- 最低賃金1177円は全国一律?自分の県はいくら・いつから変わる?
- 最低賃金1,177円は全国一律ではない
- 「全国加重平均」って何?47都道府県の単純平均ではない
- 2026年度の最低賃金はいくら?47都道府県の答申額・発効予定日
- 10月1日から全国一斉に変わるわけでもない
- 一番高いのは東京1,280円、最低は宮崎1,085円
- 一番大きく上がるのは佐賀県の65円
- 7月は「全国平均1,176円」だったのに、なぜ1,177円になった?
- なぜ最低賃金は都道府県ごとに違う?
- アルバイト・パートも最低賃金の対象になる?
- では10月から全員1,177円以上になる?
- 今の時給がすでに最低賃金を超えていたら56円上がる?
- 月給制の会社員にも最低賃金は関係ある
- 通勤手当や残業代を足して最低賃金を超えれば大丈夫?
- 派遣社員は住んでいる県?派遣会社の県?どこの最低賃金?
- 住んでいる県と働いている県が違ったら?
- 業種によっては一覧表より高い最低賃金になる場合もある
- 最低賃金より安い金額で契約していたらどうなる?
- 2026年度の最低賃金でよくある疑問
- まとめ|1,177円は「全国共通の最低時給」ではない
最低賃金1177円は全国一律?自分の県はいくら・いつから変わる?

「最低賃金の全国平均が1,177円になる」と聞いて、10月から日本全国どこで働いても時給1,177円以上になると思った人もいるかもしれません。
ですが、1,177円は全国一律の最低賃金ではありません。
2026年度の地方最低賃金審議会で答申された地域別最低賃金を、労働者数で重み付けして算出した「全国加重平均額」です。
実際の答申額は東京都が1,280円、北海道が1,131円、大阪府が1,231円、全国で最も低い宮崎県が1,085円など、都道府県によって異なります。
さらに、新しい最低賃金が始まる日も全国一斉ではありません。早い地域では10月1日、遅い沖縄県では12月2日の発効が予定されています。
そして2026年9月4日時点では、これらは地方最低賃金審議会が答申した金額です。必要な手続きを経たうえで都道府県労働局長が決定し、各地域の発効予定日から適用されます。
最低賃金1,177円は全国一律ではない
厚生労働省は2026年9月3日、47都道府県すべての地方最低賃金審議会で、2026年度の地域別最低賃金の改定額が答申されたと発表しました。
大きく報じられたのが、
全国加重平均1,177円
という数字です。
前年度は1,121円だったため、全国加重平均では56円の引上げとなります。
ただし、この1,177円が全国共通の「最低時給」になるわけではありません。
地域別最低賃金は都道府県ごとに設定されます。
たとえば2026年度の答申額を見ると、
- 東京都:1,280円
- 神奈川県:1,279円
- 大阪府:1,231円
- 北海道:1,131円
- 福岡県:1,114円
- 宮崎県:1,085円
とかなり違います。
つまり北海道で働く人が「全国平均1,177円だから、自分にも最低1,177円が適用される」と考えるのは違います。
基準になるのは、原則として実際に働いている事業場の地域に適用される最低賃金です。
厚生労働省が公表した2026年度の答申内容は、「全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました」で確認できます。
「全国加重平均」って何?47都道府県の単純平均ではない
「平均1,177円」という言葉も少し分かりにくいところです。
全国加重平均は、47都道府県の最低賃金を単純に足して47で割った数字ではありません。
都道府県ごとの労働者数を反映し、労働者が多い地域ほど全国平均への影響が大きくなるように計算したものです。
そのため、最低賃金が高く労働者数も多い東京や神奈川、大阪などの影響も受けます。
1,177円は、
「2026年度の地域別最低賃金を全国規模で見たときの平均水準」
を見るための数字であって、
「すべての労働者に適用される共通の最低額」
ではありません。
ここを分けて考えるだけで、今回のニュースはかなり分かりやすくなります。
2026年度の最低賃金はいくら?47都道府県の答申額・発効予定日
2026年9月3日に厚生労働省が公表した答申状況は次の通りです。
なお、表の金額は2026年9月4日時点の答申額、日付は発効予定日です。
北海道・東北
| 都道府県 | 答申額 | 引上げ額 | 発効予定日 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 1,131円 | +56円 | 10月1日 |
| 青森 | 1,090円 | +61円 | 10月29日 |
| 岩手 | 1,090円 | +59円 | 12月1日 |
| 宮城 | 1,098円 | +60円 | 10月1日 |
| 秋田 | 1,090円 | +59円 | 10月14日 |
| 山形 | 1,092円 | +60円 | 10月30日 |
| 福島 | 1,094円 | +61円 | 10月16日 |
関東
| 都道府県 | 答申額 | 引上げ額 | 発効予定日 |
|---|---|---|---|
| 茨城 | 1,136円 | +62円 | 10月18日 |
| 栃木 | 1,125円 | +57円 | 10月1日 |
| 群馬 | 1,120円 | +57円 | 10月3日 |
| 埼玉 | 1,196円 | +55円 | 10月1日 |
| 千葉 | 1,195円 | +55円 | 10月1日 |
| 東京 | 1,280円 | +54円 | 10月1日 |
| 神奈川 | 1,279円 | +54円 | 10月1日 |
中部
| 都道府県 | 答申額 | 引上げ額 | 発効予定日 |
|---|---|---|---|
| 新潟 | 1,108円 | +58円 | 10月1日 |
| 富山 | 1,119円 | +57円 | 10月1日 |
| 石川 | 1,113円 | +59円 | 10月3日 |
| 福井 | 1,112円 | +59円 | 10月4日 |
| 山梨 | 1,113円 | +61円 | 11月1日 |
| 長野 | 1,117円 | +56円 | 10月2日 |
| 岐阜 | 1,121円 | +56円 | 10月1日 |
| 静岡 | 1,154円 | +57円 | 10月15日 |
| 愛知 | 1,195円 | +55円 | 10月1日 |
近畿
| 都道府県 | 答申額 | 引上げ額 | 発効予定日 |
|---|---|---|---|
| 三重 | 1,143円 | +56円 | 10月1日 |
| 滋賀 | 1,136円 | +56円 | 10月3日 |
| 京都 | 1,180円 | +58円 | 11月16日 |
| 大阪 | 1,231円 | +54円 | 10月1日 |
| 兵庫 | 1,172円 | +56円 | 10月1日 |
| 奈良 | 1,107円 | +56円 | 10月4日 |
| 和歌山 | 1,101円 | +56円 | 10月3日 |
中国
| 都道府県 | 答申額 | 引上げ額 | 発効予定日 |
|---|---|---|---|
| 鳥取 | 1,090円 | +60円 | 10月3日 |
| 島根 | 1,092円 | +59円 | 10月10日 |
| 岡山 | 1,104円 | +57円 | 10月2日 |
| 広島 | 1,141円 | +56円 | 10月11日 |
| 山口 | 1,101円 | +58円 | 10月8日 |
四国
| 都道府県 | 答申額 | 引上げ額 | 発効予定日 |
|---|---|---|---|
| 徳島 | 1,103円 | +57円 | 11月1日 |
| 香川 | 1,092円 | +56円 | 10月1日 |
| 愛媛 | 1,093円 | +60円 | 11月1日 |
| 高知 | 1,086円 | +63円 | 10月29日 |
九州・沖縄
| 都道府県 | 答申額 | 引上げ額 | 発効予定日 |
|---|---|---|---|
| 福岡 | 1,114円 | +57円 | 10月4日 |
| 佐賀 | 1,095円 | +65円 | 11月15日 |
| 長崎 | 1,087円 | +56円 | 11月2日 |
| 熊本 | 1,092円 | +58円 | 12月1日 |
| 大分 | 1,096円 | +61円 | 11月1日 |
| 宮崎 | 1,085円 | +62円 | 10月24日 |
| 鹿児島 | 1,090円 | +64円 | 10月25日 |
| 沖縄 | 1,086円 | +63円 | 12月2日 |
この表は地域別最低賃金です。
業種によっては、地域別最低賃金とは別に特定(産業別)最低賃金が設定されている場合があります。両方が適用される場合は、高い方の最低賃金額が適用されます。
10月1日から全国一斉に変わるわけでもない
もう一つ誤解しやすいのが「いつから?」です。
ニュースでは「10月から最低賃金が上がる」とまとめられることがありますが、2026年度は47都道府県すべてが10月1日に切り替わるわけではありません。
発効予定日は、
2026年10月1日~12月2日
に分かれています。
東京、北海道、大阪、埼玉、千葉、愛知などは10月1日予定ですが、京都府は11月16日、岩手県と熊本県は12月1日、沖縄県は12月2日予定です。
つまり、答申額が公表されたからといって、9月4日からその金額が適用されるわけでもありません。
新しい最低賃金が発効するまでは、それまでの最低賃金が基準です。
さらに9月4日時点では、発効日も正式決定前の「予定」です。
厚生労働省は、答申後に関係労使からの異議申出などの手続きを経たうえで都道府県労働局長が決定すると説明しており、発効予定日は手続きの状況によって変更される可能性があります。
一番高いのは東京1,280円、最低は宮崎1,085円
2026年度の答申で最も高いのは、
東京都の1,280円
です。
わずか1円差で、
神奈川県1,279円
が続きます。
一方、最も低いのは、
宮崎県の1,085円。
最高と最低の差は195円あります。
東京で8時間働けば最低賃金ベースで10,240円、宮崎では同じ8時間で8,680円となり、単純計算では1日あたり1,560円の差です。
もちろん物価や賃金水準など地域事情も異なるため、金額差だけで生活水準を単純比較することはできません。
ただ、最低賃金の地域差がまだかなり残っていることは分かります。
一方で、最低額1,085円は最高額1,280円の84.8%。
前年は83.4%だったため差は縮まり、厚生労働省によるとこの比率は12年連続で改善しています。
一番大きく上がるのは佐賀県の65円
最低賃金そのものが最も高いのは東京ですが、今年の引上げ幅が最大なのは東京ではありません。
最大は、
佐賀県の+65円。
続いて、
鹿児島県:+64円
高知県・沖縄県:+63円
となっています。
反対に引上げ額が最も小さいのは、
東京・神奈川・大阪の+54円。
もともとの最低賃金が高い地域ほど今年の上げ幅も大きい、という単純な関係ではありません。
47都道府県では54円~65円の引上げとなり、全国加重平均の+56円は、1978年度に現在の目安制度が始まって以降で過去2番目に大きい引上げ額です。
7月は「全国平均1,176円」だったのに、なぜ1,177円になった?
最低賃金のニュースを7月から追っていた人は、
「少し前まで1,176円と報じられていなかった?」
と気付いたかもしれません。
これは数字が途中で訂正されたわけではありません。
2026年7月28日に中央最低賃金審議会が示したのは、都道府県ごとの引上げ額の目安でした。
その目安どおりに各都道府県が引き上げた場合、全国加重平均は、
1,176円
前年比+55円
になる想定でした。
ところが、その後は各都道府県の地方最低賃金審議会が地域の賃金状況などを踏まえて個別に審議します。
その中で国の目安を上回る引上げを答申した地域もあり、47都道府県すべてが出そろった結果、
全国加重平均1,177円、+56円
となりました。
政府が最後に一律1円を追加したという話ではなく、地方審議会の答申を積み上げた結果、全国平均が1円上振れしたということです。
なぜ最低賃金は都道府県ごとに違う?
地域別最低賃金を決める際には、全国一律の数字をそのまま当てはめるわけではありません。
最低賃金法では、
- 労働者の生計費
- 労働者の賃金
- 通常の事業の賃金支払能力
を考慮して定めることとされています。
中央最低賃金審議会が都道府県ごとの目安を示したあと、それを参考にしながら各地方最低賃金審議会が地域の実情を踏まえて審議します。
だから東京と宮崎、北海道と大阪で同じ額にはなりません。
「地方は国が一方的に安く設定している」という単純な仕組みでもなく、全国の目安と地域ごとの事情を組み合わせて決められています。
アルバイト・パートも最低賃金の対象になる?
対象になります。
最低賃金は「正社員向けの制度」「フルタイム勤務だけの制度」ではありません。
厚生労働省の最低賃金制度では、最低賃金は雇用形態に関係なくすべての労働者に適用されると案内されています。
そのため、
- 正社員
- 契約社員
- パート
- アルバイト
- 学生アルバイト
なども原則対象です。
たとえば北海道でアルバイトをしている人なら、発効後は北海道の新しい最低賃金1,131円が基準になります。
「学生だから最低賃金より安くてもいい」ということにはなりません。
では10月から全員1,177円以上になる?
なりません。
ここまでの話を一番簡単に整理すると、
1,177円は全国の平均値であって、全員に適用する基準額ではない
からです。
たとえば今回の答申では、
北海道:1,131円
東京:1,280円
大阪:1,231円
宮崎:1,085円
です。
その地域で働く人には、原則としてその地域の最低賃金が適用されます。
「全国平均が1,177円だから、それより低い県の最低賃金も最低1,177円にしなければならない」という制度ではありません。
今の時給がすでに最低賃金を超えていたら56円上がる?
これも自動的には上がりません。
ニュースでいう「56円引上げ」は、全国加重平均が前年から56円上がったという意味です。
すべての労働者の時給へ56円を一律に足す制度ではありません。
たとえば東京都で現在、
時給1,300円
で働いているとします。
新しい最低賃金は1,280円なので、すでに20円上回っています。
だからといって、
1,300円+54円=1,354円
へ会社が自動的に上げなければならないわけではありません。
最低賃金制度が定めるのは、
使用者がこれより下では支払えない最低ライン
だからです。
反対に、新しい最低賃金を下回っている場合は、発効日以降は最低でも新最低賃金以上にする必要があります。
月給制の会社員にも最低賃金は関係ある
最低賃金というと「時給○○円」と発表されるので、月給制の会社員には関係ないようにも感じます。
実際には月給制も対象です。
月給の場合は、最低賃金との比較対象になる賃金を時間額へ換算して確認します。
基本的な考え方は、
最低賃金の対象となる月給 ÷ 1か月平均所定労働時間
です。
たとえば月給が高そうに見えても、所定労働時間との関係で時間額へ換算した結果、最低賃金を下回っていれば問題になります。
実際の給与には各種手当が含まれている場合もあるため、自分の賃金を確認するときは厚生労働省の最低賃金比較チェックを利用するか、判断が難しければ労働局・労働基準監督署などへ確認した方が確実です。
通勤手当や残業代を足して最低賃金を超えれば大丈夫?
単純に全部を足して判定するわけではありません。
最低賃金との比較に使うのは、毎月支払われる基本的な賃金が中心です。
厚生労働省では、次のような賃金は最低賃金との比較から除外するとしています。
- 臨時に支払われる賃金
- 1か月を超える期間ごとに支払われる賞与など
- 時間外労働の割増賃金
- 休日労働の割増賃金
- 深夜労働の割増部分
- 精皆勤手当
- 通勤手当
- 家族手当
そのため、
「基本時給は最低賃金より安いけれど、交通費を足せば超える」
では原則として最低賃金を満たしたことにはなりません。
残業をたくさんした結果、月の総支給額が大きくなったから大丈夫、という考え方でもありません。
派遣社員は住んでいる県?派遣会社の県?どこの最低賃金?
派遣労働者の場合は特に間違えやすいところです。
適用されるのは、派遣先の最低賃金です。
たとえば、
派遣会社の所在地:埼玉県
実際の派遣先:東京都
であれば、地域別最低賃金は東京都を基準にします。
派遣会社の本社所在地でも、自分の住所でもありません。
厚生労働省の最低賃金制度案内でも、派遣労働者には派遣元ではなく派遣先の最低賃金が適用されると明記されています。
住んでいる県と働いている県が違ったら?
通常は、自宅のある都道府県ではなく、実際に働いている事業場の所在地を基準に考えます。
たとえば、
神奈川県に住んでいる
↓
東京都内の店舗で勤務
という場合、基準になるのは東京都の地域別最低賃金です。
最低賃金制度も、「就労場所の地域」をもとに確認する仕組みになっています。
ただし完全在宅勤務など、どこを事業場として扱うのかが単純ではない働き方もあります。
特殊なケースについては、記事だけで自己判断せず、会社や都道府県労働局などへ確認した方が安全です。
業種によっては一覧表より高い最低賃金になる場合もある
もう一つ覚えておきたいのが、最低賃金には2種類あることです。
地域別最低賃金
と
特定(産業別)最低賃金
があります。
今回ニュースになっている1,177円や47都道府県の一覧は、地域別最低賃金の話です。
一方、特定の産業では、その地域の一般的な最低賃金より高い特定最低賃金が設定されている場合があります。
両方が適用される場合は、
高い方の最低賃金
が適用されます。
そのため、47都道府県一覧で自分の県を見つけたからといって、それが必ず自分に適用される最終的な最低額とは限りません。
業種まで含めて確認したい場合は、厚生労働省の特定(産業別)最低賃金一覧も確認できます。
最低賃金より安い金額で契約していたらどうなる?
労働者と会社の双方が納得して、
「時給1,000円で働く」
と契約していたとしても、その地域の最低賃金が1,100円なら、そのまま1,000円を支払ってよいことにはなりません。
最低賃金を下回る部分の合意は無効となり、最低賃金額と同じ賃金を定めたものとして扱われます。
つまり、
「本人も納得しているから」
「最初からこの金額で合意しているから」
という理由だけで最低賃金を下回ることはできません。
2026年度の最低賃金でよくある疑問
最低賃金1,177円は全国一律ですか?
いいえ。
1,177円は2026年度の地域別最低賃金の全国加重平均額です。
実際の答申額は東京都1,280円、北海道1,131円、宮崎県1,085円など、都道府県ごとに異なります。
10月1日から全国で新しい最低賃金になりますか?
いいえ。
発効予定日は都道府県によって異なり、2026年10月1日から12月2日にかけて順次発効する予定です。
北海道はいくら?
答申額は1,131円。
発効予定日は10月1日です。
東京はいくら?
答申額は1,280円。
発効予定日は10月1日です。
大阪はいくら?
答申額は1,231円。
発効予定日は10月1日です。
全国で一番低い最低賃金はいくら?
2026年度の答申では、宮崎県の1,085円が最も低い金額です。
発効予定日は10月24日です。
アルバイトやパートも対象ですか?
原則として対象です。
地域別最低賃金は正社員、契約社員、パート、アルバイトなど、雇用形態に関係なく適用されます。
今の時給に56円足されますか?
必ずしも足されません。
56円は全国加重平均の引上げ額です。
最低賃金制度は各地域の最低ラインを定める制度なので、すでに新しい最低賃金を上回っている人の時給を一律56円引き上げる制度ではありません。
月給制なら最低賃金は関係ありませんか?
関係あります。
月給のうち最低賃金との比較対象になる部分を時間額へ換算し、その地域の最低賃金以上になっているか確認します。
派遣社員はどこの最低賃金が適用されますか?
派遣先の地域の最低賃金が適用されます。
派遣元会社の所在地ではありません。
通勤手当を含めれば最低賃金を超える場合は大丈夫?
通勤手当は最低賃金との比較から除外されます。
基本時給が最低賃金未満なのに、交通費を足せば超えるから問題ない、とはなりません。
まとめ|1,177円は「全国共通の最低時給」ではない
2026年度の最低賃金で最も大きく報じられている、
全国加重平均1,177円
という数字。
これは全国どこで働いても最低1,177円が保証される、という意味ではありません。
実際の地域別最低賃金は、
東京都1,280円
北海道1,131円
大阪府1,231円
宮崎県1,085円
など、都道府県ごとに異なります。
開始日も全国一斉ではなく、2026年10月1日から12月2日にかけて順次発効する予定です。
アルバイトやパートも原則対象で、月給制の会社員にも最低賃金は関係します。派遣社員なら派遣先の地域が基準になります。
一方で、
全国平均が56円上がったから、自分の時給にも56円が自動的に上乗せされる
という制度でもありません。
見るべきなのは全国平均ではなく、
「自分はどこで働いているのか」
「その地域の最低賃金はいくらになるのか」
「いつから発効するのか」
です。
そして2026年9月4日時点では、今回出そろったのはあくまで地方最低賃金審議会の答申。
必要な手続きを経て正式に決定・発効して初めて、新しい最低賃金が適用されます。
「全国平均1,177円」という一つの数字だけを見るより、自分の都道府県の金額と発効日を見る。
それが今回の最低賃金改定を一番正確に理解する方法です。