ココイチはなぜ深夜料金7%?何時から・持ち帰り・値上げ内容を整理

夜遅くにココイチを利用する人は、今日から会計額が少し変わります。
「カレーハウスCoCo壱番屋」は2026年9月1日から、22時~翌5時の注文に7%の深夜料金を導入しました。
対象になるのは店内飲食だけではありません。テイクアウトも7%の加算対象です。
さらに同じ9月1日から、一部のトッピングも価格改定。既存44種類のうち12種類が値上げされ、平均改定率は17%となっています。
ただし、ここは少しややこしいところです。
ココイチの商品がすべて7%値上げされたわけでも、全メニューが17%高くなったわけでもありません。
まず何が変わったのか、整理しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始日 | 2026年9月1日 |
| 深夜料金の時間帯 | 22時~翌5時 |
| 深夜料金 | 7% |
| 対象 | 店内飲食・テイクアウト |
| トッピング価格改定 | 既存44種類のうち12種類 |
| トッピング平均改定率 | +17% |
| トッピングの値上げ幅 | 税込+11~60円 |
深夜料金はあくまで22時~翌5時だけの追加料金です。
一方、価格改定されたトッピングは、昼でも夜でも9月1日から新価格になります。
ココイチはなぜ「深夜料金」を導入した?
CoCo壱番屋を展開する壱番屋が挙げているのは、ひとつの原因ではありません。
為替や国際情勢の影響を受けた原材料価格の上昇に加え、包装資材、物流費、人件費など、さまざまなコストが継続的に高くなっているとしています。
これまでコスト削減を続けてきたものの、会社側の説明では、すでに企業努力だけで吸収できる水準を超えたということです。
つまり今回の深夜料金を、
「深夜スタッフの人件費が高いから、その分を客に払ってもらう」
と単純に捉えるのは正確ではありません。
人件費も理由のひとつですが、原材料、包装、物流などを含めた複数のコスト上昇への対応として、深夜料金の導入と一部トッピングの価格改定が同時に行われました。
2026年はココイチに限らず、食品や日用品、外食、デジタル機器など幅広い分野で価格改定が続いています。
背景にある物価上昇については、2026年値上げ一覧|食品・日用品・家電まで生活で何がどれだけ高くなるのかでもまとめています。
なぜ22時~翌5時?法律上の「深夜」と同じ時間帯
ココイチが深夜料金を設定したのは、22時から翌朝5時まで。
この時間には、ひとつ気になる特徴があります。
労働基準法上、午後10時から午前5時までの労働は「深夜労働」にあたり、この時間帯に従業員を働かせた場合、通常の賃金に対して25%以上の割増賃金を支払う必要があります。
つまり、
- ココイチの深夜料金……22時~翌5時
- 法律上の深夜労働……22時~翌5時
と、時間帯は一致しています。
では、深夜割増賃金が必要だからココイチも22時から料金を上乗せしたのでしょうか。
ここは分けて考える必要があります。
壱番屋は今回の発表で、労働基準法の深夜時間帯に合わせて22時~翌5時に設定したとは説明していません。
もちろん人件費の上昇自体は導入理由のひとつとして挙げられています。
しかし、
「従業員の給料が22時から25%上がるので、客から深夜料金を取ることにした」
とまで結び付ける根拠はありません。
時間帯が一致していることは事実ですが、それ以上の因果関係は公表されていない、というのが正確なところです。
なぜ深夜料金は「7%」なの?
そして一番気になるのが、この7%という数字です。
なぜ5%ではなく、10%でもなく7%なのでしょうか。
結論からいうと、7%という料率をどのように決めたのか、具体的な算出根拠は公表されていません。
壱番屋はコスト上昇の内容については説明していますが、
- 人件費から逆算したのか
- 原材料費なども含めて計算したのか
- 深夜営業にかかるコストを基準にしたのか
- 他社の料金体系を参考にしたのか
といったところまでは明らかにしていません。
そのため、
「深夜の人件費が7%上がったから」
「利益率を7%確保するため」
「他社と同じ数字にした」
といった理由を後から当てはめることはできません。
分かっているのは、コスト上昇への対応として深夜料金を導入したこと。そして、その料率を7%に設定したことまでです。
7%で実際いくら高くなる?
7%と聞いても、実際の会計でどれくらい変わるのかは少し分かりにくいかもしれません。
報道では、店内飲食のポークカレーを例に、
646円 → 691円
になるケースが示されています。
差額は45円です。
注文額が大きくなれば、当然ながら深夜料金の金額も大きくなります。
単純計算なら、
| 注文額 | 7%の目安 |
|---|---|
| 500円 | 約35円 |
| 1,000円 | 約70円 |
| 1,500円 | 約105円 |
| 2,000円 | 約140円 |
となります。
実際の会計では商品の組み合わせや価格表示、端数処理などによって異なる場合があるため、この表はあくまで金額感を見るための目安です。
持ち帰りでも7%かかる
今回、特に勘違いしやすいのがテイクアウトです。
壱番屋の発表では、深夜料金の対象を、
「店内飲食、テイクアウトでのご注文」
と明記しています。
つまり22時~翌5時であれば、店内で食べずに持ち帰る場合も対象です。
「店内サービスを使わないなら深夜料金はかからない」という仕組みではありません。
テイクアウトでも、店舗では注文受付、調理、包装、商品の受け渡しといった業務が発生します。
ただし、壱番屋が「なぜテイクアウトも対象にしたのか」を個別に説明しているわけではないため、それが直接の理由だとまでは言えません。
宅配はどうなる?
宅配については、今回の公式発表で深夜料金の対象として挙げられているのは店内飲食とテイクアウトです。
時事通信は、宅配について「対象外」と報じています。
したがって、店舗で受け取るテイクアウトと宅配は同じ扱いではありません。
ただし、Uber Eatsや出前館など外部のデリバリーサービスでは、それぞれ商品価格や手数料の仕組みが異なります。
「デリバリーなら必ず通常価格になる」という意味ではないので、実際の注文画面に表示される金額を確認した方が確実です。
店内モバイルオーダーは深夜帯に利用できない
モバイルオーダーにも変更があります。
CoCo壱番屋の公式案内では、2026年9月1日以降、22時~翌5時は店内モバイルオーダーを利用できません。
店内のQRコードを読み込んで注文する仕組みが、この時間帯だけ使えなくなります。
一方、テイクアウトのモバイルオーダーでは受取日時を指定できますが、深夜料金について「注文した時刻」と「受け取る時刻」のどちらを基準にするのかなど、細かな境界ケースまでは公式案内で明示されていません。
トッピングも12種類値上げ|平均17%
深夜料金とは別に、9月1日から一部トッピングの価格も変わりました。
対象は既存44種類のうち12種類。
平均改定率は17%で、税込の値上げ幅は11~60円です。
壱番屋が発表した「主なトッピング価格改定内容」は次の通りです。
| トッピング | 旧価格(税込) | 新価格(税込) | 値上げ幅 |
|---|---|---|---|
| ハーフスクランブルエッグ | 110円 | 121円 | +11円 |
| クリーミータルタルソース | 74円 | 88円 | +14円 |
| ゆでタマゴ | 120円 | 143円 | +23円 |
| 半熟タマゴ | 120円 | 143円 | +23円 |
| スクランブルエッグ | 220円 | 242円 | +22円 |
| ソーセージ(2本) | 174円 | 198円 | +24円 |
| ハーフ豚しゃぶ | 168円 | 198円 | +30円 |
| フィッシュフライ(1本) | 106円 | 143円 | +37円 |
| チキンカツ | 348円 | 396円 | +48円 |
| パリパリチキン | 348円 | 396円 | +48円 |
| 豚しゃぶ | 336円 | 396円 | +60円 |
表を見ると、最も値上げ幅が大きいのは豚しゃぶで、税込336円から396円へ60円上がっています。
チキンカツとパリパリチキンも、それぞれ48円の値上げです。
なお、壱番屋は「12種類」を価格改定すると発表していますが、8月28日に公開された別紙で具体的に掲載された「主な価格改定内容」は上の11品です。
12種類すべての完全一覧として公表された表ではないため、ここに存在しない12品目目を推測で加えることはできません。
また、一部店舗では価格が異なる場合があります。
チキンカツカレーなども価格改定の対象になる
今回変わるのは、追加トッピングの価格だけではありません。
壱番屋は、値上げ対象となったトッピングを使用しているカレーメニューについても価格改定の対象になるとしています。
たとえばチキンカツやパリパリチキン、豚しゃぶなどを使ったメニューは、トッピング単品だけを見ればいいわけではありません。
ここを「深夜料金7%」と混ぜてしまうと、今回の価格変更が分かりにくくなります。
整理すると、こうなります。
22時より前
深夜料金はありません。
ただし、価格改定されたトッピングや、それを使用しているカレーメニューについては9月1日から新価格です。
22時~翌5時
価格改定されたメニューは新価格になったうえで、さらに深夜料金7%が加算されます。
つまり、今回の変更には、
通常価格そのものが変わるもの
と、
深夜だけ追加される7%
の2つがあります。
「9月1日から全メニューが7%高くなった」という理解ではありません。
なぜ普通に全時間帯を7%値上げしなかった?
それなら最初から、昼も夜も一律で商品価格を上げればいいのでは――と思う人もいるでしょう。
ただ、この点についても壱番屋は詳しい理由を公表していません。
分かるのは、今回選ばれた仕組みでは、7%の追加負担が発生する利用者を22時~翌5時に限定できるということです。
昼間の利用者には深夜料金はかかりません。
一方、深夜に利用する人にとっては、実際に支払う金額が7%増えるため、実質的な負担増になります。
「値上げではない」と言い切るより、時間帯限定の追加料金と考える方が分かりやすいでしょう。
ココイチだけ?すき家や松屋にも深夜料金がある
深夜料金そのものは、ココイチだけの特殊な制度ではありません。
大手外食チェーンではすでに導入例があります。
| チェーン | 主な対象時間 | 深夜料金 |
|---|---|---|
| CoCo壱番屋 | 22時~翌5時 | 7% |
| すき家 | 22時~翌5時 | 7% |
| 松屋・松のやなど | 22時~翌5時 | 7%前後 |
すき家は2024年から、22時~翌5時の注文合計金額に7%の深夜料金を導入しています。
松屋や松のやでも、同じ22時~翌5時に7%前後の深夜料金を案内している店舗があります。
そのため、ココイチの「22時~翌5時・7%」という仕組み自体が、外食業界でまったく前例のないものではありません。
ただし、だからといって、
「ココイチがすき家をまねした」
「他社に合わせて7%にした」
とは言えません。
壱番屋は、7%という料率を他社との比較で決めたとは説明していないからです。
2024年の値上げとは何が違う?
ココイチでは2024年8月にも大きな価格改定がありました。
当時はベースカレーなどを平均10.5%、既存トッピング50種類のうち45種類を平均13.5%改定し、それまでの地域別価格も廃止しています。
今回との大きな違いは、時間帯です。
2024年は、商品の基本価格そのものを広い範囲で変更しました。
一方、2026年9月1日の変更は、
- 一部トッピングなどの通常価格を改定
- 22時~翌5時だけ7%を加算
という2本立てです。
昼と深夜で支払額が変わる仕組みが加わったことが、今回の大きな特徴といえます。
まとめ|夜のココイチは7%追加、昼まで一律7%高くなったわけではない
2026年9月1日から、CoCo壱番屋では22時~翌5時の注文に7%の深夜料金が加算されます。
対象は店内飲食だけでなくテイクアウトも含まれます。
一方で、昼間の利用まで一律7%高くなったわけではありません。
同じ9月1日には、既存トッピング44種類のうち12種類も平均17%の価格改定となり、対象トッピングを使ったカレーメニューも価格改定の対象です。
壱番屋が説明している背景は、原材料や包装資材、物流費、人件費、為替や国際情勢などによる継続的なコスト上昇です。
22時~翌5時は、法律上25%以上の深夜割増賃金が必要になる時間帯とも一致します。
ただし、壱番屋が「そのために22時から深夜料金を設定した」と説明しているわけではありません。
そして、なぜ料金が7%なのかという具体的な算出根拠も公表されていません。
夜の外食では、すでにすき家や松屋などにも深夜料金があります。
ココイチも9月1日からそこに加わった形ですが、まず覚えておきたいのはシンプルです。
22時~翌5時は7%。持ち帰りも対象。
そしてトッピングの価格改定は、それとは別の変更です。