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『ガンスターヒーローズ』レビュー|なぜメガドライブTier99点・総合1位タイなのか

ガンスターヒーローズ レビュー|武器合成と多彩なアクションが99点の理由

1993年9月10日、セガから発売されたメガドライブ用アクションシューティング『ガンスターヒーローズ』。

開発はトレジャー。8MビットROMを使用し、1人プレイだけでなく2人同時プレイにも対応しています。敵が次々と現れ、爆発が画面を埋め、大型ボスが複雑に動き回る。見た目からして勢いの強いゲームですが、本当に優れているのは派手さの量ではありません。

つぶログのメガドライブ全422ソフトTier表では、『ガンスターヒーローズ』をS Tier・99点・総合1位タイと評価しています。『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』『ぷよぷよ通』と並ぶ、全422作品の首位です。

なぜ99点なのか。

4種類の基本武器を組み合わせる射撃。

移動しながら撃つか、足を止めて狙うかという射撃スタイル。

ジャンプ、スライディング、投げ、ぶら下がり。

次々とルールを変えるステージ。

形を変えながら襲ってくるボス。

『ガンスターヒーローズ』には、とにかくできることが多い。

それなのに、操作していて「何をすればいいのか分からないゲーム」にはなっていません。

選択肢を増やしながら、基本操作の分かりやすさを失わなかったこと。

ここから、本作の99点を見ていきます。

『ガンスターヒーローズ』はどんなゲーム?

物語は、帝国軍に奪われた4つの秘石を取り戻し、月に眠る破壊神ゴールデンシルバーの復活を阻止するというもの。

プレイヤーはガンスターズを操作し、銃撃とさまざまなアクションを使って全7ステージを進みます。最初の4ステージは好きな順番で攻略でき、その後は物語に沿って後半戦へ進んでいきます。

横スクロールを基本としながら、ずっと同じ遊びが続くわけではありません。

通常のラン&ガン。

高速で進む乗り物。

空中戦艦。

スゴロク形式のステージ。

宇宙艇を使う戦闘。

ボスとの連戦。

場面は驚くほど頻繁に変わります。

それでもプレイヤーが使う基本は大きく変わらない。

撃つ。

跳ぶ。

近づいたら投げる。

この土台を変えずに、ステージ側が次々と新しい状況を持ち込んできます。

最初に「どう撃つか」を選ぶ

ゲーム開始時には、FREE SHOTとFIXED SHOTという二つの射撃スタイルから選びます。

FREE SHOTは移動しながら撃てるタイプ。

FIXED SHOTは射撃中に足を止める代わりに、8方向へ狙いをつけられます。

違いは小さく見えて、実際の動き方にはかなり影響します。

FREE SHOTなら、敵を撃ちながら走り抜けられる。

距離を調整しながら攻撃を続けられるため、画面全体を大きく動く戦い方と相性がいい。

FIXED SHOTでは、移動と照準を切り離せます。

正面だけでなく斜め上や真上にも狙いを定めやすく、特定の場所から攻撃したい場面では扱いやすい。

どちらが上位互換という関係ではありません。

撃ちながら動くか、止まって狙うか。

ゲームを始める段階で、自分が扱いやすい操作感を選べます。

この時点ですでに、『ガンスターヒーローズ』は「一つの正しい動かし方」へプレイヤーを縛っていません。

4種類から14通りへ広がる武器システム

基本武器は4種類。

フォースは一点へ連続して撃ち込むマシンガン。

ライトニングは敵を貫通するレーザー。

ファイヤーは近距離で力を発揮する火炎放射。

チェイサーは敵を追いかける誘導弾です。

武器は2つまで持てます。

そして二つ目を取ると、単に予備武器が増えるのではなく、持っている属性の組み合わせによってショットが変化します。

4種類の基本ショットに加え、二つの属性から作る合体武器が10種類。

合計すると、扱える射撃形態は14通りです。3DS版『3D ガンスターヒーローズ』でも「4種類のショットを組み合わせた14通りの武器」と紹介されています。

面白いのは、14種類もの武器名を暗記する必要がないこと。

覚える入口は4種類だけです。

追尾する。

貫通する。

近距離に強い。

一点へ集中する。

まずはその違いを知れば遊べる。

そこから二つを組み合わせると、性格の違う攻撃が生まれていきます。

最初は4択。遊び込むほど14通りへ広がる。

複雑さを最初からプレイヤーへ押しつけず、組み合わせによって後から増やしているのが、この武器システムのうまさです。

「最強武器」より、自分が動きやすい武器を探す

チェイサー系なら、照準の負担を減らしやすい。

敵を追尾してくれるぶん、自分は回避や位置取りへ集中できます。

火力を前方へ集中させるタイプなら、敵やボスを短時間で押し込める。

近距離で強い武器を使うなら、敵との距離を詰めること自体が戦術になります。

前川正人氏もセガのインタビューで、武器と難易度の違いによって攻略方法が変わるゲームであることを語っています。

そこへFREE SHOTとFIXED SHOTまで加わります。

追尾弾を撃ちながら動き続ける。

高火力武器で正面を押し切る。

足を止めて斜め方向の敵を狙う。

同じステージでも、持っている武器と射撃スタイルによって戦い方が変わる。

ゲーム側が一本の攻略ルートを用意するのではなく、プレイヤーの操作方法そのものを攻略の一部にしているわけです。

A・B・Cの3ボタンなのに、撃つだけでは終わらない

メガドライブ版の基本操作は分かりやすく、Aで武器選択、Bでショット、Cでジャンプ。

ところが、この3ボタンからかなり多くの行動が派生します。

敵へ近づいてBを押せば、つかんで投げる。

敵が投げた爆弾もつかんで投げ返せます。

ジャンプ中にCを押せばジャンプアタック。

しゃがんでCならスライディング。

足場の下ではぶら下がり、その状態で移動や射撃も可能。

壁を使った三角飛びや、防御もあります。

技の数だけ並べると、かなり複雑なゲームに見えます。

実際には、状況が同じボタンへ違う意味を与えることで整理されています。

離れている敵にはBで撃つ。

近くの敵にはBで投げる。

地上ならCで跳ぶ。

空中ならCが攻撃になる。

しゃがんだ状態ならCで滑る。

「投げ専用ボタン」「スライディング専用ボタン」「空中攻撃専用ボタン」を増やすのではなく、今の姿勢や敵との距離によって動作が変わります。

できることが増えても、手元の操作体系は崩れません。

この作りが、『ガンスターヒーローズ』のアクション量を支えています。

派手な画面でも、プレイヤー側に選択肢が残る

敵が大量に出てくるゲームでは、強力なショットを連射しているだけで終わることもあります。

『ガンスターヒーローズ』には、別の逃げ方があります。

遠くなら撃つ。

接近されたら投げる。

攻撃の下を抜けるならスライディング。

上へ逃げるならジャンプ。

足場があればぶら下がる。

敵を倒す手段だけでなく、危険な状況から抜ける手段にも幅があります。

だから画面が激しくなっても、プレイヤーはただ爆発を眺める側になりません。

何を使ってこの状況を抜けるか。

派手な場面ほど、操作する側にも選択肢が残っています。

7ステージで、同じ展開をほとんど繰り返さない

全7ステージのうち、最初の4つは好きな順番で選べます。

古代遺跡。

地下採掘所。

空中戦艦。

スゴロク要塞。

その後もステージ5、宇宙艇を使うステージ6、FINAL STAGEへと展開します。

とくにスゴロク要塞は異質です。

サイコロを振り、盤面を進み、止まったマスによって戦闘が始まる。

横スクロールアクションの途中で、突然ボードゲームのような構造へ変わります。

普通なら別ゲームのようになりかねません。

それでも、戦闘が始まれば使うのはこれまで覚えたショット、ジャンプ、投げ。

ステージのルールは大胆に変える。

プレイヤーの基本操作は変えない。

この線引きができているため、場面転換の多さが混乱より新鮮さへつながっています。

「次はもっと強い敵が出る」だけではありません。

次は何をさせられるのか。

それ自体が先へ進む楽しみになります。

セブンフォースがすごいのは、大きさより「戦い方が変わる」こと

本作のボスを象徴する存在がセブンフォースです。

丸や四角など複数のパーツから作られた大型キャラクターが、戦闘中に形を変えながら動きます。前川氏のインタビューによれば、ボス群はNAMI氏が担当し、セブンフォースもその一体でした。

注目したいのは、巨大なキャラクターが動くことだけではありません。

形態が変われば、攻撃方法も変わる。

安全だった位置が危険になる。

狙う場所や避け方も変えなければならない。

ひとつのボス戦の中で、何度も状況を読み直すことになります。

前川氏は、多関節ボスについて「技術そのもの」よりも、パーツをどう動かし、どう見せるかというアイデアやセンスの側を強調しています。

『ガンスターヒーローズ』を説明するのに、「メガドライブの限界を超えた」という言葉は必要ありません。

大きなパーツキャラクターを滑らかに動かし、その変化を攻略の変化へつなげている。

画面で起きていることだけで、十分に本作の強さが伝わります。

雑魚敵までよく動くから、画面に止まっているものが少ない

大型ボスばかりが目立ちますが、通常の敵も細かく動きます。

前川氏は、デザインを担当した「はん」氏のキャラクターについて、歩く、攻撃する、倒されるといった最低限の動きだけではなく、多くの細かなアニメーションを持っていたと語っています。

こちらへ走ってくる。

飛び込んでくる。

転がる。

吹き飛ぶ。

大勢の敵が画面へ入っても、静止した標的が大量に置かれている感じになりにくい。

プレイヤー側に投げやスライディングまで用意されているゲームだからこそ、敵側も動く。

その両方が重なり、『ガンスターヒーローズ』独特のせわしないテンポが生まれています。

2人プレイでは「助けに入る」ことにもリスクがある

本作は2人同時プレイ対応。

しかも、ゲーム途中から2Pが参加できます。

ただし、何の代償もなく参加できるわけではありません。

2Pが入るときは、すでに戦っているプレイヤーのライフを半分受け取ります。

つまり、一人では厳しいから仲間を入れたいと思っても、その瞬間に1Pのライフも減る。

二人になれば攻撃範囲を分担できる一方、参加するタイミングには判断が必要です。

人数が増えると画面もさらに騒がしくなりますが、本作の2人プレイには、その混雑自体を楽しめる仕掛けもあります。

一人用を二人でそのまま遊べるだけではなく、協力した結果として画面の状況まで変わるのが面白いところです。

EASYとEXPERTでは、同じボスでも動きが変わる

難易度はEASY、NORMAL、HARD、EXPERTの4段階。

単に敵の体力やダメージ量を変えるだけではありません。

前川氏によれば、難易度によってボスの攻撃方法や変形パターン数が変化し、EASYでは凶悪な攻撃を使わなくしたり、弾の狙い方まで調整したりしています。

この作りは、武器と操作スタイルの自由度とも相性がいい。

まずEASYで追尾武器を使い、回避へ集中する。

慣れたら別の武器を使ってみる。

FIXED SHOTへ変える。

さらに難度を上げる。

そうすると、一度倒したボスでも知らない攻撃が増えてくる。

一周したから終わりではなく、武器、操作方法、難易度を変えることで同じステージを別の感触で遊べます。

トレジャー最初の発売作品として世に出た

トレジャーは1992年6月19日に設立されました。

『ガンスターヒーローズ』の企画は、まだ社名が決まる前から始まっており、開発時のコンセプトは「爽快感」と「何でもあり」でした。

ただし、トレジャーで最初に完成したゲームではありません。

並行開発していた『マクドナルド トレジャーランド・アドベンチャー』の方が先に完成しています。『ガンスターヒーローズ』は1993年9月10日、『マクドナルド トレジャーランド・アドベンチャー』は9月23日発売なので、『ガンスターヒーローズ』がトレジャー最初の発売作品になりました。

「何でもあり」という開発コンセプトは、完成したゲームにもよく残っています。

武器を合体させる。

敵を投げる。

スゴロクまで始まる。

大型ボスが何度も姿を変える。

それでも操作の芯は崩れない。

トレジャーという会社の名前が知られるきっかけになったのは、技術を見せるための作品だったからではなく、アイデアを大量に入れてもアクションゲームとして成立させた作品だったからです。

同じトレジャーが翌1994年にメガドライブで手がけた『幽☆遊☆白書 ~魔強統一戦~』では、最大4人の乱戦を前後2ラインや空中移動によって整理する、また別の設計が見られます。

99点でも、使いこなすまで見えにくい操作はある

選択肢の多さを3ボタンへ収めた操作は、本作最大の長所のひとつです。

一方で、すべての技が同じくらい見つけやすいわけではありません。

普通に進めていればショット、ジャンプ、投げは自然に使いやすい。

その一方、ダッシュ、防御、三角飛び、ぶら下がりなどは、存在を知らなければ使わずに進むこともできます。

前川氏自身も、難しさより「不親切な部分」があるのかもしれないと振り返っています。

全7ステージという構成も、長大なゲームではありません。

何十時間も少しずつ進めるタイプではなく、短いプレイを何度も繰り返し、武器や難度を変えて遊ぶ方向へ寄っています。

この短さを長所と感じるか、もう少しボリュームが欲しいと感じるかは好みが分かれるところです。

そして、二人同時プレイや大量の敵、爆発が重なる場面では、現代の整理された画面と比べれば情報量の多さを感じる瞬間もあります。

それでも、遊びの中心にある「動かしにくさ」ではなく、選択肢の多さに伴う癖の範囲に収まっています。

なぜ99点・総合1位タイなのか

4種類の基本武器。

14通りの射撃形態。

二つの射撃スタイル。

投げ。

ジャンプアタック。

スライディング。

ダッシュ。

ぶら下がり。

三角飛び。

防御。

2人協力。

最初に選べる4ステージ。

次々と遊び方を変える全7ステージ。

形態と攻撃方法を変えるボス。

これだけ並べると、何を操作しているのか分からなくなりそうなゲームです。

ところが、実際の入口は驚くほど小さい。

撃つ。跳ぶ。武器を替える。

そこから敵との距離や姿勢によって、投げやスライディングなどの行動が自然に枝分かれする。

武器も最初は4種類だけ覚えればよく、組み合わせによって後から広がる。

ステージは大きく姿を変えても、覚えた操作を取り上げない。

ボスも毎回違う動きを見せながら、それまで使ってきた移動と射撃で対応できます。

選択肢の多さと、操作の分かりやすさが最後まで喧嘩しない。

これが99点の中心です。

同じ99点でも、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』は高速アクションを複数ルートやテイルス、対戦へ広げ、『ぷよぷよ通』は相殺によって対戦パズルの読み合いを完成させました。

『ガンスターヒーローズ』は、アクションゲームの「できること」を増やしながら、それを直感的に扱える範囲へ収めた作品として、同じ総合1位タイへ届いています。

2026年に遊んでも面白い?

今遊んでも、面白さの中心はほとんど古びていません。

理由は、評価の核が1993年当時の映像技術だけにないからです。

どの武器を選ぶか。

どんな射撃スタイルで戦うか。

離れて撃つか。

近づいて投げるか。

跳ぶか。

滑り抜けるか。

ステージが変われば、同じ操作の使い道も変わります。

ルールを大量に説明されてから始めるゲームではなく、動かしながら「こんなこともできる」と分かっていく。

3ボタンのメガドライブ用ゲームでありながら、現在のアクションゲームに慣れた人が触れても選択肢の少なさを感じにくいのは、この構造があるからです。

一周が比較的短いことも、現在ではむしろ遊びやすさにつながります。

少し遊ぶ。

別の武器を試す。

難度を上げる。

二人で遊ぶ。

同じゲームへ戻る理由が何通りもあります。

2026年現在、『ガンスターヒーローズ』を遊ぶ方法

2026年現在、最も分かりやすい公式ルートは「Nintendo Switch Online + 追加パック」です。

『セガ メガドライブ for Nintendo Switch Online』には『ガンスターヒーローズ』が2021年10月26日から収録されており、Nintendo SwitchとNintendo Switch 2の両方で遊べます。任天堂は現在も同サービスを提供しています。

2019年発売のメガドライブミニにも日本版『ガンスターヒーローズ』が正式収録されています。すでに本体を所有しているなら、こちらも遊びやすい環境です。

ニンテンドー3DSでは2015年に『3D ガンスターヒーローズ』が配信されました。

立体視に加え、14通りの武器や射撃スタイルをゲーム中に変更できる「フルスペック」、ライフが増える「メガライフ」、途中セーブ、日本版と海外版の切り替えなどを備えた充実した復刻版です。

ただし3DSのニンテンドーeショップは2023年3月28日にソフト販売を終了しており、現在は新規購入できません。

これから初めて遊ぶなら、Nintendo Switch/Nintendo Switch 2の「Nintendo Switch Online + 追加パック」が最も現実的です。

発売から30年以上が経っても、公式サービスで気軽に触れられる環境が残っているのは嬉しいところです。

まとめ|できることが多いのに、迷わず動かせる

『ガンスターヒーローズ』には、本当にいろいろなものが入っています。

武器合成。

二つの射撃方法。

投げ。

スライディング。

ぶら下がり。

変形する大型ボス。

スゴロク。

宇宙艇。

2人協力。

けれど、遊んでいる最中に「機能一覧」を思い出す必要はありません。

敵が遠ければ撃つ。

近ければ投げる。

危なければ跳ぶ。

抜けられそうなら滑る。

次の場面へ進めば、今度は同じ操作に違う使い道が生まれます。

できることを増やしたのに、ゲームを難しく理解させなかった。

そして、その選択肢を試したくなる場面を最後まで途切れさせなかった。

『ガンスターヒーローズ』が99点・総合1位タイなのは、有名だからでも、トレジャー作品だからでも、画面が派手だからでもありません。

プレイヤーへ渡した選択肢のほとんどが、実際の遊びにつながっている。

それを3ボタンのメガドライブ用アクションへ収め切ったこと。

そこに、100点まであと1点という評価の理由があります。

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