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ドリームキャストミニを本気で作るなら?理想の収録40本と価格・仕様を徹底考察

目次
  1. ドリームキャストミニの収録40本を本気選定|価格・仕様・実現の壁
  2. ドリームキャストミニは発売される?セガの公式動向を確認
  3. 収録本数は何本が理想?20本・30本・40本・50本を比較
  4. 理想の収録40本一覧|全463作品Tierから本気で選定
  5. 収録1~10本目|ドリームキャストを象徴するセガの大作
  6. 収録11~20本目|アーケードと対戦ゲームの黄金期
  7. 収録21~30本目|RPG・物語・実験作を残す
  8. 収録31~40本目|音楽・パズル・ハード晩年の作品
  9. なぜあの名作が入っていない?選外にした有力10作品
  10. 30本に減らすなら?50本へ増やすなら?
  11. ドリームキャストミニの本体仕様を本気で考える
  12. オンラインゲームはどこまで復活させるべきか
  13. ドリームキャストミニの価格はいくらが理想?
  14. ドリームキャストミニの商品化が難しい理由
  15. ドリームキャストミニには「ソフト図鑑」も収録してほしい
  16. なぜドリームキャストは今でもミニ化を考えたくなるのか
  17. まとめ|ドリームキャストミニを作るなら、40本で歴史を残したい

ドリームキャストミニの収録40本を本気選定|価格・仕様・実現の壁

ドリームキャストミニを本気で考察。理想の収録40本や価格・本体仕様を、ドリームキャスト本体、コントローラー、ビジュアルメモリとともに描いたアイキャッチ画像。

もし今、セガが「ドリームキャストミニ」を発売するとしたら、どんなゲーム機にするべきだろうか。

『ソニックアドベンチャー』『シェンムー』『クレイジータクシー』は外せない。『ソウルキャリバー』や『エターナルアルカディア』も欲しい。オンラインゲームの歴史を考えれば『ファンタシースターオンライン』も重要だ。

しかし、人気作品を順番に並べるだけで、本当にドリームキャストを代表する一台が完成するのだろうか。

ドリームキャストには、アーケードからの移植作品だけでなく、マイクで会話するゲーム、住人の生活を観察するゲーム、独自の音楽表現に挑んだ作品、そして本体の製造中止後に発売されたシューティングゲームまで存在する。

そのすべてを残すことは難しい。だからこそ、何を選び、何を諦めるのかが重要になる。

つぶログでは、日本国内向けのドリームキャスト作品を独自基準で評価した全463作品Tier表を公開している。今回はこの評価を土台に、実際の商品企画を考えるつもりで収録作品を選び直した。

結論からいえば、基本収録数は40本。希望する本体価格は税込29,800~34,800円程度を一つの目安とし、ビジュアルメモリ、特殊な入力機器、オンライン作品の扱いまで考える。

もちろん、これはセガの発売計画や販売価格の予測ではない。収録作品の許諾や製造原価も確認できていない。あくまで「ドリームキャストミニを本気で企画するなら」という、つぶログ独自の考察である。

ただし、ゲームの発売日や当時の仕様、シリーズの歴史などは、セガおよび各社の公式資料を基準に確認している。

※2026年10月28日時点で、ドリームキャストミニの正式な発売発表は確認できない。本記事の収録40本、本体仕様、希望価格はいずれも非公式の構想である。

ドリームキャストミニは発売される?セガの公式動向を確認

まず、現在の発売状況を整理しておこう。

ドリームキャストミニは、2026年10月28日時点で正式発表されていない。発売日も収録作品も販売価格も決まっていないため、インターネット上にある予想ラインナップを公式情報として受け取らないよう注意したい。

セガが過去にミニハードの可能性について語ったことはある。

2022年6月3日、ファミ通のインタビューでセガの奥成洋輔氏は、セガサターンやドリームキャストをミニ化する方向性も考慮していたことを明かした。

ただし、メガドライブミニに使用した基板ではサターンなどのゲームを十分に動かせず、新しい基板の開発には費用がかかる。さらに当時は半導体不足や部品調達の問題もあった。

その後、2024年12月20日に英紙The Guardianが掲載したインタビューでは、セガの内海州史氏が新たなミニハードの展開に消極的な姿勢を示している。セガ側も、当時は追加のミニハードを計画していないと説明した。

つまり、セガが過去に商品化を検討したことはあるが、発売へ向けて開発が進行していると判断できる情報はない。

一方、2022年や2024年の発言だけで、将来も絶対に発売されないと断定することもできない。

今回の記事では発売予想から離れ、もし正式に商品化するなら、どんな内容が望ましいかを考えていく。

収録本数は何本が理想?20本・30本・40本・50本を比較

商品を考えるうえで、最初に決めたいのが収録本数だ。

セガは2019年に発売したメガドライブミニへ42タイトルを収録し、2022年のメガドライブミニ2では60タイトルまで増やしている。

ただし、メガドライブミニ2の60タイトルには、メガドライブ・メガCD向けの50タイトルに加えて、ボーナスタイトル10本が含まれていた。すべてが当時の市販作品だったわけではない。

ドリームキャストの場合は3Dゲームが中心となり、複数枚のディスクを使用する大作や、マイク・キーボード・通信機能に依存する作品もある。単純にメガドライブミニ2と同じ60本を目指せばよいとは限らない。

収録本数メリット気になる点今回の判断
20本王道の名作を厳選できる実験作や後期作品を残しにくい少なめ
30本作品ごとの検証に集中できるジャンルの配分が厳しい現実性重視の比較案
40本代表作と異色作を両立しやすい特殊な機能の再現が課題基本構想として採用
50本続編や隠れた良作まで充実収録候補が増える分、検証・許諾も複雑拡張案
60本以上コレクションとして豪華本数のために品質を犠牲にする懸念今回は優先しない

40本ならドリームキャストの全盛期と晩年を両方残せる

つぶログの全ソフトTierでは、重複する商品形態などを整理した独自の対象定義により、国内向け463作品を評価している。

このうちS Tierは22作品、A Tierは93作品。高評価の115作品だけを見ても、40本に絞るには相当な選考が必要だ。

40本なら、ハードの発売初期を象徴する作品を押さえながら、2002年以降の作品や実験的なゲームにも一定の枠を確保できる。

ただし、40本が製造費や開発費の面で最も効率的だと証明されたわけではない。今回はゲームの多様性と、一台の商品としてのまとまりを両立させるための本数として採用した。

理想の収録40本一覧|全463作品Tierから本気で選定

それでは、今回選んだ40作品を紹介しよう。

選考では、ゲーム自体の完成度だけでなく、ドリームキャストの象徴性、収録作品同士の役割、当時のゲーム文化、現在の遊びやすさを考慮した。

一覧のTierは、つぶログの全463作品Tierに掲載された評価である。ゲームとしての点数と、ドリームキャストミニに収録する優先度は同じではない。

また、収録作品の名称は一部読みやすく略記している。後述する初版・改訂版の問題があるため、採用する版は原則としてTier表で評価した国内向け製品を基準にした。

No.収録候補発売年Tier40本に選んだ理由
1ソニックアドベンチャー1998B3Dソニックの原点
2ソニックアドベンチャー22001A3Dアクションの発展
3シェンムー 一章 横須賀1999S生活空間を描く大作
4シェンムーII2001S大作アドベンチャーの進化
5クレイジータクシー2000Aアーケードの爽快感
6ジェット セット ラジオ2000A音楽とグラフィック表現
7エターナルアルカディア2000S大空を冒険する本格RPG
8サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~2001Sドラマ・アニメ・戦闘の融合
9セガガガ2001Bセガ自身を題材にした異色作
10ファンタシースターオンライン Ver.22001A家庭用オンラインRPG史
11ソウルキャリバー1999S3D格闘の家庭用移植
12バーチャファイター3tb1998A本体同時発売の歴史
13ストリートファイターIII 3rd STRIKE2000S本格的な対戦格闘
14MARVEL VS. CAPCOM 22000Sクロスオーバー格闘の代表
15CAPCOM VS. SNK 22001Sメーカーを越えた対戦文化
16パワーストーン22000A最大4人の対戦アクション
17パワースマッシュ22001S遊びやすいテニスゲーム
18電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム1999A高速ロボット対戦
19デイトナUSA 20012000Aアーケードレースの象徴
20東京バス案内(ガイド)1999B生活に密着した運転体験
21グランディアII2000A戦闘と冒険が魅力のRPG
22風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!2002S繰り返し挑めるダンジョン
23ナップルテール Arsia in Day dream2000B童話のような世界と音楽
24ルーマニア#2032000B生活観察型の実験作
25シーマン ~禁断のペット~1999B音声会話と実時間育成
26バイオハザード コード:ベロニカ2000Aサバイバルホラーの代表
27Ever 17 -the out of infinity-2002ASFアドベンチャーの充実
28カルドセプト セカンド2001Aカードとボードゲームの戦略
29ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド2000Aキーボードを使う異色アクション
30ロードス島戦記 邪神降臨2000B装備・育成型アクションRPG
31スペースチャンネル51999A音楽と映像演出の融合
32サンバDEアミーゴ2000S体感型リズムゲーム
33Rez2001A音楽とシューティングの融合
34コズミックスマッシュ2001S独創的なスポーツアクション
35チューチューロケット!1999Aパズルと多人数対戦
36ぷよぷよフィーバー2004A後期の対戦パズル
37斑鳩 IKARUGA2002S独自Tier総合1位
38BORDER DOWN2003S後期シューティングの高い完成度
39アンダーディフィート2006A製造中止後も続いた新作供給
40カラス2007A国内発売史の最終期を象徴

今回の構成は、S Tierが14本、A Tierが19本、B Tierが7本。S・A評価だけで33本ある一方、歴史や独創性を重視してB評価の作品も残した。

1998~2001年の作品が中心だが、2002年以降の作品も7本入っている。ドリームキャストの全盛期を楽しむだけでなく、製造中止後もソフトが作られた歴史を追えるようにした。

以下では、それぞれの作品が40本の中で果たす役割を詳しく説明する。

収録1~10本目|ドリームキャストを象徴するセガの大作

1.ソニックアドベンチャー|3Dソニックの出発点

1998年12月23日発売。ドリームキャストの初期を代表する3Dアクションだ。

高速で駆け抜けるステージ、広い空間の探索、複数の主人公による物語など、2D時代とは異なるソニックの方向性を打ち出した。

つぶログTierではB評価。カメラや操作、技術的な粗さも評価に反映されている。それでも、ドリームキャストの発売初期を伝える役割は非常に大きい。

今回は1998年の初版を基本候補とする。1999年には『ソニックアドベンチャー インターナショナル』も発売されているため、商品化の際には改訂内容を比較する余地がある。

2.ソニックアドベンチャー2|続編を入れる意味がある

2001年発売。ヒーロー側とダーク側の視点を通して物語が展開し、アクション、演出、ステージ構成も前作から大きく変化した。

今回は同じシリーズから2本を採用する。ただし、これは有名シリーズを優遇したいからではない。

1998年の初代から2001年の続編へ進むことで、ドリームキャストの現役期間に3Dアクションがどのように発展したかを比較できるためだ。チャオ育成も含め、単なる高速アクションとは異なる楽しみがある。

3.シェンムー 一章 横須賀|街で過ごす時間そのものをゲームにした

1999年12月29日発売。主人公の芭月涼を操作し、横須賀の街を歩きながら父親の死の真相を追うアドベンチャーだ。

人々に話しかけ、店を訪れ、時間の流れに合わせて行動する。何かを倒したり、ステージを突破したりすることだけがゲームの中心ではない。

現代のオープンワールド型ゲームと単純に同一視はできないが、生活感のある3D空間を作ろうとした大作として、ドリームキャストの歴史には欠かせない。

ミニハードでは、複数ディスクの切り替えや保存データの取り扱いを適切に再現する必要がある。

4.シェンムーII|前作とセットで残したい大作

2001年9月6日発売。物語は香港や桂林へ広がり、前作以上の規模で街や人々の生活を描いた。

つぶログではS Tier。前作で生まれたシステムを拡張し、移動、格闘、イベント演出などを組み合わせた大作として評価している。

40本という収録規模なら、初代だけで終わらせず『II』まで揃えたい。作品の物語がここで完全に完結するわけではないが、ドリームキャストで展開したシリーズの流れを追うことができる。

一方、2作品とも複数ディスクを使用するため、収録に必要なデータ容量やディスク交換処理の検証対象になる。

5.クレイジータクシー|起動してすぐ楽しめるセガらしさ

2000年1月27日発売。客を乗せて目的地まで送り届け、制限時間内に高得点を目指すアーケードアクションだ。

派手なジャンプ、豪快な走行、街中を走り回る自由さ。短時間でもゲームの面白さが伝わるため、長編RPGとは違う意味でミニハードに適している。

ただし、原作の音楽やゲーム内広告には権利面の確認事項がある。内容を大きく変更して収録すれば、当時の雰囲気が失われる可能性もある。

今回は続編の『クレイジータクシー2』ではなく、原点となる初代を選んだ。

6.ジェット セット ラジオ|あの時代のセガにしかない色彩

2000年6月29日発売。トゥーン調のグラフィックと音楽、ストリート文化を組み合わせたアクションゲームだ。

インラインスケートで街を駆け抜け、グラフィティを描く。ゲームのルールだけでなく、画面全体のデザインや音楽が作品の個性を作っている。

2001年には追加内容を含む『デ・ラ・ジェット セット ラジオ』も発売された。今回は、ドリームキャストで生まれた作品の原点を保存する意味から2000年版を基本候補とする。

楽曲を含めた原作の雰囲気をどこまで残せるかが、復刻の重要なポイントになる。

7.エターナルアルカディア|空を旅する大作RPG

2000年10月5日発売。大空を舞台に、空賊たちが未知の世界を冒険するRPGだ。

広い世界を探索する楽しさ、仲間との物語、通常戦闘と艦隊戦など、ドリームキャストには本格的なRPGも存在したことを伝えられる。

セガのゲーム機というとアーケード移植やアクション作品に注目が集まりやすい。だからこそ、RPG枠の中心として残したい一本だ。

なお、当時は通常版とは異なる販売形態の「@barai版」も存在した。ミニへの収録では、追加の支払い手続きなしに本編を遊べる通常製品版を基準とする。

8.サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~|映像とドラマの到達点

2001年3月22日発売。舞台を巴里へ移し、新たな登場人物たちとの物語を展開したシリーズ作品だ。

華やかなアニメーション、会話によって変化する関係性、戦闘パートなど、当時の家庭用ゲームにおける物語演出の充実を象徴している。

シリーズの歴史全体を考えれば初代や『2』も重要だが、今回はドリームキャストの世代を代表する作品として『3』を選んだ。

ただし『4』は、それまでのシリーズを締めくくる性格が強い。どちらか一方しか収録できない場合には、初めて遊ぶ人にも比較的入りやすい『3』を優先したい。

9.セガガガ|これを外すとドリームキャストの歴史が欠ける

2001年3月29日発売。プレイヤーがゲーム会社セガの再建を目指す、経営シミュレーションとRPGを組み合わせた異色作だ。

会社そのものをゲームにしてしまう発想は、当時のセガの挑戦的な姿勢を強く感じさせる。

しかも発売されたのは、セガがドリームキャストの製造中止とハード事業からの撤退を発表した直後だった。

つぶログTierではB評価だが、歴史的な意味を考えると今回の40本から外しにくい。

ただし、ゲーム内に登場する作品・キャラクター・表現については、復刻時に個別の確認が必要になる可能性がある。

発売までの複雑な経緯については、『セガガガ』はなぜハード撤退発表直後に発売されたのかで詳しく整理している。

10.ファンタシースターオンライン Ver.2|オンラインの夢をどう残すか

2001年6月7日発売。ドリームキャストのネットワーク機能を象徴する『ファンタシースターオンライン』の拡張版だ。

仲間と協力して敵と戦い、アイテムを集め、キャラクターを育成する。家庭用ゲーム機におけるオンラインRPGの歴史を考えるうえで、欠かせない存在だ。

ただし、収録するだけで当時のオンラインサービスまで復活するわけではない。

今回はオフラインで遊べる内容を基本として採用し、通信が必要な機能については復活を保証しない構想とする。オンライン協力プレイを再現するなら、新たなサーバー運営や互換性検証が必要になる。

また、ドリームキャスト版と後年のゲームキューブ版を混同してはいけない。オフラインで複数人が同時プレイする機能についても、別機種で実現した仕様をそのまま当てはめることはできない。

収録11~20本目|アーケードと対戦ゲームの黄金期

11.ソウルキャリバー|家庭用移植の完成度を示す一本

1999年8月5日発売。3D空間で武器を使って戦う対戦格闘ゲームだ。

ドリームキャスト版は映像表現や家庭用向けの内容が充実しており、アーケード作品を家庭用へ移す際に、単なる忠実移植以上の価値を持たせた代表例といえる。

つぶログTierでもS評価。対戦格闘の完成度とハードの歴史性を両立しているため、最優先で確保したい。

12.バーチャファイター3tb|1998年11月27日を残す

ドリームキャスト本体と同じ1998年11月27日に発売された3D格闘ゲームだ。

後年のシリーズ作品と比較すると古さを感じる部分もあるが、ハード発売時にどのような3D格闘ゲームが用意されていたかを伝える価値がある。

今回の40本は単なる名作集ではなく、ドリームキャストの歴史を体験する商品でもある。発売初日の雰囲気を残すために採用した。

13.ストリートファイターIII 3rd STRIKE|対戦格闘の奥深さ

2000年6月29日発売。ブロッキングを中心とした駆け引きが特徴の2D対戦格闘ゲームだ。

つぶログTierでは95点のS評価。画面の派手さだけでなく、相手の行動を読み、判断を重ねる対戦の深さが魅力となる。

ドリームキャストには優れた対戦格闘が数多く存在する。その中でも、繰り返し遊ぶ価値を重視して選んだ一本だ。

14.MARVEL VS. CAPCOM 2|大人数のクロスオーバー格闘

2000年3月30日発売。マーベルとカプコンのキャラクターが共演する、3人チーム制の対戦格闘ゲームだ。

派手な連携攻撃と多彩なキャラクター構成が特徴で、アーケード格闘ゲームの華やかさを強く感じられる。

2024年にはカプコンが『MARVEL vs. CAPCOM Fighting Collection: Arcade Classics』を発売し、関連するアーケード作品を公式復刻している。

ただし、その復刻実績がドリームキャスト版の収録許諾まで意味するわけではない。家庭用独自の内容も含め、別の商品として検討する必要がある。

15.CAPCOM VS. SNK 2|格闘ゲーム文化の集大成

2001年9月13日発売。カプコンとSNKのキャラクターが競演し、複数のグルーヴを選んで戦う対戦格闘ゲームだ。

選ぶグルーヴによってゲージや戦術が変化するため、キャラクターを使い込むほど異なる戦い方を試せる。

2025年発売の『カプコン ファイティング コレクション2』にも関連するアーケード作品が収録された。再発売の実績はあるが、ドリームキャスト版そのものの収録条件とは区別する。

格闘ゲームを入れすぎではないかという問題はある。それでも、メーカーを越えた競演という独自性が大きく、今回は残す判断とした。

16.パワーストーン2|4人で遊ぶドリームキャスト

2000年4月27日発売。広いステージを走り回り、アイテムや仕掛けを利用して戦う対戦アクションだ。

最大4人で遊べることが大きな特徴。通常の1対1の格闘ゲームとは違い、乱戦やステージギミックによって予想外の展開が生まれる。

2025年の『カプコン ファイティング コレクション2』には『パワーストーン』『パワーストーン2』のアーケード版が収録されている。

今回のミニでは、ドリームキャスト版を基本として、4人分のコントローラー入力を適切に再現したい。パッドを1個しか接続できない仕様では、この作品の魅力を十分に活かせない。

17.パワースマッシュ2|短時間でも何度でも遊べる

2001年11月15日発売。つぶログTierでは95.75点を獲得したテニスゲームだ。

操作は分かりやすいが、コースの打ち分けや位置取りなどに奥深さがある。対戦相手がいればもちろん、一人でも繰り返し遊ぶ楽しみがある。

スポーツゲームには『NBA 2K』シリーズなどの有力候補も多いが、今回は競技の分かりやすさと手軽な対戦を重視した。

ただし、実在選手の肖像や名前などに関する利用条件は確認が必要。ゲームの完成度が高いことと、現在の復刻許諾が得られることは別問題だ。

18.電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム|専用操作まで残したい

1999年12月9日発売。高速移動するロボット同士が3D空間で戦う対戦アクションだ。

専用ツインスティックを使う操作は、アーケードゲームらしい体験の代表例でもある。

通常のコントローラーによる操作方法も考えられるが、専用機器の操作感を完全に再現できるわけではない。収録するなら、専用入力への対応を追加仕様として検討したい。

19.デイトナUSA 2001|アーケードレースの熱気

2000年12月21日発売。タイトルに「2001」と入っているが、国内での発売年は2000年だ。

ストックカーによるレースを中心に、家庭用向けのコースやモードを収録した作品。操作には独特の癖もあるが、アーケードレースの爽快感を伝える役割が大きい。

『セガラリー2』との比較は悩ましい。それでも今回は、家庭用に広がったデイトナの魅力と、アーケードレースの象徴性を優先した。

20.東京バス案内(ガイド)|速く走らない運転ゲームも必要

1999年12月23日発売。バスを運転し、交通規則や停留所への停車を守りながら運行するシミュレーションゲームだ。

『クレイジータクシー』や『デイトナUSA 2001』とは正反対の面白さを持っている。

急いで走ればよいのではない。運転の正確さ、安全確認、決められた手順を守ることが重要になる。

今回の最終選考では『F355 Challenge』と比較した。ゲームの完成度だけなら『F355 Challenge』も非常に魅力的だが、40本全体に異なる遊びを加えるという理由から『東京バス案内』を採用した。

この選択は、Tier上位だけを並べない今回の方針を象徴している。

収録21~30本目|RPG・物語・実験作を残す

21.グランディアII|RPGの戦闘と冒険を楽しむ

2000年8月3日発売。キャラクターの行動順や敵の攻撃を巡る駆け引きが特徴のRPGだ。

『エターナルアルカディア』とは異なる方向の魅力を持ち、冒険の物語と戦闘システムの両方を楽しめる。

大作RPGを1本だけに絞ると、ドリームキャストのRPGの幅が伝わりにくい。今回は2本を中心に据える構成とした。

22.風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!|長く遊び続けられる一本

2002年2月7日発売。入るたびに構造が変わるダンジョンへ挑み、アイテムを利用しながら生き残るローグライクゲームだ。

一度遊んで終わりではなく、失敗から学んで次の挑戦に活かす面白さがある。

つぶログTierでもS評価。大量のゲームを収録するミニハードにおいても、繰り返し起動する理由を作れる強い作品だ。

後年にはPC版も発売されたが、今回の企画ではドリームキャスト版を基本に考える。別機種版の内容をそのまま収録する想定ではない。

23.ナップルテール Arsia in Day dream|幻想的な世界を残す

2000年10月19日発売。童話のような世界を舞台にしたアクションRPGだ。

派手なアクションや大規模な戦闘だけではなく、色彩や音楽、世界の雰囲気を楽しむ作品として選んだ。

つぶログTierではB評価だが、今回の40本の中ではほかの作品と異なる役割を持つ。

こうした個性的な作品を残さず、知名度の高い大作だけを選んでしまうと、ドリームキャストの多様性は伝わらない。

24.ルーマニア#203|直接操作しないゲームの面白さ

2000年1月27日発売。アパートで暮らす住人を観察し、その生活へ間接的に働きかけるシミュレーションゲームだ。

主人公を自由に操作して目的地へ向かうのではなく、他人の生活を見守りながら変化を起こしていく。

今から見ても独特な設計で、ドリームキャストに存在した実験的なゲームを象徴する。

作品の好みは分かれるだろう。しかし、40本を通じてハードの文化を紹介するという目的なら、外したくない一本だ。

25.シーマン ~禁断のペット~|マイクがなければ本当の魅力は伝わらない

1999年7月29日発売。マイクを通じて不思議な生き物に話しかけ、日々の変化を見守る育成シミュレーションだ。

リアルタイムの育成と音声会話を組み合わせた仕組みは、ドリームキャストを代表する実験的な遊びだった。

ただし、マイクなしで収録するだけでは十分とはいえない。

2000年8月10日には『シーマン 2001年対応版』も発売されており、収録版の選定には検討の余地がある。今回はTier表の評価対象と一致する1999年の初版を基本候補とし、改訂版は比較対象とする。

改訂版へ変更する場合、初版のTierスコアをそのまま改訂版の評価として使うことは避けたい。

また、実際にミニハードへ収録するなら、音声認識、マイク入力、本体時計、日付管理などを個別に検証する必要がある。

26.バイオハザード コード:ベロニカ|ドリームキャストのホラーを代表する

2000年2月3日発売。シリーズの物語をさらに広げたサバイバルホラーだ。

ドリームキャストの代表的な大作でありながら、当初の40本案では候補から漏れていた。しかし、ジャンル全体の構成を考えると、収録しない理由は乏しい。

今回は『クレイジータクシー2』の枠と入れ替えて採用した。

2001年には『バイオハザード コードベロニカ 完全版』も発売されている。今回は2000年の初版を基本候補とし、改訂内容のある完全版との違いを無視して同一作品として扱わない。

27.Ever 17 -the out of infinity-|物語そのものを楽しむゲーム

2002年8月29日発売。閉ざされた施設を舞台に展開するSFアドベンチャーだ。

複数の視点や物語の構造を活かした展開が特徴で、アクション中心のゲームとは異なる体験を提供する。

ドリームキャストは格闘ゲームやシューティングだけのハードではなかった。テキストを読み進め、物語を考察するアドベンチャー作品も残しておきたい。

今回は2002年発売の原作を基本とし、後年の改訂版や他機種版とは区別する。

28.カルドセプト セカンド|遊び込める戦略ゲーム

2001年7月12日発売。カードゲームとボードゲームを組み合わせた戦略作品だ。

どのカードを使い、どの土地を確保し、どのタイミングで勝負を仕掛けるか。運と戦略の両方が結果に影響する。

40本の中に長く遊べる作品を加える意味でも重要だ。ミニハードを懐かしむだけの商品にせず、何度も起動したくなるゲーム機に近づけてくれる。

29.ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド|キーボードもゲーム機の一部だった

2000年3月30日発売。迫ってくる敵を、キーボードで文字を入力して倒すタイピングアクションだ。

通常のゲームであれば銃で撃つような場面を、文字入力そのものに置き換えている。タイピングの練習をアクションゲームとして成立させた独創性が魅力だ。

ただし、この作品はキーボードが必要になる。セガ公式の周辺機器資料でも、対応するキーボードが必須機器として扱われている。

ミニハードに収録するなら、USBキーボードへの対応を基本仕様に組み込みたい。コントローラーだけで同じ遊びを再現できると考えるべきではない。

30.ロードス島戦記 邪神降臨|装備を集めて強くなるRPG

2000年6月29日発売。ファンタジー世界を舞台に、装備や育成を重視するアクションRPGだ。

『グランディアII』『エターナルアルカディア』とは戦闘の感覚が異なり、敵を倒しながらキャラクターを成長させる楽しみが強い。

この作品を採用することで、RPG枠が物語重視の作品だけに偏ることを避けられる。

原作を持つタイトルであるため、現在の復刻には作品IPや各種素材に関する確認が必要になるが、契約上の可否は公表されていない。

収録31~40本目|音楽・パズル・ハード晩年の作品

31.スペースチャンネル5|映像と音楽のセガらしさ

1999年12月16日発売。テレビ番組のような演出と音楽に合わせた入力を組み合わせたリズムゲームだ。

キャラクターや舞台演出、音楽が一体となった独特の世界観を持つ。

今回は続編の『Part2』ではなく、原点となる初代を採用した。ただし、ゲームとしての完成度では『Part2』も非常に有力であり、収録数を増やす場合には最初に検討したい作品の一つだ。

32.サンバDEアミーゴ|マラカスを振る体験をどう残すか

2000年4月27日発売。音楽に合わせてマラカスを振る体感型リズムゲームだ。

通常のコントローラーとは異なる専用機器を活用した作品であり、ドリームキャストがゲームの遊び方そのものを広げようとしていたことが分かる。

標準パッドによる操作と、マラカスを使った本来の体感操作は区別する必要がある。後年発売された別の『サンバDEアミーゴ』作品の操作仕様を、ドリームキャスト版にそのまま当てはめることもできない。

今回は2000年の初版を基本候補とし、同年発売の『Ver.2000』との内容差も検討対象とする。楽曲と専用入力の再現が、収録品質を左右する。

33.Rez|音楽と映像がゲームになる

2001年11月22日発売。敵をロックオンして攻撃するシューティングと、音楽・映像演出を融合した作品だ。

攻撃する行為そのものが音楽表現に関わり、プレイヤーの操作と画面の変化が一体となる。

『斑鳩』や『BORDER DOWN』とはシューティングとしての目的が異なるため、同じジャンルに分類されるからといって重複作品とは考えない。

後年の『Rez Infinite』とは区別し、今回は2001年のドリームキャスト版を残す構想とした。

34.コズミックスマッシュ|短時間で遊べる独創的なスポーツアクション

2001年9月13日発売。スカッシュとブロック崩しを組み合わせたようなアクションゲームだ。

シンプルな見た目ながら、ボールの軌道や立ち位置を考えてプレイする奥深さがある。

大作RPGや長編アドベンチャーばかりを収録すると、気軽に遊べる作品が不足する。短時間でも集中して楽しめる本作は、40本全体のバランスを整える役割を持つ。

35.チューチューロケット!|誰かと一緒に遊ぶ楽しさ

1999年11月11日発売。ネズミをロケットへ誘導するパズルゲームだ。

一人で考えるパズルとしても、多人数で競うゲームとしても成立している。

当時のネットワーク文化を伝える作品でもあるが、ミニハードではローカル対戦を中心に楽しめる仕様を優先したい。

4人プレイへ対応する場合は、追加コントローラーを接続できる構成が必要になる。

36.ぷよぷよフィーバー|2004年の代表作

2004年2月24日発売。従来の連鎖に加えて、フィーバーモードを導入した対戦パズルゲームだ。

つぶログの2004年発売作品の中でも高く評価した一本であり、ドリームキャストの後期を代表するパズル作品として採用した。

すぐに遊び始められ、繰り返し対戦できることも魅力だ。

『チューチューロケット!』とはパズルの仕組みや対戦の考え方が異なるため、今回は両方を残すことにした。

37.斑鳩 IKARUGA|全463作品Tierで総合1位

2002年9月5日発売。白と黒の属性を切り替え、同じ属性の敵弾を吸収しながら進むシューティングゲームだ。

単に敵弾を避けるだけでなく、属性の切り替えと敵の倒す順番がスコア戦略に関わる。

つぶログの全463作品Tierでは96.65点の総合1位。

ゲームとしての完成度を重視する今回の選考で、最優先級の候補だ。2001年の本体製造中止発表後に、このような作品がドリームキャストへ登場したことにも意味がある。

表示設定については、原作の画面比率を保つことに加え、縦画面での利用を希望する人にも配慮した仕様を考えたい。

38.BORDER DOWN|2003年にも優れた新作が登場していた

2003年9月25日発売。機体の状況によって進行ルートが変化する横スクロールシューティングだ。

単純な残機制ではなく、失敗や進行状況がその後のプレイに影響する仕組みを持ち、繰り返し挑戦する楽しさがある。

つぶログTierではS評価。ドリームキャストの製造中止後にも、高い完成度の作品が登場していたことを示すために採用した。

39.アンダーディフィート|2006年のドリームキャスト

2006年3月23日発売。ヘリコプターを操作して戦うシューティングゲームだ。

機体の向きや敵への攻撃を意識する独特の操作があり、2000年前後の作品とは異なるシューティングの魅力を持つ。

なぜ2006年の作品まで収録するのか。それは、ドリームキャストの歴史が2001年の製造中止発表だけで終わったわけではないからだ。

同時代の『ラジルギ』や翌年の『トリガーハート エグゼリカ』も有力だが、今回は2006年という発売時期を残す意味も含めて選んだ。

40.カラス|2007年3月8日まで続いたソフトの歴史

2007年3月8日発売。ショット、剣、シールドを使い分ける縦スクロールシューティングだ。

武装の成長や独特の映像・音響表現が特徴で、ドリームキャストの国内向け正規ソフト発売史における最終期を代表する一本でもある。

1998年11月27日に登場したハードへ、2007年になっても新しいゲームが発売されていた。

ドリームキャストを振り返る際、この事実はもっと知られてよい。

最初に『バーチャファイター3tb』や『ソニックアドベンチャー』を遊び、最後に『カラス』を起動する。そうすれば、このハードが歩んだ約8年半の国内ソフト発売史を一台でたどれる。

なぜあの名作が入っていない?選外にした有力10作品

40本を選ぶと、当然ながら収録できない名作が出てくる。

重要なのは、選ばなかった作品の価値を否定しないことだ。今回は作品として優れていても、同じ40本の中で役割が重なりやすい作品や、ほかのジャンルを優先したい作品を選外とした。

選外の有力作品今回見送った理由再検討する条件
クレイジータクシー2初代を残し、ホラー枠を優先50本へ拡張する場合
スペースチャンネル5 Part2初代の歴史性を優先音楽ゲーム枠を拡充する場合
サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~シリーズ枠を『3』に集中シリーズの物語を厚くする場合
セガラリー2レース枠をデイトナへ配分アーケードレースを増やす場合
F355 Challenge東京バス案内でジャンルの幅を優先本格ドライビングを強化する場合
ミスタードリラーパズルはほかの2作品を優先短時間型ゲームを増やす場合
Dの食卓2ホラーはコード:ベロニカを優先異色作の枠を追加する場合
NBA 2K2スポーツ枠と実在人物の利用条件を考慮スポーツを拡充する場合
NFL 2K2同上北米スポーツの歴史を重視する場合
トリガーハート エグゼリカ後期シューティングがすでに複数ある2007年作品を増やす場合

NBA・NFLシリーズを外したのは、評価が低いからではない

つぶログの全ソフトTierでは、『NBA 2K』シリーズや『NFL 2K』シリーズにもS Tierの作品が複数ある。

ドリームキャストのスポーツゲームを語るうえでは重要な存在であり、特に北米市場の歴史を重視するなら収録候補から外せない。

ただし、今回は国内向けの40本を基本に、ジャンルを広く残すことを優先した。スポーツ枠は『パワースマッシュ2』を中心とし、実在選手・リーグに関する条件が加わる作品は拡張案へ回した。

この判断が唯一の正解というわけではない。北米版ドリームキャストミニを企画するなら、収録作品はかなり変わるだろう。

『あつまれ!ぐるぐる温泉』を選ばなかった理由

ドリームキャストのネットワーク文化を考えるなら、『あつまれ!ぐるぐる温泉』も忘れられない作品だ。

ただし、当時の通信サービスやコミュニティをどう再現するかという問題が大きい。オンラインで集まる体験を失った状態で収録すると、本来の魅力を十分に伝えられない可能性がある。

今回は『ファンタシースターオンライン Ver.2』をネットワーク史の代表として選び、『ぐるぐる温泉』はサービス再現を含めた拡張候補とする。

30本に減らすなら?50本へ増やすなら?

ここまで40本を選んだが、もし開発費や許諾の問題で本数を減らす必要が出たらどうなるだろうか。

30本案では、シリーズ続編の一部、特殊な入力機器を必要とする作品、ジャンル内で競合する作品を中心に削減を考えることになる。

例えば『ソニックアドベンチャー2』『F355 Challenge』に相当するレース枠、『CAPCOM VS. SNK 2』『アンダーディフィート』などは比較対象になる。ただし、今回の40本案から実際に何を外すかは、ゲームの評価だけでなく、許諾と動作検証の結果にも左右される。

一方、50本へ拡張できるなら、今回の選外作品から次の10本を優先して検討したい。

追加順位50本構成で追加したい作品追加する意味
41スペースチャンネル5 Part2音楽ゲームの進化を比較
42サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~シリーズの物語を充実
43クレイジータクシー2アーケードアクションを拡張
44セガラリー2ドリームキャスト初期のレースを補強
45F355 Challenge本格ドライビングを追加
46ミスタードリラー短時間パズルを追加
47Dの食卓2異色ホラーを拡充
48NBA 2K2バスケットボールの代表作
49トリガーハート エグゼリカ後期シューティングを補強
50ギガウイング別系統のシューティング体験を追加

50本に増やせば、確かに豪華になる。しかし、その10本のために製造費や開発期間がどこまで増えるのかは分からない。

作品数の多さだけを価値にするのではなく、40本を高い品質で遊べることを優先したい。

ドリームキャストミニの本体仕様を本気で考える

収録作品が決まっても、それだけでは商品として完成しない。

ドリームキャストは、1998年11月27日に29,800円で発売された家庭用ゲーム機だ。SH-4を搭載し、GD-ROMを使用。モデムを標準搭載していたことも特徴だった。

さらに、ビジュアルメモリや各種専用コントローラーによって、本体だけでは完結しない遊びを広げていた。

ミニハードでも、この特徴をどこまで再現するかが重要になる。

項目希望する仕様目的
本体外観初期型ドリームキャストを小型化当時のデザインを再現
映像出力HDMI、1080p出力を目標現在のテレビへ接続
画面比率原作の比率を基本に、表示設定を用意不自然な横伸ばしを防ぐ
コントローラー当時の形状に近い有線パッド操作感を残す
追加コントローラー対応ゲームで最大4人利用多人数対戦に対応
ビジュアルメモリ仮想VMU機能セーブと対応ゲームの表示
セーブ機能通常セーブと対応作品のクイックセーブ遊びやすさの向上
キーボード対応USBキーボードを利用可能にするタイピング作品への対応
マイク対応マイク入力シーマンなどの音声認識
複数ディスクメニューから仮想的に交換シェンムーなどに対応
オンライン基本構成では公式サービス復活を保証しない運営費や通信環境の問題を分離
資料機能発売年・説明書・作品解説などを閲覧可能ゲーム史を残す

ビジュアルメモリは、ただのセーブデータ置き場ではない

ドリームキャストのビジュアルメモリは、1998年11月27日に発売された液晶画面つきの記憶装置だ。

ゲームのセーブだけでなく、手元の画面に情報を表示したり、対応するゲームを独立して楽しんだりする機能を持っていた。

そのため、単に本体内へセーブデータを保存できるだけでは、ビジュアルメモリを完全に再現したとは言えない。

今回の構想では、ゲーム中に必要な情報を画面上へ表示する仮想ビジュアルメモリを採用したい。

ただし、ビジュアルメモリ向けミニゲームの独立動作やデータ交換機能まで再現できるかは、作品ごとの検証が必要になる。

また、当時の大容量メモリーカードである「メモリーカード4X」とビジュアルメモリは機能が完全に同一ではない。保存容量を増やすだけで全機能を代替できると考えるべきではない。

マイク・キーボードをどうするか

今回の40本では、『シーマン』と『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』が重要な問題になる。

この2本を収録したのに、標準のコントローラーだけでは十分に遊べない商品になってしまえば、購入者の満足度は下がる。

理想をいえば、対応するマイクを同梱し、一般的なUSBキーボードを利用できる仕様にしてほしい。

ただし、USB端子を搭載しただけで、当時のゲームが現代の入力機器を認識できるわけではない。内部で入力方式を変換する仕組みや、ゲームごとの動作検証が必要になる。

本体価格を抑えるために周辺機器を別売りとするなら、どのソフトに何が必要なのかを購入前に明示すべきだ。

原作を高解像度で出力することと、リマスターすることは違う

現代のテレビで遊ぶためには、HDMI出力がほぼ必須になる。

ただし、1080pで映像を出力できることと、ゲーム内部を1080pで描画することは別だ。

すべてのゲームを無理に高解像度化すると、表示や演出が変化したり、再現上の問題が生じたりする可能性がある。

今回の構想では、まず原作の画面比率、表示タイミング、音声、操作感を正しく再現することを優先する。

画質の向上は歓迎したいが、原作のゲーム内容を変えることを必須条件にはしない。

オンラインゲームはどこまで復活させるべきか

ドリームキャストは、モデムを標準搭載し、家庭用ゲーム機のオンライン利用を積極的に広げようとしたハードだった。

その象徴が『ファンタシースターオンライン』だが、ほかにもオンラインでの対戦や交流を楽しめる作品が存在した。

では、ドリームキャストミニでもオンライン接続を必須にするべきだろうか。

今回は、公式オンラインサービスの完全復活を基本仕様には含めない方針を採用する。

理由は、ゲームデータを収録することと、通信サービスを運営することでは必要な条件が異なるからだ。

サーバーの維持、アカウント管理、セキュリティ、通信の互換性、運営終了時の取り扱いまで考える必要がある。

それよりも、まずオフラインで遊べるゲームを安定して提供することを優先したい。

ただし、オンライン機能に歴史的な価値があることも忘れてはいけない。収録作品の解説には当時の通信機能を明示し、何が残り、何が利用できなくなるのかを説明してほしい。

もし将来、公式オンラインサービスまで復活できるなら大きな追加価値になる。しかし、それを実現可能な既定仕様として扱うことはできない。

ドリームキャストミニの価格はいくらが理想?

収録40本という構成を決めたら、次は価格だ。

初代ドリームキャストは1998年に29,800円で発売された。一方、2022年のメガドライブミニ2は60タイトル収録で税込10,978円だった。

しかし、この数字をそのまま比較して、ドリームキャストミニも1万円程度で作れると考えるのは難しい。

収録するゲームの動作検証、権利処理、専用入力機器、基板、本体、付属品など、商品化には多くの費用が必要になる。

現時点では、それらの原価や製造数量を算定できない。そこで、今回の価格は販売予測ではなく、購入者の立場から考える希望価格として提示する。

希望価格期待する内容評価
税込19,800円コントローラー中心の簡素な構成。機能や収録数を絞る可能性魅力的だが40本構成の成立は不明
税込24,800円基本機能と40本を両立したい価格帯購入しやすさを重視
税込29,800円40本、仮想VMU、主要な入力機器への対応を期待基本構想の中心価格
税込34,800円対応マイクなどの付属品を充実させた構成機能重視の上位構想
それ以上収録品質や付加価値のさらなる充実が必要購入理由を明確にする必要

今回、最も期待したいのは税込29,800円前後の構成だ。

ただし、マイクやキーボードまで標準で揃えた40本構成がその価格で実現できると確認したわけではない。必要な機能を満たせないのであれば、税込34,800円程度の上位構成を考えるか、収録本数を絞る判断が必要になる。

40本で29,800円なら、単純計算では1本当たり745円になる。しかし、ゲームの本数だけを割り算して割安と判断するのは適切ではない。

収録作品の中に本当に遊びたいゲームがどれだけあるか。動作の再現品質はどうか。コントローラーや画面表示は快適か。

価格以上に重要なのは、収録された40本を安心して遊べる商品になっているかどうかだ。

ドリームキャストミニの商品化が難しい理由

ここまで理想の40本と本体仕様を考えてきたが、現実に商品化するにはいくつもの壁がある。

1.ゲームを安定して動かすための開発

ドリームキャストは、SH-4やPowerVR2などを使用した独自のハードウェアを持つ。

当時のゲームを現代の小型基板で動かすには、元のハードウェアの挙動を再現する仕組みが必要になる。

特定のゲームが非公式のエミュレーターで動作したことをもって、商業製品として40本すべてを安定動作させられると判断することはできない。

映像、音声、入力遅延、セーブ、複数ディスク、周辺機器などを個別に確認しなければならない。

2.セガ以外のメーカーが発売した作品の許諾

今回の40本には、セガだけでなく、カプコン、ナムコ、トレジャー、チュンソフトなど、さまざまな企業が関わる作品を含めている。

発売当時の販売契約が、そのまま新しいミニハードへの収録許諾を意味するわけではない。

キャラクター、音楽、声、実在人物、車両ブランドなど、ゲームごとに確認が必要な条件も異なる。

ただし、近年にはカプコンの公式コレクションなどによる復刻実績もあるため、昔の作品だから権利上の問題で絶対に再発売できないと断定することも適切ではない。

3.当時の周辺機器をどう置き換えるか

『シーマン』『サンバDEアミーゴ』『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』『バーチャロン』は、専用の入力機器が作品の魅力に深く関わっている。

これらを標準コントローラーだけで完全再現するのは難しい。作品によっては代替入力が可能でも、体験そのものは変わってしまう。

一方、すべての専用機器を付属すると価格が上がる可能性がある。

どの機能を標準で提供し、どこからを別売りや追加対応にするのか。ゲームの選定と同じくらい重要な商品設計上の判断だ。

4.すでに現行機で遊べる作品との差別化

ドリームキャストの名作の中には、後年のリマスターや移植、公式コレクションによって遊べる作品もある。

そのため、ドリームキャストミニを単なる名作の詰め合わせとして発売しても、すでに別の機種で遊んでいる人には魅力が薄くなる可能性がある。

今回、あえて初版やドリームキャスト版を重視したのは、そのためでもある。

現代向けに作り直した最新版を集めるのではなく、ドリームキャストというゲーム機で、当時どんな作品が動いていたかを残すことに独自の価値がある。

ドリームキャストミニには「ソフト図鑑」も収録してほしい

ここまで考えたうえで、個人的にぜひ加えたい機能がある。

それが、収録40作品の資料を閲覧できるソフト図鑑だ。

例えば、ゲームを選ぶ画面で発売日、当時のパッケージ、説明書、ジャンル、対応周辺機器、ネットワーク機能などを確認できるようにする。

『シェンムー』を起動する前に当時の発売状況を知る。『セガガガ』の背景を読んでから遊ぶ。『カラス』を選んで、2007年まで国内ソフトの発売が続いたことを知る。

そうした情報があるだけで、単に古いゲームを起動する商品ではなく、ドリームキャストの歴史を体験する一台になる。

もちろん、当時のパッケージや説明書を収録する場合にも権利確認は必要になる。ただし、今回の40本構想では、作品の保存価値を高める重要な付加機能として推奨したい。

なぜドリームキャストは今でもミニ化を考えたくなるのか

ドリームキャストは1998年11月27日に発売された、セガ最後の家庭用ゲーム機だ。

標準モデム、ビジュアルメモリ、アーケードとの近さ、個性的なゲームの数々。振り返ってみると、ドリームキャストは単に映像がきれいな新型ゲーム機ではなかった。

セガは2001年1月31日にドリームキャストの製造中止とハード事業からの撤退を発表した。

しかし、その後も『斑鳩』『BORDER DOWN』『アンダーディフィート』『カラス』など、ドリームキャスト向けの新作ソフトは発売され続けた。

ハードを作る会社としてのセガの歴史と、ドリームキャストでゲームを作り続けた人々の歴史は、同じところで終わっていない。

だから、ドリームキャストミニを作るなら、1999~2001年の人気作だけを集めるのは惜しい。

『ソニックアドベンチャー』でハードの始まりを感じ、『シェンムー』で当時の挑戦を知り、『ソウルキャリバー』でアーケードの進化を楽しみ、『シーマン』で変わった遊びに驚く。

そして、2007年の『カラス』までたどり着く。

その40本には、単なる人気ランキングとは違う意味がある。

ゲームの完成度で選ぶだけなら、別の40本になったかもしれない。逆に知名度だけを優先すれば、今回残した異色作や後期作品が減っていた可能性もある。

それでも今回は、ドリームキャストがどのようなゲーム機だったかを、遊ぶことで伝えられる構成を選んだ。

ドリームキャストの作品をさらに幅広く探したい場合は、全463作品Tier表から今回選ばなかったゲームも確認できる。

また、20作品に絞った別の視点での選考は、ドリームキャストミニに収録してほしい20本で紹介している。現在の実機を取り巻く問題については、ドリームキャスト実機が遊びにくくなった理由も参考になる。

まとめ|ドリームキャストミニを作るなら、40本で歴史を残したい

今回、ドリームキャストミニを本気で企画するという前提で、収録本数、40作品の選考、本体仕様、希望価格、商品化の課題まで考えてきた。

基本構想は、40本収録、HDMI出力、仮想ビジュアルメモリ、追加コントローラーへの対応、必要な入力機器の利用を前提とするものだ。

希望価格は税込29,800円前後。ただし、特殊な機器まで充実させるなら34,800円程度の構成も考える必要があり、いずれも製造原価に裏付けられた販売予測ではない。

そして、最も重視したのは収録本数そのものではない。

1998年のハード発売から、2007年まで続いたソフトの歴史をどう残すか。セガの代表作だけでなく、他社の名作や実験的なゲームまで含めて、ドリームキャストの姿をどこまで伝えられるか。

40本という数字は、そのための選択だ。

現実には、権利処理や技術的な再現、販売価格など、解決すべき問題が残っている。今回のラインナップをそのまま商品化できる保証もない。

それでも、もしドリームキャストミニが実現するなら、名作を遊ぶだけでなく、あの時代のセガが何に挑戦し、どんな作品が生まれたのかを再発見できる一台になってほしい。

ドリームキャストミニに欲しいのは、40本の懐かしいゲームではない。40本を通して、もう一度あのゲーム機の夢に触れられることだ。

-つぶログ深掘り, レトロゲーム
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