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『F-ZERO』SFC版レビュー|Mode 7だけではない、今遊んでも面白い理由

『F-ZERO』SFC版レビュー|今遊んでも面白い?F-ZERO 99との違いも解説

1990年11月21日、スーパーファミコン本体と同じ日に発売された『F-ZERO』。

地面から浮いたマシンが400km/h級の速度で走り、路面が地平線の向こうまで伸びていく。SFCの「Mode 7」を代表する作品として紹介されることが多いゲームです。

ただ、30年以上経った今も遊べる理由を「当時としては画面がすごかった」で片づけると、『F-ZERO』の肝心なところが抜け落ちます。

高速でコーナーへ入るか、少し速度を落とすか。接触覚悟で狭いラインを通すか、エネルギーを守るか。ピットエリアを素早く抜けるか、速度を落として多く回復するか。ジャンププレートから安全に着地するか、コース外へ飛び出して短縮を狙うか。

画面上の速さが、そのまま操作の判断へ返ってくる。

初代『F-ZERO』は、そこまで含めて設計された1人用レースゲームです。

日本では『スーパーマリオワールド』とともにSFC本体と同時発売された2作品のひとつでした。つぶログでは、同時期の作品を含めたスーパーファミコン全タイトル一覧も発売日順でまとめています。

『F-ZERO』SFC版の基本情報

項目内容
タイトルF-ZERO
ハードスーパーファミコン
日本発売日1990年11月21日
発売元任天堂
開発任天堂・内製
ディレクター清水一伸
メインプログラマー西田泰也
デザイナー今村孝矢ほか
プロデューサー宮本茂
ジャンルレース
プレイ人数1人
定価7,000円
型番SHVC-FZ
ROM容量4Mbit
バックアップバッテリーバックアップあり。レースタイムなどの記録を保持
マシン4台
コース15コース
リーグKNIGHT/QUEEN/KING
ゲームモードGRAND PRIX/PRACTICE

任天堂の2017年の開発者インタビューでは、ディレクターが清水一伸氏、メインプログラマーが西田泰也氏、デザイナーのひとりが今村孝矢氏だったことが明かされています。開発は任天堂の完全内製で、実働8人、プロデューサーの宮本茂氏を加えて9人という体制でした。

Mode 7は「速く見せるための技術」だけではない

『F-ZERO』で使われているMode 7は、ポリゴンで3D空間を描いているわけではありません。

SFCが持つ背景面の回転・拡大縮小機能を利用し、平面として用意された路面を画面奥へ向かって縮小させながら回転させることで、プレイヤーの前にサーキットが広がっているように見せています。

西田氏によれば、『F-ZERO』では画面下側のおよそ5分の4を回転させ、上側のおよそ5分の1を遠景として見せる構成が採られました。発売前の初心会では、画面を見たゲーム会社関係者から「これはポリゴンですか」と尋ねられたというエピソードも残っています。実際にはポリゴンではなく、Mode 7を使った2D背景の変形です。

そして、ここからがゲームとして面白いところです。

路面が自車の周囲だけに見えているのではなく、進行方向へ伸びていくため、次のカーブがどちらへ曲がるのか、どの程度きついのかを走りながら読むことができます。

400km/h級という世界観の速度を成立させるには、ただスクロールを速くするだけでは足りません。プレイヤーが「そろそろ曲がる」「ここでは減速する」「ここなら全開のまま入れる」と判断できなければ、速さは操作不能な映像になってしまいます。

『F-ZERO』では、奥へ伸びる路面そのものが次の操作を知らせています。

Mode 7がゲーム性とつながるのは、まさにこの部分です。

Bで加速、X/Yでブレーキ。L/Rは「重心移動」

基本操作はかなり少なくまとめられています。

操作SFC版での役割
十字キー左右ハンドル操作
Bボタンアクセル
X/Yボタンブレーキ
Lボタン左へ重心移動
Rボタン右へ重心移動
Aボタンスーパージェット
十字キー上下ジャンプ中の飛距離調整
STARTポーズ

L/Rがあることで、本作のコーナリングは十字キーだけでは終わりません。

直線でL/Rを使うと、マシンの向きを大きく変えずに横へ平行移動するような走りができます。カーブでは十字キーの旋回と重心移動を組み合わせることで、より深く内側へ切り込めます。

現在のレースゲームの感覚から何でも「ドリフト」と呼びたくなりますが、SFC版の説明書で使われている考え方はあくまで「重心移動」です。

急なカーブへ高速のまま入れば外へ流される。そこで重心を内側へ移し、それでも厳しければアクセルを抜くかブレーキを使う。

『F-ZERO』のコーナリングは、速度を落とすかどうかまで含めて操作です。

4台は色違いではない。選ぶマシンで走り方が変わる

選べるのは4台です。

マシン最高速度重量性格
BLUE FALCON457km/h1,260kg全体のバランスが良く扱いやすい
GOLDEN FOX438km/h1,020kg加速重視。軽量だが繊細な操作が必要
WILD GOOSE462km/h1,620kgダメージに強い一方、加速やコーナリングは不得手
FIRE STINGRAY478km/h1,960kg加速は遅いが最高速は4台中トップ。コーナリングも安定

BLUE FALCONは説明書でも初心者が比較的扱いやすいバランス型として紹介されています。

対照的なのがFIRE STINGRAYです。加速では大きく不利ですが、一度速度に乗れば4台でもっとも高い最高速を持ちます。そのため、壁への接触や大きな減速で速度を失うことの意味が重くなります。

GOLDEN FOXなら立ち上がりで速度を戻しやすい。WILD GOOSEなら多少の接触に耐えやすい。

同じコースでも、「どこまで速度を残すべきか」「接触をどれほど避けるべきか」という判断が変わります。

マシン選択は、性能表から強い1台を選ぶだけの画面ではありません。走り方そのものを選ぶ要素になっています。

エネルギーがあるから、壁へぶつかりながら走ればいいとはならない

画面上のPOWERメーターは、マシンの耐久力です。

他のマシンやコース両側のガードビームへ接触すると減少し、残量が少なくなると「POWER DOWN」状態となって速度も落ちます。0になればマシンは爆発し、そのレースは終わりです。

つまり、最短距離を通れればそれだけで正解ではありません。

イン側ぎりぎりへ突っ込み、接触しなければ速い。しかし、ガードビームへ触れてエネルギーを削られれば、後半で余裕がなくなります。

レース中には各コースのホームストレート付近にPIT AREAがあり、そこを通ることでPOWERを回復できます。

ここにも小さな判断があります。

SFC版はピットエリアにいる時間が長いほど回復量が増えるため、多く回復したければ速度を落として通過する必要があります。

残量が十分なら高速で抜ける。危険なほど減っているなら、順位やタイムを少し犠牲にして回復する。

「速く走る」と「壊さず走り切る」が同じレースの中でぶつかります。

ただ5周するだけではない。周回ごとに順位を要求される

GRAND PRIXは、KNIGHT、QUEEN、KINGの3リーグ。それぞれ5コースで構成され、1レースは5周です。

しかし、最後に3位へ入れば途中の順位は何でもいい、というルールではありません。

ゴールライン通過時に要求される順位は、

周回通過に必要な順位
1周目15位以内
2周目10位以内
3周目7位以内
4周目5位以内
5周目3位以内

と周回するほど厳しくなります。

さらにレース中に20位以下まで落ちると、その時点でリタイアです。失格やクラッシュ後はスペアマシンが残っていればそのレースから再挑戦できます。

この仕組みがあるため、後半だけ追い上げればいいという走り方ができません。

序盤から一定以上の順位を維持しなければならず、接触で大きく遅れることにも明確なリスクがあります。

Beginner、Standard、Expertというクラスが用意され、さらにExpertを突破すると上位のMasterにも挑戦できます。難しくなるほど、コースを覚えるだけでなく、速度を落とす場所、重心移動を入れる場所、スーパージェットを使う場所まで詰める必要が出てきます。

スーパージェットは「POWERを消費するターボ」ではない

初代と『F-ZERO 99』を混同すると、特に間違いやすい部分です。

SFC版では、1周目を終えるたびにスーパージェットを1回分獲得します。最大3回分までストックでき、Aボタンで使用すると約4秒間、高速走行が可能になります。

1周目から使うことはできません。

また、SFC版のスーパージェットはPOWERメーターを削って発動する仕組みではありません。周回によって得る使用回数と、ダメージを表すPOWERは別に管理されています。

コース上には踏むだけで加速するダッシュゾーンも存在します。

つまり、

ロケットスタート
スーパージェット
ダッシュゾーン

はそれぞれ別物です。

速くなる仕組みをひとまとめに「ブースト」として説明してしまうと、初代のルールが見えにくくなります。

15コースは、曲がり方だけでなく走らせ方を変えてくる

15コースすべてを覚えなければ楽しめないゲームではありませんが、後半へ行くほど「高速で走る」という同じ行為に違う条件が加えられます。

最初のMUTE CITYは3リーグすべての開幕コースに採用されており、比較的見通しのいい構成から走り始められます。

BIG BLUEでは最終コーナーに滑りやすい特殊コーティングがあり、同じ感覚でハンドルを切るとラインを乱しやすい。

SAND OCEANでは角度のきついカーブが続き、速度をどこまで残せるかが問われます。

そしてDEATH WINDでは、コース自体は比較的単純なのに、強い風によってマシンが横方向へ流され続けます。直線だからハンドルを真っすぐにしていればいい、とはなりません。ダッシュゾーンへ正確に乗るためにも風への補正が必要です。

SILENCEでは鋭いコーナーが連続し、PORT TOWNでは磁力による干渉や減速ゾーンなどが加わります。

序盤で覚えた「次のカーブを見て曲がる」という基本へ、路面、風、ジャンプ、磁力、障害物が少しずつ重ねられていく構成です。

壁をなくしたことで、ジャンプはショートカットになった

本作の開発時には、コースアウトを防ぐための見えない壁が置かれていました。

ところが宮本茂氏から壁をなくす案が出されます。

壁を撤去すると、ジャンププレートからコースの外へ飛び出せるようになりました。そこで開発側は、その挙動を塞ぐのではなく、ジャンプによって短縮できる場所をコースへ取り入れています。

もちろん、どこへ飛んでもいいわけではありません。

着地点を外せばコースアウト。極端なショートカットは反則として戻される場合もあります。ジャンプ中は十字キー上下で飛距離を調整でき、着地の仕方もその後の速度へ響きます。

安全に路面をたどれば完走しやすい。

外へ飛べば短縮できる可能性がある。

失敗すればレースそのものを失う。

ショートカットが「隠しルートを知っているか」だけではなく、リスクを取る操作になっています。

ロケットスタートは、ペナルティから生まれた

スタート時の挙動にも、『F-ZERO』らしい開発エピソードがあります。

西田氏は、スタート前にアクセルを入れた場合のペナルティを作るよう求められ、早くアクセルを入れすぎるとエンジンがオーバーヒートしたような状態になり、出力が大きく落ちる仕組みを入れました。

ところが、その失速状態のマシンへ後続車が追突すると、前からスタートしたマシンが押されて勢いよく前へ出ることがありました。

普通なら修正されてもおかしくない挙動です。

しかし、清水氏たちはそれを遊びとして面白いと判断し、そのまま残しました。これがロケットスタートへつながります。

予定どおりに作られた「裏技」ではありません。

失敗を防ぐための仕組みから別の攻略法が生まれ、それを消さなかった。

ジャンプによるショートカットと同じく、プレイヤーがシステムを利用して走り方を広げられる余地が残されています。

キャプテン・ファルコンはゲーム画面の主人公ではなかった

現在の『F-ZERO』を知る人にとって、シリーズの顔といえばキャプテン・ファルコンでしょう。

ところが1990年のゲーム本編を遊んでも、キャプテン・ファルコン本人がレース画面を走り回るわけではありません。

プレイヤーが直接操作するのはBLUE FALCONをはじめとする4台のマシンです。

2017年のインタビューで今村氏は、ゲームを作っている段階ではキャラクターのことをほとんど考えておらず、キャラクター作りを始めたのはゲームが完成してからだったと振り返っています。キャプテン・ファルコンも、開発終盤からパッケージや説明書の世界観を作る過程で形になっていきました。

説明書にはアメリカンコミック風のページまで用意され、ゲーム中では説明できなかった世界設定や登場人物が補われています。

西暦2560年代、人類が異星人と交流する宇宙社会へ広がり、各惑星に建設されたサーキットでF-ZEROグランプリが行われる――という背景も、こうした説明書側から強く伝えられたものです。

後年のキャラクター人気から初代を振り返るより、「レースゲームが先に完成し、その外側へキャラクターと物語が加えられた」と見るほうが、1990年版の姿に近いでしょう。

『スーパーマリオカート』は「2人用F-ZERO」の実験から始まった

『F-ZERO』と『スーパーマリオカート』には、任天堂自身が語っている具体的な開発上の接点があります。

『スーパーマリオカート』の開発は、宮本茂氏から出された「2人用のF-ZEROを作ろう」という課題から始まりました。

しかし画面を上下に分割して2人分を描画すると、『F-ZERO』のような非常に長い直線を高速で走らせることが難しい。

そこでコースを限られた範囲へ収め、曲がりくねったレイアウトを作り、速度の遅いカートへ変えていくことで、最終的には『F-ZERO』とは別のレースゲームになっていきました。

したがって「F-ZEROがマリオカートへ影響を与えた」という一言だけでは、少し雑です。

2人用F-ZEROを試した。

同じ設計では成立しなかった。

その制約を解決していくうちに、別のゲームへ変わった。

両作品のつながりは、この開発過程そのものにあります。

音楽は神吉由美子氏と石田尚人氏

SFC版の音楽は、神吉由美子氏と石田尚人氏が担当しています。

後に発売された音楽作品のクレジットでは、「MUTE CITY」は神吉由美子氏、「BIG BLUE」は石田尚人氏の作曲として記録されています。

どちらも短時間で何周もするレースの中で繰り返し耳にする曲ですが、コースの背景音に埋もれず、旋律が前へ出てくる作りです。

とくにMUTE CITYとBIG BLUEは、その後の『F-ZERO』シリーズでも繰り返し扱われることになります。

旧記事で記載されていた近藤浩治氏がSFC版『F-ZERO』のBGMを担当したという情報は、ここでは採用しません。

今遊んでも面白いのは「シンプルだから」だけではない

現在のレースゲームと比べれば、収録内容はかなり小さいです。

マシンは4台。コースは15。1人プレイ専用で、ゲームモードもGRAND PRIXとPRACTICEが中心です。

それでも走り始めるまでが早く、ひとつの操作が複数の判断へ直結しています。

カーブが見える。

速度を残すか決める。

L/Rで重心を移す。

接触すればPOWERが減る。

減っていればピットへ寄る。

1周すればスーパージェットが増える。

ジャンプ台では安全に着地するか、短縮を狙う。

これだけの要素が、ほとんどメニューを介さずレース中へ詰め込まれています。

そしてタイムを縮めようとすると、同じコースでもライン、減速位置、スーパージェットの投入場所が変わっていきます。

余計な機能が少ないから面白いのではなく、少ない仕組み同士の関係が濃い。

そこが今プレイしても残っている部分です。

さすがに古さを感じるところもある

一方、1990年のゲームであることは隠せません。

最大の違いは1人専用であることです。

SFC本体には2つのコントローラーが付属していましたが、『F-ZERO』に対戦モードはありません。任天堂自身も後に「2人で遊べるF-ZERO」を試すことになり、それが『スーパーマリオカート』開発へつながっています。

PRACTICEで選べるのも全15コースではなく7コース。マシンは4台で、後の『F-ZERO X』や『F-ZERO GX』のような多数のマシンや大きく立体化したコースもありません。

スペアマシンを失いながら再挑戦する残機制も、現在のレースゲームから入るとかなり昔らしく感じます。

ただ、これらは「後続作より少ないから失敗」という話ではありません。

15コース、4台、3リーグ、2つの基本モードという規模の中で、1人用レースとして何度も走り直す構造はきちんと完結しています。

同じ1990年のSFC初期作品でも、12月発売の『アクトレイザー』はアクションと街づくりを組み合わせる方向へ進みました。『F-ZERO』は逆に、画面表現とコントローラー入力を高速レースへ集中させた作品です。

SFC版『F-ZERO』と『F-ZERO 99』は別のゲーム

2023年に登場した『F-ZERO 99』は、初代のマシンやコース、グラフィックを強く受け継いでいます。

しかし、1990年版そのものをオンライン化しただけの作品ではありません。

SFC版『F-ZERO』『F-ZERO 99』
基本形1人用レースオンラインのバトルロイヤル
出走1人プレイ+CPU車最大99人
基本マシン4台原作4台を使用
POWER主に耐久力耐久力であり、ターボ使用時にも消費
加速周回で得るスーパージェットPOWERを使うターボなど
攻撃スピンアタックなしスピンアタックあり
スーパースパークなしあり
スカイウェイなしあり
オンラインなしあり

『F-ZERO 99』ではPOWERを消費してターボを使い、スピンアタック、K.O.、スーパースパーク、スカイウェイなど、99人で競うための仕組みが追加されています。

原作寄りのルールで走れるイベントやクラシック系の要素が追加されていても、それらはあくまで『F-ZERO 99』側の機能です。

SFCカートリッジにスピンアタックやスカイウェイが入っているわけではありません。

2026年現在、初代『F-ZERO』を遊ぶ方法

2026年8月現在、もっとも手軽なのはNintendo Switch 2/Nintendo Switchの『スーパーファミコン Nintendo Classics』です。

任天堂公式の『F-ZERO』ページからも現行配信を確認できます。

スーパーファミコン Nintendo Classicsを利用するには、有料サービスのNintendo Switch Onlineへの加入が必要です。NINTENDO 64やゲームボーイアドバンスのNintendo Classicsと違い、「Nintendo Switch Online + 追加パック」までは必要ありません。

『F-ZERO 99』もNintendo Switch Online加入者限定ソフトですが、こちらは別タイトルです。2023年9月15日に配信を開始し、2026年8月13日には更新データVer.1.7.2も配信されています。30年以上前のルールやコースを土台にした作品が、現在も別の形で更新され続けているわけです。

過去にはWii、Wii U、Newニンテンドー3DSのバーチャルコンソールでも配信され、2017年発売の「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」にも収録されました。ただし、これらは過去の復刻手段であり、2026年現在の新規入手方法とは分けて考える必要があります。

まとめ|速く見えることと、速く走る判断がつながっている

『F-ZERO』を画面だけ見れば、Mode 7を使って路面を高速スクロールさせたSFC初期のレースゲームです。

実際に操作すると、その印象は少し変わります。

遠くのコースを見て曲がり始める位置を決め、十字キーとL/Rの重心移動を使い分ける。壁へ寄せすぎればPOWERを失い、慎重になりすぎれば順位の足切りに追われる。スーパージェットをどこへ残すか考え、ジャンプでは安全な着地とショートカットを天秤にかける。

画面が速そうに見えることと、プレイヤーが速く走るために考えることが切り離されていません。

だから30年以上経って映像技術そのものの珍しさがなくなっても、コントローラーを握ったときのゲームは残っています。

初代『F-ZERO』は、昔のハード性能を眺めるための作品ではありません。

今でも、自分で走ってこそ分かるレースゲームです。

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