- ドラクエ6の仲間モンスターはなぜ削除?堀井雄二の説明と変更の歴史
- ドラクエ6の仲間モンスターはなぜ減った?まず結論から
- 堀井雄二氏は仲間モンスター削除の理由をどう説明したのか
- 仲間モンスターの原点はドラクエ4のホイミンだった
- 実はドラクエ5から6への移行時点ですでに減っていた
- SFC版ドラクエ6で仲間にできた18種類を一覧で確認
- SFC版の仲間集めは、なぜあれほど夢中になれたのか
- キラーマシン2とランプのまおう|失われた2つの象徴的な仲間
- DS版で新しく採用された8種類のスライムとは?
- 魔物使いは廃止された?DS版の魔物マスターとの違い
- 考察|仲間モンスターと転職システムは両立しにくかったのか
- DS版は改悪だった?仲間モンスター削除で失われたものと得られたもの
- スライム格闘場はなぜ残された?DS版での役割を考える
- スマホ版ドラクエ6でも仲間モンスターは復活していない?
- 仲間モンスターの変更を振り返ると、ドラクエ6という作品の個性が見えてくる
- ドラクエ6の仲間モンスターに関するよくある疑問
- まとめ|ドラクエ6の仲間モンスター削除は、ゲームデザインの転換だった
ドラクエ6の仲間モンスターはなぜ削除?堀井雄二の説明と変更の歴史

1995年に発売されたスーパーファミコン版『ドラゴンクエストVI 幻の大地』では、戦闘で倒したモンスターが仲間になることがあった。
スライムやホイミスライムはもちろん、キラーマシン2、ダークホーン、ボストロール、さらには隠しダンジョンに登場するランプのまおうまで仲間にできた。
職業「魔物使い」を育て、目当てのモンスターと何度も戦う。なかなか仲間にならなかった相手が、戦闘終了後に起き上がってくれたときの喜びは格別だった。
ところが、2010年に発売されたニンテンドーDS版では、この仕組みが廃止された。
代わりに採用されたのは、世界各地にいる特定のスライム系モンスターを、イベントや条件達成によって仲間にする方式である。
当然、SFC版で仲間にできたキラーマシン2やランプのまおうは、DS版では仲間にできなくなった。
なぜ、わざわざリメイクで仲間モンスターのシステムを削除したのだろうか。
この変更については、堀井雄二氏が当時の仕組みを振り返り、仲間会話の重視や開発上の制約などを説明したとするインタビュー記録が残されている。
さらに歴史を調べると、仲間モンスターの縮小はDS版で突然始まったわけではなかった。実は、前作『ドラゴンクエストV』からSFC版『VI』へ移行した段階でも、大幅な見直しが行われていたのである。
今回は、1995年のSFC版、2010年のDS版、2015年のスマートフォン版を比較しながら、仲間モンスターが減った理由と、ゲームシステムが変わっていった歴史を詳しく振り返る。
ドラクエ6の仲間モンスターはなぜ減った?まず結論から
結論からいうと、DS版『ドラクエ6』では、SFC版の仲間モンスターを単純に減らしたのではなく、戦闘後にモンスターを勧誘するシステムそのものが廃止された。
その代わり、条件を満たすと仲間になる8種類のスライム系モンスターが採用された。イベントで仲間になるドランゴも引き続き登場している。
変更理由について、かつてVジャンプWEBに掲載されたとされる堀井雄二氏のインタビューには、SFC版の仲間モンスターシステムへの再評価、DS版で重視した仲間会話、開発期間や容量の制約が挙げられている。
ただし、このインタビューの原掲載ページは現在確認できず、発言内容は後年の資料に残された記録によるものだ。実際の仕様変更は当時の公式発表で確認できるが、堀井氏の説明は原典未確認の記録として区別して扱う必要がある。
まずは、何がどう変わったのかを整理しよう。
| 比較項目 | SFC版(1995年) | DS版(2010年) |
|---|---|---|
| 戦闘後に勧誘できる種類 | 18種類 | 0種類 |
| イベント加入 | ドランゴ、ルーキー | スライム系8種類、ドランゴ |
| 仲間にできる種族数 | 19種類 | 9種類 |
| 関連する基本職 | 魔物使い | 魔物マスター |
| 仲間を増やす方法 | 熟練度を満たしたうえで戦闘後の確率判定、またはイベント | 決められた場所やイベントで加入条件を達成 |
| 仲間会話 | DS版のような仲間会話システムはない | 人間の仲間との会話を楽しめる |
| スライム格闘場 | あり | あり |
ここで注意したいのは、SFC版の「18種類」とDS版の「8種類」は、同じ条件で数えた数字ではないことだ。
SFC版の18種類は、戦闘後に勧誘できるモンスターの種類数である。これとは別にイベント加入のドランゴとルーキーが存在する。
ただし、ルーキーはスライムなので、戦闘後に勧誘できるスライムと種族が重複する。そのため、仲間にできる種族を重複なしで数えると19種類になる。
DS版は固定加入のスライム系8種類に、バトルレックスのドランゴを加えた9種類だ。
つまり、種族数で比較すると19種類から9種類へ。システムで比較すると、戦闘勧誘18種類が廃止され、固定加入のスライム8種類へ変更されたという整理になる。
堀井雄二氏は仲間モンスター削除の理由をどう説明したのか
DS版の仲間モンスター変更について、以前のVジャンプWEBに掲載されたとされる堀井雄二氏のインタビューには、興味深い説明が残っている。
その内容は、後年のゲーム資料などで紹介されてきた。
記録されている説明を整理すると、主に三つの事情が浮かび上がる。
理由① SFC版の仲間モンスターシステムは「中途半端」だったという再評価
堀井氏は、『ドラクエ5』で好評だった仲間モンスターの仕組みを『6』でも残したものの、後から振り返ると中途半端な形になったと感じていた、という趣旨の発言をしたと記録されている。
そしてDS版の開発にあたっては、そのシステムをきちんと作り直すか、それとも取り除くかという選択があったとされる。
この話が本当なら、開発側は単に仲間モンスターの数を多すぎると考えていたわけではない。
そもそも『ドラクエ6』の中で、仲間モンスターという仕組みが十分に生かされていたのか。それ自体を見直していたことになる。
実際、『ドラクエ5』と『ドラクエ6』では仲間モンスターの役割がかなり異なる。
『5』では、モンスターを仲間にすることがパーティー編成の中心的な楽しみになっていた。対して『6』には、人間の仲間が多く登場し、転職による自由な育成システムも存在する。
モンスターを集める楽しさと、さまざまな職業を育てる楽しさ。どちらも魅力的だが、二つの仕組みが一つの作品の中で十分にかみ合っていたかは、考える余地がある。
ただし、堀井氏が「転職システムと相性が悪かったから削除した」と直接説明したことまでは確認できない。
この点は後半で、実際のゲームシステムを踏まえて考察する。
理由② DS版では仲間との会話を重視していた
もう一つ、堀井氏の発言記録に登場するのが、仲間会話の存在だ。
DS版では、パーティーメンバーが話してくれるようになり、仲間との会話をじっくり楽しんでほしかったという考えが紹介されている。
仲間会話そのものの採用は、当時の正式な発売前情報でも確認できる。
2009年10月15日、スクウェア・エニックスが公開したDS版の新情報では、仲間会話システムが紹介された。
町の住人と話した後、仲間がその内容について感想を述べたり、訪れた場所について反応したり、次の目的地へのヒントを教えてくれたりする仕組みだ。
ハッサン、ミレーユ、チャモロ、バーバラ、アモス、テリー。それぞれの性格が、戦闘中だけではなく冒険中の会話からも伝わるようになった。
『ドラクエ6』は、夢と現実の二つの世界を行き来しながら、自分たちの存在や過去の謎を追っていく物語だ。
同じ出来事を体験しても、仲間によって感じ方が異なる。そうした反応が加わることで、物語に登場する人物と一緒に旅をしている感覚は強まる。
この点は、SFC版の仲間モンスター収集とは別の方向にある楽しさといえる。
ただし、仲間会話の存在だけで仲間モンスターの削除が必然だったわけではない。両方を実装することも、理屈の上では考えられる。
「会話を重視した」という方針と、「だから全種類を削除せざるを得なかった」という技術的な必然性は、別の話なのだ。
理由③ 開発期間と容量の制約もあったとされる
堀井氏の発言記録には、開発期間や容量の問題もあったという説明が残っている。
SFC版の勧誘システムをDS版へ引き継ぐなら、仲間になる条件、モンスターごとの能力、成長、転職、イベントとの関係など、多くの要素を調整する必要がある。
さらにDS版では、グラフィックや操作、仲間会話なども新しく制作されている。
こうした状況で、SFC版の仲間モンスターシステムを全面的に作り直すのか、別の方式にするのかが検討されたという記録には、開発上の事情として理解できる部分がある。
しかし、ここは慎重に考えたい。
開発期間や容量が理由に挙がったとされるからといって、「DSのROM容量が足りず、技術的に絶対実装できなかった」と断定することはできない。
実際にどのデータがどれだけの容量を必要としたのか、全面改修にどの程度の作業時間がかかる予定だったのかという詳細は確認できていない。
開発者の判断には、容量だけでなく、制作期間、実装作業、動作検証、ゲームバランス、ほかの新要素との優先順位などが関わる。
確認できるのは、仲間モンスターのシステムを再設計するか削除するかという選択があったとする記録であり、単一の原因だけで削除されたと断定できるわけではない。
開発者証言は、原典の確認状況にも注意が必要
ここまで紹介した堀井氏の説明には、一つ重要な注意点がある。
発言が掲載されたとされるVジャンプWEBの元記事は、現在確認できない。発言内容は、後年のゲーム資料に保存された記録を通じて知られている。
そのため、発言の趣旨を紹介することはできても、元記事の全文や前後の文脈まで直接確認したものとして扱うべきではない。
一方、戦闘勧誘の廃止、魔物マスターへの変更、仲間会話の追加については、2009年当時のスクウェア・エニックスの発表を伝えた資料で確認できる。
この記事では、実際に変更された仕様を確定事項とし、その背景にある堀井氏の説明は、当時のインタビューとして残された記録を基に紹介している。
仲間モンスターの原点はドラクエ4のホイミンだった
そもそも、ドラゴンクエストにモンスターを仲間にする仕組みが生まれたのはなぜだろうか。
その発想の原点については、堀井雄二氏自身が別の機会に説明している。
2016年8月のゲーム開発者向けイベント「CEDEC 2016」で、堀井氏は『ドラゴンクエストV』の仲間モンスターシステムが生まれたきっかけを語った。
その原点は、前作『ドラゴンクエストIV』に登場したライアンとホイミンの組み合わせだったという。
『ドラクエ4』でライアンと行動をともにするホイミンは、回復呪文を使うホイミスライムだ。
本来は敵として登場する種類のモンスターが、主人公側の仲間として冒険を支えてくれる。その関係に面白さを感じたことが、『ドラクエ5』のシステムへつながった。
この経緯を知ると、『ドラクエ6』の変更は単なるリメイクの仕様変更には見えなくなる。
『4』のホイミンから着想を得て、『5』で本格的な仲間モンスターシステムが誕生。そして『6』では転職システムと組み合わされ、DS版で固定加入方式へ変わった。
一つのアイデアが、作品ごとの設計思想によって姿を変えていった歴史でもあるのだ。
実はドラクエ5から6への移行時点ですでに減っていた
仲間モンスターの縮小は、DS版『ドラクエ6』で突然行われたものではない。
その前の段階、1995年のSFC版『ドラクエ6』でも、前作から仲間にできるモンスターの種類は大幅に減らされていた。
SFC版『ドラクエ5』には、イベント加入を含めて42種類の仲間モンスターが存在した。
それに対し、SFC版『ドラクエ6』は戦闘後に勧誘できる18種類と、イベントで加わるドランゴ、ルーキーという構成だった。
両作品ではイベント加入の扱いも異なるが、仲間モンスターの種類が大幅に絞られたことは明らかだ。
前作では多くのモンスターが預けられたまま使われなかった
この縮小についても、堀井雄二氏の説明が後年の資料に記録されている。
『ファミコン通信』1994年10月21日号に掲載されたとされる説明では、『ドラクエ5』ではモンスターじいさんに預けられたまま、実際には使われないモンスターが多かったことが理由の一つとして挙げられている。
仲間にできる種類が多ければ、その分だけ収集の楽しみは増える。
しかし、実際の冒険で使える仲間には限りがあり、多くのモンスターを集めても、全員を育てたり戦闘で活躍させたりするとは限らない。
42種類という豊富な選択肢は魅力だった一方、すべての種類を十分に生かすことは難しかったと考えられる。
なお、この1994年の雑誌そのものは今回直接確認できていない。ここで紹介しているのは、当時の発言を参照した後年の資料に残る説明である。
転職システムで、仲間ごとに保存するデータも増えた
同じ発言記録には、もう一つの理由としてセーブデータ容量への配慮が挙げられている。
『ドラクエ5』では、モンスターごとに成長の仕組みが決められていた。
しかし『ドラクエ6』では、人間の仲間だけでなく、仲間モンスターも転職できる。
転職によって職業の熟練度を上げ、呪文や特技を覚えていくため、どの職業をどこまで育てたか、どの特技を習得したかといった情報を、仲間ごとに記録する必要がある。
仲間にできるモンスターを大量に用意すれば、それだけ管理しなければならない情報も増える。
今のゲーム機と比べて、当時の家庭用ゲーム機では保存できるデータに厳しい制約があった。
そうした事情から、仲間モンスターの種類を絞る必要があったとする説明は、転職システムを導入した『ドラクエ6』の構造と整合している。
つまり、1995年のSFC版では「種類が多すぎること」と「転職によって保存データが増えること」、2010年のDS版では「仲間モンスターの仕組み自体をどう扱うか」という、異なる段階の見直しが行われたことになる。
SFC版ドラクエ6で仲間にできた18種類を一覧で確認
では、SFC版では実際にどんなモンスターを仲間にできたのだろうか。
戦闘後の勧誘対象だった18種類を、必要な魔物使いの熟練度とともに整理した。
| 仲間モンスター | 必要な魔物使い熟練度 | DS版での扱い |
|---|---|---|
| ファーラット | ★1 | 仲間加入なし |
| リップス | ★1 | 仲間加入なし |
| スライム | ★1 | ルーキーがイベント加入 |
| どろにんぎょう | ★2 | 仲間加入なし |
| くさったしたい | ★2 | 仲間加入なし |
| ホイミスライム | ★2 | ホイミンが固定加入 |
| スライムナイト | ★2 | ピエールが固定加入 |
| レッサーデーモン | ★3 | 仲間加入なし |
| スーパーテンツク | ★3 | 仲間加入なし |
| ウインドマージ | ★3 | 仲間加入なし |
| キングスライム | ★4 | キングスが固定加入 |
| ばくだんいわ | ★4 | 仲間加入なし |
| キメイラ | ★4 | 仲間加入なし |
| ダークホーン | ★4 | 仲間加入なし |
| はぐれメタル | ★4 | はぐりんが固定加入 |
| ボストロール | ★5 | 仲間加入なし |
| キラーマシン2 | ★7 | 仲間加入なし |
| ランプのまおう | ★8 | 仲間加入なし |
この18種類に加え、イベントでドランゴとルーキーが加入する。
ただし、ルーキーはスライムと同じ種族だ。したがって、20人分の加入対象が存在しても、重複を除いた種族数は19種類になる。
DS版でも仲間になる種族は、スライム、スライムナイト、ホイミスライム、キングスライム、はぐれメタルの5種類だ。
逆にいえば、SFC版の勧誘対象18種類のうち13種類は、DS版では仲間として加入できなくなっている。
ただし、これは仲間としての加入可否であり、該当モンスターが敵としてゲームから消えたという意味ではない。
SFC版の仲間集めは、なぜあれほど夢中になれたのか
仲間モンスターの変更を考えるとき、種類数だけを比較しても、その面白さの違いは伝わりにくい。
SFC版では、仲間にするまでの過程そのものが、ひとつの遊びとして成立していたからだ。
魔物使いを育てなければ、仲間になる判定すら発生しない
SFC版でモンスターを仲間にするには、職業「魔物使い」が重要な役割を持っている。
対象のモンスターを倒せば誰でも仲間にできるわけではない。まず魔物使いの熟練度を、目当てのモンスターに必要な段階まで上げる必要がある。
さらに、戦闘中に魔物使いが馬車の外で参加していることなど、勧誘判定を受けるための条件もある。
必要な熟練度を満たしていない段階で何度戦っても、対象のモンスターを仲間にすることはできない。
たとえば、キラーマシン2を仲間にするには魔物使いの熟練度7、ランプのまおうには熟練度8が必要だった。
つまり、珍しい仲間を手に入れることは、その前段階として魔物使いを育て上げたことの成果でもあった。
最後に倒したモンスターが仲間判定の対象になる
SFC版では、敵を倒す順番も重要だった。
同じ戦闘で複数の勧誘対象モンスターを倒した場合、最後に倒した種類が仲間になる判定の対象になる。
そのため、目当てのモンスターを仲間にしたいなら、ほかの敵から倒し、最後に対象を倒すという工夫が必要になる。
また、モンスターが出現する場所によっては、同じ種類であっても仲間になる判定が設定されていないことがある。
たとえば、SFC版のスライムナイトは序盤の夢見の洞くつにも出現するが、その場所では仲間にできない。
つまり、必要な熟練度を満たし、条件に合う場所で遭遇し、正しい倒し方をして、さらに確率判定を突破しなければならない。
こうした複数の条件が、仲間集めを単純な作業ではなく、攻略する楽しみのある仕組みにしていた。
勧誘できるのは18種類でも、保有枠は最大15体
さらに、SFC版には仲間モンスターの保有数にも制限がある。
戦闘によって勧誘したモンスターは最大15体までで、枠が埋まっていると、新しい勧誘対象を倒しても仲間にできない。
イベントで加入するドランゴとルーキーは、この15体の勧誘枠とは別扱いになる。
また、同じ種類のモンスターを保有できる数にも制限があり、通常は同種3体までとなっている。ランプのまおうについては一体しか仲間にできない。
つまり、戦闘勧誘の対象は18種類あっても、18種類すべてを同時に保有することはできなかった。
新しいモンスターを迎えるためには、すでにいる仲間と別れる判断が必要になることもある。
どの仲間を残すか。珍しいモンスターを優先するか。長く育ててきた仲間を使い続けるか。
この選択も、SFC版の仲間モンスターシステムが持っていた特徴の一つだ。
キラーマシン2とランプのまおう|失われた2つの象徴的な仲間
DS版で戦闘勧誘が廃止された影響を考えるなら、特に象徴的なのがキラーマシン2とランプのまおうだ。
どちらもSFC版で苦労して仲間にできたモンスターであり、その強さと入手の難しさから印象に残りやすい存在だった。
キラーマシン2(ロビン2)|天馬の塔で狙う強力な仲間
キラーマシン2は、SFC版で仲間にできる強力なモンスターの一つだ。
最初の仲間の名前はロビン2。天馬の塔で勧誘でき、必要な魔物使いの熟練度は7となっている。
一体目が仲間になる確率は1/64だ。
この数字は条件を満たした戦闘で行われる勧誘判定の確率であり、単に戦闘回数を64回重ねれば必ず仲間になるという意味ではない。
天馬の塔まで冒険を進め、魔物使いの熟練度を上げ、目当ての相手と繰り返し戦う。ようやくロビン2を仲間にできたときには、それまでの準備と苦労が報われる。
DS版ではキラーマシン2を仲間にすることはできなくなった。
仲間になる種類が減ったという事実以上に、強力なモンスターを自分の力で迎えるという体験が失われたことを惜しむ理由が、ここにある。
ランプのまおう(カダブウ)|熟練度8と低確率の先にいた仲間
ランプのまおうは、さらに特別な存在だった。
最初の仲間の名前はカダブウ。クリア後の隠しダンジョンで勧誘できるモンスターで、魔物使いの熟練度8が必要になる。
一体目の加入確率は1/256。しかも、同種の二体目を仲間にすることはできない。
通常の冒険をクリアした後も、強力な仲間を目指して育成と戦闘を続けられる。ランプのまおうは、そんなやり込みの目標となる存在だった。
ここで大切なのは、カダブウを仲間にしなければエンディングへ到達できないわけではなかったことだ。
物語の進行に必要だから集めるのではなく、強い仲間を迎えてみたい、自分だけのパーティーを完成させたいという気持ちで挑戦する。
その自由さこそ、SFC版の仲間モンスターシステムが持っていた魅力だった。
DS版ではカダブウも仲間にできないため、このやり込みの方向性は大きく変わっている。
DS版で新しく採用された8種類のスライムとは?
SFC版の戦闘勧誘がなくなった一方で、DS版では8種類のスライム系モンスターを仲間にできるようになった。
特徴的なのは、仲間になる方法がすべて確率による戦闘勧誘ではなく、決められた場所やイベントの条件達成になっていることだ。
| 名前 | 種族 | DS版の主な加入条件 |
|---|---|---|
| ピエール | スライムナイト | ホルストックで魔法のカギを入手後に話しかける |
| ホイミン | ホイミスライム | 空飛ぶベッド入手後、夢の世界のクリアベールで話しかける |
| ぶちすけ | ぶちスライム | 過去のグレイス城で話しかける |
| キングス | キングスライム | ベストドレッサーコンテストのランク7をクリア後、ジャンポルテの館で話しかける |
| ルーキー | スライム | スライム格闘場Hランクでチャンプを倒した後に加入 |
| ベホマン | ベホマスライム | すれちがい通信10人、または本編クリア後 |
| マリリン | マリンスライム | ベホマンを同行させ、海底の宿屋で話しかける |
| はぐりん | はぐれメタル | すれちがい通信20人、または本編クリア後 |
この8種類のうち、SFC版でも戦闘勧誘の対象だったのは、スライム、スライムナイト、ホイミスライム、キングスライム、はぐれメタルの5種類だ。
一方、DS版で新しく仲間にできるようになったのが、ぶちスライム、ベホマスライム、マリンスライムの3種類である。
したがって、SFC版の勧誘対象からスライムだけを残した、という説明も厳密には正しくない。
DS版では既存のスライム系を残しながら、新たな種類も加えて、固定加入の仲間として再構成している。
ドランゴはDS版でも仲間になる
「DS版ではスライムしか仲間にならない」と紹介されることもあるが、これは正確ではない。
バトルレックスのドランゴは、SFC版でもDS版でも仲間になる。
テリーを仲間にした後、アークボルト城で条件を満たすことで加入させられるイベントキャラクターだ。
ドランゴはスライム系ではないため、DS版の仲間モンスターはスライム8種類とドランゴを合わせた9種類となる。
この例外を忘れると、SFC版とDS版の比較で数が合わなくなってしまう。
ルーキーはDS版で初めて登場したわけではない
もう一つ、誤解しやすいのがルーキーだ。
ルーキーはSFC版にも登場していたイベント加入のスライムで、DS版で新しく作られた仲間ではない。
スライム格闘場で条件を満たした後、仲間として迎えられる。
SFC版では戦闘後に勧誘できる通常のスライムとは別に、ルーキーがイベントで加入する。DS版では、そのルーキーが固定加入の8種類の中に含まれている。
この扱いの違いも、単純な種類数比較では見落としやすい部分だ。
同じ「マリリン」でもSFC版とDS版では種族が違う
細かな違いとして面白いのが、マリリンという名前だ。
SFC版で仲間になるマリリンは、リップスの名前として使われていた。
ところが、DS版のマリリンはマリンスライムである。
同じ名前でも種族が異なり、SFC版のリップスがそのまま続投したわけではない。
このような変更にも、仲間モンスターの構成が一から見直されたことが表れている。
魔物使いは廃止された?DS版の魔物マスターとの違い
仲間モンスターの勧誘方式がなくなったことで、職業にも変更が加えられた。
SFC版の基本職「魔物使い」は、DS版で「魔物マスター」へ変更されている。
この変更については、2009年12月3日に公開されたGAME Watchの記事で、当時のスクウェア・エニックスの発表内容を確認できる。
魔物マスターは、モンスターを仲間にする能力を失った代わりに、戦闘開始時に敵を眠らせたり、その場から立ち去らせたりする特殊能力を持つようになった。
| 比較項目 | SFC版・魔物使い | DS版・魔物マスター |
|---|---|---|
| 仲間勧誘 | 条件を満たすと戦闘後に勧誘できる | 不可 |
| 職業の特殊能力 | モンスターを仲間にできる | 戦闘開始時に敵を眠らせたり、立ち去らせたりすることがある |
| 呪文・特技の育成 | 魔物に関係する特技を習得 | 魔物に関係する特技を習得 |
| 上級職へのつながり | レンジャーの転職条件に関係 | レンジャーの転職条件に関係 |
つまり、職業自体が完全になくなったわけではない。
敵を勧誘する役割は廃止されたが、戦闘を補助する方向へ再設計されている。
ただし、魔物使いを育てる大きな目的の一つだった「新しいモンスターを仲間にする」という楽しみがなくなったことも事実だ。
どれだけ魔物マスターを育てても、キラーマシン2やランプのまおうを仲間にできるようにはならない。
そのため、SFC版で仲間モンスター集めを楽しんでいたプレイヤーにとっては、職業の魅力そのものが変わったと感じられる部分だろう。
考察|仲間モンスターと転職システムは両立しにくかったのか
ここからは、確認できたゲームシステムの違いをもとに、なぜ『ドラクエ6』の仲間モンスターが中途半端になったと考えられるのかを掘り下げたい。
これは開発者の未確認の本音を推測する話ではなく、実際に遊べるシステムの構造から見た分析である。
ドラクエ5では、仲間モンスターがパーティー編成の主役だった
『ドラクエ5』では、主人公の冒険が長い年月にわたって描かれる。
旅の途中で人間の仲間が増えたり離れたりする一方、モンスターを仲間にすることで、パーティーの戦力を充実させられた。
どのモンスターを連れていくかによって、使える呪文や特技、戦闘での役割が変わる。
強力なモンスターを仲間にできれば、それだけ冒険が有利になることもあった。
そのため、仲間モンスターの収集と育成は、作品の中心的な楽しみの一つとして成立していた。
ドラクエ6では人間の仲間と職業の組み合わせが充実した
一方、『ドラクエ6』にはハッサン、ミレーユ、チャモロ、バーバラ、アモス、テリーなど、個性のある人間の仲間が登場する。
さらに、ダーマ神殿で転職し、さまざまな呪文や特技を習得できる。
最初は使えなかった技も、職業を育てることで使用できるようになる。転職を繰り返して、自分好みのキャラクターを作っていけるのだ。
この仕組みでは、人間キャラクターも多彩な能力を習得できるため、モンスターならではの呪文や特技だけで差別化することは難しくなる。
もちろん、仲間モンスターごとの能力値や耐性、成長の違いは残っている。モンスターを使う意味がなくなったわけではない。
しかし、『5』と比べれば、パーティーを強くする方法が大幅に増えたことは確かだ。
仲間モンスターを集めなくても、人間キャラクターを転職させることで、十分に強いパーティーを育てられる。
その結果、仲間モンスターは冒険に必要な戦力というより、好きなモンスターを使いたい人や収集を楽しみたい人向けの追加要素という性格が強くなったと考えられる。
魔物使いを続けることと、別の職業を育てることが競合する
さらに、『ドラクエ6』の仕組みには、もう一つ興味深い関係がある。
珍しいモンスターを仲間にするには、魔物使いの熟練度を上げ、条件を満たしたうえで戦闘に参加させなければならない。
ところが『ドラクエ6』の転職システムは、さまざまな職業を経験し、熟練度を上げて新しい技を覚えることに面白さがある。
特定のモンスターを仲間にしたいから魔物使いで戦闘を続ける。その時間は、別の職業を育てるためには使えない。
逆に、転職を優先してさまざまな職業を育てていると、魔物使いとしての勧誘条件を満たすのが後回しになる。
特に、熟練度7や8が必要なキラーマシン2やランプのまおうを狙う場合、この問題は大きい。
もちろん、この制約を工夫して乗り越えること自体を楽しむプレイヤーもいるだろう。
ただ、職業を次々に極めたい人と、仲間モンスターを徹底的に集めたい人では、育成の進め方が異なる。
仲間モンスターの収集と転職による育成は、どちらも時間をかけるほど楽しめる仕組みだったが、同時に進めるうえでは競合する面もあった。
この構造は、SFC版の仲間モンスターを中途半端だったと評価したとされる堀井氏の説明を考えるうえで、一つの手掛かりになる。
ただし、開発側がこの競合を直接の削除理由としたという資料は確認できないため、あくまでゲームシステムからの考察である。
DS版は改悪だった?仲間モンスター削除で失われたものと得られたもの
仲間モンスターの変更については、SFC版を好んでいた人ほど残念に感じる部分があるだろう。
特に、キラーマシン2やランプのまおうを苦労して迎え、最後まで育てていた人にとっては、同じ遊びができなくなった影響が大きい。
一方で、DS版の方式にも別の特徴がある。
失われたのは、偶然の出会いと自由な収集
SFC版では、戦闘に勝った後、思いがけずモンスターが仲間になることがあった。
目的のモンスターを狙って戦うこともあれば、冒険の途中で偶然仲間にできた一体を、そのまま育て続けることもできる。
自分で迎えた仲間には、名前や強さとは別の愛着が生まれる。
そして、苦労して手に入れた仲間が強くなり、今まで苦戦していた敵を倒せるようになる。
この過程は、あらかじめ加入する仲間が決まっている方式では再現しにくい。
DS版では、どんなモンスターが仲間になるかが決められており、キラーマシン2やランプのまおうを仲間にするという目標もなくなった。
その意味では、仲間モンスターを収集する自由度は明確に下がっている。
得られたのは、明確な加入条件と仲間との交流
一方、DS版の固定加入方式では、目当てのスライムを仲間にするための条件が決まっている。
スライム格闘場のチャンプを倒してルーキーを迎えたり、コンテストを勝ち抜いてキングスを仲間にしたりと、加入までに具体的な目標が用意された。
確率の低いモンスターを何度も倒し続ける必要がないため、仲間集めにかかる時間を見通しやすくなった。
さらに、人間キャラクターとの仲間会話が加わり、旅の途中で仲間の考えや性格を知る機会も増えた。
ただし、仲間会話は『ドラクエ6』で初めて採用されたシリーズ共通の新システムではない。DS版『4』『5』でも取り入れられており、『6』にもその方向性が引き継がれた。
つまり、SFC版とDS版では、仲間に関する楽しみの重点が異なる。
SFC版は「誰を仲間にするか」という収集と育成の自由さ。DS版は「決められた仲間とどう出会い、物語を進めるか」という方向へ比重が移った。
もちろん、これらの違いだけでどちらが優れていると断定できるわけではない。
仲間モンスターの収集に大きな魅力を感じていた人なら、SFC版の仕組みを惜しむのは自然だろう。
一方、仲間会話や物語の進行を重視する人にとっては、DS版の変更に魅力を感じる部分もある。
重要なのは、単に仲間の種類数が減ったことではなく、ゲームが提供する体験そのものが変わったという点だ。
スライム格闘場はなぜ残された?DS版での役割を考える
仲間モンスターが大幅に変更された一方で、スライム格闘場はDS版にも残っている。
スライム格闘場は、仲間にしたスライムを出場させ、勝ち進むことで賞品などを獲得できる施設だ。
SFC版から存在していた遊びであり、DS版では固定加入のスライムたちを育てる目的の一つになっている。
特にルーキーは、スライム格闘場でチャンプを倒すことが加入の条件になっているため、施設と仲間加入が直接つながっている。
この仕組みを見れば、DS版でスライム系を中心とした仲間構成に変更したことには、一定の設計上のまとまりがあると考えられる。
ただし、開発者が「スライム格闘場を残したいからスライムだけを採用した」と説明した資料は確認できない。
格闘場の存続と固定スライム加入の整合性は考察できるが、変更の決定理由として断定することは避けたい。
スマホ版ドラクエ6でも仲間モンスターは復活していない?
2015年6月11日に発売されたiOS・Android版『ドラゴンクエストVI 幻の大地』は、DS版を基礎とした内容になっている。
そのため、SFC版の戦闘後勧誘システムは復活していない。
スマートフォン版でも、スライム8種類とドランゴを仲間にする方式が基本となる。
これはスクウェア・エニックスのスマートフォン版公式サイトでも確認できる。
ただし、DS版とスマートフォン版では、一部の仲間スライムの加入条件が異なっている。
DS版はすれちがい通信なしでも全8種類を仲間にできる
DS版でベホマンとはぐりんを仲間にするには、すれちがい通信を利用する方法が用意されていた。
ベホマンは10人、はぐりんは20人とすれちがうことで、本編クリア前から加入させられる。
しかし、現在はニンテンドーDSを持ち歩いていても、同じゲームのすれちがい通信相手を見つけることは難しい。
では、今からDS版を遊ぶ場合、この二体は仲間にできないのだろうか。
その心配はない。DS版では、本編クリア後ならすれちがい通信を行わなくてもベホマンとはぐりんを仲間にできる。
マリリンはベホマンを同行させることが加入条件なので、ベホマンを仲間にした後で海底の宿屋を訪れればよい。
そのため、現在でも通信相手なしで仲間スライム8種類を揃える方法は残されている。
スマートフォン版は「夢のカケラ」を集める方式に変更
スマートフォン版では、DS版のすれちがい通信に代わり、「夢のカケラ」を集める仕組みが採用された。
DS版の「すれちがいの館」にあたる施設は、スマートフォン版では「まぼろしの館」となっている。
世界各地にある夢のカケラを集めることで、一部のスライムを仲間にできる。
| 仲間 | DS版 | スマートフォン版 |
|---|---|---|
| ベホマン | すれちがい通信10人、または本編クリア後 | 夢のカケラ6個 |
| はぐりん | すれちがい通信20人、または本編クリア後 | 夢のカケラ16個 |
| マリリン | ベホマンを同行させて話しかける | ベホマンを同行させて話しかける |
スマートフォン版は、すれちがい通信の相手を探す代わりに、ゲーム内の探索によって加入条件を満たせる仕組みになっている。
ただし、これは加入条件の変更であり、SFC版の戦闘後勧誘が復活したという意味ではない。
キラーマシン2やランプのまおうを仲間にする楽しさを求める場合、スマートフォン版でもSFC版と同じ体験はできない。
仲間モンスターの変更を振り返ると、ドラクエ6という作品の個性が見えてくる
『ドラクエ6』の仲間モンスター削除を振り返ると、興味深いのは、単に開発期間や容量の問題だけでは説明しきれないことだ。
『ドラクエ5』では、仲間モンスターがパーティー編成の中心にあった。
『ドラクエ6』では、人間の仲間と転職システムが充実し、仲間モンスターはその中の一つの選択肢になった。
そしてDS版では、戦闘勧誘そのものがなくなり、固定加入するスライムたちと、人間キャラクターの仲間会話が重視される構成へ変わっている。
こうした変化は、同じ「仲間と旅するRPG」であっても、作品ごとに何を楽しみの中心にするかが違っていたことを示している。
珍しいモンスターを収集して育てることを楽しむのか。人間の仲間をさまざまな職業に育てることを楽しむのか。仲間との会話を通して、物語への理解を深めるのか。
いずれもドラゴンクエストの魅力になり得るが、一つの作品の中ですべてを同じ比重で扱うのは簡単ではない。
DS版の変更によって、収集を楽しむ自由度が減ったことは確かだ。
しかし、その変更からは、制作側が『ドラクエ6』の仲間のあり方を改めて考え直したことも読み取れる。
将来もし『ドラクエ6』が新しい形でリメイクされるなら、SFC版の勧誘システムを復活させるのか、DS版の固定加入方式を受け継ぐのかという点は、原作ファンにとって大きな注目点になるだろう。
ただし、新しいリメイクにおける仲間モンスターの仕様について、現時点で確定した情報があるわけではない。
天空三部作の今後の展開については、つぶログのドラクエ4・5・6のHD-2Dリメイクは出る?天空三部作の今後と公式発言でも詳しく整理している。
ドラクエ6の仲間モンスターに関するよくある疑問
Q. ドラクエ6の仲間モンスターはなぜ削除された?
DS版ではSFC版の戦闘後勧誘システムが廃止され、8種類のスライム系を固定加入させる方式になった。堀井雄二氏が当時の仕組みを中途半端だったと評価し、仲間会話や開発上の制約を考慮して削除を決めたというインタビュー記録が残っている。ただし、その原掲載ページは直接確認できていない。
Q. SFC版では何種類のモンスターを仲間にできた?
戦闘後に勧誘できるモンスターは18種類。さらにイベントでドランゴとルーキーが加入する。ルーキーはスライムと種族が重複するため、仲間にできる種族数は合計19種類となる。
Q. DS版ではスライム以外のモンスターは仲間にならない?
スライム系8種類のほか、バトルレックスのドランゴが仲間になる。したがって、DS版で仲間にできるモンスターは、重複しない種族数で9種類だ。
Q. DS版でキラーマシン2やランプのまおうを仲間にする方法はある?
ない。SFC版では魔物使いを育てて戦闘後に勧誘できたが、DS版ではその仕組みが廃止された。スマートフォン版でも復活していない。
Q. 魔物使いはDS版で完全に削除された?
職業そのものが消えたわけではなく、「魔物マスター」に変更された。戦闘後の勧誘能力はなくなったが、戦闘開始時に敵を眠らせたり、立ち去らせたりする能力が与えられている。
Q. SFC版で仲間モンスターを18種類すべて同時に保有できる?
できない。戦闘によって勧誘したモンスターの保有枠は最大15体となっている。イベント加入のドランゴとルーキーは、この勧誘枠とは別扱いだ。
Q. DS版はすれちがい通信がないとベホマンやはぐりんを仲間にできない?
本編クリア後なら、すれちがい通信なしでも仲間にできる。すれちがい通信10人・20人という条件は、クリア前から加入させるための方法として用意されている。
Q. スマートフォン版はSFC版とDS版のどちらに近い?
仲間モンスターの仕組みはDS版を基礎としている。戦闘後の勧誘はなく、固定加入のスライム8種類とドランゴが登場する。ただし、すれちがい通信がないため、ベホマンやはぐりんの加入条件には違いがある。
まとめ|ドラクエ6の仲間モンスター削除は、ゲームデザインの転換だった
『ドラゴンクエストVI 幻の大地』の仲間モンスターは、1995年のSFC版と2010年のDS版で、大きく仕組みが変わった。
SFC版では、魔物使いを育てることで18種類のモンスターを戦闘後に勧誘できた。
さらにイベント加入のドランゴとルーキーがおり、重複を除いた種族数は19種類だった。
しかし、DS版では戦闘後の勧誘システムが廃止され、8種類のスライム系とドランゴを仲間にする方式になった。
堀井雄二氏が過去の仕組みを中途半端だったと振り返り、仲間会話の重視や開発期間、容量の制約を踏まえて変更したとする記録が残っている。
ただし、その発言の原掲載ページは現在確認できないため、開発者が説明したとされる事情と、実際に確認できる仕様変更は区別して考える必要がある。
そして歴史を振り返れば、仲間モンスターの縮小はSFC版の段階ですでに始まっていた。
『ドラクエ5』で本格的に発展した収集システムは、『6』で転職システムと組み合わされ、DS版では固定加入という別の形式へ変更された。
その過程で、キラーマシン2やランプのまおうを苦労して仲間にする楽しさは失われた。
一方、決められた条件でスライムたちを迎える方式が採用され、仲間会話によって人間キャラクターの個性をより深く知ることができるようになった。
変わったのは仲間の数だけではない。モンスターを集めることと、仲間と冒険すること。そのどちらに重点を置くかという、作品の設計そのものだった。
『ドラクエ4』のホイミンから始まり、『5』で大きく発展し、『6』で姿を変えていった仲間モンスターの歴史。
あらためて振り返ると、DS版の削除という出来事は、ドラゴンクエストが作品ごとに新しい遊び方を模索してきた過程の一つだったといえるだろう。