は失効します。

新しい住所や氏名で改めて発行を受ける必要があります。

一方、利用者証明用電子証明書には氏名や住所などの基本4情報が入っていません。

そのため、引っ越しや結婚による住所・氏名変更だけを理由に利用者証明用電子証明書まで失効するわけではありません。

「引っ越したら電子証明書が全部使えなくなる」という説明は正確ではないのです。

5年ごとの電子証明書更新は、カードを作り直す手続ではない

有効期限通知書が届くと、

「せっかく10年使えるカードなのに、5年でもう再発行なのか」

と感じるかもしれません。

ただ、成人が持つ通常のカードで5年目に行う電子証明書更新は、カードそのものを交換する作業ではありません。

5年目
→ ICチップ内の電子証明書を更新

10年目
→ 顔写真を含めてカード本体を更新

という違いです。

この2段階があるため、「更新」という同じ言葉が使われていても、実際の手続内容はかなり違います。

まとめ|「どちらの期限が切れたのか」を最初に確認する

マイナンバーカードの期限で迷ったら、まずカード本体と電子証明書を分けると整理しやすくなります。

カード発行時に18歳以上なら、カード本体は原則として10回目の誕生日まで。18歳未満なら5回目の誕生日までです。

電子証明書は年齢に関係なく5回目の誕生日まで。

電子証明書だけが期限切れでも、カード本体の期限が残っていれば、現物のマイナンバーカードは顔写真付き本人確認書類として使えます。

一方、マイナポータル、コンビニ交付、電子証明書を利用するオンライン申請などには影響します。

実物のマイナ保険証には、電子証明書期限切れ後も有効期限満了月の月末から3か月後の月末まで保険資格を確認できる経過措置があります。ただし、診療情報・薬剤情報などの提供まですべて従来どおり使える期間ではありません。

そして、期限を過ぎてから気付いても電子証明書の再発行は可能です。

「カードが使えなくなった」とひとまとめにせず、

カード本体の期限なのか

電子証明書の期限なのか

を確認する。

その違いが分かれば、「身分証はまだ使えるのか」「病院は大丈夫なのか」「どこで何を更新するのか」まで判断しやすくなります。

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