- 鬼武者 Way of the Sword レビュー|面白い?PS5・Switch 2の違いも評価
- 『鬼武者 Way of the Sword』忖度なしレビュー|先に結論
- どんなゲーム?|過去作を知らなくても始められる新しい『鬼武者』
- 良かった点|受け流し・弾き・一閃が剣戟を単なるパリィゲーにしない
- 魂吸収まで戦闘のリズムに入っている
- 一つの刀でも戦闘はかなり深い。ただし幅の狭さは残る
- ボス戦は本作最大の見どころ
- 宮本武蔵は「三船敏郎の顔」だけで終わらない
- 京都の景観は強い。でも広くしたことが常にプラスとは限らない
- 気になった点|20~30時間の中で「もっと短くてよかった」と思わせる
- 素材集めと成長は、剣戟ほど面白くない
- ソウルライクではない|SEKIROが好きなら相性はいい?
- アクション初心者でも遊べる?
- 迷っているなら体験版を先にやる価値が大きい
- Switch 2版は30fpsでも買える?
- 固定30fpsとアンロック、どちらがおすすめ?
- Switch 2版とPS5版、どちらを選ぶ?
- Joy-Con 2のモーション操作はSwitch 2版を選ぶ理由になる?
- Switch 2パッケージ版はゲームキーカード|34GB以上必要
- 通常版・デラックス・プレミアムデラックス、どれを買う?
- 8,990円を払う価値はある?
- 『鬼武者 Way of the Sword』忖度なしレビュー評価
- 総評|剣戟アクションが好きなら買い。ただし「復活した鬼武者」だけで買う必要はない
鬼武者 Way of the Sword レビュー|面白い?PS5・Switch 2の違いも評価
『鬼武者』の完全新作が約20年ぶりに登場しました。
それだけでも話題にはなりますが、レビューで見るべきなのはそこではありません。
『鬼武者 Way of the Sword』の通常版は8,990円。2026年には剣戟を売りにした高品質なアクションゲームも珍しくなく、シリーズ復活というだけで買う理由にはならない価格です。
では、過去作への思い入れを全部外しても、新作アクションとして薦められるのか。
結論から言えば、薦められます。
受け流し、弾き、一閃を使い分ける剣戟は本作最大の武器で、特に主要ボスとの一騎打ちは2026年のアクションゲームでも上位に置ける出来です。
ただし、その強さが20~30時間すべてに続くわけではありません。
素材集め、薄いサイド活動、同じ強敵との再戦、京都での往復が挟まり、肝心の剣戟から離れている時間ほど評価が落ちます。
最高クラスの戦闘を持った、惜しい部分もはっきりある良作。
これが一番近い評価です。
『鬼武者 Way of the Sword』忖度なしレビュー|先に結論
シリーズ未経験でも問題ありません。
今回の『鬼武者』は世界観が再構築されており、過去作のストーリーを知らなくても始められます。「鬼とは何か」「幻魔とは何か」から改めて描かれるため、『鬼武者5』のような直接的な続編だと思う必要もありません。
戦闘については、かなり強いです。
一閃だけに頼るゲームではなく、敵の攻撃を受け流して位置を崩す、弾いて力動を削る、通常攻撃や両手攻撃で攻める、鬼ノ武具を使う、魂を吸うタイミングを選ぶ、といった判断が一つの戦闘に重なっています。
難度も「上級者しか楽しめない」作りではありません。
物語を追いやすい「活劇」では一閃も成功させやすくなり、ガードやガイド機能も用意されています。一方で進行とともに敵は手強くなり、ボスでは受け流しだけでなく回避や弾き、攻撃の見切りまで必要になるため、アクションを詰めたい人にも応えてくれます。
ただ、総合9点台にはしませんでした。
剣戟だけなら9点台半ばを検討できますが、ゲーム全体を見ると寄り道の密度に差があり、強敵の再利用も目立ちます。一本道のステージと広めの京都を行き来する構成も、常に剣戟の面白さを引き立てているとは言えません。
PS5とSwitch 2の両方を持っていて、自宅のテレビ中心で遊ぶならPS5版を優先。
携帯して遊ぶことに価値を感じるなら、Switch 2版も十分に選べます。
どんなゲーム?|過去作を知らなくても始められる新しい『鬼武者』
舞台は江戸時代初期の京都。
「剣の道」を極めようとする宮本武蔵が、異形の存在「幻魔」との戦いへ巻き込まれ、「鬼の篭手」によって人ならざる力を得るところから物語が動きます。
歴史上の宮本武蔵をそのまま再現する作品ではありません。
実在した人物や京都の伝承を取り入れながら、鬼や幻魔、超人的な能力が入り交じる和風ダークファンタジーです。
シリーズ作品ではありますが、過去作との物語上の直接的なつながりを前提としていません。
初めて『鬼武者』に触れる人でも、そのまま武蔵の物語から入れます。
逆に過去作を知っていれば、「魂吸収」や「一閃」といったシリーズを象徴する仕組みがどう作り直されたかを楽しめる。
初心者とシリーズ経験者のどちらか一方だけへ向けた復活作にはなっていません。
良かった点|受け流し・弾き・一閃が剣戟を単なるパリィゲーにしない
『鬼武者 Way of the Sword』で一番評価したいのは、やはり刀を使った戦闘です。
近年のアクションゲームでは、敵の攻撃へタイミングよく防御を合わせる「パリィ」が珍しくなくなりました。
本作も一見するとその流れに見えます。
ところが、実際の仕組みは一種類のジャストガードにまとめられていません。
「受け流し」は敵の攻撃をいなし、相手をよろけさせたり、壁や別の敵へぶつけたりできる防御。
成功を重ねれば「気焔状態」となり、刀の威力が上がるうえ、鬼ノ武具に必要な青魂も得やすくなります。
「弾き」はさらに攻撃的です。
敵の勢いを返して「力動」を大きく削り、矢などの飛び道具まで跳ね返せます。
そこへシリーズを象徴する「一閃」が加わります。
敵の攻撃が当たる直前という厳しいタイミングでこちらから斬り込み、成功すれば大ダメージと大量の魂を奪う。
受け流しよりリスクが高いぶん、決まったときの見返りも大きい技です。
つまり、
安全に受けるのか。
相手を崩しにいくのか。
危険を承知で一閃を狙うのか。
同じ敵の一振りに対して複数の答えがあります。
これが剣戟を「光った瞬間に防御ボタンを押すゲーム」にしていません。
魂吸収まで戦闘のリズムに入っている
敵を倒すと魂が現れます。
黄魂は体力回復。
青魂は鬼ノ武具に使う鬼力。
赤魂は能力やアイテムの強化。
これだけなら、倒した敵から自動的に報酬を受け取るだけの仕組みにも見えます。
面白いのは、魂を吸収している最中は無防備になることです。
敵を一体倒したからといって、その場ですぐ吸えるとは限りません。
周囲に敵が残っていれば先に距離を取る。
受け流しで相手を押し返して時間を作る。
回復が欲しいなら多少危険でも黄魂を取りにいく。
戦闘と回復、必殺技、成長素材の回収が別々の画面へ切り離されず、同じ場所でつながっています。
派手な一閃だけではなく、こうした小さな判断が戦闘のテンポを支えているのも本作の良いところです。
一つの刀でも戦闘はかなり深い。ただし幅の狭さは残る
武蔵のメイン武器は一本の刀です。
大量の武器へ持ち替え、それぞれ別のコンボを覚えるタイプではありません。
その代わり、片手攻撃と両手攻撃、受け流し、弾き、一閃、鬼ノ武具、回避、環境利用を組み合わせ、一つの剣戟を深くする方向へ振っています。
この判断自体は成功しています。
刀と刀がぶつかる戦いに集中しているからこそ、敵の攻撃を読む楽しさや、距離を詰める緊張感が薄まりません。
ただし、ここは20時間を超える長さと相性が悪くなる部分でもあります。
戦闘の底は深い。
一方で、「まったく違う武器に変えて別ゲームのような戦い方をする」という幅は小さい。
ゲーム後半まで新鮮さを維持できるかは、プレイヤーが一閃の精度を上げたり、受け流しと弾きの使い分けを詰めたりすること自体を楽しいと思えるかに左右されます。
ボス戦は本作最大の見どころ
通常戦でも剣戟は面白いですが、本領が出るのはボス戦です。
主要ボスは単に体力が多い雑魚ではありません。
長い連撃を持つ相手。
受け流すより回避した方が安全な攻撃を使う相手。
遠距離まで意識させる相手。
力動をどう削るかが重要な相手。
覚えた技を全部同じ順番で出せば勝てるようには作られておらず、相手ごとにこちらの答えを変える必要があります。
しかも攻撃モーションが派手なだけでなく、何をされているのかは比較的読みやすい。
難しい攻撃でも、「何に失敗したのか」が分かりやすいことは、タイミング重視のアクションではかなり重要です。
受け流し。
弾き。
回避。
一閃。
鬼ノ武具。
それまで覚えた要素がボス戦で一つにつながる。
発売後レビューでボスへの評価が突出して高いのも納得できる設計です。
ただし、中ボス級の強敵には再登場もあります。
最初の再戦では「以前苦戦した敵を今の腕前で倒す」という成長を感じられますが、同じ顔ぶれが何度も続けば話は別。
主要ボスが素晴らしいからこそ、その間を埋める再戦の多さは余計に目につきます。
宮本武蔵は「三船敏郎の顔」だけで終わらない
主人公・宮本武蔵のフェイスモデルには三船敏郎氏が起用されています。
ただ、有名な俳優の顔を使ったこと自体はゲームの評価にはなりません。
良いのは、その顔をちゃんと一人のキャラクターとして動かしていることです。
本作の武蔵は、最初から完成された剣豪ではありません。
腕への自信は強い。
口も態度も決して上品ではない。
人助けを頼まれれば面倒そうな顔もする。
それでも完全に冷たい人間にはなり切れない。
幻魔との戦いが大きくなるにつれ、単に強い敵を斬りたい剣士ではいられなくなっていきます。
「剣の道」と「何のために戦うのか」が噛み合わなくなっていくところが物語の軸です。
出雲阿国や鬼の佳人など周囲の人物も、武蔵を褒めるだけの同行者ではありません。
荒々しいアクションの合間に会話やユーモアが入るため、重苦しい和風ダークファンタジー一辺倒にもなっていません。
ストーリーだけを目的に8,990円を払うゲームではありませんが、剣戟を次のボスまで運ぶ役割としては十分以上です。
京都の景観は強い。でも広くしたことが常にプラスとは限らない
本作はオープンワールドではありません。
清水寺や神社仏閣、山道、地下施設などの作り込まれたステージと、比較的自由に動ける広めの京都を組み合わせた構造です。
一本道を前へ進むだけだった旧来型のアクションより、探索できる余地は増えています。
横道へ入れば強化素材や収集物が見つかる。
サイドストーリーを通じて京都の伝承や人物が見える。
能力の獲得によって、それまで行けなかった場所へ足を伸ばせることもあります。
こうした探索は世界を広げる意味があります。
問題は、すべての寄り道が同じ密度ではないことです。
物語や伝承を掘り下げるサイド要素は面白い。
一方、素材や報酬を得るために戦闘を繰り返すだけの活動もある。
NPCの間を往復したり、以前通った場所へ戻ったりする時間もあります。
広くなったことで『鬼武者』の世界は厚くなりました。
同時に、剣戟アクションとして最も気持ちいい時間の割合は薄まりました。
この両方が成立しています。
気になった点|20~30時間の中で「もっと短くてよかった」と思わせる
プレイ時間は遊び方によってかなり変わります。
発売後レビューを見ると、本編中心なら15~20時間前後、寄り道を増やせば25~30時間程度、かなり回収しながら進めれば30時間を超える例もあります。
短いゲームではありません。
ただ、長いこと自体は長所でも短所でもない。
問題は密度です。
主要ステージからボスへ向かっている時間はかなり強い。
新しい敵が出て、剣戟の使い方を試し、物語が動き、その先に大きなボスが待つ。
ところが広い京都へ戻り、素材を探し、依頼を片付け、以前倒した強敵とまた戦う時間になると勢いが落ちます。
「もっと遊びたいから20時間ある」のではなく、
「15時間前後に絞ったら、もっと鋭いゲームになったのでは」
と感じさせる余白がある。
ここは本作の一番大きな弱点です。
素材集めと成長は、剣戟ほど面白くない
赤魂などを使って武蔵を強化し、素材から能力や装備を伸ばしていく成長要素があります。
強くなる意味はあります。
体力、鬼力、攻撃力が伸びれば戦闘も楽になりますし、新しい能力によって行動の選択肢も増えていきます。
ただし、素材を集めること自体が楽しいかというと別です。
優れた剣戟を持っているゲームなのに、その剣戟とは直接関係のない収集作業へ時間を取られる。
ここに引っかかります。
強化要素をほとんど無視して腕だけで突破したい人と、きっちり育てて攻略したい人の両方を受け止める作りではありますが、後者ほど素材集めとの付き合いは長くなります。
「育成が豊富だからボリュームがある」と素直には褒めにくい部分です。
ソウルライクではない|SEKIROが好きなら相性はいい?
『SEKIRO』と比較されやすい作品ですが、同じゲームではありません。
敵の攻撃を見てタイミングよく対処する。
相手の体勢を崩す。
ボスの攻撃パターンを覚える。
こうした部分には確かに共通点があります。
ただし、『鬼武者 Way of the Sword』はSoulslikeの典型的な死に戻り構造や経験値ロストを中心にしたゲームではありません。
難しさそのものを売りにしているわけでもない。
通常ガードは全方向に対応し、物語を楽しみたい人向けの「活劇」もあります。
一閃も必須ではありません。
難しいタイミングを狙わなくても、受け流し、弾き、通常攻撃、鬼ノ武具で十分に戦えます。
そのため、
SEKIROのような刀の読み合いが好きな人には薦めやすい。
ただし「次の死にゲー」を探している人向けとは限らない。
このくらいの距離感が正確です。
アクション初心者でも遊べる?
遊べます。
「一閃を決められないと楽しめないゲーム」ではありません。
難易度「活劇」では一閃の発動条件も緩くなり、強いカウンターを決める爽快感そのものは初心者でも触れやすくなっています。
敵の攻撃へどう対応すればいいかを助けるガイドもあります。
一方で、標準的な難度では後半へ進むほど戦闘の要求は上がります。
序盤だけ触って「簡単なゲーム」と決めるのも違う。
特に主要ボスでは、連打だけではなく敵を見ることが必要です。
入口は広い。
ただし上手くなる意味もちゃんと残している。
難易度設計はかなり良い部類です。
迷っているなら体験版を先にやる価値が大きい
本作は無料体験版が配信されています。
清水寺などを舞台に、受け流し、弾き、一閃、魂吸収、鬼ノ武具といった戦闘の中心へ実際に触れられ、佐々木巌流や大唾拉との戦いまで収録されています。
このゲームは、動画で見るより「タイミングを合わせる感触」が購入判断に直結します。
剣戟が自分に合うか不安なら、先に体験版を選ぶのが一番確実です。
体験版の進行自体をそのまま製品版へ引き継ぐ形式ではありませんが、セーブデータがあれば製品版で御守「首灯」を受け取れます。
8,990円を払うか迷っている人ほど、使わない理由のない体験版です。
Switch 2版は30fpsでも買える?
買えます。
ただし、PS5版と同等だからではありません。
Switch 2版の公式映像出力は、TVモード1080p、携帯・テーブルモード900p。HDRにも対応しています。
製品版ではフレームレートを30fpsに固定する設定と、上限を解除する設定を選べます。
技術分析では、30fps固定時はフレームペーシングと安定性が良好。
一方、アンロックすると30~60fps程度の間で動き、軽い場所では30fpsを大きく上回るものの、場面による変動も増えます。
つまり、
30fps固定=数字は低いが安定。
アンロック=滑らかになる場面は増えるが一定ではない。
という関係です。
一閃や受け流しのようなタイミング操作が重要なゲームなので30fpsが気になるところですが、発売版の技術分析やSwitch 2完成版レビューを見る限り、固定30fpsだから戦闘が成立しないという状態ではありません。
Switch 2版そのものは、十分に遊べる移植です。
固定30fpsとアンロック、どちらがおすすめ?
安定性を優先するなら30fps固定を薦めます。
フレームレートが上下し続けるより、一定のリズムで敵の攻撃を見る方が本作の戦闘とは噛み合います。
一方、変動が気になりにくく、少しでも滑らかな動きを優先したいならアンロックも選択肢になります。
ただし「60fpsモード」と考えない方がいいでしょう。
60fpsへ届く場面があるというだけで、常時60fpsを維持するモードではありません。
PS5などの高フレームレート環境と同じものを期待すると差は分かります。
Switch 2版とPS5版、どちらを選ぶ?
両方持っていて、自宅のテレビで遊ぶならPS5版を優先します。
剣戟の視認性や操作感が重要なゲームだけに、より高いフレームレートと画質を使えるメリットは素直に大きい。
Switch 2版は最大1080p出力ですが、技術分析では内部解像度が720p付近、あるいはさらに下がる場面もあります。
髪の描画や全体のシャープさもPS5版より落ちます。
これを無視して「ほぼ同じ」とは言えません。
それでもSwitch 2版には、
この規模の新作剣戟アクションを携帯できる
という分かりやすい利点があります。
ベッドや別室で進めたい。
テレビを占有せず遊びたい。
外へ持ち出す。
こうした使い方を実際にするなら、画質とフレームレートの差を受け入れてSwitch 2版を選ぶ意味があります。
携帯性を使わないならPS5。
携帯性を使うならSwitch 2。
今回はかなり分かりやすく分けていいでしょう。
Joy-Con 2のモーション操作はSwitch 2版を選ぶ理由になる?
Joy-Con 2を振って武器を操作するモーション操作にも対応しています。
刀を振るという題材との相性は分かりやすく、通常のボタン操作と併用できるので、遊び方の一つとして面白い追加です。
ただし、本作の戦闘で最も重要なのは「腕を大きく振ること」ではありません。
敵の攻撃を見て、正しい瞬間に受け流すか、弾くか、一閃を狙うかを判断することです。
したがって、
モーション操作があるからSwitch 2版を選ぶ
とまでは薦めません。
携帯性がSwitch 2版の主役。
モーションはそこへ付く遊び方の選択肢、と考えるのが妥当です。
Switch 2パッケージ版はゲームキーカード|34GB以上必要
パッケージ派はここを確認してから買った方がいいでしょう。
Nintendo Switch 2版のパッケージはゲームキーカードです。
ゲームデータ全部がカードへ収録された通常ゲームカードではありません。
初回利用時にはインターネット接続が必要で、34GB以上の空き容量も必要です。
「箱とカードを買えば、ゲームデータまでそのまま物理保存できる」と考えている人には明確な欠点です。
逆に、キーカードでもパッケージとして所有・売買できれば問題ないという人なら、ゲーム内容そのものが変わるわけではありません。
キーカードだからゲーム評価を大幅に下げる必要はありませんが、購入前に隠してはいけない仕様です。
通常版・デラックス・プレミアムデラックス、どれを買う?
ほとんどの人は通常版で十分です。
通常版は8,990円。
デラックスエディションには御守、刀装、武蔵の衣装、鬼の篭手の外観などが追加されます。
プレミアムデラックスでは、さらに羽織や出雲阿国・鬼の佳人の衣装、ゲーム内ミニデジタルサウンドトラックなどが加わります。
ただし、
新しい長編ストーリーが増えるわけではありません。
新ステージが付くわけでもありません。
重要なゲームシステムが上位版だけに入っているわけでもない。
見た目や特典に惹かれた人が選ぶエディションです。
ゲームそのものを遊びたいだけなら通常版で困りません。
8,990円を払う価値はある?
あります。ただし誰にでも即買いとは言いません。
剣戟アクションが好きなら、8,990円を出す理由は十分あります。
受け流し、弾き、一閃の使い分けは単なるパリィゲームから一段深く、主要ボス戦ではその仕組みが最大限に活きています。
宮本武蔵を中心とした物語も、戦闘の間を埋めるだけには終わっていません。
京都の景観や怪異の見せ方も強い。
一方で、「30時間遊べるから9,000円でも安い」とは言いません。
その30時間には、素材集め、薄い依頼、再戦、往復も含まれます。
本当に強い部分だけを圧縮すれば、もっと短く、もっと鋭いゲームになったはずです。
だから総合9点台には届かない。
それでも、戦闘の完成度が弱点を上回っています。
アクションゲームを一本買いたい人なら、十分に候補へ入れていい作品です。
また、2026年の主要タイトルをまとめて見たい場合は、2026年新作ゲーム発売予定一覧もあわせてどうぞ。
『鬼武者 Way of the Sword』忖度なしレビュー評価
一番高く評価したのは、やはり剣戟です。受け流し、弾き、一閃を別の選択肢として成立させ、魂吸収まで戦闘中の判断へ組み込んだ作りは非常に強い。主要ボスも、覚えた仕組みを実戦で使わせる相手としてよくできています。
ただし、この完成度をそのままゲーム全体の点数にはしませんでした。京都の探索には面白い寄り道がある一方、素材回収や薄い依頼、強敵との再戦が入り、20~30時間すべてが同じ密度ではありません。武器そのものの幅も広くはなく、後半まで新鮮さを保てるかは剣戟を深く覚えること自体を楽しめるかで変わります。
Switch 2版も「30fpsだから失敗」ではありません。固定30fpsは安定しており、携帯できる価値があります。ただし画質とフレームレートを優先できる環境ならPS5などの方が素直に有利です。
20年ぶりという事情を抜いても買える。それでも、削ればさらに良くなった部分がはっきり残る。その両方を含めた8.7点です。
| 評価項目 | スコア | 評価 |
|---|---|---|
| 剣戟・戦闘システム | 9.5 / 10 | 受け流し・弾き・一閃・魂吸収が噛み合う。2026年のアクションでも最上位級。 |
| ボス・敵設計 | 9.0 / 10 | 主要ボスは非常に強い。一方、中ボス級の再利用が評価を落とす。 |
| 探索・レベルデザイン | 7.8 / 10 | 京都の景観と良質な寄り道は魅力。ただし往復や薄い活動も混在する。 |
| ストーリー・キャラクター | 8.8 / 10 | 武蔵のキャラクターが強く、シリーズ未経験でも入りやすい。 |
| 成長・やり込み | 8.0 / 10 | 成長や再戦、高難度は揃うが、素材集めには作業感がある。 |
| 技術的完成度・機種差 | 8.6 / 10 | PS5などは高性能。Switch 2も固定30fpsなら安定した移植だが画質差は明確。 |
| ボリューム・価格満足度 | 8.2 / 10 | 十分な内容量はあるが、長さの一部を反復で補っているのが惜しい。 |
| 総合スコア | 8.7 / 10 | 剣戟は傑作級。ゲーム全体では反復と寄り道の密度が9点台を阻む。 |
江戸時代初期の京都を舞台に、宮本武蔵となって幻魔と戦う剣戟アクション。受け流し・弾き・一閃を使い分ける刀の攻防と、強敵とのボス戦が大きな魅力です。シリーズ過去作の予習は不要。PS5版は画質やフレームレートを重視して遊びたい人に向いています。
価格・在庫・仕様や版の違いなどは変動します。購入の際は各ショップの商品ページで最新情報をご確認ください。
総評|剣戟アクションが好きなら買い。ただし「復活した鬼武者」だけで買う必要はない

『鬼武者 Way of the Sword』は面白いのか。
面白いです。
シリーズ未経験でも問題ありません。
過去作の予習も不要です。
Soulslikeではありません。
『SEKIRO』のように敵の攻撃を読み、刀で応えるゲームが好きなら相性はかなり良いですが、死に戻りや高難度そのものを目的にした作品ではありません。
アクション初心者でも「活劇」とガイドを使えば入れます。
一閃も必須ではありません。
それでも上手くなれば、一閃や弾きを狙える場面が増え、同じ敵との戦い方が変わっていきます。
ボス戦は間違いなく強い。
通常戦も面白い。
ただし戦闘が最後まで一切飽きないかと聞かれれば、少し慎重になります。
刀一本を掘り下げる設計なので、武器を次々交換して新しいコンボを覚えたい人には変化が少ない。さらに中ボス再戦や素材集めまで含めると、ゲーム後半には反復を感じやすくなります。
探索も悪くありません。
京都の伝承や人物を掘り下げる寄り道には意味があります。
しかし、広いエリアを追加したことが全部成功したとも思いません。もっと直線的にボスと剣戟へ集中した方が、このゲームの長所はさらに尖ったはずです。
プレイ時間は本編中心なら20時間前後が一つの目安。寄り道を増やせば25~30時間程度まで伸びます。
だからといって「30時間あるから8,990円でもお得」とは評価しません。
このゲームは時間ではなく、剣戟の質で買う作品です。
PS5とSwitch 2の両方を持っていてテレビ中心なら、PS5版を薦めます。
Switch 2版は画質もフレームレートも一段落ちます。
一方、携帯して進めたいならSwitch 2版も十分に選べる完成度です。30fps固定は安定しており、アンロック設定もあります。
Joy-Con 2のモーション操作は面白い追加ですが、それだけを理由にSwitch 2版を選ぶほどではありません。
パッケージ版はゲームキーカードで、34GB以上の空き容量が必要。この仕様が嫌なら購入前に注意してください。
通常版、デラックス、プレミアムデラックスのどれを選ぶか。
普通に遊ぶなら通常版で十分です。
上位版に本編の重要な追加ストーリーや新ステージが入っているわけではありません。
そして今すぐ買うべきか。
剣戟アクションが好きなら、発売直後の8,990円でも薦めます。
そこまで得意ではない、あるいは一閃や受け流しが自分に合うか分からないなら、まず無料体験版でいい。
それで剣を打ち合わせる感触が気に入ったなら、本編でもその部分は期待を裏切りにくい。
逆に体験版の戦闘が響かなかったなら、「20年ぶりの鬼武者だから」と無理に買う理由はありません。
総合8.7 / 10。
シリーズ復活という看板を外しても、2026年の新作アクションとして薦められる一本です。
惜しいのは、最高に面白い剣戟の周りへ、少し多くのものを足しすぎたこと。
もっと短ければ、もっと高く評価できたゲームでした。