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『王家の紋章』は完結した?連載50周年・最新71巻の続きと作者が語った結末

目次
  1. 『王家の紋章』は完結した?2026年最新71巻・連載状況と結末の公式発言
  2. 『王家の紋章』は完結した?2026年現在の結論
  3. 『王家の紋章』はどんな物語?50年前に始まった古代エジプトの歴史ロマン
  4. 最新71巻では何が起きている?キャロルとメンフィスの現在地
  5. 71巻の先にも物語はある|2026年の雑誌掲載ではネバメンが逃走
  6. 50年間ずっと毎月連載している?2026年の掲載履歴を調べた結果
  7. 『王家の紋章』はいつから始まった?1976年から2026年の50年史
  8. 作者は最終回を考えている?2026年8月の本人発言を検証
  9. なぜ50年間も続けられた?姉妹で制作してきた『王家の紋章』
  10. 50年間で何が変わった?長期連載という作品の特徴
  11. 通常コミックス71巻・秋田文庫27巻・記念書籍はどう違う?
  12. 連載50周年アニバーサリーブックには何が載っている?
  13. 平凡社『王家の紋章』の世界は、作者や古代文明を深く知る一冊
  14. 50周年原画展も開催|半世紀にわたる原稿と作品世界を展示
  15. 第72巻はいつ発売される?最終章に入ったという発表はある?
  16. 『NANA』『ガラスの仮面』とは違う、現在も物語が動く長期連載漫画
  17. 昔読んでいた人は、どこから『王家の紋章』を読み返せばよい?
  18. まとめ|『王家の紋章』は50年たった今も完結していない。しかし物語は続いている
  19. 参考資料・出典

『王家の紋章』は完結した?2026年最新71巻・連載状況と結末の公式発言

『王家の紋章』連載50周年の記事アイキャッチ。夕日に染まる古代エジプトのナイル川、ピラミッド、神殿、ヤシの木を背景に、「王家の紋章」「50年たった今も続く漫画は、どこまで進んでいるのか。」と表示した風景イラスト。

1976年に連載が始まった『王家の紋章』が、2026年に50周年を迎えました。

古代エジプトへタイムスリップしたキャロルと、若き王メンフィスの愛を描く歴史ロマン。当時夢中になって読んでいた人の中には、今もふと思い出して、こんな疑問を抱く人がいるのではないでしょうか。

「そういえば、あの漫画は結局どうなったんだろう?」

驚くことに、『王家の紋章』は50年たった現在も完結していません。しかし、物語がずっと止まっているわけでもありません。

2026年6月には通常コミックス第71巻が発売され、9月には『月刊プリンセス』で50周年を記念した新しい本編が掲載されています。

さらに2026年8月、作者の細川智栄子あんど芙~みんは、取材の場で物語の結末について重要な発言を残していました。

今回は、秋田書店の刊行記録と雑誌の掲載履歴、50周年の作者取材を確認しながら、『王家の紋章』が今どこまで進んでいるのかを整理します。

『王家の紋章』は完結した?2026年現在の結論

2026年10月17日現在、『王家の紋章』は完結していません。通常コミックスの最新刊は第71巻で、最終回や第72巻の発売日は発表されていません。

ただし、『NANA』や『ガラスの仮面』のように、長い年月にわたって新しい本編が掲載されていない作品とは状況が異なります。

『王家の紋章』は2026年にも新しい漫画が発表されています。直近では、2026年9月4日発売の『月刊プリンセス』10月特大号に、巻頭カラー24ページの本編が掲載されました。

確認項目2026年10月17日時点の状況
連載開始1976年『月刊プリンセス』10月号
作者細川智栄子あんど芙~みん
最新通常コミックス第71巻(2026年6月16日発売)
第72巻発売日未発表
最新の本編掲載確認2026年10月特大号(9月4日発売)
次の11月特大号公式目次に本編掲載なし
完結状況未完。最終回の正式発表なし
結末の構想2026年8月の取材で作者側が存在に言及

刊行状況は秋田書店の『王家の紋章』公式シリーズページで確認できます。

気を付けたいのは、「未完」と「連載が完全に止まっている」は同じ意味ではないということです。

『王家の紋章』は掲載されない号もあるものの、2026年には新しいエピソードが発表されています。少なくとも、連載が正式に終了した作品として扱う根拠はありません。

『王家の紋章』はどんな物語?50年前に始まった古代エジプトの歴史ロマン

『王家の紋章』は、考古学を学ぶアメリカ人少女キャロルが古代エジプトへタイムスリップし、若きファラオ・メンフィスと出会う物語です。

キャロルは現代で身につけた知識を活かし、古代の人々が直面する困難を乗り越えていきます。その姿は周囲の人々を驚かせ、やがて特別な力を持つ「ナイルの娘」として知られるようになります。

初めは反発することも多かったキャロルとメンフィス。しかし、数々の事件を経験するうちに互いを深く愛するようになり、キャロルはエジプト王妃となります。

ところが、王妃となったからといって平穏な暮らしが待っているわけではありません。

エジプトの王権を狙う人物、周辺諸国の王族、キャロルに執着する者たち。そして古代と現代を行き来する彼女自身の運命が複雑に絡み合い、物語は次々と新しい展開を迎えます。

キャロル、メンフィス、イズミルの関係が物語を動かしてきた

長い物語の中心にいるのは、キャロルとメンフィスです。

一方、ヒッタイトの王子イズミルも欠かせない人物です。キャロルに強く惹かれるイズミルの存在によって、二人の関係は個人的な恋愛にとどまらず、国家間の争いにも影響していきます。

また、メンフィスの姉アイシスも物語の重要人物です。彼女の行動は、キャロルが古代世界と関わるようになったきっかけから、王家の内部で起こるさまざまな事件まで深く結び付いています。

こうした人物関係に、古代エジプト、ヒッタイト、アッシリア、ミノアなどの国々が絡むことで、作品の舞台はエジプト王宮の外へ広がっていきました。

ただし、歴史上の実在人物をそのまま再現した漫画ではありません。古代文明の歴史や文化を背景にしながら、架空の登場人物と独自の出来事によって展開する創作物語です。

50年という時間の長さを考えると、初期に読んでいた人と、現在71巻を追っている人では、知っている人物や事件が大きく異なっていても不思議ではありません。

最新71巻では何が起きている?キャロルとメンフィスの現在地

ここからは、2026年に発売された第71巻と、その後の雑誌掲載分について触れます。

以下には第71巻および2026年の連載内容に関するネタバレが含まれます。久しぶりに読む予定の方は注意してください。

第71巻ではネバメンの野望が大きな問題になっている

2026年6月16日発売の第71巻では、ネバメンをめぐる事件が重要な展開として描かれています。

秋田書店が公開した公式あらすじによれば、ネバメンは王の弟という偽りの身分が露見することを恐れ、その秘密を守ろうとしています。

ネバメンが狙っているのは、メンフィスを排除してエジプトの王位を奪うことです。その野望は王宮内の問題にとどまらず、周囲の人々を巻き込む深刻な事件へ発展していきます。

つまり、キャロルとメンフィスの関係がすでに成立している一方で、エジプト王家そのものを揺るがす争いは終わっていません。

イズミルはトラキアから脱出し、ゲタイ族に助けられる

同じ第71巻では、イズミルの動向も紹介されています。

トラキアから脱出したイズミルは、狂馬に襲われて崖から転落したところを、ゲタイ族の人々に助けられます。

イズミルは作品の長い歴史を通じて、キャロルへの思いと自国の立場の間で動いてきた人物です。2026年の段階でも、彼の物語が終わったわけではありません。

ただし、出版社のあらすじだけでは、イズミルがその後どのように行動したかまで確定できません。公式紹介に記されていない展開を推測で補うことは避けます。

ミノア王国では大地震が発生し、キャロルに助けを求める

第71巻のもうひとつの重要な動きが、ミノア王国で起きた大地震です。

公式あらすじでは、古代世界で地震が頻発するなか、ミノア王国がこれまでにない大きな地震に見舞われたことが紹介されています。

そしてミノスは、キャロルにミノア王国へ来てほしいという手紙を送っています。

この出来事からも、キャロルが持つ現代の知識は、エジプトの王妃としてだけでなく、古代世界の各地で必要とされていることが分かります。

ネバメンによる王位をめぐる争い、イズミルの動向、ミノア王国の危機。第71巻では複数の出来事が並行して進んでいます。

第71巻の内容は、秋田書店の公式書誌で確認できます。定価は759円(税込)、ISBNは9784253013833です。

71巻の先にも物語はある|2026年の雑誌掲載ではネバメンが逃走

では、2026年6月に第71巻が発売されて以降、物語はどうなっているのでしょうか。

秋田書店が公開している『月刊プリンセス』の紹介文を確認すると、ネバメンをめぐる事件がさらに進んでいます。

2026年1月号では偽の弟君であることが露見

2025年12月5日に発売された『月刊プリンセス』2026年1月号では、イムホテップの策によって、ネバメンが偽の弟君であることが皆の前で明らかになります。

出版社はこの号を「待望の連載再開」と紹介しました。

つまり、2026年1月号から改めて掲載が行われたことは、編集部自身の告知で確認できます。

2026年7月号ではキャロルが人質に

6月5日発売の2026年7月特大号では、ネバメンがキャロルを人質に取る展開が紹介されています。

正体を明かされ、追い詰められたネバメンは、キャロルを連れてナイル川へ逃走します。

この号はセンターカラー14ページの掲載でした。なお、コミックス第71巻の発売日より11日前に発売された雑誌です。

2026年10月号では逃走劇がさらに続く

そして2026年9月4日発売の10月特大号。

連載50周年を記念する巻頭カラー24ページとして、新しい本編が掲載されました。

この号の公式紹介文によると、ネバメンはメンフィスたちに追い詰められ、キャロルを人質にしたままナイル川へ逃げ込んでいます。追跡するエジプト兵への抵抗を続けながら、逃走劇が展開されます。

これは少なくとも、71巻発売後の2026年9月にも新しいエピソードが発表されたことを示しています。

ただし、出版社の紹介文だけでは、この事件が掲載話の最後でどう決着したかは分かりません。ネバメンが捕らえられた、キャロルが救出されたといった結果を、確認できないまま断定することはできません。

また、第71巻の最終収録話と各雑誌掲載分をページ単位で照合したわけではないため、2026年1月号・7月号の内容が単行本にどこまで含まれているかについても、ここでは確定しません。

重要なのは、2026年の段階でもキャロル、メンフィス、ネバメンをめぐる事件が描かれており、物語が結末に到達したという発表はないことです。

9月発売の掲載内容は、秋田書店『月刊プリンセス』2026年10月特大号の公式ページで確認できます。

50年間ずっと毎月連載している?2026年の掲載履歴を調べた結果

「50年も連載している」と聞くと、1976年から毎月欠かさず漫画が掲載されてきたように感じるかもしれません。

しかし、実際にはそうではありません。

2026年の『月刊プリンセス』の公式掲載作品一覧を確認すると、『王家の紋章』が登場する号と、掲載のない号があります。

雑誌号数発売時期本編掲載確認内容
2026年1月号2025年12月5日あり連載再開・巻頭カラー
2026年2~6月号2026年1~5月確認できず5号連続の関連カード付録あり
2026年7月特大号2026年6月5日ありセンターカラー14ページ
2026年8~9月特大号2026年7~8月確認できず関連付録あり
2026年10月特大号2026年9月4日あり50周年・巻頭カラー24ページ
2026年11月特大号2026年10月6日確認できず公式掲載作品一覧に記載なし

この表は、2026年11月号までに秋田書店が公開した目次と紹介文を照合したものです。雑誌号数と発売年月は一致しないため、両者を分けて記載しています。

50周年記念の付録があっても、漫画本編が掲載されたとは限らない

今回、意外だったのが付録の扱いです。

2026年2月号から6月号には、『王家の紋章』のコレクションカードが5号連続で付属していました。

さらに7月号にはコミックス風の伝言BOOK、8月号にはシール帳、9月号にも関連シールの付録があります。

しかし、付録が付いていることと、同じ号に漫画本編が掲載されていることは別です。

50周年企画が継続して展開されていても、実際の漫画は毎号必ず掲載されているわけではありません。

この違いを見落とすと、「50周年だから毎月新作が読める」「付録が付いている号は連載再開している」と誤解してしまいます。

また、2026年11月号に本編の掲載がないからといって、正式に長期休載へ入ったと判断することもできません。今後の掲載予定は、秋田書店の正式な告知を確認する必要があります。

『王家の紋章』はいつから始まった?1976年から2026年の50年史

『王家の紋章』の連載開始は、『月刊プリンセス』1976年10月号です。

第1巻が発売されたのは翌1977年1月24日。秋田書店の公式書誌に、現在もその発売日が記録されています。

つまり、2026年は連載開始から50周年ですが、単行本第1巻の発売から50年となるのは2027年です。

ここは作品の年表を作る際に混同しやすいところでしょう。

年月主な出来事
1976年『月刊プリンセス』10月号から連載開始
1977年1月24日通常コミックス第1巻発売
2005年8月16日第50巻発売
2015年7月16日第60巻発売
2016年連載40周年、記念書籍刊行
2023年6月15日第69巻発売
2024年6月14日第70巻発売
2025年12月5日『月刊プリンセス』2026年1月号で連載再開を告知
2026年3月27日秋田文庫版第27巻発売
2026年6月16日通常コミックス第71巻発売
2026年8月27日50周年原画展内覧会で結末の構想について発言
2026年9月4日連載50周年記念の本編を掲載
2026年9月15日50周年アニバーサリーブック発売
2026年10月8日平凡社『王家の紋章』の世界発売

年表で見ると、近年も単行本や雑誌掲載が継続していることが分かります。

特に2018年以降は毎年または数年おきに新しい通常コミックスが発売されており、2024年の70巻から2026年の71巻へと刊行が進みました。

もちろん、巻数が増えていることだけで、最終回に近づいていると判断することはできません。

ただ、71巻という数字は、長い作品史が過去の記録で終わっておらず、現在も積み重なっていることを示しています。

作者は最終回を考えている?2026年8月の本人発言を検証

『王家の紋章』が50年間続いていると聞いて、もうひとつ気になることがあります。

「作者は最後をどうするつもりなのか?」

この疑問については、2026年8月27日に直接の回答がありました。

東京・有楽町マルイで開催された50周年原画展の報道向け内覧会に、細川智栄子さんと芙~みんさんが登場。取材陣から、作品の結末はすでに決まっているのかと質問されました。

これに対し、作者側は次のように答えています。

頭の中にありますけど言えません。ごめんなさいね

2026年8月27日、TBSテレビによる原画展内覧会の取材記事より

この発言は、TBS NEWS DIGが同日公開した取材記事に掲載されています。

なお、該当箇所では姉妹のどちらが答えたのかが個別に明記されていません。そのため、細川智栄子さん一人の発言と断定するのではなく、作者側の回答として扱います。

結末の構想があることと、最終回が完成していることは違う

作者の回答から分かるのは、結末についての構想が存在しているということです。

これだけでも、長年読み続けてきたファンにとって重要な情報でしょう。

しかし、「頭の中にある」という発言を、すでに最終回の原稿が完成しているという意味に受け取ることはできません。

物語の終着点を考えていることと、そこへ至るまでの展開がすべて完成していること、さらに出版社が最終巻の刊行を決定していることは、それぞれ別です。

また、この取材で結末の具体的な内容が公表されたわけでもありません。

キャロルが最後に古代エジプトへ残るのか、現代へ戻るのか。メンフィスやイズミルとの関係がどう決着するのか。その答えについては、公式に確認できる発表がありません。

作品の設定や過去の伏線から予想することはできますが、それを作者の予定している結末と同一視するべきではないでしょう。

いつ完結するのかという質問には、明確な時期は示されていない

同じ取材では、会場に同席したエジプト考古学者の吉村作治さんから、作品はどれくらい続くのかという質問もありました。

これに対し、芙~みんさんは体力について言及しています。

ただし、具体的に何年後まで連載するのか、何巻で終わるのかという数字が示されたわけではありません。

作者の年齢や体力に関する発言から、今後の健康状態や制作可能期間を外部が予測することも適切ではありません。

ここで確定できるのは、2026年8月の段階で結末の構想は語られた一方、完結予定日や最終巻数は明かされなかったということです。

なぜ50年間も続けられた?姉妹で制作してきた『王家の紋章』

『王家の紋章』の作者名は「細川智栄子あんど芙~みん」です。

これは、姉の細川智栄子さんと妹の芙~みんさんによる共同制作を示しています。

2026年の50周年原画展では、姉妹が長い制作の歩みを振り返りました。

秋田書店が8月28日に発表したコメントによると、作品が始まるきっかけは、世界一周旅行中の飛行機から見たエジプトの風景だったそうです。

その景色に感銘を受け、二人で物語を考え、話し合い、納得できるまで描き直す。そうして制作を続けているうちに、50年が経過していたと振り返っています。

古代エジプトを舞台にした壮大な物語が、一度の旅で見た風景から生まれたというのは、50年という長い連載歴を考えると印象深い話です。

姉妹で支え合う制作体制

同じ原画展の取材では、姉妹で制作してきたことについても語られています。

細川智栄子さんは、妹に愚痴を聞いてもらえることを、共同制作のよさのひとつとして挙げています。

また、締め切りに追われながら仕事を進めてきたことについて、姉妹で笑いを交えながら話す場面もありました。

大きな作品を50年間作り続けるというと、壮大な計画が最初から存在していたように感じます。しかし、本人たちの発言からは、目の前の物語を考え、描き直し、締め切りに向き合う日々を積み重ねてきた姿が見えてきます。

もちろん、だからといって「50年も完結しないのは、作者が話を引き延ばしているから」と結論付けることはできません。

50年間描き続けられた理由と、物語がまだ完結していない理由は、分けて考える必要があります。

作者は制作を続けてきた経緯を語っていますが、完結していない原因をひとつに特定して説明したわけではありません。

50年間で何が変わった?長期連載という作品の特徴

1976年と2026年では、漫画を取り巻く環境も大きく違います。

『王家の紋章』が始まったころは、1970年代の少女漫画が作品世界や表現の幅を広げていた時代でした。

そんな中で、現代の少女が古代エジプトへ飛び、若い王と出会うという設定は、歴史ロマンとタイムトラベルを組み合わせたものです。

現在では異世界転移やタイムスリップを題材にした漫画・小説は広く知られていますが、『王家の紋章』はそうした作品が一般化するよりもずっと前から、時代を超えた少女の冒険を描いていました。

もっとも、キャロルが別世界の人物に生まれ変わる物語ではないため、厳密には「異世界転生」よりも「タイムスリップ」という説明が作品の設定に合っています。

物語の舞台が古代エジプトであることも、作品の特徴です。

王位継承、神官、外交、王妃の立場、周辺国家との争い。こうした要素が恋愛と結び付くことで、キャロルとメンフィスの関係は常に新しい試練にさらされます。

ただし、現実の古代エジプト史がそのまま漫画になっているわけではありません。作者独自の人物や展開を通じて、歴史の雰囲気を持つ創作世界を築いてきた作品です。

50周年という節目を迎えてもその構造は大きく変わらず、2026年の本編でも王位を狙うネバメンの陰謀が描かれています。

最初から読んでいた人が知っているキャロルとメンフィスの物語が、半世紀を経てなお、新しい事件を通じて進んでいるのです。

通常コミックス71巻・秋田文庫27巻・記念書籍はどう違う?

久しぶりに『王家の紋章』を読もうとすると、意外に分かりにくいのが書籍の種類です。

通常コミックスは71巻まで発売されていますが、それとは別に秋田文庫版も刊行されています。さらに2026年には、連載50周年を記念する公式書籍が発売されました。

これらは同じ巻数で対応しているわけでも、すべてが漫画の新しい続きを収録しているわけでもありません。

書籍の種類刊行状況主な内容・目的
プリンセス・コミックス第71巻まで漫画本編の通常単行本
秋田文庫第27巻まで既刊本編を別の判型で収録
50周年アニバーサリーブック2026年9月15日発売71巻までの物語と作品史を振り返る
『王家の紋章』の世界2026年10月8日発売原画・制作背景・古代史との関係を解説

文庫版27巻は、通常コミックスの27巻とは違う

秋田文庫版の第27巻は2026年3月27日に発売されています。

ただし、文庫版の第27巻と通常コミックスの第27巻が、同じ内容という意味ではありません。

文庫版は既刊作品を別の判型・巻構成でまとめたものです。秋田書店の文庫版シリーズ紹介でも、収録する通常コミックスの範囲が案内されています。

そのため、「文庫版は27巻までだから、まだ通常コミックス27巻の内容しか発売されていない」という解釈は誤りです。

2026年の最新展開を読みたい場合は、通常コミックス第71巻と、その後の『月刊プリンセス』掲載状況を確認する必要があります。

0巻や関連書籍も、本編の新しい最終巻ではない

『王家の紋章』には、過去に雑誌付録として発表された0巻など、通常の巻数とは異なる関連刊行物も存在します。

しかし、0巻は本編の起点を新たに変更するものではなく、2026年の記念書籍も第72巻に相当する新しい漫画ではありません。

こうした関連書籍は、作品世界をより詳しく知るための補足資料として区別するのが適切です。

連載50周年アニバーサリーブックには何が載っている?

2026年9月15日、秋田書店から『王家の紋章連載50周年アニバーサリーブック』が発売されました。

こちらは通常コミックスの続きではなく、50年間の物語を振り返るための公式記念書籍です。

発売時の定価は1,650円(税込)、ISBNは9784253019569。著者表記は細川智栄子あんど芙~みん、プリンセス編集部となっています。

書籍には、過去に雑誌へ掲載されたカラーイラストや、1巻から71巻までの物語を全17章に分けて振り返る企画などが収録されています。

登場人物の人物像や恋愛関係、エジプトと周辺諸国の関係についても解説されており、長年のファンだけでなく、久しぶりに作品へ戻ってきた読者にも向いた構成です。

さらに、作者からの直筆メッセージも掲載されています。

71巻という長い物語を最初から読み直さず、これまでの大きな流れや人物関係を思い出したい場合には、こうした公式の振り返り資料が役立ちます。

ただし、最終回の内容や72巻以降の予定が明かされた書籍というわけではありません。

正式な商品情報は、秋田書店『王家の紋章連載50周年アニバーサリーブック』の公式書誌で確認できます。

王家の紋章連載50周年アニバーサリーブック
1976年から続く『王家の紋章』の50年間を振り返る公式記念書籍。第1巻から第71巻までの物語を全17章で整理し、登場人物の関係や古代国家の外交事情、カラーイラスト、作者の直筆メッセージなどを収録。昔読んでいた物語の続きを追う前に、これまでの展開を思い出したい方にもおすすめです。
秋田書店/2026年9月15日発売/160ページ/ISBN:9784253019569
価格・在庫・仕様や版の違いなどは変動します。購入の際は各ショップの商品ページで最新情報をご確認ください。

平凡社『王家の紋章』の世界は、作者や古代文明を深く知る一冊

もう一冊、2026年10月8日に発売されたのが、平凡社の『細川智栄子あんど芙~みん「王家の紋章」の世界』です。

こちらは『別冊太陽 太陽の地図帖』シリーズの一冊で、B5判112ページ。発売時の定価は1,650円(税込)、ISBNは9784582946406です。

秋田書店のアニバーサリーブックが50年間の漫画の物語を振り返る構成であるのに対し、平凡社の本は作者や作品の歴史的背景にも踏み込んでいます。

公開された目次によると、カラー原画、キャロルを中心とした物語ダイジェスト、古代編・現代編の人物相関図、登場人物図鑑などを収録。

さらに、メンフィスと古代エジプト、イズミルとヒッタイト、アッシリアやミノアなど、作品に登場する国々と実際の古代文明を比較する解説も掲載されています。

細川智栄子の娘による特別ロングインタビューも収録

この本で特に注目したいのは、漫画家・細川智栄子さんの人生を娘が語る特別ロングインタビューです。

50年間作品を描き続けてきた作家の歩みを、家族の視点から知る資料として価値があります。

ただし、このインタビューは娘によるものであり、細川智栄子さん本人への直接インタビューとは区別する必要があります。

また、書籍の目次が公開されていることと、そのインタビューで最終回の詳細が明かされていることは別です。2026年8月の取材で語られた結末の構想について、さらに具体的な内容が載っているとは確認できません。

物語そのものを振り返りたいなら秋田書店の50周年本。作家の歩みや古代史との関係に興味があるなら平凡社の一冊。読者の知りたい内容によって選び分けるのがよいでしょう。

内容と目次は、平凡社の公式書誌で確認できます。

50周年原画展も開催|半世紀にわたる原稿と作品世界を展示

2026年には、連載50周年を記念した『王家の紋章』原画展も開催されています。

東京では8月28日から9月13日まで有楽町マルイで開催され、その後大阪へ巡回。2027年1月には福岡での開催も予定されています。

会場ではカラー原画や漫画原稿を通じて、50年間にわたる作品の表現を振り返ることができます。

また、秋田書店は原画展の開催を告知する公式プロモーション映像も公開しています。

出典:AKITASHOTEN公式YouTubeチャンネル「『王家の紋章』連載50周年記念原画展告知PV(フルver)」。2025年11月19日公開。

この映像は原画展と作品世界を紹介するもので、漫画の新しい最終回や第72巻の発売を告知した映像ではありません。

原画展の開催日程や詳細は、連載50周年記念『王家の紋章』原画展公式サイトで確認できます。

第72巻はいつ発売される?最終章に入ったという発表はある?

第71巻の次となる第72巻について、2026年10月17日時点で秋田書店から正式な発売日は発表されていません。

近年の発売日を見ると、第69巻が2023年6月15日、第70巻が2024年6月14日、第71巻が2026年6月16日です。

この三冊だけでも、発売間隔は一定ではないことが分かります。

そのため、「例年6月ごろに発売されるから、72巻も来年6月に出る」と推測するのは適切ではありません。

雑誌に新しい本編が掲載されていても、それがいつ単行本にまとまるかは別の問題です。

また、第71巻まで刊行されたからといって、次の第72巻が最終巻になるという情報もありません。

2026年の作者取材では結末の構想について発言がありましたが、「最終章に入った」「何巻で終了する」という具体的な計画は示されていません。

つまり、現時点で正確に言えるのは、72巻の発売時期も、物語があと何巻続くのかも未発表ということです。

最新巻の情報を確認する際は、秋田書店の公式シリーズページを基準にするのが確実です。

『NANA』『ガラスの仮面』とは違う、現在も物語が動く長期連載漫画

『王家の紋章』を調べていると、ほかの長期休載・未完漫画を思い浮かべる人もいるかもしれません。

しかし、長く続く漫画がすべて同じ状態にあるわけではありません。

例えば矢沢あいの『NANA』は、2009年発売の第21巻を最後に通常コミックスの新刊が出ておらず、連載再開日も正式に発表されていません。

『NANA』の現在の刊行状況は、『NANA』は完結してる?連載再開・21巻・22巻の現在で詳しく整理しています。

美内すずえの『ガラスの仮面』も、通常コミックスは第49巻までで、第50巻の発売日は正式発表されていません。

こちらは『ガラスの仮面』はいまどうなっている?49巻以降と50巻の状況で確認できます。

それに対して『王家の紋章』は、2026年に第71巻が発売され、その後も本編が雑誌に掲載されています。

つまり『王家の紋章』は、「何十年も続きが出ていない未完漫画」というより、掲載間隔を空けながらも、50年間を経て現在も新しいエピソードが発表されている長期連載漫画と捉えるのが正確です。

この違いは、作品が今どうなっているかを知るうえで欠かせません。

昔読んでいた人は、どこから『王家の紋章』を読み返せばよい?

50周年をきっかけに、もう一度『王家の紋章』を読みたいと考える人もいるでしょう。

どこから読むのがよいかは、最後に読んだ巻を覚えているかどうかで変わります。

単行本を何巻まで読んだか覚えている場合は、その続きの通常コミックスから読み進めるのが確実です。

一方、昔の登場人物や事件をあまり覚えていない場合は、最初から71巻を読み直す前に、50周年アニバーサリーブックなどで作品の大きな流れを整理する方法もあります。

特に、キャロルとメンフィスの関係は覚えていても、周辺諸国の王族や神官、近年登場した人物までは記憶が曖昧という場合、人物相関図や物語ダイジェストが役立つでしょう。

ただし、記念書籍は漫画本編そのものではありません。物語を実際に追いたいなら、通常コミックスを読む必要があります。

2026年10月17日時点の最新刊は第71巻です。その後の新しい掲載内容は『月刊プリンセス』の雑誌掲載分に当たります。

また、電子書籍の取り扱いは販売サイトによって異なる場合があるため、購入前には版や巻数を確認した方がよいでしょう。

まとめ|『王家の紋章』は50年たった今も完結していない。しかし物語は続いている

1976年に始まった『王家の紋章』は、2026年に連載50周年を迎えました。

通常コミックスは第71巻まで発売され、2026年9月には『月刊プリンセス』で50周年を記念した本編も掲載されています。

キャロルとメンフィスの物語は、今も終わっていません。

近年はネバメンによるエジプト王位をめぐる争いが続き、キャロルが人質となる展開も描かれています。イズミルやミノア王国をめぐる出来事も含め、物語にはまだ進行中の問題が残されています。

ただし、50年間すべての号に掲載されてきたわけではありません。2026年も本編が掲載された号と、50周年の関連付録だけが登場した号がありました。

そして2026年8月、作者側は結末の構想が頭の中にあることを明かしています。

それでも、最終回がいつ描かれるのか、あと何巻で完結するのかは発表されていません。

50年前に古代エジプトへ旅立ったキャロルは、今もその世界で運命に翻弄されています。

連載当時に少女だった読者が大人になり、さらに次の世代が作品を知るようになっても、キャロルとメンフィスの物語は続いてきました。

結末の構想はある。それでも、いつそこへたどり着くのかは分からない。

『王家の紋章』は、半世紀という時間そのものが作品史になっている漫画です。

参考資料・出典

本文では秋田書店の公式書誌と『月刊プリンセス』の掲載作品一覧、2026年の作者取材を主な根拠としました。雑誌の公式あらすじから確認できない結末や、未発表の刊行予定は補っていません。

※本記事の刊行・掲載・発表状況は2026年10月17日現在。第72巻の発売日や今後の掲載予定などについて正式発表があった場合、内容が変わる可能性があります。

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