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『タイムギャル』メガCD版レビュー|アニメに合わせて操作するゲームは今遊んでも面白い?

目次
  1. 『タイムギャル』メガCD版レビュー|アニメに合わせて操作するゲームは今遊んでも面白い?
  2. メガCD版『タイムギャル』はどんなゲーム?
  3. 映像は勝手に進む。プレイヤーが介入できるのは危機の瞬間
  4. 「方向が分かれば簡単」ではない
  5. 映像を見て判断できる場面もある
  6. 失敗すると「なぜダメだったか」が映像で返ってくる
  7. ただし、面白い失敗演出とゲームの深さは別
  8. タイムストップだけは、一瞬「何を押すか」から「何を選ぶか」へ変わる
  9. 3択だからといって、戦略ゲームになるわけではない
  10. 16のシーンを越え、過去から未来まで追跡する
  11. ステージが変わっても、プレイヤーの語彙は大きく増えない
  12. メガCD版では、アニメそのものの見え方も変わった
  13. 映像が粗いことは、「見るゲーム」では操作性の問題にもなる
  14. 日本版メガCDには独自のオープニングもある
  15. アニメを見るだけなら、ゲームにする意味はあるのか?
  16. 問題は、正解を知ったあと
  17. 暗記ゲームだから悪いわけではない
  18. レイカがゲームを最後まで引っ張れる理由
  19. なぜD Tierではなく、C Tier・66点なのか
  20. では、なぜB Tierには届かないのか
  21. 現在の『タイムギャル HDリマスター』はメガCD版ではない
  22. 2025年にはSteam版も発売
  23. Nintendo Switch 2ではどう考える?
  24. 『タイムギャル リバース』は、さらに別のゲーム
  25. 2026年現在どうやって遊ぶ?
  26. 今遊んでも面白いところ
  27. 現在では厳しいところ
  28. なぜC Tier・66点なのか
  29. まとめ|正解を探している間はゲームになる。正解を知った後、映像の比重が大きくなる

『タイムギャル』メガCD版レビュー|アニメに合わせて操作するゲームは今遊んでも面白い?

画面の中で、レイカが走っている。

巨大な生物が迫る。足場が崩れる。何かが飛んでくる。

プレイヤーが自由にレイカを歩かせるわけではありません。映像はそのまま進み、危険が迫った瞬間に画面周囲の合図が光る。そこで上下左右、あるいはアクションを正しいタイミングで入力できれば、レイカは危機を切り抜けて次の映像へ進みます。

間違えれば成功映像ではなく、失敗したレイカのリアクションへ分岐します。

1992年のメガCD版『タイムギャル』は、この繰り返しで成立するアクションゲームです。

つぶログのメガCD全114ソフトTier表では、C Tier・66点・総合78位タイ

アニメーションを見ること自体には強い楽しさがあります。
次々と時代が変わり、レイカが走り、飛び、転び、危機を突破していくテンポもいい。

ただしゲームとして考えると、別の側面が見えてきます。

一度失敗した場面では、次に何を押すべきかを覚えられる。正解を覚えれば、さらに先へ進める。しかし、その正解が固定されている以上、覚えた場面で考えることは少しずつ減っていく。

初見では「何を押す?」と考える。二度目は「さっきの正解を出せるか」を試す。そして覚え切った後に残るのは、主に入力タイミングの精度です。

この学習の面白さと、学習したことで遊びの幅まで消えていく構造。その両方が66点につながっています。

メガCD版『タイムギャル』はどんなゲーム?

項目内容
タイトルタイムギャル
対応機種メガCD
発売日1992年11月13日
メーカーウルフ・チーム
ジャンルアクション
プレイ人数1人
価格7,800円
型番T-32114
原作タイトー『タイムギャル』
TierC
評価66点
総合順位78位タイ

セガのメガCDソフト一覧では、1992年11月13日発売、ウルフ・チーム、アクション、7,800円、型番T-32114と記録されています。パッケージ側の権利表記では、ウルフ・チームによる1992年版であり、タイトーからライセンスを受けた作品であることも確認できます。

元になったのはタイトーのアーケード用レーザーディスクゲーム『タイムギャル』です。タイトー自身は原作を1985年発売としており、現在の『タイムギャル HDリマスター』も、このアーケード作品を基礎にしています。

今回評価するのは、そこからウルフ・チームが家庭用へ移植した1992年の日本国内メガCD版です。

映像は勝手に進む。プレイヤーが介入できるのは危機の瞬間

一般的なアクションゲームなら、自分でキャラクターを移動させます。

『タイムギャル』は違います。

レイカの走る方向も、敵との距離も、カメラも、基本的にはあらかじめ作られたアニメーションの中にあります。

プレイヤーが担当するのは、その途中に置かれた危機への対応です。

メガCD版では画面の上下左右に丸い「タイムボール」が配置され、入力すべき方向に対応するものが光ります。そこで方向ボタンを押す。

アクションが必要な場面ではボタン入力を使います。

成功すれば、その行動に対応した続きの映像へ接続。入力方向を間違えたり、タイミングに遅れたりすれば失敗映像へ切り替わります。

操作そのものを覚えるのは難しくありません。

問題は、何を押すかより、いつ押すかです。

「方向が分かれば簡単」ではない

タイムボールが右側で光った。

だから右を押す。

ルールだけなら、それで終わりです。

しかし入力できる時間には余裕がありません。

難易度が上がれば受付は厳しくなり、メガCD版はEasy/Normal/Hardの3段階を持ちます。Hardでは方向を示す補助そのものが大幅に弱くなり、覚えた入力列へ依存する比率がさらに高くなります。

ここで本作のプレイ感は、二つに分かれます。

初めて見る場面では、映像と合図を確認して反応する。

一度失敗した場面では、「次は右」「その次は上」と記憶した情報を使う。

最初から全部暗記だけ、というわけではありません。

しかし先へ進むほど、見るゲームから覚えるゲームへ少しずつ性格が変わっていくのは確かです。

映像を見て判断できる場面もある

暗記の比重が高いからといって、映像を見る意味がないわけではありません。

たとえば、レイカへ何かが右側から迫っている。

落下しそうな足場がある。

目の前の障害を避けなければならない。

状況と入力方向が自然につながる場面なら、プレイヤーはアニメーションから危険を読み取れます。

「ここから逃げたいから反対へ動く」

「飛び越えるべきだから行動する」

という判断が生まれる。

この瞬間は、かなり気持ちがいい。

自分でキャラクターを歩かせてはいないのに、映像の続きへ自分が介入した感覚があります。

ただ、すべての場面が同じように読めるわけではありません。

画面だけを見ても正解が一意に分かりにくい場面、受付時間が短く見てからでは間に合いにくい場面もある。

そこで一度失敗し、正解を覚える。

『タイムギャル』の攻略は、この往復で進みます。

失敗すると「なぜダメだったか」が映像で返ってくる

普通のアクションゲームなら、穴に落ちた、敵に当たった、HPがゼロになった、といった結果が返ってきます。

『タイムギャル』は失敗そのものもアニメーションです。

押す方向を間違えれば、その選択の先でレイカに何が起きたかが描かれる。

そのため失敗には二つの意味があります。

一つは、残機を失うペナルティ。

もう一つは、「その選択ではこうなる」という視覚的なフィードバックです。

タイトー自身も現在、入力ミス時のリアクションが豊富で、失敗を見ること自体を楽しむ遊び方が生まれた作品だったと紹介しています。

ここは本作の面白いところです。

失敗は攻略上は避けたい。

しかし、ゲームの映像作品としては失敗側にも見る価値がある。

「うまく遊べば映像が見られる」のではなく、うまくいかなかったときにも別の映像が用意されているため、ミスの苛立ちが少し違う形に変わります。

ただし、面白い失敗演出とゲームの深さは別

失敗パターンが豊富でも、プレイヤーの選択肢が増えるわけではありません。

ある場面の正解が右なら、何度遊んでも基本的には右です。

左を選んだときに面白い失敗映像が見られたとしても、それは「左も攻略ルートとして成立する」という意味ではない。

ここはかなり大事です。

『タイムギャル』には分岐映像が多い。

でも、攻略方法そのものが何通りにも分岐するゲームではありません。

映像上の枝は多い。

正解ルートは細い。

この違いが、そのままゲーム性の限界になります。

タイムストップだけは、一瞬「何を押すか」から「何を選ぶか」へ変わる

通常の入力とは別に、特徴的なのがタイムストップです。

危機の最中に時間を止めると、画面には3つの行動候補が現れます。

プレイヤーは制限時間内にその中から一つを選択。

正しいものを選べば危機を切り抜け、間違えればミスになります。選択時間を使い切っても失敗です。

リアルタイムの方向入力とは感触が違います。

急いで光った場所へ反応するのではなく、一度映像が止まり、

この状況なら何をすべきか

を選べるからです。

ゲームタイトルの「タイムギャル」らしさが、最も直接ルールへ入っている部分でもあります。

3択だからといって、戦略ゲームになるわけではない

タイムストップには3つの選択肢があります。

では、ここで高度な戦略が生まれるかというと、そうではありません。

基本的に正解は一つ。

同じ場面なら、正解も固定です。

選択肢を見れば状況から推測できるものもありますが、初見で「どれもありそう」に見える場面では試行錯誤になります。

一度外す。

失敗映像を見る。

もう一度来る。

今度は別の選択肢を選ぶ。

そうして正解を確定する。

つまりタイムストップも、最初は選択ですが、答えを覚えた後は選択ではなくなります。

考える時間を与える仕組みではある。しかし、何度も考え直すゲームではない。

この性格は通常入力と共通しています。

16のシーンを越え、過去から未来まで追跡する

メガCD版は全16シーンで構成されます。

舞台は一つの時代に固定されません。

先史時代の巨大生物がいる世界から、古代、中世、近代を思わせる場所、そして未来まで、レイカはルーダを追って時間を移動します。現行の公式新作『タイムギャル リバース』でも、原作『タイムギャル』が6つの時代を舞台にしていたことが明記されています。

物語はシンプルです。

31世紀の大悪党ルーダがタイムマシンを奪って逃走。

歴史保安警察のエースであるレイカが、時代を越えて追跡する。

複雑なストーリーを説明しなくても、この設定だけでステージの見た目を何度でも変えられます。タイトーの現在の紹介も、この追跡劇を作品の基本として説明しています。

恐竜の時代にいたと思えば、次の場面ではまったく違う文明へ飛ぶ。

正解入力そのものは固定でも、次にどんな危機映像が出てくるかという興味が前へ進む力になります。

ステージが変わっても、プレイヤーの語彙は大きく増えない

舞台の変化はかなり大きい。

敵も障害物も変わる。

レイカのリアクションも変わる。

しかし、プレイヤー側が使う操作体系は変わりません。

方向入力。

アクション。

タイムストップで選択。

基本はこれです。

これは長所でもあります。

時代が変わるたびに新しいルールを覚え直さなくていいので、映像へ集中できます。

一方、ゲームの深さという意味では限界にもなります。

16シーン目まで進んだからといって、新しい能力を覚えたり、使える行動が増えたり、攻略方針を自分で組み替えたりするわけではありません。

難しくなるとすれば、主に入力を知っているか、より正確なタイミングで出せるかという方向です。

見た目の変化量に対して、操作の変化量は小さい。

66点を考えるうえでは、この差が大きいです。

メガCD版では、アニメそのものの見え方も変わった

ここで1992年のメガCD版固有の問題が出てきます。

原作アーケード版はレーザーディスクにアニメーション映像を収録する方式でした。

メガCDは同じ映像環境ではありません。

ウルフ・チームによる移植では、家庭用CD-ROMへ映像を収め、メガドライブ/メガCD側で表示できる形へ変換する必要がありました。

結果として、元のLD映像と比べれば色数、解像感、動画の滑らかさには大きな差があります。移植資料では、画像を圧縮したうえで手作業による調整まで行ったことが伝えられています。

だからといって、「画質が悪いから低評価」で済ませるのは違います。

このゲームでは、画質が操作にも関わるからです。

映像が粗いことは、「見るゲーム」では操作性の問題にもなる

『タイムギャル』でプレイヤーが見なければならないものは二つあります。

一つはタイムボールなどの入力合図。

もう一つは、その直前に何が起きているかというアニメーションです。

メガCD版では、原作LD映像と比べて人物や背景の細部が粗くなります。

そのため「右から何が迫っている」「足場がどう動いた」といった映像そのものから状況を読む点では不利です。

ただし救いもあります。

メガCD版は周囲のタイムボールという入力ガイドを持っているので、すべてをアニメの細部だけから判断させるわけではありません。

ここはかなり絶妙です。

アニメーションを見る作品なのに、攻略だけなら画面端の合図へ意識を集中した方が成功しやすくなる。

すると今度は、せっかく流れているアニメをじっくり見る余裕が減る。

見るためのゲームなのに、クリアしようとすると合図を見るゲームになる。

メガCD版『タイムギャル』の面白さと弱点が、一番よく出ている部分です。

日本版メガCDには独自のオープニングもある

メガCD日本版には、家庭用向けの追加要素もあります。

オープニングでは主題歌「時空をこえて」が使われ、レイカ役でもある山本百合子氏が歌唱しています。この曲のシングルCDもメガCD版の関連特典として存在します。作曲は田村信二氏、作詞は中嶋朋子氏です。

メガCD版スタッフには、プロデューサーの浅沼穣氏・宇野正明氏、ディレクターの飯島公人氏、企画の小川浩氏・鈴木博氏、音楽の桜庭統氏・田村信二氏らが記録されています。

こうした追加要素は、単にアーケードの動画ファイルを小さくして収録しただけではなく、家庭用商品として『タイムギャル』を作り直そうとした部分です。

ただし、ここも66点を大きく上げる理由にはしません。

オープニングが豪華になっても、プレイ中の入力構造そのものが深くなるわけではないからです。

アニメを見るだけなら、ゲームにする意味はあるのか?

あります。

ただ動画を再生するだけなら、危機が起きてもその続きは決まっています。

『タイムギャル』では、自分の入力が成功するまで正しい続きへ進めません。

合図が来る。

押す。

成功する。

レイカが危機を切り抜ける。

その瞬間には、映像を受動的に見ているだけでは得られない緊張があります。

逆に入力を間違えると、本来とは違う映像へ落ちる。

映像に手を入れた結果が、そのまま次のアニメーションになる。

介入できる範囲は狭くても、介入した感覚そのものは成立しています。

だから「アニメを押すだけ」と一言で切り捨てるのは、本作の面白さを取りこぼします。

問題は、正解を知ったあと

初見では忙しい。

次にどのタイムボールが光るのか分からない。

タイムストップで何を選べばいいのかも分からない。

何度か失敗しながら、入力の順番を覚えていきます。

これは一種の上達です。

昨日越えられなかった場所を、今日は抜けられる。

前回の失敗が次の成功につながる。

ここまではゲームとしてきちんと機能しています。

ところが正解列を覚えるほど、判断そのものは減ります。

敵の行動に応じて戦術を変更するわけではない。

毎回違うルートを選ぶわけでもない。

キャラクターを強化して解法を変えるわけでもない。

正解が「右、右、左、アクション」なら、次も基本的にはその入力です。

一部のシーンでは左右反転によって入力方向が変わるため完全な固定暗記だけでは済みませんが、ゲーム全体の攻略幅を大きく広げるほどの変化ではありません。

上達すると遊びが広がるのではなく、上達すると正解へ近付いていく。

ここが本作のゲームとしての天井です。

暗記ゲームだから悪いわけではない

シューティングでも、敵の出現位置を覚えます。

アクションでも、ボスの攻撃パターンを覚えます。

音楽ゲームでも、譜面を覚えることがあります。

だから「暗記する=浅い」とは言えません。

違いは、覚えた後です。

優れたシューティングなら、敵配置を覚えたあとにより効率的な動きやスコア狙いが始まる。

アクションなら、攻撃パターンを知ったあとに自分なりの立ち回りを詰められる。

『タイムギャル』の場合、正解を知った後に主に残るのは、

入力を遅らせない。

早すぎない。

連続した指示を間違えない。

難易度を上げて受付時間の短さへ対応する。

という実行精度です。

そこには習熟があります。

ただ、攻略方法を自分で発展させる余地は小さい。

暗記そのものではなく、暗記の先にある遊びが狭いことを66点では重く見ています。

レイカがゲームを最後まで引っ張れる理由

システムだけ見れば反復しやすい作品ですが、それでも映像を先まで見たくなる力があります。

その中心にいるのがレイカです。

歴史保安警察のエースとしてルーダを追いながら、次々と危機へ放り込まれる。

成功すれば軽快に切り抜ける。

失敗すれば大げさに転び、吹き飛び、困った表情を見せる。

表情と動きの振れ幅が大きいため、「次のアクションを成功させたい」というゲーム上の目的と、「次の映像を見たい」という映像作品としての目的が重なります。

タイトーも現行公式ページでレイカのキャラクター人気と失敗リアクションの豊富さを、作品を代表する要素として紹介しています。

ただし、キャラクターが魅力的だからゲームシステムまで高評価にするわけではありません。

レイカは反復を楽しくしてくれる。

反復そのものを深くしてくれるわけではない。

ここは分けて評価します。

なぜD Tierではなく、C Tier・66点なのか

つぶログでは『タイムギャル』をC Tierに残しました。

理由は、プレイヤーが何もしていない作品ではないからです。

入力を待つ緊張がある。

映像から危険を読む。

合図を見つける。

瞬間的に方向を選ぶ。

タイムストップでは3択を考える。

一度失敗したら、それを次の試行へ使う。

正解列を覚えても、タイミングを外せば失敗する。

認識、入力、学習、再挑戦というゲームの循環は成立しています。

そして、成功した瞬間に映像が自然につながる快感もある。

舞台がどんどん変わるため、短い時間でも画面上の出来事は多い。

失敗側にも専用アニメがあることで、ミスがただの停止画面にならない。

これらは66点まで残すだけの明確な長所です。

では、なぜB Tierには届かないのか

70点からB Tierです。

『タイムギャル』との差は、あと4点。

しかし、この4点を埋めるには映像をさらにきれいにするだけでは足りません。

問題は、ゲームの中心そのものにあります。

各場面の正解が基本的に固定されている。

一度覚えた正解から別の攻略法へ発展しにくい。

タイムストップも3択ながら正解は一つ。

難易度を上げると入力精度は要求されるが、戦術の種類が大きく増えるわけではない。

そしてメガCD版では映像が粗く、アニメそのものから危険を読み取る楽しさも原作LD版より弱くなっています。

映像を見る楽しさは強い。
正解を探している間も面白い。
正解を覚えた後に、プレイヤー自身が遊びを広げる余地が少ない。

この三段階で考えると、66点の位置が見えてきます。

初回の刺激だけで80点台へ持ち上げるのは違う。

だからといって、介入の少なさだけを理由に50点台へ落とす必要もない。

C Tier・66点です。

現在の『タイムギャル HDリマスター』はメガCD版ではない

ここは現在遊ぶうえで最も間違えやすいところです。

2023年12月14日にNintendo Switchで発売された『タイムギャル HDリマスター』は、1992年メガCD版をHD化した商品ではありません。

タイトーが1985年にアーケードで展開したLDゲーム『タイムギャル』をHDリマスターした現行版です。『タイトー LDゲームコレクション』には、この『タイムギャル HDリマスター』のほか、『忍者ハヤテ HDリマスター』『宇宙戦艦ヤマト HDリマスター』が収録されています。

したがって、

メガCD版を高画質化したもの

ではありません。

メガCD版独自の映像変換、オープニング、家庭用追加部分まで含めてそのまま現代化した商品でもありません。

1992年版レビューと2026年の購入案内は、ここを切り離す必要があります。

2025年にはSteam版も発売

『タイムギャル HDリマスター』はNintendo Switchだけではありません。

2025年4月10日からSteam版も正式販売されています。

タイトー公式の現行製品情報では、

Nintendo Switch版:2023年12月14日
Steam版:2025年4月10日
価格:4,180円

となっています。

Steam版には難易度、入力指示、残機、エクステンド、コンティニューなどを調整する設定も用意されています。

2026年に「原作『タイムギャル』のゲーム性を公式環境で確かめたい」という目的なら、メガCD実機を探すよりこちらの方が入りやすいでしょう。

ただし、繰り返しますが今回66点を付けているメガCD版そのものではありません。

Nintendo Switch 2ではどう考える?

Nintendo Switch 2は、Nintendo Switchソフトの後方互換に対応しています。ただし任天堂は、一部ソフトには制限や非対応タイトルがあると案内しています。

『タイムギャル HDリマスター』にNintendo Switch 2専用版や「Nintendo Switch 2 Edition」が用意されているわけではありません。

そのため記事では、

Nintendo Switch版をSwitch 2の互換機能で利用する形

として扱うのが適切です。

「Switch 2向けHDリマスター」と書くのは違います。

『タイムギャル リバース』は、さらに別のゲーム

2025年4月10日には『タイムギャル リバース』もNintendo Switchで発売されています。

こちらもHDリマスターではありません。

原作『タイムギャル』を基にした新作アドベンチャーゲームです。

主人公はレイカではなく新キャラクターのルナ。原作に登場した6つの時代を巡り、ルーダやレイカの物語の裏側へ触れる内容になっています。特定タイミングでのボタン入力や制限時間付き選択肢など、原作を意識した仕組みも採用されています。

整理すると、

1992年メガCD版『タイムギャル』
→ 今回のレビュー対象

『タイムギャル HDリマスター』
→ アーケード原作を基礎とする現行HD復刻

『タイムギャル リバース』
→ 原作世界を使った2025年の新作ADV

です。

同じ名前が並びますが、ゲームとしては分けて考える必要があります。

2026年現在どうやって遊ぶ?

1992年のメガCD版そのものを遊びたいなら、国内版『タイムギャル』のディスクと、メガCDを動作させられる正規の実機環境が基本です。

現在のデジタルストアで、メガCD版そのものが販売されているわけではありません。

一方、元の『タイムギャル』を現在の公式環境で遊ぶなら、

Nintendo Switch『タイムギャル HDリマスター』
Steam『タイムギャル HDリマスター』

が利用できます。Nintendo Switch版は単品DL販売のほか、パッケージ版『タイトー LDゲームコレクション』にも収録されています。

原作と同じ世界を使った新しい物語を求めるなら、『タイムギャル リバース』という別の選択肢もあります。

今は「タイムギャルを遊ぶ方法がない」作品ではありません。

むしろ、1992年のメガCD版を遊びたいのか、1985年のLDゲームを現代環境で遊びたいのかを先に決めた方がいい作品です。

今遊んでも面白いところ

現在でも強いのは、成功した入力と映像が直接つながる感覚です。

危険が迫る。

合図を探す。

押す。

レイカがギリギリで避ける。

次の危機が来る。

ゲーム側が操作可能な場所を限定しているからこそ、一回一回の入力へ集中できます。

失敗したときも専用アニメーションが返ってくるため、入力結果が視覚的に分かりやすい。

また、時代を移動する設定のおかげで同じ操作を続けても画面自体は大きく変化します。

長いルール説明も必要ありません。

方向入力とアクションさえ理解すれば、すぐ作品の中心へ入れます。

短い時間で「タイムギャルとはこういうゲームだ」と分かる即効性は、現在でも失われていません。

現在では厳しいところ

厳しいのは、ゲームを理解した後です。

どの場面で何を押すかが分かる。

タイムストップの正解も分かる。

失敗映像も見た。

そこからゲームがもう一段広がるかというと、広がりは小さい。

高難度では入力猶予が厳しくなり、タイミングの習熟は残ります。

しかし、正解を自分なりに変えたり、新しい戦術を組み立てたりする方向へは発展しません。

そしてメガCD版特有の粗い映像は、現在だとかなり目立ちます。

単に「昔の映像だから汚い」という問題ではありません。

見ることが操作そのものへつながるゲームなので、見えにくさが判断のしにくさへ直結する点が厳しい。

ここは1992年版を現在評価するとき、無視できない弱点です。

なぜC Tier・66点なのか

『タイムギャル』には、映像作品として強い引力があります。

レイカがよく動く。

成功しても失敗しても映像が返ってくる。

次々に時代が変わる。

危機が立て続けに来るため、ぼんやり見ていれば終わる作品でもない。

入力を待つ緊張感もあります。

だから60点をわずかに超えただけの作品として片付ける必要はありません。

一方、ゲームとしての中心は最後まで、

正しい入力を探す
→失敗する
→正解を覚える
→正しいタイミングで実行する

という循環です。

その循環は面白い。

しかし、正解を得たあとに新しい判断が積み重なっていく構造ではありません。

映像上は数多くの時代と危機を経験する。

プレイヤー側の操作語彙は、最後までかなり限られている。

画面の中では次々と新しいことが起きるのに、プレイヤーができることはあまり増えない。

ここが66点です。

まとめ|正解を探している間はゲームになる。正解を知った後、映像の比重が大きくなる

『タイムギャル』は、アニメを見るだけの作品ではありません。

自分が入力しなければ、レイカは正しい未来へ進まない。

迫ってくる危険を見て、合図を探し、瞬間的にボタンを押す。

失敗すれば別の映像が流れ、その失敗そのものが次の試行の情報になる。

初めての場面を突破するまでには、きちんとゲームがあります。

一方、同じ場面を何度も越える頃には状況が変わります。

次の正解を知っている。

タイムストップの選択肢も知っている。

残るのは、それを正確なタイミングで入力できるかどうか。

ここから先へ、新しい攻略方法はあまり増えていきません。

だから、映像へ介入する感覚を無視して低く評価するのも違う。

アニメーションの魅力だけを見てBやAへ押し上げるのも違う。

C Tier・66点。

メガCD版『タイムギャル』は、映像と操作がつながる瞬間には確かな面白さがある一方、正解を覚えるほどプレイヤーの判断が減り、最後には映像を見る楽しさの比重が大きくなるゲームです。

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