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FC『魔神英雄伝ワタル外伝』とは?なぜ別の少年が龍神丸に乗る?雷神丸・ゲーム内容も解説

目次
  1. 『魔神英雄伝ワタル外伝』はどんなゲーム?主人公・龍神丸・雷神丸を解説
  2. 『魔神英雄伝ワタル外伝』とは?
  3. 主人公はワタルではなく、名前を付けるオリジナル少年
  4. ワタルはM2界層でドアクダーに捕らえられる
  5. 探索するのは少年、敵と出会うと魔神へ操作が切り替わる
  6. 龍神丸は最初から使える
  7. 龍神丸だけではない|5種類の魔神を使い分ける
  8. 雷神丸とは?FC『外伝』のためのオリジナル魔神
  9. 「雷神丸」と「雷王丸」は別の魔神
  10. 空神丸には乗らない|その力が龍王丸へつながる
  11. 魔神は見た目だけで選ぶ装備ではない
  12. 「自分の名前の剣」も本当に登場する
  13. 戦闘はAでジャンプ、Bで剣攻撃
  14. 魔法は全11種類|剣で戦うだけのゲームではない
  15. RPGとしてレベル・経験値・宿屋・ショップもある
  16. 説明書には「モンスター全115種類」
  17. セーブは「宿屋」|単なるオートセーブではない
  18. クリアすると、強化された2周目へ入る
  19. 初代TVシリーズの外伝だが、何話と何話の間かまでは断定しない
  20. 発売時には『魔神英雄伝ワタル2』がもう始まっていた
  21. 1988年PCエンジン版とはまったく違う
  22. 開発クレジットには西澤龍一、音楽・効果音には坂本慎一
  23. 2025年『魔神創造伝ワタル』とは別作品
  24. 2026年現在はどうやって遊べる?
  25. まとめ|少年が歩き、戦いになると魔神へ乗る「ワタル外伝」

『魔神英雄伝ワタル外伝』はどんなゲーム?主人公・龍神丸・雷神丸を解説

『魔神英雄伝ワタル外伝』でフィールドを歩いている少年は、戦部ワタルではありません。

ゲーム開始時に名前を付ける、この作品だけの主人公です。

しかも、敵と遭遇しても少年自身が剣を抜いて戦うわけではありません。画面は見下ろし型のRPGフィールドから横画面のアクションへ切り替わり、そこでプレイヤーが操作するのは龍神丸をはじめとする「魔神」です。

なぜワタルのゲームなのに、別の少年が龍神丸へ乗るのでしょうか。

答えはゲーム冒頭にあります。

ワタルは龍神丸とともに未知のM2界層へ迷い込み、ドアクダーに捕らえられ、小さなビンへ閉じ込められてしまいます。残された龍神丸はゲーム主人公へ協力を求め、少年はワタルを救出するために旅立ちます。取扱説明書も、「キミは残された龍神丸と共にワタルを捜す旅に出る」と物語を説明しています。

つまり本作は、ワタルの冒険をそのまま操作するゲームではありません。

名前を付けた少年として世界を探索し、戦闘になった瞬間だけ龍神丸や戦神丸、幻神丸、ゲームオリジナルの雷神丸などへ操作対象が切り替わる。

1990年のファミコンで作られた『ワタル』外伝は、RPGと魔神アクションをはっきり分けたゲームでした。

『魔神英雄伝ワタル外伝』とは?

『魔神英雄伝ワタル外伝』は、1990年3月23日にハドソンから発売されたファミリーコンピュータ用ゲームです。

項目内容
正式タイトル魔神英雄伝ワタル外伝
発売日1990年3月23日
対応機種ファミリーコンピュータ
発売元ハドソン
開発表記WESTONE(ウエストン)
ジャンルRPG/アクションRPG
プレイ人数1人
型番HFC-V2
JAN4988607000349
希望小売価格6,800円(税別)
セーブ3データ/宿屋で保存

商品データでは型番HFC-V2、バーコード4988607000349、1990年3月23日発売、価格6,800円を確認できます。スタッフデータにはディレクターとして西澤龍一ら、音楽・効果音として坂本慎一が記録されています。

ファミ通の発売データでも1990年3月23日、ハドソン、6,800円+税、ジャンルはRPGとして掲載されています。

現在の分類なら「アクションRPG」が内容を説明しやすいものの、一般的なアクションRPGとはかなり構造が違います。

主人公はワタルではなく、名前を付けるオリジナル少年

ゲーム開始時には、3つのデータ枠から一つを選び、主人公の名前を登録します。

説明書ではプレイヤーキャラクターに戦部ワタルの名前は与えられておらず、ゲームのために用意された名前入力式の少年主人公として扱われています。

「名もなき勇者」というより、自分で名前を決められるオリジナル主人公としたほうが正確です。

物語上のワタルも登場しますが、最初から救出対象です。

これはアニメとは大きく違います。

TVシリーズの龍神丸は、ワタルが龍導口から乗り込み、心を通わせながら戦う魔神です。サンライズ公式でも、戦部ワタルと龍神丸がともに創界山を救う物語として説明されています。

ところがFC『外伝』では、そのワタルが捕まっている。

だからこそゲーム主人公が、残された龍神丸に一時的に乗って戦うという、本作だけの状況が成立します。

ワタルはM2界層でドアクダーに捕らえられる

説明書で使われているゲーム独自の舞台名が「M2界層」です。

ワタルと龍神丸は、ドアクダーとの戦いを続ける途中で未知の界層へ迷い込み、そこで追い詰められます。ワタルは捕らえられて魔法で小さなビンへ封じ込められ、龍神丸だけが残されます。

同時期の商品資料には「中2界層」という表記も確認されており、当時から表記が一つではありません。ワタル関連の資料を調査した記録では、説明書・「ワタル新聞」ではM2界層、商品パッケージなどでは中2界層という使い分けが確認されています。

この記事では、説明書に合わせてM2界層で統一します。

なお、説明書の転記資料には「層界山」と見える箇所がありますが、シリーズ公式の地名は創界山です。サンライズ公式も一貫して「創界山」としています。

探索するのは少年、敵と出会うと魔神へ操作が切り替わる

本作最大の特徴はここです。

フィールド、街、ダンジョンでは少年主人公を操作します。

人に話しかけて情報を集め、宝箱を開け、宿屋や店を利用しながらM2界層を進みます。

ところがマップ上で敵と遭遇すると、ゲームは横画面のアクション戦闘へ切り替わります。

説明書はこの場面について、

マップ上で敵に出会うと横画面のアクションシーンになる

と説明し、さらに装備欄の「ましん」について、

戦闘シーンで戦っているのがこの魔神

と明記しています。

つまり、

場面操作対象
フィールド探索名前を付けた少年
街・ダンジョン名前を付けた少年
敵との戦闘装備中の魔神

という構造です。

少年が剣を振って敵を倒し、ボス戦だけ龍神丸を召喚するゲームではありません。

剣を使うのも、盾を持つのも、魔法を交えて敵と戦うのも魔神側です。

龍神丸は最初から使える

旧記事では龍神丸を「物語の節目で召喚する存在」のように扱っていましたが、実際にはゲーム開始直後から使用する戦闘魔神です。

ワタルが連れ去られたため、残された龍神丸が主人公へ協力を求めます。

序盤から敵と遭遇すると、主人公ではなく龍神丸を操作して戦います。

さらにゲームを進めると、龍神丸以外の魔神も使えるようになります。

龍神丸だけではない|5種類の魔神を使い分ける

ゲームで戦闘へ使う主な魔神は次の5系統です。

魔神ゲームでの扱い
龍神丸最初から使用可能
戦神丸「せんじんテレカ」入手後に使用可能
幻神丸ヒミコに関わるイベントを進めると使用可能
雷神丸FC『外伝』で登場するゲームオリジナル魔神
龍王丸終盤で龍神丸が強化された姿

戦神丸は剣部シバラクの魔神です。

ゲームでは「せんじんテレカ」を入手すると使えるようになります。アニメで戦神丸を電話で呼び出す設定を、ゲームではアイテムとして扱った形です。

幻神丸も物語の途中で主人公へ貸し出され、戦闘魔神として装備できます。

シバラクやヒミコ自身が通常パーティーへ入り、主人公と並んで歩き続けるRPGではありません。

彼らはワタルを探す途中で主人公と関わり、自分たちの魔神を主人公へ託す側です。

雷神丸とは?FC『外伝』のためのオリジナル魔神

このゲームで特に特徴的なのが雷神丸です。

龍神丸、戦神丸、幻神丸のようにTVアニメから持ち込まれた魔神ではなく、FC『魔神英雄伝ワタル外伝』のゲームオリジナル魔神として登場します。

物語中、主人公の先祖に関わるイベントから受け継ぐ機体で、後年資料では「りりょく」が高い魔神として整理されています。

本作が単に「ワタルが使っていた魔神を借りるゲーム」ではないことを象徴する存在でもあります。

主人公自身に対応した新しい魔神まで用意されているわけです。

「雷神丸」と「雷王丸」は別の魔神

名前が非常に似ていますが、雷神丸と雷王丸は別物です。

FC『外伝』に登場するのは、

雷神丸

です。

『ワタル』関連の別展開には雷王丸という名称の魔神も存在しますが、FC外伝の雷神丸とは設定上も別に扱われています。後年の資料でも、雷神丸は本作オリジナルの魔神として明確に区別されています。

検索すると両者が混ざりやすいため、

FC外伝=雷神丸

と覚えておくのが分かりやすいでしょう。

空神丸には乗らない|その力が龍王丸へつながる

空神丸も物語には関係しますが、主人公が通常の装備魔神として空神丸を選ぶわけではありません。

ゲームでは空神丸が魂だけの状態で登場し、その存在が龍神丸の強化へつながります。

そして終盤、龍神丸は龍王丸となります。

これは初代TVシリーズでも重要な強化ですが、ゲームではFC外伝の事件の中へ組み直されています。

さらに龍王丸を入手すると、それまで使用していた龍神丸、戦神丸、幻神丸、雷神丸へ自由に戻すことはできなくなり、終盤は龍王丸で進む形になります。

魔神は見た目だけで選ぶ装備ではない

ステータス画面には、

ましん

ソード

シールド

という3種類の装備欄があります。

説明書でもソードは「魔神が使う剣」、シールドは「魔神が持つ盾」とされています。

つまり剣や盾は少年主人公の装備ではありません。

探索画面の少年が武器を装備し、そのまま自分で敵を殴る一般的なRPGとは違い、

少年が装備を管理し、戦闘ではその装備を持った魔神へ操作対象が切り替わる

という形です。

魔神ごとにも能力差があり、攻撃や防御だけでなく魔法に関わる「りりょく」などが異なります。

そのため、複数の魔神は単なる見た目違いではありません。

「自分の名前の剣」も本当に登場する

名前入力にはもう一つ面白い使われ方があります。

ゲームを進めた先の店では、主人公につけた名前を冠した、

「○○○○のけん」

という武器が販売されます。

後半の装備更新の一つとして実際に存在する要素で、主人公名がゲーム内アイテム名へ反映されます。

ただし、ゲーム開始時から自動的に専用剣が与えられる仕組みではありません。

「名前を付けた瞬間から自分だけの剣になる」という説明ではなく、冒険の途中で主人公名入りの剣を購入できるとするのが正確です。

そしてこの仕組みが「没入感を高めるために作られた」といった開発意図までは確認できません。

戦闘はAでジャンプ、Bで剣攻撃

アクション戦闘の操作はかなりシンプルです。

説明書では、

  • 十字キー:移動
  • Aボタン:ジャンプ
  • Bボタン:剣攻撃
  • SELECT:魔法
  • START:アイテム

とされています。

敵の攻撃をジャンプでかわしながら接近して剣を当て、必要に応じて魔法やアイテムを使います。

敵を倒すと宝箱が飛んでくることもあり、戦闘で得た報酬を持ち帰って装備や道具の購入へつなげます。

フィールドではRPG、敵に触れると魔神の一画面アクション、戦闘が終われば再び少年の探索へ戻る。

この切り替えが『魔神英雄伝ワタル外伝』の基本ループです。

魔法は全11種類|剣で戦うだけのゲームではない

説明書には11種類の魔法が掲載されています。

魔道書魔法主な効果
炎の魔道書FIRE敵を自動追尾する炎
力の魔道書POWER一時的に攻撃力を上げる
離脱の魔道書ESCAPEダンジョン脱出・戦闘離脱
回復の魔道書HEALINGHPを少し回復
稲妻の魔道書THUNDER敵へ稲妻を落とす
移動の魔道書TELEPORT最後に訪れた街へ移動
火炎の魔道書FIRESTORM炎を6発放つ
雷鳴の魔道書THUNDER FLASH雷を8発放つ
命の魔道書CUREHPを最大まで回復
疾風の魔道書AIR BLADEカマイタチで攻撃
水の魔道書AQUA聖水の雨を降らせる

魔法は最初からすべて使えるわけではなく、魔道書を入手することで習得します。

また説明書は魔法を「移動魔法」と「戦闘魔法」という用途に分けています。

FIREやTHUNDERのような攻撃だけでなく、ESCAPEでダンジョンや戦闘から抜けたり、TELEPORTで最後に訪れた街へ戻ったりできるため、魔法は探索にも組み込まれています。

RPGとしてレベル・経験値・宿屋・ショップもある

アクション戦闘の印象が強い一方、ゲーム全体はかなりRPGらしい構成です。

敵と戦って経験値を得る。

レベルを上げる。

街で装備やアイテムを買う。

宿屋でHP・MPを回復する。

村人から次の目的地の情報を聞く。

新しい魔道書や宝箱を探してダンジョンへ入る。

宿屋では、次のレベルまでに必要な経験値も教えてくれます。

通貨はクレジット

さらにアイテムには所持できる数があり、「ちからの薬」を使うことで持てる数を増やせる仕組みもあります。

つまりアクション戦闘を取り除けば、その周囲には街、装備、経験値、魔法、情報収集を備えたRPGが存在します。

説明書には「モンスター全115種類」

説明書では、M2界層に登場するモンスターを全115種類としています。

掲載例には、

  • ブリキントン
  • バッドダイバー
  • スケルバッド
  • フランケーン
  • ハングリオン

などがあります。

ハングリオンのようにTVシリーズ側から使われた魔神もいる一方、ゲーム独自の敵も多数登場します。

後半にはドン・ゴロなど初代TV側の人物・魔神も登場しますが、虎王を含めた初代主要人物が全員出るゲームではありません。

「初代外伝だからTVキャラクター総出演」と考えると実際の内容から外れます。

セーブは「宿屋」|単なるオートセーブではない

本作のセーブ仕様は少し変わっています。

説明書が正式な保存方法として明記しているのは、

宿屋に泊まった時点でセーブ

です。

次にゲームを始めたときも、その宿屋から再開します。

したがって、通常のセーブ方式を「常時オートセーブ」と表現するのは適切ではありません。

一方で、本作には宿屋での正式な中断とは別に、途中でリセットや電源断を行って再開した場合、所持金が減ったり、一部の消耗品を失ったりする挙動が実機記録で確認されています。

内部では途中経過の一部を保持しているため、単純な「最後の宿屋まで全部巻き戻る」方式とも少し違います。

整理すると、

正式なセーブ地点=宿屋

宿屋を経ず中断した場合=一部状態を引き継ぎつつペナルティが生じることがある

という二つの話を分ける必要があります。

なぜこの方式にしたのかという開発者発言までは確認できないため、「宿屋へ戻らせるための教育的設計」といった意味付けはしません。

クリアすると、強化された2周目へ入る

本作にはエンディング後も続きがあります。

ラスボスを倒してエンディングを迎えると、クリアしたセーブデータに印が付き、そのデータから再開すると敵が強化された2周目へ移ります。

後年資料には敵能力が一律1.5倍になるという具体的な数字もありますが、今回その数値を当時の説明書や公式攻略資料から確定できなかったため、本文では「強化された2周目」までに留めます。

さらに序盤の会話選択によって、エンディング後の短い後日談が少し変化します。

大きく別ルートへ分かれるマルチエンディングRPGというより、同じ本筋の結末に小さな差分が入る仕組みです。

初代TVシリーズの外伝だが、何話と何話の間かまでは断定しない

TVアニメ第1作『魔神英雄伝ワタル』は、1988年4月15日から1989年3月31日まで全45話が放送されました。

舞台は創界山。ドアクダーを倒すため、ワタルがヒミコ、シバラク、クラマらと旅をします。

FC『外伝』も、

  • ドアクダーが敵
  • ワタルと龍神丸が創界山を旅している
  • シバラクやヒミコが存在する
  • 龍王丸へつながる

という点から、初代ドアクダー編を基礎にしたゲームオリジナル外伝です。

後年には「第七界層へ向かう途中」と説明する資料もありますが、説明書そのものはTVアニメの「第○話と第○話の間」とまでは指定していません。

そのため、この記事では「初代シリーズの途中に置かれた外伝」までを確実な位置づけとし、TV本編の正式な一話として扱いません。

発売時には『魔神英雄伝ワタル2』がもう始まっていた

時代背景で特に重要なのが発売日です。

『魔神英雄伝ワタル2』のTV放送開始は、

1990年3月9日

FC『魔神英雄伝ワタル外伝』発売は、

1990年3月23日

わずか14日後です。『ワタル2』はその後1991年3月8日まで全46話が放送されました。

つまり本作を、

「初代アニメが終わったあと、その余熱の中で出たゲーム」

と説明するのは時代を正確に表していません。

発売された1990年3月には、すでに新シリーズ『ワタル2』がTVで始まっていました。

ただし、ゲーム内容は『ワタル2』のゲーム化ではありません。

『2』の星界山、ドワルダー、海火子などを中心にした物語ではなく、初代の創界山・ドアクダー側の設定を使った外伝です。

発売時期とゲーム内時系列は分けて考える必要があります。

1988年PCエンジン版とはまったく違う

FC『外伝』より前にも、『ワタル』の家庭用ゲームは存在します。

PCエンジン用『魔神英雄伝ワタル』は1988年8月30日にハドソンから発売されました。

したがってFC『外伝』を「最初のワタルゲーム」とすることはできません。

しかも両作の構造は大きく違います。

項目PCE『魔神英雄伝ワタル』FC『魔神英雄伝ワタル外伝』
発売1988年8月30日1990年3月23日
発売元ハドソンハドソン
主人公戦部ワタル名前入力式の少年
基本ジャンル横スクロールアクションRPG+アクション戦闘
通常操作ワタル少年主人公
魔神戦龍神丸を操作装備した複数の魔神を操作
物語初代TVを題材ゲームオリジナル外伝

PCE版ではステージに応じてワタルと龍神丸を直接操作します。

FC外伝では、少年がRPGフィールドを歩き、敵と出会ったときだけ魔神へ切り替わります。

同じハドソン発売の『ワタル』ゲームでも、遊び方は別物です。

開発クレジットには西澤龍一、音楽・効果音には坂本慎一

ゲームのスタッフデータでは、ディレクターとして西澤龍一ら、プログラムに渡辺氏・石塚氏、キャラクターデザインに吉原氏・森岡氏、音楽・効果音に坂本慎一が記録されています。

権利表記にもWESTONEの名前が残っています。

現在の社名から遡って無理に法人名を置き換えるより、1990年製品のクレジットに合わせてWESTONE(ウエストン)が開発へ参加とするのが安全です。

なお、TVアニメ第1作の主題歌は「STEP」と「a・chi-a・chi アドベンチャー」です。これはサンライズ公式で確認できます。

一方、FC『外伝』でこれらの主題歌をアレンジ使用したことを示す確実なクレジットは今回確認できませんでした。

ゲーム側について確実に言えるのは、スタッフロール上で坂本慎一が音楽・効果音を担当していることです。

2025年『魔神創造伝ワタル』とは別作品

2025年には、新しいTVシリーズ『魔神創造伝ワタル』が放送されました。

主人公は1988年版の戦部ワタルではなく、

星部ワタル

です。

サンライズは同作を、初代『魔神英雄伝ワタル』の「神髄を継ぎながらも、新たな作品」と説明しています。2025年1月12日に放送開始しました。

したがって、

1988年版のリメイク

でも、

FC『魔神英雄伝ワタル外伝』の続編

でもありません。

現在の『ワタル』から旧作を調べ始めた場合は、戦部ワタル、星部ワタル、FC外伝の名前入力主人公という三者を分ける必要があります。

2026年現在はどうやって遊べる?

2026年8月現在、FC『魔神英雄伝ワタル外伝』について、Nintendo Switch/Nintendo Switch 2のNintendo Classicsを含む現行機向け公式デジタル版は確認できません。

Nintendoの現行クラシックタイトル一覧にも本作は掲載されておらず、Steam、XboxなどでもFC版そのものの現行商品ページを確認できませんでした。

したがって、現在この作品を正規に遊ぶ基本的な方法は、

FC版の正規カートリッジ+ファミリーコンピュータ系の対応実機

です。

つぶログでは1990年3月23日のファミコン発売ラインナップも、発売日順の一覧で確認できます。
ファミコン全タイトル一覧|1983年から1994年まで発売日順に完全網羅まとめ

違法に配布されたROMや非公式ISOを現在のプレイ方法として案内する必要はありません。

まとめ|少年が歩き、戦いになると魔神へ乗る「ワタル外伝」

『魔神英雄伝ワタル外伝』は、1990年3月23日にハドソンから発売されたファミコン用RPGです。

しかし主人公は戦部ワタルではありません。

ワタルはM2界層でドアクダーに捕らえられ、小さなビンへ封じ込められています。

プレイヤーは名前を付けた少年として街やダンジョンを歩き、情報を集め、魔道書や装備を探します。そして敵と遭遇すると、操作対象が少年から装備中の魔神へ切り替わります。

龍神丸は最初から使える。

さらに戦神丸、幻神丸を借り、主人公自身に対応するゲームオリジナル魔神・雷神丸まで手に入れる。

終盤には空神丸の存在を経て龍神丸が龍王丸へ強化されます。

装備するのも「魔神・ソード・シールド」の3系統で、11種類の魔法は戦闘だけでなく移動やダンジョン脱出にも使います。

つまり本作の「外伝」らしさは、単にTVアニメと違う事件を描いたことだけではありません。

ワタルを操作する立場からいったん外れ、名前を付けた別の少年が龍神丸たちを借りながらワタルを救いに行く。その設定を、少年によるRPG探索と魔神によるアクション戦闘の切り替えそのものへ落とし込んだこと。

そこに、FC『魔神英雄伝ワタル外伝』のゲームとしての輪郭があります。

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