新こち亀・両津の声優はなぜ交代?ラサール石井「若返り」と落合福嗣

2027年に放送されるアニメ『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』で、両津勘吉を演じるのは落合福嗣さんです。
長く両津役を務めてきたラサール石井さんから声優が変わる理由について、制作側が2026年9月5日に新たな理由を発表したわけではありません。ただ、ラサールさん自身は2025年12月、新アニメについて約2年前から聞いており、キャスト交代は「若返り」と説明されていたことを明かしています。
一方、新しい両津役の落合さんはオーディションを経て役を獲得しました。
「なぜラサール石井さんではないのか」と「なぜ落合福嗣さんが選ばれたのか」は、似ているようで別の話です。現在分かっている範囲を時系列で見ていきます。
『新こち亀』両津勘吉の新声優は落合福嗣
2026年9月5日、『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』の派出所メンバーを演じる新キャストが正式発表されました。
主要4人は次の顔ぶれです。
| キャラクター | 『新こち亀』キャスト |
|---|---|
| 両津勘吉 | 落合福嗣 |
| 中川圭一 | 蒼井翔太 |
| 秋本麗子 | M・A・O |
| 大原大次郎 | 坂本頼光 |
両津だけでなく、中川、麗子、大原部長まで一新されます。
同時に新しい4人のキャラクターボイスを聞けるPVも公開され、「新しい両さん」がどんな声になるのか初めて分かる発表となりました。
作品は2027年にフジテレビで放送され、各プラットフォームでも配信される予定です。
一方、2026年9月5日時点では放送開始月や曜日、放送時間、話数、具体的な配信サービスまでは発表されていません。
旧アニメが放送されていた枠を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、「日曜19時に戻る」といった情報も現時点では出ていません。
なぜラサール石井から声優が変わった?
『こち亀』のアニメを長く見てきた人にとって、両津勘吉といえばラサール石井さんの声を思い浮かべる人は多いでしょう。
今回の新キャスト発表を見て、
「両さん、ラサール石井じゃないの?」
と驚いた人がいるのも不思議ではありません。
ただ、キャスト交代そのものは2026年9月になって突然決まったものではありません。
2025年12月20日に『新こち亀』の制作が発表された段階で、すでに「新キャスト」を迎えて制作することが明らかにされていました。
その数日後、ラサール石井さん本人が声優交代について説明しています。
本人によれば、新アニメについては約2年前から聞いており、キャストについては「若返り」と説明されていたとのことでした。
交代にショックがなかったわけではないものの、それでも受け入れたことを明かしています。
ここで注意したいのは、「若返り」という言葉の扱いです。
2026年9月5日に制作陣が、
「ラサール石井さんを若返りのため交代させた」
と公式発表したわけではありません。
あくまで、ラサール石井さん自身が以前受けた説明として「若返り」と明かしているものです。
記事やSNSでこの二つを一緒にしてしまうと、制作側が今回初めて降板理由を公表したように見えてしまいます。
現在確認できる範囲では、ここを分けて考える必要があります。
声優交代は2026年に突然決まったものではなかった
時系列にすると、今回の発表が何を意味するのかが分かりやすくなります。
新アニメの制作が公表されたのは2025年12月20日。
この時点で、新キャストを迎えることは発表済みでした。
さらにラサール石井さんの説明では、本人はそれより前、約2年前から新アニメについて知らされていました。
つまり、
「2026年9月になって急に両津役が変更された」
という流れではありません。
9月5日に新しく分かったのは、声優が変わることではなく、次の両津勘吉を落合福嗣さんが演じることです。
ラサールさんは、自身のその後の活動が原因で急きょ声優を外れたのではないかという見方についても否定しています。
そのため、現在出ている本人の説明を見る限り、少なくとも新アニメのキャスト刷新はかなり前から進められていた企画だったと考えるのが自然です。
落合福嗣はなぜ両津役に選ばれた?
では、なぜ新しい両津役が落合福嗣さんだったのでしょうか。
ここは分かっている部分と、まだ分からない部分を分けた方がよさそうです。
落合さん本人は9月5日に公開された公式コメントで、オーディションに受かったことを明らかにしています。
子どもの頃に初めて読んだ漫画が『こち亀』で、アニメも好きだったといい、合格の連絡を受けた時の喜びも語っています。
したがって、
落合福嗣さんはオーディションを経て両津勘吉役に決まった
ところまでは確認できます。
一方で、制作側はオーディションの詳しい内容までは明らかにしていません。
何人が参加したのか。
どんな演技が評価されたのか。
ラサール石井さんの両津に声を近づけることが求められたのか。
原作者の秋本治さんがどこまで選考に関わったのか。
大地丙太郎監督が最終的に決めたのか。
こうした部分は公表されていません。
そのため「若いから落合福嗣さんが選ばれた」「ラサール石井さんの後継として指名された」といった説明まで付け加えることはできません。
キャスト全体を刷新する方針と、オーディションで落合さんが両津役を獲得したこと。
現在分かっているのは、この二つです。
旧アニメから主要4人はどう変わった?
2016年に放送された新作スペシャル『こちら葛飾区亀有公園前派出所~THE FINAL 両津勘吉最後の日~』では、派出所の主要4人を次のキャストが演じていました。
| キャラクター | 2016年『THE FINAL』 | 『新こち亀』 |
|---|---|---|
| 両津勘吉 | ラサール石井 | 落合福嗣 |
| 中川圭一 | 宮本充 | 蒼井翔太 |
| 秋本麗子 | 森尾由美 | M・A・O |
| 大原大次郎 | 佐山陽規 | 坂本頼光 |
主要4役については、2016年の最後の新作スペシャルから全員が交代することになります。
なお、大原部長は旧TVアニメの最初期から佐山陽規さんが演じていたわけではありません。
初期には菱谷紘二さんが担当し、その後、長期にわたって佐山さんが大原部長を演じました。
今回の表では、2004年のレギュラー放送終了時や2016年の『THE FINAL』まで大原部長を担当した主要キャストとして佐山さんを掲載しています。
また、「旧キャストが全員降板した」とまで広げるのもまだ早いでしょう。
9月5日に発表されたのは派出所の主要4人です。ほかの登場人物が新作で登場するのか、登場する場合に誰が演じるのかは、今後の発表を待つ部分も残っています。
声優は一新、でも旧アニメとのつながりは残っている
新しい4人だけを見ると、『こち亀』のアニメがまったく別の体制へ切り替わったようにも見えます。
しかし、スタッフまで見ると少し印象が変わります。
『新こち亀』のアニメーション制作を担当するのはぎゃろっぷです。
1996年から始まった旧TVアニメを手掛け、2016年の『THE FINAL』も制作した会社が、新作でも再び『こち亀』を担当します。
公式側も新作を「あたらしく、懐かしい『新こち亀』」と表現しています。
声を新しくしながら、旧アニメとのつながりまで切ってしまうわけではありません。
音楽を担当する佐橋俊彦さんも、旧アニメの音楽に参加していた人物です。
新キャストへ世代交代する一方で、映像制作や音楽には過去のアニメを知るスタッフが残る。
『新こち亀』は、「昔のアニメをそのまま再現する作品」と「過去とは関係のない完全な新作」の中間に立つような作りになっています。
監督は大地丙太郎 令和の『こち亀』はどうなる?
新作の監督を務めるのは大地丙太郎さんです。
9月5日に発表された主なスタッフは次の通りです。
| 担当 | スタッフ |
|---|---|
| 監督 | 大地丙太郎 |
| 脚本 | 神山修一、福嶋幸典 |
| キャラクターデザイン・総作画監督 | 原憲一 |
| 音楽 | 佐橋俊彦 |
| 音響監督 | たなかかずや |
| アニメーション制作 | ぎゃろっぷ |
大地監督は公式コメントで、『こち亀』の面白さを改めて感じながら制作していることや、昭和テイストの強いギャグも登場することを明かしています。
目指しているのは、昔の『こち亀』を単純に保存することではなく、両さんをもう一度動かし、今の時代にも元気を与えられる作品なのでしょう。
原作者の秋本治さんも、絵は現在に合わせて進化しながら、両津、中川、麗子、大原部長が集まる派出所の賑やかさは変わっていないという趣旨のコメントを寄せています。
声優は変わります。
絵も変わります。
一方で、派出所に4人が集まって騒動が始まるという『こち亀』の土台まで作り替えるわけではない。
「あたらしく、懐かしい」という言葉は、その距離感を表しているように見えます。
『新こち亀』はいつから放送?
現在発表されているのは、
2027年にフジテレビで放送
というところまでです。
各プラットフォームでも配信される予定ですが、具体的な配信サービスはまだ発表されていません。
2027年の何月から始まるのか。
何曜日の何時に放送するのか。
何話制作されるのか。
連続して放送するTVシリーズになるのか。
こうした詳細も9月5日時点では分かっていません。
特に旧TVアニメを知る世代には「日曜19時」という印象が強く残っていますが、新作が同じ時間帯に放送されるという発表はありません。
2027年放送という情報より先は、続報待ちです。
ラサール石井はいつまで両津を演じていた?
旧TVアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』は1996年6月16日にスタートし、2004年12月19日までレギュラー放送されました。
その後も『こち亀』のアニメはスペシャルという形で続きます。
2016年9月18日に放送された『THE FINAL 両津勘吉最後の日』でも、両津を演じたのはラサール石井さんでした。
つまり、新アニメプロジェクトとしては2016年以来およそ10年ぶり。
実際に『新こち亀』が放送される2027年から見れば、新作アニメの放送は約11年ぶりになります。
「ラサール石井さんが30年間ずっと毎週両津を演じていた」というわけではありません。
2004年にTVシリーズのレギュラー放送は終了し、その後はスペシャルで両津を演じてきました。
それでも1996年のTVアニメ開始から2016年の『THE FINAL』まで、長い期間にわたって両津の声として親しまれてきたことに変わりはありません。
今回の交代が大きく感じられるのも、その時間の長さがあるからでしょう。
なぜ今『新こち亀』なのか?
2026年は『こち亀』にとって大きな節目の年です。
原作漫画は1976年に連載を開始し、2026年で50周年。
TVアニメは1996年に始まったため、こちらも30周年を迎えました。
50周年と30周年が重なる中で進められているのが、『新こち亀』の新アニメプロジェクトです。
『こち亀』は昭和に始まり、平成を通り、令和まで残ってきました。
携帯電話やゲーム、パソコン、ネット文化など、その時代の新しいものを両さんが誰より早く面白がり、騒動に変えてきた作品でもあります。
『こち亀』が50年たっても古びない理由については、別の記事で、作品が「変えてきたもの」と「変えなかったもの」の両方から詳しく紹介しています。
新アニメのキャスト刷新も、まさにその延長にあるのかもしれません。
声は変える。
絵も現在に合わせる。
それでも派出所と両さんたちの関係は残す。
50周年の『こち亀』がもう一度アニメになるうえで、何を新しくして、何を残すのか。今回のキャスト発表は、その答えの一部が初めて見えた発表でもありました。
よくある疑問
『新こち亀』の両津勘吉役は誰?
落合福嗣さんです。
2026年9月5日に正式発表されました。新しい中川圭一は蒼井翔太さん、秋本麗子はM・A・Oさん、大原大次郎は坂本頼光さんが担当します。
ラサール石井はなぜ両津役を交代した?
ラサール石井さん本人は2025年12月、新アニメについて約2年前から聞いており、キャストについては「若返り」と説明されていたことを明かしています。
ただし、制作側が2026年9月5日に「若返りが降板理由」と改めて公式発表したわけではありません。
落合福嗣はなぜ両津役に選ばれた?
落合福嗣さんがオーディションに合格したことは、本人の公式コメントで確認できます。
一方、制作側がどのような点を評価して落合さんを選んだのかという具体的な選考理由は公表されていません。
中川、麗子、大原部長も声優が変わる?
派出所の主要4人は全員変わります。
中川圭一は蒼井翔太さん、秋本麗子はM・A・Oさん、大原大次郎は坂本頼光さんです。
『新こち亀』はいつから放送?
2027年にフジテレビで放送予定です。
具体的な放送開始日、曜日、時間は2026年9月5日時点では発表されていません。
制作会社も変わる?
アニメーション制作は、旧アニメと同じぎゃろっぷです。
声優陣は一新されますが、制作面では旧シリーズとのつながりも残っています。
まとめ|両津の声は変わるが、昔の『こち亀』を全部捨てるわけではない
『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』で、新しい両津勘吉を演じるのは落合福嗣さんです。
ラサール石井さん本人の説明によれば、新アニメについては約2年前から知らされ、キャスト交代について「若返り」と説明を受けていました。
2026年になって突然両津役を変更したわけではありません。
そして後任の落合さんはオーディションを経て役を獲得しました。
ただ、制作側がなぜ落合さんを最終的に選んだのかという詳しい理由までは公表されていません。
主要4人の声は大きく変わります。
それでも、アニメーション制作は旧シリーズと同じぎゃろっぷ。佐橋俊彦さんも旧アニメに続いて音楽に関わります。
昔の『こち亀』をそのまま再現するのでも、すべてを別物へ作り替えるのでもない。
新しい声で、新しい絵で、それでも両さんたちが集まればいつもの派出所になるのか。
2027年、『新こち亀』がどんな形で戻ってくるのか。その輪郭が、今回のキャスト発表でようやく見え始めました。