- 災害で薬をなくしたら?処方箋なし・お薬手帳なし・マイナンバーカードなしの対処法
- 災害で薬をなくしたら、最初に何をすればいい?
- 「何をなくしたか」で対応はかなり違う
- 処方箋がなくても薬を受け取れる場合はある
- 最重要|「処方箋なしで交付できる」と「保険で調剤できる」は別
- お薬手帳をなくしても、そこで確認手段がなくなるわけではない
- 薬の名前が分からないときは、色や形だけで自己判断しない
- マイナンバーカードがなくても受診できる
- 資格確認書も身分証明書もない場合は?
- 災害時はマイナンバーカードなしでも薬剤情報を確認できる場合がある
- マイナポータルでも薬の情報を確認できる
- 電子版お薬手帳も災害時の手掛かりになる
- 紙の処方箋を災害でなくした場合
- 処方箋の期限は原則「交付日を含めて4日」
- 電子処方箋の「処方内容(控え)」をなくした場合
- 災害で電子処方箋のシステムや通信が止まったら?
- かかりつけ医も薬局も被災していたら
- 避難所や救護所でも薬を受け取れる?
- 医療用麻薬・向精神薬などは普通の薬と同じではない
- 薬の中断を自己判断しない方がいい治療もある
- 水に濡れた薬や、停電で冷蔵できなかった薬はどうする?
- 同じ病気の家族の薬を分けてもらってもいい?
- 似た市販薬で代用するのも自己判断では避ける
- 災害時は薬代や診察代が無料になる?
- 現金を持っていない場合はどうする?
- 家族が代わりに薬を受け取りに行くことはできる?
- 子ども・高齢者・妊婦などは特に薬の確認を慎重に
- 何をなくした?→どうする?早見表
- 薬の情報を確認する方法を比べると
- 災害で薬をなくしたときに、やってはいけないこと
- 平時にしておくと、薬をなくしたときに役立つ備え
- よくある質問
- 災害で薬を全部なくしたら、最初にどこへ行けばいい?
- 処方箋がなくても薬を出してもらえる?
- お薬手帳がなくても大丈夫?
- 薬の名前を覚えていなくても調べられる?
- マイナンバーカードをなくしても受診できる?
- 資格確認書もなくしたら?
- 本人確認書類が何もなくても受診できる?
- 避難先の知らない病院でも薬を処方してもらえる?
- いつもの薬局でなくても大丈夫?
- 避難所や救護所でも薬をもらえる?
- 紙の処方箋の期限は何日?
- 電子処方箋の控えをなくしたら?
- 電子処方箋なら薬の履歴は全部残っている?
- スマートフォンだけでも薬の履歴を確認できる?
- マイナンバーカードなしでも病院側が薬歴を調べられる?
- 向精神薬も処方箋なしで受け取れる?
- 医療用麻薬はどうなる?
- インスリンをなくした場合は?
- 薬が今日で切れる場合は?
- 薬が水に濡れたら飲んでもいい?
- 冷蔵保存の薬が停電で常温になったら使える?
- 同じ病気の家族の薬を飲んでもいい?
- 似た市販薬で代用できる?
- 災害時は薬代が無料になる?
- 現金がなくても受診できる?
- 家族が代理で薬を取りに行ける?
- 最後に|「何も持っていない」場合でも、まず医療につながる
- 参考にした主な公的・公式情報
災害で薬をなくしたら?処方箋なし・お薬手帳なし・マイナンバーカードなしの対処法

地震や水害で避難したあと、「いつもの薬を持ち出せなかった」「薬もお薬手帳も家に置いたまま」「何を飲んでいたのか名前まで思い出せない」と気づくことがあります。
このとき、最初から「処方箋がないから無理」「マイナンバーカードがないから受診できない」と考える必要はありません。
2026年現在は、かかりつけ薬局の薬歴、お薬手帳、マイナポータル、電子処方箋、災害時のオンライン資格確認など、服薬内容や保険資格を確認する手段が複数あります。さらに大規模災害では、受診や処方箋の交付が難しい患者について、平時とは異なる取扱いが認められる場合もあります。
ただし、「災害なら処方箋なしで何でも薬局からもらえる」という意味ではありません。
薬の種類、患者の状態、服薬内容をどこまで確認できるか、医師と連絡できるか、どの災害対応が適用されているかによって対応は変わります。
この記事では、2026年9月19日時点の厚生労働省資料や現行制度を基準に、薬そのものをなくした場合から、処方箋、お薬手帳、マイナンバーカード、資格確認書まで何も手元にない場合を順番に整理します。
災害で薬をなくしたら、最初に何をすればいい?
まず確認したいのは、「薬をどう入手するか」よりも現在の体調です。
呼吸が苦しい、意識状態がおかしい、けいれんが続く、急激に症状が悪化しているなど緊急性が高い場合は、普段の薬局を探すことを優先せず、119や避難所の救護所、周囲の医療従事者などへ助けを求めてください。
緊急性が高くない場合は、次の順で相談先を探します。
- かかりつけ医や普段利用している薬局へ連絡できるか確認する
- 連絡できなければ、避難先で診療を続けている医療機関や営業中の薬局へ相談する
- 避難所に救護所・医療救護班・調剤所などがあれば相談する
- 分かる範囲で病名、薬名、1日の回数、最後に飲んだ時刻などを伝える
- 薬袋、残った薬、PTPシート、容器、写真などがあれば見せる
- マイナポータルや電子版お薬手帳を使える場合は服薬情報を確認する
薬が完全になくなるまで待つ必要はありません。残りが今日分だけ、数日分しかないという段階でも、災害で次の受診や調剤が難しそうなら早めに相談した方が安全です。
「何をなくしたか」で対応はかなり違う
ひと口に「薬をなくした」といっても、実際には少なくとも4つの状況があります。
| 状況 | なくしたもの | 基本的な対応 |
|---|---|---|
| 薬そのものを紛失 | 普段飲んでいる薬 | 服薬内容を確認し、通常の受診・処方または災害時対応を検討 |
| 紙の処方箋を紛失 | 医師から受け取った処方箋原本 | 原則は発行した医療機関へ相談。受診そのものが困難なら災害時対応を検討 |
| 電子処方箋の控えを紛失 | 「処方内容(控え)」 | 電子処方箋そのものは失われていない。受付方法に応じて引換番号などを確認 |
| 薬名も資料も分からない | 薬・手帳・カード等の手掛かり | 薬歴、オンライン情報、電子処方箋など複数の情報をたどる |
特に、紙の処方箋をなくした場合と、電子処方箋の「処方内容(控え)」をなくした場合は別物です。
処方箋がなくても薬を受け取れる場合はある
平時は、医師等の処方箋に基づいて薬剤師が調剤するのが原則です。
一方、大規模災害では例外があります。
厚生労働省が2026年7月29日に出した「令和8年熊本地震による災害に伴う医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等に係る取扱いについて」では、被災地の患者について、医師等への受診が困難、または処方箋の交付を受けることが困難な場合、薬機法第49条第1項の「正当な理由」に該当し、必要な処方箋医薬品を販売・授与できるとしています。
この考え方自体は2026年に突然生まれたものではなく、厚生労働省が以前から大規模災害時などの取扱いとして示してきたものです。
ただし、重要なのは「被災した」という事実だけではありません。
受診が困難なのか、処方箋を受け取ることが困難なのか、服薬内容を安全に確認できるのかという点を医療側が確認します。
単に処方箋を家へ忘れた、薬局へ行くのが面倒だから処方箋なしで出してほしい、といった平時の状況と同じではありません。
最重要|「処方箋なしで交付できる」と「保険で調剤できる」は別
ここは災害時の薬について最も誤解しやすいところです。
薬機法上、災害時の「正当な理由」により処方箋医薬品を販売・授与できることと、その薬を健康保険の保険調剤として扱えることは同じではありません。
2026年3月31日、厚生労働省は「災害発生時における保険診療関係等及び診療報酬の取扱いについて」を発出しました。
この通知では、一定の基準を満たす大規模災害について、災害ごとの個別通知を待たず、あらかじめ定められた保険診療・保険調剤上の取扱いを適用できる仕組みが整えられています。
被災した患者が処方箋を持たず薬局へ来た場合、保険調剤として扱えるのは、事後的に処方箋が発行されることを前提として、たとえば次の条件を満たす場合です。
- 交通遮断や周辺医療機関の診療状況など、客観的にやむを得ない理由で医師の診療を受けられない
- 主治医、または主治医と連絡できない場合は別の医師と電話・メモ等で処方内容を確認できる
医療機関そのものと連絡できない場合でも、災害で服用中の薬を失った人で、処方内容が安定した慢性疾患の薬であることが薬歴、お薬手帳、包装などから明らかであれば認められる場合があります。
その場合も、後から医師へ処方内容を確認することとされています。
つまり、「災害なら薬局の判断だけで、いつもの薬を何でも保険で出してもらえる」わけではありません。
お薬手帳をなくしても、そこで確認手段がなくなるわけではない
紙のお薬手帳を自宅へ置いてきたり、水害や火災で失ったりしても、それだけで薬の確認ができなくなるわけではありません。
2026年の厚生労働省通知でも、薬剤服用歴、お薬手帳、マイナンバーカード等を活用して患者の服薬情報を確認するよう求めています。
実際の手掛かりとしては、次のようなものがあります。
- 普段利用している薬局に残っている薬歴
- 紙のお薬手帳
- 電子版お薬手帳
- 薬袋
- 錠剤・カプセルが入っていたPTPシート
- 薬のボトルや容器
- 残っている薬
- 薬局でもらった薬剤情報提供書
- スマートフォンに撮影していた薬の写真
- マイナポータルの薬剤情報
- 電子処方箋の処方・調剤情報
ただし、どれか一つが見つかれば自動的に同じ薬を出してもらえるわけではありません。
古いお薬手帳には、すでに中止した薬や変更前の用量が載っていることもあります。「以前飲んでいた薬」と「現在飲んでいる薬」を区別する確認が必要です。
薬の名前が分からないときは、色や形だけで自己判断しない
被災直後は、「血圧の薬だった」「白い丸い錠剤を朝1錠飲んでいた」程度しか思い出せないこともあります。
その場合でも、かかりつけ薬局の薬歴、電子版お薬手帳、マイナポータル、電子処方箋などから服薬情報をたどれる可能性があります。
診察券しか残っていなければ、それも医療機関を特定する手掛かりになります。薬袋やPTPシートの切れ端でも、捨てずに医師や薬剤師へ見せてください。
一方、錠剤の色や刻印をインターネットの画像と見比べ、本人が薬を特定して飲む方法は勧められません。似た外観の薬はありますし、同じ薬でも規格が複数存在することがあります。
写真や包装は「医療従事者が確認するための資料」と考えるのが安全です。
マイナンバーカードがなくても受診できる
2026年9月現在、従来の健康保険証を基本に説明することはできません。
従来の健康保険証は2024年12月2日以降新しく発行されなくなり、既存の保険証も2025年12月1日までに有効期限が終了しました。
有効期限切れに気づかず旧保険証を持参した場合の暫定対応も、2026年7月31日で終了しています。
現在の基本は、マイナ保険証または資格確認書です。
ただし、災害でマイナンバーカードや資格確認書を持ち出せなかったからといって、保険医療を受けられないわけではありません。
厚生労働省は災害時の案内で、被災してマイナ保険証や資格確認書等を紛失した、または自宅に置いたまま避難した人について、医療機関等へ次の情報を伝えることで保険医療を受けられる取扱いを示しています。
- 氏名
- 生年月日
- 連絡先
- 加入している医療保険者が分かる情報
保険者を確認する手掛かりは、会社員などの被用者保険なら事業所名、国民健康保険なら住所や組合名、後期高齢者医療制度なら住所などです。
したがって、「マイナンバーカードがない=10割負担」「カードがない=受診できない」ではありません。
一方で、災害の種類や対象地域、医療機関側でどこまで資格確認できるかによって実務上の対応は変わるため、「何もなくても必ず通常の自己負担割合になる」とまで一律には言えません。
資格確認書も身分証明書もない場合は?
マイナンバーカードだけでなく、資格確認書、運転免許証、財布、診察券まで失うこともあります。
ここで整理しておきたいのは、次の3つが別問題だということです。
- 本人を誰と確認するか
- 健康保険の資格をどう確認するか
- 何の薬を飲んでいるか確認するか
身分証明書がないだけで救急医療や必要な受診を諦める必要はありません。
氏名、生年月日、住所、勤務先、加入している保険など、分かる情報をできるだけ伝えてください。
また平時にも、初めて受診する医療機関・薬局で何らかの事情により資格確認ができず、マイナポータルの資格情報画面や資格情報のお知らせも用意できない場合には、「被保険者資格申立書」を利用する仕組みがあります。
災害時はマイナンバーカードなしでも薬剤情報を確認できる場合がある
2026年現在の災害医療で特に知っておきたいのが、オンライン資格確認等システムの「緊急時医療情報・資格確認機能」です。
厚生労働省の一般的な説明では「災害時医療情報閲覧機能」「災害時モード」という表現も使われています。
この機能がアクティブ化されている被災地域の医療機関・薬局では、患者がマイナンバーカードを持っていなくても、氏名、生年月日、性別、住所等から本人を特定し、オンライン資格確認等システムにある情報を確認できます。
閲覧対象には、薬剤情報、診療情報、特定健診情報などが含まれ、資格情報の一部として保険者番号や記号・番号等を確認できる場合もあります。
通常は患者本人から口頭等で同意を得て閲覧します。
ただし、人の生命・身体・財産を守るために必要で、本人から同意を得ることが困難な場合には、個人情報保護法に基づき同意を必要としない例外があります。
災害が起きれば全国で自動的に使えるわけではない
ここは注意が必要です。
災害時モードは、地震や大雨が起きた瞬間に全国の全医療機関・薬局で自動的に使える機能ではありません。
厚生労働省は災害ごとに、機能をアクティブ化する地域や期間を通知しています。
2026年にも大雪、地震、大雨、台風などにあわせて複数回アクティブ化・終了の通知が出ています。
つまり「今いる避難先の病院なら必ずカードなしで薬歴を見られる」とは限りません。利用できるかどうかは、その時点の対象地域・期間と医療機関・薬局のシステム環境によります。
マイナポータルでも薬の情報を確認できる
スマートフォンを使える場合は、マイナポータルも重要な手掛かりになります。
ただし、「マイナポータルには全国で処方された薬がすべてリアルタイムに入っている」という理解は正しくありません。
大きく分けると、マイナポータルで確認できる薬の情報には性質の違うものがあります。
| 情報 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 過去の薬(薬剤情報) | 医療保険の請求情報をもとに過去の薬を確認できる | 反映まで時間がかかり、直近の薬がまだ出ていない場合がある |
| 処方せん(処方情報)・最近の薬(調剤情報) | 電子処方箋管理サービスへ登録された情報を比較的早く確認できる | 電子処方箋非対応施設などの情報は表示されない場合がある |
厚生労働省・マイナポータルの案内では、「過去の薬」は約1か月半前から過去5年分を確認できる一方、電子処方箋に対応した施設で登録された処方・調剤情報は、より新しい情報を確認できる仕組みになっています。
それでも、自由診療や登録されていない情報、システムへまだ反映されていない薬などがあるため、画面にない=その薬を使っていないとは限りません。
電子版お薬手帳も災害時の手掛かりになる
電子版お薬手帳は、紙のお薬手帳をスマートフォン上で管理できるサービスです。
厚生労働省は電子版お薬手帳のガイドラインに沿ったサービスを公表しており、マイナポータルとの連携や、電子処方箋対応薬局から取得した薬情報を確認できるサービスもあります。
紙のお薬手帳が流されたり、自宅に置いたまま避難したりしたときにも、スマートフォンが手元に残っていれば役立つ可能性があります。
ただし、アプリごとに機能は異なります。電子版お薬手帳を使っているからといって、すべての病院・薬局の薬が自動的に完全保存されているとは限りません。
紙の処方箋を災害でなくした場合
医師の診察を受け、紙の処方箋を受け取ったあとに災害で紛失した場合は、まず発行した医療機関へ連絡できるか確認してください。
全国一律に「紛失なら無料で再発行」「必ず再診が必要」と決められているわけではなく、状況や医療機関の判断によって対応が変わります。
さらに災害で発行元の病院そのものが休診している、交通が遮断されているなど、受診・処方箋交付自体が困難なら、先ほど説明した災害時の処方箋医薬品・保険調剤の取扱いが問題になります。
通常の「処方箋をなくした」と、災害で「処方箋を発行してもらうこと自体が困難」は分けて考える必要があります。
処方箋の期限は原則「交付日を含めて4日」
保険医療機関から交付される処方箋の使用期間は、原則として交付日を含めて4日以内です。
土曜日、日曜日、祝日も4日に含まれます。
たとえば金曜日に発行された処方箋なら、通常は金・土・日・月で4日です。
長期旅行などの特殊事情があり、医師や歯科医師が別の使用期間を処方箋へ記載した場合は、その記載された日まで有効になります。
電子処方箋も原則は同じです。
なお、災害が起きたからといって、すべての処方箋の期限が全国一律で自動延長されるわけではありません。期限内に薬局へ行けない状況になった場合は、医療機関や薬局へ相談してください。
電子処方箋の「処方内容(控え)」をなくした場合
電子処方箋の場合、「処方内容(控え)」と書かれた紙を渡されることがあります。
これは処方箋そのものではありません。
電子処方箋は電子処方箋管理サービス上にあるため、「処方内容(控え)」をなくしたことと、紙の処方箋原本をなくしたことは意味が違います。
マイナンバーカードで薬局受付する場合
厚生労働省の現行Q&Aでは、薬局でマイナンバーカードを使って受付する場合、処方内容(控え)や引換番号は不要です。
資格確認書で受付する場合
資格確認書を使って電子処方箋の調剤を受ける場合は、電子処方箋を呼び出すための6桁の引換番号が必要です。
引換番号が分からない場合は、処方箋を発行した医療機関へ確認するほか、マイナポータルから確認できます。
したがって、電子処方箋では「控えをなくしたから、もう薬を受け取れない」とは限りません。
災害で電子処方箋のシステムや通信が止まったら?
電子処方箋は便利ですが、災害時には停電や通信障害、システム停止も考えなければなりません。
厚生労働省の運用では、大規模災害時など電子処方箋管理サービスを使えない場合、紙の処方箋へ切り替える運用があります。
すでに電子処方箋を発行したあとでサービスが利用できなくなった場合には、状況に応じて医療機関が紙処方箋を再交付したり、遠方の場合に医療機関から薬局へ情報をFAX・メール等で送ったうえで原本を後送したりする対応が示されています。
同時に、元の電子処方箋を取消すなど、同じ処方で二重に調剤されないよう管理することも必要です。
患者が手元の「処方内容(控え)」だけを見せれば、システム停止中でもそのまま調剤できるという意味ではありません。
かかりつけ医も薬局も被災していたら
大きな災害では、「いつもの病院へ電話してください」という助言だけでは役に立たないことがあります。
病院が停電している、薬局が浸水している、道路が寸断されているという状況なら、避難先で診療を続けている医療機関や保険薬局、救護所などへ相談します。
災害によっては、自治体が設置する避難所内の調剤所、仮設薬局、モバイルファーマシーなどが使われることもあります。
モバイルファーマシーは、薬剤師が災害現場で調剤などを行うための機能を備えた車両ですが、すべての避難所へ配置されるわけではありません。
「モバイルファーマシーを探しに行く」というより、まず避難所運営者、自治体、救護所などへ現在利用できる医療・薬局支援を確認する方が現実的です。
避難所や救護所でも薬を受け取れる?
避難所に救護所や医療救護班が設置され、診察や処方が行われていれば、そこで薬へつながる場合があります。
ただし、避難所で行われる医療がすべて通常の健康保険診療というわけではありません。
都道府県知事の要請に基づき、日本赤十字社の救護班、DMAT、JMATなどが避難所等で行う災害救助法上の医療については、通常の保険診療とは別の扱いになります。
救護所や避難所救護センター等で災害救助法に基づいて処方箋が発行され、調剤された場合、その費用は救護所の設置主体となる都道府県・市町村へ請求される仕組みがあります。
「災害処方箋」は被災者が自分で申請するものではない
災害医療の資料では「災害処方箋」という言葉が使われることがあります。
これは、被災者が普通の薬局で「災害処方箋をください」と頼めば発行される制度ではありません。
避難所や救護所などで災害救助法による医療の一環として診察を受け、その中で交付される処方箋を通常の保険処方箋と区別して扱うものです。
処方箋に「災」と記載される場合もありますが、厚生労働省は、災害救助法の適用が明らかな場合は通常の保険調剤として扱わないため、薬局側で処方箋がどこで発行されたか確認するよう示しています。
医療用麻薬・向精神薬などは普通の薬と同じではない
災害時でも、すべての薬を同じルールで扱えるわけではありません。
医療用麻薬
2026年熊本地震の厚生労働省通知では、患者が麻薬施用者である医師を受診できず、麻薬処方箋の交付も困難な場合、麻薬小売業者等が麻薬施用者である医師へ連絡し、患者への施用の指示を確認できることなどを条件に、必要な医療用麻薬を交付できる取扱いが示されています。
医薬品である覚醒剤原料
医薬品である覚醒剤原料についても、医師へ連絡し、患者に対する施用の指示を確認できることが重要になります。
向精神薬
向精神薬も、医師等への連絡や施用指示の確認が基本です。
2026年の通知では、医師等から事前の包括的な指示があり、患者の薬袋などから常用している向精神薬の薬剤名・用法・用量を確認できる場合などについても取扱いが示されています。
つまり、「災害なら睡眠薬や医療用麻薬も、普通の慢性疾患薬と同じように処方箋なしでもらえる」と考えてはいけません。
薬の中断を自己判断しない方がいい治療もある
災害で薬をなくしたとき、「1日くらい飲まなくても平気だろう」と考えたくなることがあります。
しかし、治療内容によっては中断が状態悪化につながるため、早めの医療相談が特に重要です。
たとえば、インスリンを必要とする糖尿病、抗てんかん薬による治療、長期間ステロイドを使用している人などでは、自己判断による中断や用量変更を避ける必要があります。
抗凝固薬、免疫抑制薬、パーキンソン病治療薬、心疾患の治療薬なども、病状や薬の種類によって中断の影響が異なります。
ここで大切なのは、「この薬なら何時間まで大丈夫」と自分で線を引かないことです。
薬をなくした時点、または残りが少ないと分かった時点で、医師・薬剤師・救護所などへ相談してください。
インスリンをなくした場合
特にインスリンが不可欠な人は、薬が切れるまで様子を見るのではなく、できるだけ早く医療支援へつながる必要があります。
普段使用している製剤名、単位数、注射する時間などが分かる資料があれば持参してください。
分からない場合も、記憶だけで量を決めたり、家族のインスリンを代用したりせず、医療従事者へ相談してください。
水に濡れた薬や、停電で冷蔵できなかった薬はどうする?
災害では薬をなくさなくても、泥水につかった、包装が破れた、高温になった、停電で冷蔵できなくなったという問題が起こります。
薬の安定性は製品ごとに違います。
特にインスリン、注射薬、その他の要冷蔵薬は、「常温で○時間ならすべて大丈夫」と一律に判断できません。
反対に、「一度冷蔵庫から出たら全部使えない」とも限りません。
製品名と保管されていた温度・時間が分かる範囲で伝え、薬剤師、医師、製造販売元の製品情報などで確認してください。
泥水に浸かった、包装が破損したなど汚染の可能性がある場合も、見た目だけで使用可否を判断しない方が安全です。
同じ病気の家族の薬を分けてもらってもいい?
避難所で薬が見つからないと、「家族も同じ病気だから1錠もらえばいい」と考えることがあるかもしれません。
これは勧められません。
同じ病名でも、薬の種類、含量、用量、腎機能や肝機能、アレルギー、併用薬などによって適切な処方は変わります。
他人に処方された薬を自己判断で服用したり、自分の薬を他人へ分けたりせず、医療機関・薬局・救護所へ相談してください。
似た市販薬で代用するのも自己判断では避ける
病院でもらっていた薬をなくし、ドラッグストアで似た名前の市販薬を見つけても、同じ治療になるとは限りません。
処方薬と市販薬では、有効成分、含量、組み合わせ、適応、服用回数などが違うことがあります。
市販薬そのものが悪いわけではなく、災害時に薬剤師へ相談した結果として利用する場面はあります。
問題なのは、処方薬の代わりになると本人だけで判断することです。
災害時は薬代や診察代が無料になる?
災害が起きたからといって、全国一律で医療費や薬代が無料になるわけではありません。
費用の仕組みは、大きく分けて考える必要があります。
| 医療の種類 | 費用の基本的な考え方 |
|---|---|
| 通常の健康保険による受診・調剤 | 原則として通常の自己負担あり |
| 災害救助法による救護所等の医療 | 通常の保険診療とは別の仕組みで扱われる場合がある |
| 災害ごとの窓口負担免除・猶予 | 対象災害・地域・保険者・被災状況・期間などの条件あり |
たとえば令和8年熊本地震でも、一定の被災条件や対象保険者を満たす人について、医療機関等の窓口で支払いを不要とする措置が実施されました。
しかし、これはすべての災害・すべての被災者へ自動適用される制度ではありません。
災害後は、厚生労働省、加入している保険者、自治体などが出す最新情報を確認してください。
現金を持っていない場合はどうする?
財布そのものをなくしている場合は、受付時に「被災して現金や支払い手段を持っていない」と伝えてください。
災害によって窓口負担の免除・猶予措置が出ている場合もありますし、救護所での災害救助法による医療なのか、通常の保険診療なのかによって扱いも異なります。
一方、「災害だから必ず無料」「現金がなければ全国どこでも必ず後払い」という共通ルールがあるわけではありません。
支払いが不安だから受診自体を諦めるのではなく、まず施設へ事情を伝えることが大切です。
家族が代わりに薬を受け取りに行くことはできる?
本人が負傷している、高齢で移動できないなどの事情から、家族が代わりに薬局へ行くこともあります。
代理受領できる場合はありますが、「家族なら何も確認せず受け取れる」というものではありません。
電子処方箋について厚生労働省は、看護にあたる家族等が代わりに調剤を受ける場合、被保険者情報、引換番号、患者と家族であることが分かるものなどを薬局へ伝える方法を案内しています。
本人確認や服薬指導の方法は状況によって変わるため、代理で向かう前に薬局へ連絡できるなら確認しておくとスムーズです。
子ども・高齢者・妊婦などは特に薬の確認を慎重に
乳幼児、高齢者、妊婦、授乳中の人、認知症の人、複数の薬を服用している人などは、薬の種類や用量を正確に確認することがより重要です。
成人用の薬を子どもへ流用したり、「以前妊娠前に飲んでいたから」と古い処方を再開したりしないでください。
高齢者では複数の医療機関から薬を処方されている場合もあるため、一つの古いお薬手帳や一つの薬袋だけで現在の服薬内容を決めつけない方が安全です。
何をなくした?→どうする?早見表
| 状況 | 最初の相談先 | 確認に使えるもの | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 薬そのものを紛失 | かかりつけ医・薬局、避難先の医療機関・薬局・救護所 | 薬歴、お薬手帳、包装、マイナポータル等 | 同じ薬が自動的に出るわけではない |
| 紙の処方箋を紛失 | 発行医療機関 | 診療・処方記録 | 再発行・再診・費用は一律ではない |
| 電子処方箋の控えを紛失 | 対応薬局・発行医療機関 | 電子処方箋、マイナポータル、引換番号 | 控えは処方箋そのものではない |
| お薬手帳を紛失 | 薬局・医療機関 | 薬歴、包装、電子情報 | 手帳なしでも相談できる |
| マイナンバーカードを紛失 | 医療機関・薬局 | 資格確認書、本人申告、災害時機能 | カードなし=受診不可ではない |
| 資格確認書もない | 医療機関・薬局 | 氏名、生年月日、住所、勤務先、保険者情報 | 災害時の取扱いは対象災害等を確認 |
| 薬名が分からない | 医師・薬剤師 | 薬歴、薬袋、PTP、写真、オンライン情報 | 色や形だけで自己特定しない |
| かかりつけ医が休診 | 別の医療機関・救護所 | 過去の服薬資料 | 災害時対応の対象になる場合あり |
| 薬局が被災 | 営業中の薬局・救護所 | 処方情報・薬歴等 | 在庫や物流の状況にも左右される |
| 薬が水濡れ・高温・冷蔵切れ | 薬剤師・医師 | 製品名、包装、保管状況 | 製品ごとに判断が必要 |
薬の情報を確認する方法を比べると
| 確認方法 | 役立つ点 | 注意点 |
|---|---|---|
| 紙のお薬手帳 | その場ですぐ医療従事者へ見せられる | 紛失・水濡れ、古い処方が混在することがある |
| 電子版お薬手帳 | スマートフォンで持ち運べる | アプリ・連携状況により情報範囲が違う |
| マイナポータル | 過去の薬、電子処方箋情報を確認できる | 情報源によって反映時期・対象期間が違う |
| マイナ保険証 | 本人同意により医療側が薬剤情報を確認できる | カードを持ち出せない場合は通常受付では利用できない |
| 災害時医療情報閲覧 | カードなしでも薬剤・診療情報等を確認できる場合がある | 対象地域・期間・対応施設に限られる |
| かかりつけ薬局の薬歴 | 普段その薬局で調剤した内容を確認しやすい | 薬局が被災・連絡不能だと利用しにくい |
| 電子処方箋 | 対応施設では比較的新しい処方・調剤情報を扱える | すべての施設・すべての薬が対象ではない |
| 薬袋・包装・写真 | 薬の特定につながる重要な手掛かり | 現在服用中かどうかは別途確認が必要 |
災害で薬をなくしたときに、やってはいけないこと
- 同じ病気の家族・知人から処方薬を分けてもらう
- 錠剤の色や形だけで薬を自己特定する
- ネットの画像検索だけで薬を判断する
- 似た市販薬を自己判断で代用する
- 飲めなかった分を取り戻そうとして次回に倍量飲む
- 自己判断で用量を減らす、増やす、休薬する
- 古いお薬手帳に載っている薬を現在の薬だと決めつける
- 水に濡れた薬や高温になった薬を見た目だけで判断する
- 冷蔵薬を「数時間なら平気だろう」と一律に判断する
平時にしておくと、薬をなくしたときに役立つ備え
災害用に特別な薬を大量にため込むより、まず自分が何を飲んでいるか分かる状態を作っておくことが大切です。
紙のお薬手帳を一冊にまとめる、電子版お薬手帳を使う、薬袋や最新のお薬手帳をスマートフォンで撮影する、といった備えなら普段の生活でも役立ちます。
あわせて、かかりつけ医と薬局の名称・電話番号、持病、薬のアレルギーなどを家族にも分かるようにしておくと、本人が説明できない場合の手掛かりになります。
マイナポータルを使っている人は、平時に一度「薬」の画面を開き、自分の情報がどのように表示されるか確認しておくのも有効です。
なお、防災用だからと自己判断で処方薬を余分に受け取ったり、古い薬を長期間ため込んだりする方法は勧められません。処方日数は病状や薬に応じて医師が判断するものです。
薬だけでなく、水、非常食、携帯トイレなど避難生活全体の備えを見直したい場合は、大地震に備える防災グッズ10選|まず揃えたい必需品と非常持ち出し袋の作り方もあわせて確認してみてください。
また、断水時は薬を飲むための水だけでなくトイレの問題も起こります。地震後は「水があれば便器を流せる」とは限らないため、断水したらトイレはどうする?「水を流せば使える」とは限らない理由と正しい対処で排水設備を含めた判断方法を整理しています。
よくある質問
災害で薬を全部なくしたら、最初にどこへ行けばいい?
緊急症状があるなら救急要請や救護所を優先してください。緊急性が高くなければ、まずかかりつけ医・薬局へ連絡し、難しければ避難先の医療機関、薬局、救護所等へ相談します。
処方箋がなくても薬を出してもらえる?
大規模災害で受診や処方箋交付が困難な場合、薬機法上、必要な処方箋医薬品を処方箋なしで販売・授与できる場合があります。ただし無条件ではなく、保険調剤として扱う場合にはさらに条件があります。
お薬手帳がなくても大丈夫?
お薬手帳がないだけで相談できなくなるわけではありません。薬歴、薬袋、包装、マイナポータル、電子処方箋なども確認材料になります。
薬の名前を覚えていなくても調べられる?
確認できる可能性があります。普段の薬局の薬歴やオンライン情報、薬袋、包装などを医療従事者が照合します。ただし必ず特定できるとは限りません。
マイナンバーカードをなくしても受診できる?
できます。災害時には本人申告などによる資格確認の取扱いがあり、対象地域ではカードなしでも医療情報を閲覧できる災害時機能が利用できる場合があります。
資格確認書もなくしたら?
氏名、生年月日、連絡先、勤務先や住所など保険者を特定する手掛かりを医療機関へ伝えてください。災害時にはカード類を提示できない被災者向けの取扱いがあります。
本人確認書類が何もなくても受診できる?
身分証明書がないことだけを理由に必要な医療を諦める必要はありません。分かる本人情報を伝え、医療機関・救護所へ相談してください。
避難先の知らない病院でも薬を処方してもらえる?
診療を受けることはできます。服薬内容を確認できる資料やオンライン情報があれば、医師が現在の状態を確認したうえで対応します。
いつもの薬局でなくても大丈夫?
別の薬局でも対応できる場合があります。ただし、いつもの薬局にしか残っていない薬歴もあるため、確認できる情報量には差があります。
避難所や救護所でも薬をもらえる?
医療救護班、救護所、調剤所などが設置されていれば、診察・処方・調剤につながる場合があります。すべての避難所に同じ医療体制があるわけではありません。
紙の処方箋の期限は何日?
原則として交付日を含めて4日以内です。休日・祝日も含みます。医師等が特殊事情を認め、別の期間を記載している場合はその期間が適用されます。
電子処方箋の控えをなくしたら?
処方内容(控え)は処方箋そのものではありません。マイナンバーカードで薬局受付をする場合は控えも引換番号も不要です。資格確認書で受付する場合は引換番号が必要で、発行医療機関やマイナポータルから確認できます。
電子処方箋なら薬の履歴は全部残っている?
いいえ。対応施設、登録状況、対象期間などに制限があります。「電子処方箋だから全国のすべての薬をリアルタイムで確認できる」とは限りません。
スマートフォンだけでも薬の履歴を確認できる?
マイナポータルや電子版お薬手帳を利用できる場合があります。ただし、保存・連携されている情報の範囲はサービスによって違います。
マイナンバーカードなしでも病院側が薬歴を調べられる?
対象災害で「緊急時医療情報・資格確認機能」がアクティブ化されている医療機関・薬局なら、氏名、生年月日、性別、住所等から患者を特定し、薬剤情報等を確認できる場合があります。
向精神薬も処方箋なしで受け取れる?
一般的な処方箋医薬品と同じ条件ではありません。医師等への連絡や施用指示の確認など、別の条件があります。
医療用麻薬はどうなる?
麻薬施用者である医師への連絡と施用指示の確認などが必要になるため、一般の慢性疾患薬と同じ扱いではありません。
インスリンをなくした場合は?
自己判断で注射量を変えたり、長時間様子を見たりせず、できるだけ早く医療機関・救護所・医師等へ相談してください。
薬が今日で切れる場合は?
切れてからではなく、その時点で相談してください。災害では医療機関・薬局の再開や物流に時間がかかることがあります。
薬が水に濡れたら飲んでもいい?
薬や包装の状態によって異なるため、一律には判断できません。泥水への浸水や包装破損がある場合も含め、薬剤師・医師等へ確認してください。
冷蔵保存の薬が停電で常温になったら使える?
製品ごとに保存条件が違うため、「何時間まで」という共通基準はありません。製品名、温度、時間を分かる範囲で伝えて確認してください。
同じ病気の家族の薬を飲んでもいい?
勧められません。同じ病名でも薬・用量・持病・併用薬などは人によって異なります。
似た市販薬で代用できる?
自己判断での代用は避けてください。市販薬と処方薬では成分量や適応が違う場合があります。薬剤師へ相談してください。
災害時は薬代が無料になる?
全国一律ではありません。通常の保険診療、災害救助法による医療、災害ごとの窓口負担免除・猶予は別制度です。
現金がなくても受診できる?
支払い手段を失ったことを受付で伝えてください。災害ごとの免除・猶予措置や救護所の取扱いによって異なります。現金がないことを理由に必要な医療を最初から諦めないでください。
家族が代理で薬を取りに行ける?
代理受領できる場合があります。電子処方箋では被保険者情報や引換番号、家族関係を確認できるものなどが必要になるケースがあります。事前に薬局へ確認できればより確実です。
最後に|「何も持っていない」場合でも、まず医療につながる
災害で薬をなくしたとき、処方箋、お薬手帳、マイナンバーカードまで手元にないと、「もう薬を確認する方法がない」と思ってしまうかもしれません。
しかし2026年現在は、かかりつけ薬局の薬歴、薬袋や包装、マイナポータル、電子版お薬手帳、電子処方箋、災害時の医療情報閲覧など、複数の情報から服薬内容をたどれる可能性があります。
一方で、災害時の例外は「何でも自由に薬を出せる制度」ではありません。
受診・処方箋交付が本当に困難なのか、何の薬をどのように使っていたのか、現在もその薬が必要なのかを、医師や薬剤師が確認して対応します。
薬がない、名前も分からない、カードもない。
そんな状況でも、自分だけで薬を選んだり、他人の薬で代用したりするのではなく、分かる情報を一つずつ持って医療機関・薬局・救護所へ相談してください。
参考にした主な公的・公式情報
- 厚生労働省「薬局・薬剤師の災害対応」
- 厚生労働省「令和8年熊本地震による災害に伴う医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等に係る取扱いについて」
- 厚生労働省「災害発生時における保険診療関係等及び診療報酬の取扱いについて」
- 厚生労働省「保険証がなくても医療機関等を受診できます」
- 厚生労働省「資格確認方法について」
- 厚生労働省「オンライン資格確認について」
- 厚生労働省「国民の皆さま向け 電子処方せんQ&A」
- 厚生労働省「電子版お薬手帳」
- 厚生労働省「処方箋の使用期間にご留意ください」
- 日本薬剤師会「災害対策」
※本記事は2026年9月19日時点の制度・公式資料を基にしています。災害時の特例措置、医療費の免除・猶予、オンライン資格確認の災害時機能などは、対象地域や期間が災害ごとに変わります。実際に被災した場合は、厚生労働省・自治体・加入している医療保険者等の最新情報も確認してください。